ドズル・ザビ

ドズル・ザビ
外国語表記 Dozle Zabi
登場作品
声優 郷里大輔(TV版・劇場版I)
玄田哲章(劇場版III・特別編)
辻親八(セガサターン版)
三宅健太(THE ORIGIN)
デザイナー 安彦良和
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プロフィール
種族 人間 (スペースノイド)
性別
生年月日 宇宙世紀0051年
年齢 28歳
39歳 (THE ORIGIN)
没年月日 宇宙世紀0079年12月24日
身長 210cm
職業 軍人
所属 ジオン公国軍宇宙攻撃軍
役職
  • 宇宙攻撃軍司令
  • ソロモン司令
  • ジオン士官学校校長 (THE ORIGIN)
階級
  • 中将
  • 少将 ⇒ 中将 (THE ORIGIN)
  • 主な搭乗機
  • ドズル・ザビ専用ザクII
  • ビグ・ザム
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    概要編集

    デギン・ソド・ザビの三男でジオン軍宇宙攻撃軍の司令官。身長2メートルを越す巨漢で、顔の傷はザビ家次兄サスロ・ザビの暗殺に巻き込まれた際に負ったものと言われている。現場第一主義から自ら前線に立って指揮を執る根っからの武人気質の持ち主で、部下からの人望も厚いが、情に脆く家族思いな優しさも持ち合わせている。

    当初はモビルスーツに対して懐疑的であったが、一週間戦争での戦果を受けてその認識を改めるようになり、以降は士気高揚も兼ねて自ら専用機に搭乗し、前線に赴くようになったとされる。

    指揮官として統率力や指揮能力は十分である一方、ギレンキシリアと比べると腹芸が苦手であり、政治に疎い。特に弟のガルマホワイトベース隊と交戦して戦死したことを受け、ランバ・ラル隊コンスコン艦隊を仇討ちに派遣させるなど、私情に走る傾向が強かった。自らもギレンやキシリアとは異なり一環して現場で戦い続ける軍人として振る舞っていたことから、次第に家族の中でも孤立するようになる。

    ソロモン攻防戦ではグラナダや本国からの増援が望めない中で要塞指揮を行い善戦したが、ソーラ・システムによって甚大な被害を被り、劣勢に立たされると要塞の放棄を決断。妻ゼナと娘ミネバを脱出させ、自らは殿として試作型モビルアーマービグ・ザム」で出撃し、ソロモン攻撃部隊の司令官であったティアンムホワイトベース隊スレッガー・ロウを撃破するなど奮戦したが、アムロ・レイの乗るガンダムに撃破される。それでも生身でマシンガンを連射しアムロを戦慄させるが力及ばず、ビグ・ザムの爆発に巻き込まれて戦死した。

    登場作品と役柄編集

    機動戦士ガンダム
    初登場作品。
    機動戦士ガンダム (小説版)
    アニメとは異なり、連邦軍がソロモンを無視し、グラナダを攻撃した事に怒りを感じ、自ら艦隊を率いて出撃。コレヒドール宙域でペガサス隊と交戦するが、アムロの乗るガンダムに敗北、戦死した。
    機動戦士ガンダム THE ORIGIN
    家族思いの側面が強調されるなど、人間味のあるキャラクターとされている。一年戦争以前サスロ・ザビ諸共同乗する車が爆破され、兄サスロが即死する中、自らは大怪我(信じがたいが命に別状はなかったらしい)を負い、この事件の反動から年の離れた弟であるガルマを溺愛するようになる。その後は士官学校の校長を務めつつモビルスーツの開発を進めたが、暁の蜂起の際にガルマら暴走の責任を負う形で校長を退任。蜂起の際に自身に銃を向けてまで足止めしたゼナ・ミアに惚れ、結婚したことが語られている。
    機動戦士Gundam GQuuuuuuX
    名前のみの登場。当初はシャアが鹵獲したガンダムのリバースエンジニアリングに反対の意志を示していたが、キシリアの説得を受けて共同でガンダムの簡易MSの開発を承認。その後、第一次ソロモン会戦の際に戦死した。

    人間関係編集

    家族編集

    ミネバ・ラオ・ザビ
    実娘。後にザビ家の最後の生き残りとして宇宙世紀の数多の局面で活躍していく事になる。
    ゼナ・ザビ
    妻。一年戦争以前に結婚しており、ルウム戦役終了時には既にミネバを身籠っていた。
    デギン・ソド・ザビ
    父。他の兄弟に比べてドズルを冷遇していたが、彼の訃報に対しては非常に悲しんでいた。
    キシリア・ザビ
    自分の配下だったシャアを登用するなど、軍での縄張り争いが起きていた。
    サスロ・ザビ
    兄。ドズルの眼前で暗殺されており、彼の死はドズルを激昂させている。
    ガルマ・ザビ
    弟。自分を使いこなしてくれる将軍になってくれると期待し溺愛していた。

    ジオン公国軍編集

    シャア・アズナブル
    宇宙攻撃軍の部下。ファルメルを譲渡するなどドズルは実力に信頼を置いていたが、シャア自身がガルマの死に積極的にかかわっていることは最後まで気がつかなかったようだ。
    ランバ・ラル
    ザビ家と敵対関係にあったラル家の息子。家ぐるみで対立していたが、ドズル自身は「悪い人間ではない」とひとかどの評価をしている。
    アナベル・ガトー
    ソロモンを守護する宇宙攻撃軍のエースパイロット。シンと同じく実力を高く評価していた。
    ラコック
    ドズルの副官を務める参謀。ドズル不在の場合は指揮を任されている。
    コンスコン
    コンスコン機動部隊の司令官。ドズル腹心の1人。
    マレーネ・カーン
    後宮の女性。

    ドズル親衛隊編集

    シン・マツナガ
    宇宙攻撃軍の戦友。学生時代からの友人で、同じ軍人としても友人としても互いに尊敬していた。
    マイヤー
    親衛隊の1人。ドズルがビグ・ザムに搭乗した際には副パイロットとして同乗するが、ソロモン陥落を悟った際に脱出を促された。
    オルガ・タルヴィティエ
    親衛隊の1人。

    名台詞編集

    機動戦士ガンダム編集

    「戦いは数だよ、兄貴!」
    『劇場版III』より。自身の出した増援要請に対し、ギレンから送られてきたのがビグ・ザム一機だった際の恨み節。
    「見たか!ビグ・ザムが量産の暁は連邦なぞ、あっと言う間に叩いてみせるわ!」
    ビグ・ザムで殿を務め、敵艦隊に打撃を与えた際に。圧倒的な戦力にドズル自身も機体の評価を覆しており、ゲーム作品などでは大量生産できる場合がある。
    「ジオンの栄光!この俺のプライド!やらせはせん!やらせはせん!やらせはせんぞぉ!!」(TV版)
    「やらせはせんぞ!貴様ごときモビルスーツに、ジオンの栄光やらせはせん!この俺がいる限りはやらせはせんぞぉ!!」(劇場版)
    ビグ・ザムを撃墜したガンダムに対し、対人用マシンガンで抵抗した時の台詞。その際の執念は凄まじく、アムロからは悪魔の如きオーラとして見える程だった。

    機動戦士ガンダム MSV-R 宇宙世紀英雄伝説 虹霓のシン・マツナガ編集

    「シン……俺は人を殺すよ――――百人や千人では済まない、恐らく億単位の人間を殺す事になる………ジオンの行う戦争はそういうものになる。一軍の将として、俺は勝つための最善の方策を取るつもりだ。政治と世論が作り出した流れを最早止める事は出来んのだからな」
    開戦前、マツナガ邸を訪れた時にシン・マツナガに語った言葉。この頃からドズルは戦争による惨禍を幾許か予想していたと思われる。

    搭乗機体・関連機体編集

    ビグ・ザム
    ソロモン防衛戦にて搭乗。
    ドズル・ザビ専用ザクII
    主な搭乗機。
    ドズル・ザビ専用リック・ドム
    リック・ドムの初期生産型通産100号機をドズル専用機としてカスタマイズした機体。
    ドズル専用ザクII後期型
    新たな専用機として開発されていた機体。実際に乗ることはなかった。
    ムサイ級 (ファルメル / ワルキューレ)
    ルウム戦役での座乗艦。『1st』では前者、『THE ORIGIN』では後者を使用した。後にルウム戦役で戦果を上げたシャアに譲渡している。
    グワジン級 (グワラン / ガンドワ)
    ソロモン司令時の座乗艦。『1st』では前者、『小説版』では後者を使用している。

    資料リンク編集

    リンク編集