キャスバル専用ガンダム
キャスバル専用ガンダム | |
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外国語表記 | Casval's Gundam |
登場作品 | 機動戦士ガンダム ギレンの野望シリーズ |
スペック | |
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分類 | モビルスーツ |
生産形態 | 総帥専用機 |
型式番号 | RX-78/C.A. |
主動力 | 熱核融合炉 |
開発組織 | ネオ・ジオン軍 |
所属 | ネオ・ジオン軍 |
主なパイロット | キャスバル・レム・ダイクン |
概要 編集
ゲーム『機動戦士ガンダム ギレンの野望シリーズ』に登場するオリジナル機体。
宇宙世紀0080年、ジオン独立戦争が開戦から一年が経過し、ジオン公国軍、地球連邦軍双方が保有する適性技術がほぼ同レベルに達した上で戦略・戦術的にいつ決着が付いてもおかしくない規模の戦局を迎えながら、両軍とも何故か「決定的な状況」に陥ることがない状況が続く中、突如としてシャア・アズナブル(キャスバル・レム・ダイクン)が自らジオン・ズム・ダイクンの嫡子であることを明かし、ネオ・ジオン軍を率いてギレン・ザビに反旗を翻した。この動きは連邦・公国双方に波及し、どちらにも与しない勢力が彼の下へと参集した。
キャスバル専用ガンダムは、連邦軍がRXモビルスーツに投入したノウハウを公国系技術者が解析し、独自のアップデートを施した機体であり、型式番号についてはキャスバルが連邦の技術者に敬意を評し、RX-78のままとなっている。
基礎設計はほぼガンダムを踏襲し、外見も瓜二つだが、性能は原型機をはるかに凌駕する。ガンダムは連邦製モビルスーツのリファレンスとして開発されていたが、キャスバル専用ガンダムは更に公国が保有していたMS関連技術を融合させることで、その時点における史上最強のMSとして誕生した。本来連邦系と公国系の保有技術はアクチュエータ一つ取ってもコンセプトが全く異質のものであり、技術の融合には相当の時間が必要なはずなのだが、まるで時計の針を進めたかのようにこの機体は存在しており、その様子は狂騒的な発展を遂げたMSテクノロジーが生み出した「鬼子」とも呼ばれた。
頭部はモノアイ用のデバイスをメインカメラに流用しつつ、連邦系MSの内装を再現するべく光学的な走査端末や各種計測装置は仕様を変更して組み込まれている。メインコンピューターはコア・ファイターに搭載し、頭部ユニットには副次的なコ・プロセッサーフレームに代えてサイコミュデバイスが搭載されている。教育型コンピュータそのものの完璧な複製は不可能だったものの、容量や処理速度が同等のグラモニカ社製デバイスでメインフレームを構成し、戦闘経験の蓄積はガンダムに匹敵するレベルで達成。他にカノム精機の光学装置やフェリペ社のセンサーなどを組み合わせ、無段方位アンテナや通信、音響センサーを構成している。
コクピットもガンダム同様コア・ファイターのものが兼用され、メインジェネレーターはM&Y公社とツィマット社が共同開発したMYFG-MJR55/02型を搭載し、航空/航宙用熱核ジェット/ロケットエンジンとしても機能する。ビーム・サーベルのエネルギー供給に用いられるコ・ジェネレーターはゲルググなどに供給されていたものの改装型で、当初この組み合わせには不安もあったが、核融合炉のシンクロドライブを可能とするコンダクタが開発されたことで、総合出力はガンダムをも上回った。
公国系技術開発陣はフィールド・モーターの開発と流体パルスシステムの小型化を並行して実行し、連邦系企業への資金援助などを積極的に行っており、その結果キャスバル専用ガンダムはガンダムの構造に倣いつつ、構造に応じて双方を巧妙に使い分けることで、さらなる機能向上を図っていた。また、これによって機体のエネルギー経路は複数存在することとなり、連邦系規格に則って開発された武装以外にも、公国系の武装も使用可能なようエネルギー供給の規格やターミナルの構造に幅が設けられており、どちらの武装でも基本的な稼働に支障が出ないよう配慮されていた。
脚部はガンダムの構造に倣いつつ、駆動やバーニア自体の制御にサイコミュデバイスが援用されている。とは言え、この時期のサイコミュは専ら遠隔誘導や知覚の拡大などに用いられていたため、いわゆる機体制御そのものに必要なスペックを達成するためには、さらなる技術発展を待たなければならなかった。それでも四肢のレスポンスは目に見えて改善されており、将来的にMSが備えるであろう機能の一端を垣間見ることが出来た。また、巨大な人型兵器に2足歩行を行わせるため、その構造からOSに至るまでを独自開発した公国系技術者にとって、設計思想が異なるガンダムの歩行メカニズムを解析することは非常に有益であり、実際に度重なる整備やオーバーホールにおいて施された連邦系技術者の設計や運用における思想を目の当たりに出来たことが、双方の技術融合を促進したと言われている。
登場作品と操縦者編集
- 機動戦士ガンダム ギレンの野望シリーズ
- 1作目『ギレンの野望』が初出。ネオ・ジオン軍でのみ生産可能。キャスバル・レム・ダイクンの専用機であり、キャスバルが搭乗する事で性能が向上する。ただ、シリーズによってはキャスバルが登場しないためシャア専用機として実装されている事がある他、「キャスバル専用」であるにも関わらずシャアが搭乗した時のみ性能が向上する場合もある(ジオンの系譜)。また、大元のデザインでは腰部とシールドの連邦軍マークがオミットされているが、一部作品や媒体によってオミットされていない場合もある。
- 立体物 (ガンプラ、フィギュア等)
- 1999年10月7日~10日に東京国際展示場(東京ビッグサイト)で開催された「第39回全日本模型ホビーショー」の限定商品としてガンプラ「RX-78「キャスバル専用機」1/100スケール マスターグレードモデル コーティングバージョン」が発売。その後「機動戦士ガンダム ギレンの野望 ジオン独立戦争記」が発売された2002年にはガンプラ「MG 1/100 RX-78/C.A. キャスバル専用ガンダム」が発売。取扱説明書にはゲームの設定に基づいた解説文が掲載されており、より緻密な機体設定が設けられている。また、ガンプラ以外にも「MOBILE SUIT IN ACTION!!」などのフィギュアでも何度か立体化を果たしている。なお、大抵の媒体では出典が「ジオン独立戦争記」になっているが同ゲームにネオ・ジオン軍は登場せず、シャアもキャスバルとして使えないため、同ゲームでの機体表記は「ガンダム/シャア・アズナブル専用」となっている。
装備・機能編集
特殊機能編集
- コアブロックシステム
- コア・ファイターを核とし、上下半身のパーツを交換可能にしたシステム。重力下での空中換装が可能かどうかは不明だが、スペックは充分達成されており、エネルギー出力もガンダムを若干上回っている。
- サイコミュシステム
- ニュータイプの感応波を検出して機械語に翻訳するシステム。機体の制御系として援用されており、これによってマグネットコーティング処理されたガンダムを上回る反応速度を実現している。
武装・必殺攻撃編集
- 60mmバルカン砲
- 頭部に2門内蔵されている機関砲。より強力な90mmに改装する案もあったが、装弾数の改善や調達などに目処が立たなかったことから、原機と同等の口径・仕様が採用された。
- ビーム・ライフル
- 当時の戦艦を上回る破壊力を持つビーム兵器。エネルギーCAP技術によって携行が可能となった武装で、MSという兵器の有効性や戦闘能力を大幅に変革させた。ガンダムの強さの秘訣はルナ・チタニウム合金製の装甲とこの武装によるものだと言われており、公国軍はゲルググの開発に前後して実用化が可能となった。
連邦系技術の再現そのものを目的としていた側面もあったため、コンデンサーや収束装置の規格は連邦軍のものに準じていた。 - ビーム・サーベル
- バックパックに2基装備されている近接格闘兵装。エネルギー供給に仕様されるコ・ジェネレーターはゲルググ用のものの改装型が用いられている。
- シールド
- ガンダムと同様の大型シールド。性能はガンダムのものと同等のものだが地球連邦軍を表す十字マークは取り外されている(或いは塗りつぶされている)。
その他 編集
対決・名場面編集
関連機体編集
- ガンダム
- 原型機。外見はオリジナルを踏襲しているが、性能は大きく開きがある。
- ガンダム (ティターンズ仕様)
- 同じく『ギレンの野望』シリーズに登場する、ガンダムのゲームオリジナル仕様。
商品情報編集
ガンプラ編集
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