ムサイ級

ムサイ級
外国語表記 MUSAI
登場作品 機動戦士ガンダム機動戦士ガンダム MS IGLOOなど
デザイナー 大河原邦男
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スペック
分類 軽巡洋艦
全高 79.4m
本体重量 13,000t
全備重量 32,954t
主動力 熱核融合炉
動力・推進機関 熱核ロケットエンジン
搭載可能MS 4(+コムサイに2)
所属 ジオン軍
指揮官
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概要編集

モビルスーツ(MS) の運用を前提に開発されたジオン軍の主力巡洋艦。

主艦体の後上方と艦橋・MSデッキを武装を集中配置した支柱で繋ぎ、更に艦橋の左右下に伸びた板状の支柱の先に1基ずつ熱核ロケットエンジンを備える。角ばった形状と海上艦との類似性を残すサラミス級とは正反対に、曲線を多用した独創的なデザインが特徴。

艦橋の直下にはモビルスーツを4機搭載できるMSデッキが備えられ、艦後方に向けてMSを射出するほか、側面に左右3か所ずつある補給ハッチを用いてパプア級補給艦からコンベアパイプによる物資の直接搬入が可能。艦首下部には大気圏突入カプセル「コムサイ」を搭載しており、その中にも2機のモビルスーツを収納可能だが、コムサイを切り離さなければモビルスーツを搭載できないため、通常は使用されない。

艦自体が戦闘の中心となることを想定して設計したサラミス級とは明確な装備の違いがあり、前述の通りモビルスーツの運用が前提となっているためMSの輸送・整備・熱核融合炉の強制冷却能力を設計段階から有している。一方で連装メガ粒子砲やミサイルランチャーを正面に向けてのみ装備しているため前方への投射火力は高いものの死角が多く、特に後方と上下方向への攻撃手段を一切持たないことと対空砲を持たないことは大きな弱点と言える。このため後期生産型やムサイ改級などのように対空砲などを増設した艦もある反面、最終生産型など一部の艦は砲塔が2基に減らされている。

同型艦編集

ファルメル
『1st』第一話から登場する物語序盤におけるシャアの乗艦。資料によっては『シャア専用ムサイ』とも表記される。
ヘルメット状の特異な艦橋が特徴で、ドズル・ザビ中将のルウム戦役時の座乗艦を同戦役での功績によりシャアが譲り受けている。
ゲリラ掃討戦を終了して帰還する際にサイド7に入港するホワイトベースを発見、出港する同艦を追撃する。シャアが大気圏突入後の動向は不明。
キャメル
ドレンが座乗するパトロール艦隊の旗艦。『1st』第32話に登場。僚艦のトクメル、スワメルと同様砲塔が2基しかない。ガンダムによって轟沈。その際、ブリッジをビーム・サーベル(TV版)またはビーム・ライフル(劇場版III)で破壊されている。
トクメル / スワメル
キャメルの僚艦。トクメルはホワイトベースによって、スワメルはガンダムによって沈められる。
クワメル
『1st』第33話に登場。コンスコン機動艦隊所属で2砲塔型。中立のサイド6領空(戦闘行為は厳禁)近郊にてホワイトベースを襲撃するが、テレビ版では集中砲火を受け轟沈。劇場版では領空を出たホワイトベースがまだ領空内にいる艦隊に砲撃を仕掛け応戦できぬまま轟沈。
バロメル
『1st』第36話に登場。マ・クベ率いるソロモン救援艦隊の1隻。グワジン級戦艦に座乗するゼナ・ザビおよびミネバ・ザビを救出してグラナダに帰還する本隊から分かれ、マ・クベのチベ級重巡洋艦とムサイ級他1隻とともにテキサスコロニー宙域に向かう。艦隊でホワイトベースと交戦してブリッジを損傷後、ワッケイン大佐のマゼラン級と交戦するバロム大佐の座乗するチベ級の援護に向かうが、セイラ・マスGファイターにより撃沈される。
シュレスヴィヒ
『IGLOO 一年戦争秘録』第1話に登場。ルウム戦役で第32戦隊に所属していたが撃沈され、これにより同戦隊の単縦陣が崩れている。劇中最初に連邦軍艦隊による被撃沈が確認できるムサイ級巡洋艦。
ケンプテン
『IGLOO 黙示録0079』第3話に登場。第91パトロール艦隊所属。僚艦1隻と共にア・バオア・クー戦においてヨーツンヘイムを先導、護衛する任に就いた。Eフィールドの目標地点手前にて僚艦が直撃を受け撃沈されるが、本艦とヨーツンヘイムは目標地点に到達しオッゴ10小隊の発艦を見届けた。その直後新たな敵艦隊からのミサイルが直撃し、撃沈されている。
ノルトハウゼン
『IGLOO 黙示録0079』第3話に登場。ア・バオア・クーのEフィールドからの撤退中、損傷した熱核融合炉が臨界点に到達。ヨーツンヘイムの脇で爆沈している。
レムリア
『MSV』及び『ミッシングリンク』に登場。サイコミュ試験用ザクの試験運用母艦として運用された艦で、後にスキウレの開発運用実験にも用いられた。一年戦争末期にはマルコシアス隊の母艦としても運用された。
リミア
『MSV』に登場。スキウレの開発実験運用時にレムリアの僚艦として運用された。
プリムス
『MSV』に登場。ジョニー・ライデンが所属するプリムス艦隊の旗艦。
レムル
『MSV』に登場。シン・マツナガが所属するソロモン防空本隊第一方面軍別働隊の艦。
ハボック / ホーカム
『モビルスーツコレクション』に登場。高機動型ザクII (R-3型)のビーム・ライフル試射実験を行っていたが、実験中に連邦の襲撃を受けハボックは撃沈した。ホーカムは高機動型ザクIIを回収し、グラナダに帰港している。
チェール
『宇宙のイシュタム』に登場。一週間戦争にて宣戦布告と同時にサイド2宙域でマゼラン級トータチスと交戦した。
ロイメル
『アグレッサー』に登場。突撃機動軍の親衛隊所属。
キンメル
『C.D.A. 若き彗星の肖像』に登場。本艦はデータ上はソロモン会戦時に撃沈されたことになっていた。
レージングル
『虹霓のシン・マツナガ』に登場。ソロモンから逃れたゼナとミネバを乗せたグワジン級の僚艦で、ジム・インターセプトカスタムの攻撃で轟沈している。
ラスメル
『虹霓のシン・マツナガ』に登場。ゼナとミネバを乗せたグワジン級をアクシズへと逃すため、シン・マツナガと共に連邦艦隊の足止めを行なった。
ブレイブ
『センチネル』に登場。ネオ・ジオンからニューディサイズに譲渡された艦で、ゾディ・アックの母艦として運用された。
フュールド / ヴィスマール
『審判のメイス』に登場。ネオ・ジオン残党の艦で、「審判のメイス」作戦時に無人の自動砲撃の状態で運用され轟沈している。
メドガーエバース
『ダブルフェイク』に登場。カラードが運用した艦で、MS運用能力を向上させる改装が施されている。
ゲンマ /アルフェッカ / 艦名不明
『ジョニー・ライデンの帰還』に登場した同型艦。新生ネオ・ジオンによって運用されている。
パムプレードー / エニューオー / デイノー
『ジョニー・ライデンの帰還』に登場した同型艦。第一次ネオ・ジオン抗争時に連邦に亡命した艦の生き残り。一年戦争後も改良が加えられている。劇中ではFSSによって運用されている。
メイルメル
『U.C.0096 ラスト・サン』に登場する同型艦。一年戦争以来、連邦軍の摘発から十数年近くも逃れ続けており、サイド7近郊のデブリ帯に潜伏している。搭乗員もその殆どが壮年の元ジオン兵やその家族で構成されており、唯一艦内で生まれ育ったガンズ・ラン以外は皆『お年寄り』と言っても過言ではない。しかしエミコ・ジェラードをはじめとした歴戦の強者が多く、同年代の連邦軍を相手にしても決して引けを取らない実力を有している。

登場作品と操縦者編集

機動戦士ガンダム
ファルメルなど固有艦名を持つ艦以外にも多数の艦が冒頭から登場。
機動戦士ガンダム MS IGLOO
宇宙における戦闘シーンで多数登場。ルウム戦役序盤の艦隊戦では連邦軍艦隊に圧倒され多数が撃沈されていたが、モビルスーツ隊の活躍によって大勝する。

装備・機能編集

特殊機能編集

コムサイ
ムサイの艦首下部に搭載される大気圏突入カプセル。ガイドレールを使ってムサイから射出され、射出後に180度回転して姿勢を変更する。モビルスーツ2機を搭載可能なペイロードとバルカン砲による武装、ある程度の機動性を持っている。なお、コムサイの発進時には、主艦体左右側面の排気口から噴煙が排出されるようになっている。

武装・必殺攻撃編集

連装メガ粒子砲
艦体中央に3基ないし2基装備。一点に火力を集中できる反面死角が広いことがサラミス級との最大の違い。
大型ミサイル発射管
主船体と艦橋部をつなぐ支柱の船体側の付け根の左右に1基ずつ装備。
小型ミサイル発射管
主船体と艦橋部をつなぐ支柱の左右に5基ずつ装備。

対決・名場面編集

関連艦編集

ムサイ級 (THE ORIGIN版)
『THE ORIGIN』における本級。
ムサイ級後期生産型
ムサイ級最終生産型
ムサイ改級
本級の派生型。
エンドラ級
アクシズで開発された本級の発展型。
エンプラ級(エンドラ改級)
ジオンマーズが開発したエンドラ級の改修型。エンジンブロック配置などのレイアウトがムサイ級に近くなっている。
ムサカ級
エンドラ級とは別にアナハイムで開発された本級の発展型。
ナスカ級
本級のオマージュ(と思われる)。
サラミス級
本級と比較されることが多い地球連邦軍の軽巡洋艦。
チベ級
グワジン級
ザンジバル級
パプア級
同じジオン軍の所属艦。

商品情報編集

ガンプラ 編集

リンク編集