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一方のジオンも、同様に戦力を損耗させベテランの将兵を失い、コロニー落としの実行も断念せざるを得なくなった。しかし、第2次ブリティッシュ作戦の情報は連邦軍艦隊を誘い出す為のブラフであり、ジオン軍の真の目的は[[ルナツー]]などに温存されていた連邦宇宙艦隊の壊滅にあったとも言われ、それを鑑みれば、ジオン軍は多大な流血を強いられたものの当初の作戦目的を達成したと言える。 | 一方のジオンも、同様に戦力を損耗させベテランの将兵を失い、コロニー落としの実行も断念せざるを得なくなった。しかし、第2次ブリティッシュ作戦の情報は連邦軍艦隊を誘い出す為のブラフであり、ジオン軍の真の目的は[[ルナツー]]などに温存されていた連邦宇宙艦隊の壊滅にあったとも言われ、それを鑑みれば、ジオン軍は多大な流血を強いられたものの当初の作戦目的を達成したと言える。 | ||
本戦役の後、戦力疲弊という内情を隠したままジオンは連邦政府との休戦条約の交渉に入るが、その実情はジオン有利の降伏勧告であり、連邦もそれを飲まざるを得ない状況にまで追い込まれていた。だが、その最中にジオンから生還したレビル将軍の行った「[[レビルの演説 (ジオンに兵なし)|ジオンに兵なし]]」の演説によりジオンの内情が暴露された事で連邦は戦争の継続を決意。この一件で[[南極条約]]が締結され、以後の大規模虐殺は制限を課される事になるが、ジオンも[[地球侵攻作戦]]を実行に移し、戦争は長期化の様相を呈した。 | 本戦役の後、戦力疲弊という内情を隠したままジオンは連邦政府との休戦条約の交渉に入るが、その実情はジオン有利の降伏勧告であり、連邦もそれを飲まざるを得ない状況にまで追い込まれていた。だが、その最中にジオンから生還したレビル将軍の行った「[[レビルの演説 (ジオンに兵なし)|ジオンに兵なし]]」の演説によりジオンの内情が暴露された事で連邦は戦争の継続を決意。この一件で[[南極条約]]が締結され、以後の大規模虐殺は制限を課される事になるが、ジオンも[[地球侵攻作戦]]を実行に移し、戦争は長期化の様相を呈した。 | ||
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:初出作品。第2話で[[パオロ・カシアス]]の口から[[シャア・アズナブル]]の存在が語られる際に言及され、この戦いで5隻の戦艦がシャアによって沈められたと明らかにした。 | :初出作品。第2話で[[パオロ・カシアス]]の口から[[シャア・アズナブル]]の存在が語られる際に言及され、この戦いで5隻の戦艦がシャアによって沈められたと明らかにした。 | ||
+ | ;[[機動戦士ガンダム 戦略戦術大図鑑]] | ||
+ | :「~1年戦争全記録」に戦闘の推移などルウム戦役に関する詳細な解説が記載されている。 | ||
;[[機動戦士ガンダム MS IGLOO]] | ;[[機動戦士ガンダム MS IGLOO]] | ||
:公式映像作品における初映像化作品。第二次ブリティッシュ作戦がルナツーから連邦軍艦隊を誘き出すための偽情報と設定されており、作戦の主目的は連邦軍艦隊の撃滅とされた。また、MS部隊と艦隊が完全に別働隊として扱われている。<br/>戦闘開始直前に[[ギレン・ザビ]]がジオン軍将兵に向けて「諸君、歴史を生むべし」の演説を実行。ジオン・連邦双方が横並びに睨み合う中で砲撃戦が行われ、その中での切り札として[[第603技術試験隊]]の[[ヨルムンガンド]]が配備されるが、それは[[モビルスーツ]]部隊の投入を悟らせない為の隠れ蓑であり、直後に[[ザクII]]が投入された事で、戦争の歴史は大きく変化していく事になった。 | :公式映像作品における初映像化作品。第二次ブリティッシュ作戦がルナツーから連邦軍艦隊を誘き出すための偽情報と設定されており、作戦の主目的は連邦軍艦隊の撃滅とされた。また、MS部隊と艦隊が完全に別働隊として扱われている。<br/>戦闘開始直前に[[ギレン・ザビ]]がジオン軍将兵に向けて「諸君、歴史を生むべし」の演説を実行。ジオン・連邦双方が横並びに睨み合う中で砲撃戦が行われ、その中での切り札として[[第603技術試験隊]]の[[ヨルムンガンド]]が配備されるが、それは[[モビルスーツ]]部隊の投入を悟らせない為の隠れ蓑であり、直後に[[ザクII]]が投入された事で、戦争の歴史は大きく変化していく事になった。 | ||
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:第1連合艦隊総司令。旗艦アナンケで指揮を取っていたものの、激戦により限界を迎えた艦から脱出。離脱中に黒い三連星に捉えられてしまい、捕虜となる。 | :第1連合艦隊総司令。旗艦アナンケで指揮を取っていたものの、激戦により限界を迎えた艦から脱出。離脱中に黒い三連星に捉えられてしまい、捕虜となる。 | ||
;[[ロドニー・カニンガン]] | ;[[ロドニー・カニンガン]] | ||
− | : | + | :第1連合艦隊次席指揮官。アナンケ撃沈後は艦隊指揮を引き継ぎ、撤退戦ではネレイドで単艦、殿を務めた末に戦死する。『THE ORIGIN』では「カニンガ'''ム'''」なる人物が名前のみ登場しているが、同一人物かは不明。 |
;[[ティアンム]] | ;[[ティアンム]] | ||
− | : | + | :ルナツー第4艦隊司令。ブリティッシュ作戦後による損耗が激しかったため、残存艦隊と共に後方予備役としてルナツーに待機。 |
+ | ;アンダーソン | ||
+ | :[[ノエル・アンダーソン]]の父親。サラミス級の艦長を務めていたがシャア専用ザクの攻撃で撃沈され戦死する。 | ||
+ | ;[[ワッケイン]] | ||
+ | :『THE ORIGIN』にて参戦。第1連合艦隊所属で、攻撃を受けるコロニーの救援へと向かう。漫画版ではその途中でシャア専用ザクの奇襲を受け、ワッケインの旗艦共々艦隊は壊滅している。 | ||
;[[アリスタイド・ヒューズ]] | ;[[アリスタイド・ヒューズ]] | ||
− | :後に[[デラーズ紛争]]で[[アルビオン]] | + | :後に[[デラーズ紛争]]で[[アルビオン]]の砲術長を務める事になる砲術士。サラミス級の砲手を務めていたものの、ザクの攻撃により艦が撃沈され、味方に救助されるまでの間、宇宙漂流する。 |
+ | ;[[ユウ・カジマ]] | ||
+ | :戦闘機パイロット。皆川ゆか小説版『THE BLUE DESTINY』ではトリアーエズ、その他の媒体ではセイバーフィッシュが搭乗機に設定されている。また、サイドストーリーズ版『THE BLUE DESTINY』ではアンダーソン司令の乗るサラミス級サンタフェの戦闘機隊隊長として設定されている。 | ||
+ | ;[[リュウ・ホセイ]] | ||
+ | :『THE ORIGIN』にて参戦。偵察機カモノハシで哨戒中、レビル本隊に向け侵攻中のドズル艦隊を捕捉するも、本隊には誤報として聞き入れてもらえず、そのまま撃墜され宇宙漂流した。 | ||
=== ジオン公国軍 === | === ジオン公国軍 === | ||
;[[ドズル・ザビ]] | ;[[ドズル・ザビ]] | ||
:第1連合艦隊総司令。 | :第1連合艦隊総司令。 | ||
+ | ;[[コンスコン]] | ||
+ | :『THE ORIGIN』にて参戦。チベ級レッドバイカウントの艦長を務めた。 | ||
;[[シャア・アズナブル]] | ;[[シャア・アズナブル]] | ||
:ジオン軍のエースパイロット。後に「シャアの五艘飛び」と呼ばれる戦いぶりで五隻の戦艦を沈め、「[[赤い彗星]]」の異名を得るに至った。 | :ジオン軍のエースパイロット。後に「シャアの五艘飛び」と呼ばれる戦いぶりで五隻の戦艦を沈め、「[[赤い彗星]]」の異名を得るに至った。 | ||
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;[[ジョニー・ライデン]] | ;[[ジョニー・ライデン]] | ||
:ジオン軍のエースパイロット。ルウム戦役で功績を挙げ、大尉に昇進。以後、乗機をパーソナルカラーの「真紅と黒」で塗装し、「真紅の稲妻」の異名で呼ばれるようになる。 | :ジオン軍のエースパイロット。ルウム戦役で功績を挙げ、大尉に昇進。以後、乗機をパーソナルカラーの「真紅と黒」で塗装し、「真紅の稲妻」の異名で呼ばれるようになる。 | ||
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+ | :『THE ORIGIN』にて参戦。ザクIのパイロットを務めた。 | ||
;[[アレクサンドロ・ヘンメ]] | ;[[アレクサンドロ・ヘンメ]] | ||
:試験支援艦ヨーツンヘイムの砲術長。ルウム戦役ではヨルムンガンドの砲手を担当。マゼラン級1隻を轟沈させるものの、戦闘中の指揮所への被弾により致命傷を追っていたため、そのまま戦死した。 | :試験支援艦ヨーツンヘイムの砲術長。ルウム戦役ではヨルムンガンドの砲手を担当。マゼラン級1隻を轟沈させるものの、戦闘中の指揮所への被弾により致命傷を追っていたため、そのまま戦死した。 | ||
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;*[[レパント級]] ×22隻 | ;*[[レパント級]] ×22隻 | ||
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;*[[チベ級]] | ;*[[チベ級]] | ||
:;*レッドバイカウント | :;*レッドバイカウント | ||
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;*[[パプア級]] | ;*[[パプア級]] | ||
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;*[[ザクI]] | ;*[[ザクI]] | ||
;*[[ザクII (THE ORIGIN版)|ザクII]] ([[ザクIIC型 (THE ORIGIN版)|ザクIIC型]]など) | ;*[[ザクII (THE ORIGIN版)|ザクII]] ([[ザクIIC型 (THE ORIGIN版)|ザクIIC型]]など) | ||
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;1月16日 6時 | ;1月16日 6時 | ||
:公国軍、撤退を開始。ルウム戦役終結。 | :公国軍、撤退を開始。ルウム戦役終結。 | ||
+ | |||
+ | === THE ORIGINにおける戦闘の推移 === | ||
+ | ルウム戦役の発生が宇宙世紀0079年1月23日へと変更されており、ジオン軍の目的も連邦宇宙艦隊の弱体化に、反ジオン感情の高まるルウムに対する制裁が加わっている。 | ||
+ | ;戦闘発生前 | ||
+ | :第二次ブリティッシュ作戦を察知した連邦軍は、ジャブローから打ち上げられた第三連合艦隊とレビル麾下の第一連合艦隊が合流後、第一第三連合艦隊を編成し、ティアンムの第二連合艦隊と合わせてはジオン総軍の4倍近い戦力を編成。対する公国軍はドズル中将が御前会議の場で「ティアンム艦隊との総力戦」を表向きの作戦として決定。これをギレンが連邦軍側へリークした事で、連邦軍はコロニーへの攻撃は無いと判断し、守備にあたっていたティアンム艦隊を全軍、艦隊戦へと差し向ける。 | ||
+ | ;ジオン軍の陽動作戦 | ||
+ | :公国軍はまず陽動のためシャアの部隊に首都ミランダなどのコロニーベイを攻撃させる。これにより、連邦軍の駐留艦隊を封じ込める。これに対して連邦の主力であったレビル艦隊は、カニンガムとワッケインの艦隊を向かわせる。そのためレビル艦隊の艦隊戦力は1/3までに減少した<ref>尚、漫画版ではワッケインの艦隊はシャアの部隊によって壊滅している。</ref>。 | ||
+ | ;ティアンム艦隊との交戦 | ||
+ | :ドズル艦隊がティアンム艦隊との艦隊戦を開始。ドズル艦隊は、後の作戦を成功させるために遠距離からの攻撃を開始(ほとんど射程外からの攻撃だった模様)。先手を取るも、火力で優位である連邦軍のマゼラン級などにより戦闘発生直後にレトヴィザンや、キーウなどが被弾、損傷または大破している。この戦闘でドズル艦隊は甚大な被害を被るが、ティアンム艦隊の損害は軽微であった。 | ||
+ | ;ドズルの奇策 | ||
+ | :ティアンム艦隊との交戦で甚大な被害を被るドズル艦隊は、ティアンム艦隊の正面で別れて転針し、撤退に見せかけて慣性航行でティアンム艦隊の後方で合流、そのままレビル艦隊に奇襲を仕掛けるといった作戦を行い、成功している。ティアンム艦隊は撤退するドズル艦隊を追撃するも、見失っている。これは、あらかじめジオン軍が散布していたミノフスキー粒子が有効に働いたためである。 | ||
+ | :健在だったティアンム艦隊はグレート・デギンが展開する最終防衛ラインに接近するも、政治的影響(公王の死亡・本土侵攻)と、未知の本土防衛戦力に対する無補給での攻撃などの理由を考慮し、艦隊を転進。敗走するレビル艦隊の救援に向かった。 | ||
+ | :艦隊戦に勝利した公国軍はガルマ率いる空挺部隊をサイド5内部へ侵攻させ、[[テキサス・コロニー]]以外のコロニーを壊滅。作戦の主目的を完遂した。以後の南極条約締結までの流れについては概ね宇宙世紀正史と同様の展開となっている。 | ||
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2023年12月9日 (土) 18:16時点における最新版
ルウム戦役 編集
一年戦争初期、一週間戦争後の宇宙世紀0079年1月15日から16日にかけて行われた地球連邦軍とジオン公国軍による会戦。人類史上初の大規模な宇宙艦隊同士の決戦であると同時に、モビルスーツが対艦戦闘で猛威をふるい、その戦果によって以後の戦争の様相を一変させた戦闘となった。
一週間戦争で敢行されたブリティッシュ作戦によるコロニー落としで、ジャブローの破壊という本来の目論見を達成する事が出来なかったジオン軍は、第2次ブリティッシュ作戦の遂行の為にサイド5(ルウム)へと侵攻。11バンチコロニー「アイランド・ワトホート」の制圧に乗り出す。その情報をキャッチした連邦軍は1月15日に出撃可能な艦艇をかき集め、これによって人類史上初となる大規模な宇宙艦隊戦が勃発した。
当初は物量に勝る[1]連邦軍が有利と見られていたが、その後ジオン側がモビルスーツ部隊を投入した事でその戦力差を覆した。戦闘の最中、黒い三連星がレビル将軍の座乗するマゼラン級「アナンケ」を撃破し、レビルを拿捕。レビル捕縛後、艦隊指揮はその副官であったロドニー・カニンガン准将とその乗艦ネレイドへと引き継がれるが、連邦軍はその後戦域からの撤退を決定。カニンガンも友軍の離脱支援のため殿を務めた末に戦死。連邦軍宇宙艦隊は、投入戦力の80%を失うという壊滅的な被害を被った。
一方のジオンも、同様に戦力を損耗させベテランの将兵を失い、コロニー落としの実行も断念せざるを得なくなった。しかし、第2次ブリティッシュ作戦の情報は連邦軍艦隊を誘い出す為のブラフであり、ジオン軍の真の目的はルナツーなどに温存されていた連邦宇宙艦隊の壊滅にあったとも言われ、それを鑑みれば、ジオン軍は多大な流血を強いられたものの当初の作戦目的を達成したと言える。
本戦役の後、戦力疲弊という内情を隠したままジオンは連邦政府との休戦条約の交渉に入るが、その実情はジオン有利の降伏勧告であり、連邦もそれを飲まざるを得ない状況にまで追い込まれていた。だが、その最中にジオンから生還したレビル将軍の行った「ジオンに兵なし」の演説によりジオンの内情が暴露された事で連邦は戦争の継続を決意。この一件で南極条約が締結され、以後の大規模虐殺は制限を課される事になるが、ジオンも地球侵攻作戦を実行に移し、戦争は長期化の様相を呈した。
登場作品 編集
- 機動戦士ガンダム
- 初出作品。第2話でパオロ・カシアスの口からシャア・アズナブルの存在が語られる際に言及され、この戦いで5隻の戦艦がシャアによって沈められたと明らかにした。
- 機動戦士ガンダム 戦略戦術大図鑑
- 「~1年戦争全記録」に戦闘の推移などルウム戦役に関する詳細な解説が記載されている。
- 機動戦士ガンダム MS IGLOO
- 公式映像作品における初映像化作品。第二次ブリティッシュ作戦がルナツーから連邦軍艦隊を誘き出すための偽情報と設定されており、作戦の主目的は連邦軍艦隊の撃滅とされた。また、MS部隊と艦隊が完全に別働隊として扱われている。
戦闘開始直前にギレン・ザビがジオン軍将兵に向けて「諸君、歴史を生むべし」の演説を実行。ジオン・連邦双方が横並びに睨み合う中で砲撃戦が行われ、その中での切り札として第603技術試験隊のヨルムンガンドが配備されるが、それはモビルスーツ部隊の投入を悟らせない為の隠れ蓑であり、直後にザクIIが投入された事で、戦争の歴史は大きく変化していく事になった。 - 機動戦士ガンダム THE ORIGIN
- 『MS IGLOO』に続き、「ルウム編」において艦隊戦の様子が描かれた。戦いの推移は正史とは異なり、MSによる奇襲戦法以上に、ザビ家の知略と公国軍艦隊の秀逸な機動戦による大戦果が描かれている。
関連人物 編集
地球連邦軍 編集
- レビル
- 第1連合艦隊総司令。旗艦アナンケで指揮を取っていたものの、激戦により限界を迎えた艦から脱出。離脱中に黒い三連星に捉えられてしまい、捕虜となる。
- ロドニー・カニンガン
- 第1連合艦隊次席指揮官。アナンケ撃沈後は艦隊指揮を引き継ぎ、撤退戦ではネレイドで単艦、殿を務めた末に戦死する。『THE ORIGIN』では「カニンガム」なる人物が名前のみ登場しているが、同一人物かは不明。
- ティアンム
- ルナツー第4艦隊司令。ブリティッシュ作戦後による損耗が激しかったため、残存艦隊と共に後方予備役としてルナツーに待機。
- アンダーソン
- ノエル・アンダーソンの父親。サラミス級の艦長を務めていたがシャア専用ザクの攻撃で撃沈され戦死する。
- ワッケイン
- 『THE ORIGIN』にて参戦。第1連合艦隊所属で、攻撃を受けるコロニーの救援へと向かう。漫画版ではその途中でシャア専用ザクの奇襲を受け、ワッケインの旗艦共々艦隊は壊滅している。
- アリスタイド・ヒューズ
- 後にデラーズ紛争でアルビオンの砲術長を務める事になる砲術士。サラミス級の砲手を務めていたものの、ザクの攻撃により艦が撃沈され、味方に救助されるまでの間、宇宙漂流する。
- ユウ・カジマ
- 戦闘機パイロット。皆川ゆか小説版『THE BLUE DESTINY』ではトリアーエズ、その他の媒体ではセイバーフィッシュが搭乗機に設定されている。また、サイドストーリーズ版『THE BLUE DESTINY』ではアンダーソン司令の乗るサラミス級サンタフェの戦闘機隊隊長として設定されている。
- リュウ・ホセイ
- 『THE ORIGIN』にて参戦。偵察機カモノハシで哨戒中、レビル本隊に向け侵攻中のドズル艦隊を捕捉するも、本隊には誤報として聞き入れてもらえず、そのまま撃墜され宇宙漂流した。
ジオン公国軍 編集
- ドズル・ザビ
- 第1連合艦隊総司令。
- コンスコン
- 『THE ORIGIN』にて参戦。チベ級レッドバイカウントの艦長を務めた。
- シャア・アズナブル
- ジオン軍のエースパイロット。後に「シャアの五艘飛び」と呼ばれる戦いぶりで五隻の戦艦を沈め、「赤い彗星」の異名を得るに至った。
- 黒い三連星 (ガイア / マッシュ / オルテガ)
- ジオン軍のエースパイロット。ルウム戦役でレビルを捕虜にする功績を挙げ、一躍有名になった。
- ランバ・ラル
- 「青い巨星」の異名を持つエースパイロット。専用のザクIに乗り、宇宙用のキュイに乗ったゲリラ戦部隊を指揮して戦果を挙げた。
- シン・マツナガ
- 後に「白狼」の異名で呼ばれるようになるエースパイロット。前哨戦で上官が戦死したため戦時任官によって少尉へと昇進。一週間戦争に続き、ルウム戦役でも武勲を挙げた事から正式に少尉に任官され、その功績に目が留まったドズルによって直属に抜擢された。
- ジョニー・ライデン
- ジオン軍のエースパイロット。ルウム戦役で功績を挙げ、大尉に昇進。以後、乗機をパーソナルカラーの「真紅と黒」で塗装し、「真紅の稲妻」の異名で呼ばれるようになる。
- デニム / スレンダー
- 『THE ORIGIN』にて参戦。ザクIのパイロットを務めた。
- アレクサンドロ・ヘンメ
- 試験支援艦ヨーツンヘイムの砲術長。ルウム戦役ではヨルムンガンドの砲手を担当。マゼラン級1隻を轟沈させるものの、戦闘中の指揮所への被弾により致命傷を追っていたため、そのまま戦死した。
交戦戦力 編集
宇宙世紀正史 編集
※投入数・残存数については「機動戦士ガンダム 公式百科事典」などから引用。
- 地球連邦軍
- マゼラン級 ×48隻 ⇒ 12隻
-
- アナンケ
- ネレイド
- サラミス級 ×163隻 ⇒ 24隻
-
- サンタフェ
- ジオン軍
THE ORIGIN編集
- 地球連邦軍
- マゼラン級 (マゼラン改級) ×15隻
-
- アナンケ
- フォレスタル
- サマービル
- ジャーヴィス
- ジオン公国軍
-
- ワルキューレ
-
- レッドバイカウント
戦闘の推移 編集
- 宇宙世紀0079年1月13日 未明
- 公国軍第2機動艦隊(先発隊)、ソロモンからサイド5へ向け発進。
- 1月13日 19時20分
- 公国軍第1連合艦隊、ソロモンからサイド5へ向け発進。途中、グラナダから発進した艦隊と合流。
- 1月13日 20時00分
- 連邦軍、公国軍の動きを察知。ルナツー第3艦隊司令レビル中将、第1~6艦隊に集結を命令。
- 1月14日 9時00分
- レビル率いる第1連合艦隊、艦隊編成未了のままルナツーを発進。
- 1月15日 9時00分
- 連邦軍、サイド5の進路上で第1連合艦隊の編成を完了。
- 1月15日 10時45分
- 公国軍、サイド5に集結。
- 1月15日 11時20分
- 公国軍、サイド5への攻撃を開始。アイランド・ワトホートへの核パルス・エンジンの装着作業およびコロニー補強作業開始。
- 1月15日 22時14分
- 連邦軍第1連合艦隊、ルウム宙域に到着。公国軍第1連合艦隊を捕捉し、砲雷撃戦を開始。公国軍、MS部隊を迎撃にあたらせつつ、連邦軍艦隊への応戦とコロニー改修部隊の防衛に艦隊を二分。
- 1月15日 22時40分
- 公国軍、コロニー改修部隊の甚大な被害を受け、核パルス・エンジンの装着を断念。連邦軍艦隊との本格的な艦隊戦に突入。
- 1月16日 1時00分
- 連邦軍、総艦艇の半数以上を損失。
- 1月16日 3時10分
- 連邦軍旗艦アナンケ撃沈。レビル中将、脱出時に公国軍特務小隊「黒い三連星」により捕虜となる。ロドニー・カニンガン准将、指揮権を引き継ぎ、艦隊の撤退を決定。
- 1月16日 4時20分
- 連邦軍残存艦隊、第6艦隊、第2・第5艦隊、第1・第3・第4艦隊の3つが3方向へ分散し撤退を開始。第2・第5艦隊を追撃する公国軍に対し、カニンガン准将のネレイドが撤退支援のため転進。奮戦するも敵の集中攻撃により轟沈。ロドニー・カニンガン戦死。
- 1月16日 6時
- 公国軍、撤退を開始。ルウム戦役終結。
THE ORIGINにおける戦闘の推移編集
ルウム戦役の発生が宇宙世紀0079年1月23日へと変更されており、ジオン軍の目的も連邦宇宙艦隊の弱体化に、反ジオン感情の高まるルウムに対する制裁が加わっている。
- 戦闘発生前
- 第二次ブリティッシュ作戦を察知した連邦軍は、ジャブローから打ち上げられた第三連合艦隊とレビル麾下の第一連合艦隊が合流後、第一第三連合艦隊を編成し、ティアンムの第二連合艦隊と合わせてはジオン総軍の4倍近い戦力を編成。対する公国軍はドズル中将が御前会議の場で「ティアンム艦隊との総力戦」を表向きの作戦として決定。これをギレンが連邦軍側へリークした事で、連邦軍はコロニーへの攻撃は無いと判断し、守備にあたっていたティアンム艦隊を全軍、艦隊戦へと差し向ける。
- ジオン軍の陽動作戦
- 公国軍はまず陽動のためシャアの部隊に首都ミランダなどのコロニーベイを攻撃させる。これにより、連邦軍の駐留艦隊を封じ込める。これに対して連邦の主力であったレビル艦隊は、カニンガムとワッケインの艦隊を向かわせる。そのためレビル艦隊の艦隊戦力は1/3までに減少した[2]。
- ティアンム艦隊との交戦
- ドズル艦隊がティアンム艦隊との艦隊戦を開始。ドズル艦隊は、後の作戦を成功させるために遠距離からの攻撃を開始(ほとんど射程外からの攻撃だった模様)。先手を取るも、火力で優位である連邦軍のマゼラン級などにより戦闘発生直後にレトヴィザンや、キーウなどが被弾、損傷または大破している。この戦闘でドズル艦隊は甚大な被害を被るが、ティアンム艦隊の損害は軽微であった。
- ドズルの奇策
- ティアンム艦隊との交戦で甚大な被害を被るドズル艦隊は、ティアンム艦隊の正面で別れて転針し、撤退に見せかけて慣性航行でティアンム艦隊の後方で合流、そのままレビル艦隊に奇襲を仕掛けるといった作戦を行い、成功している。ティアンム艦隊は撤退するドズル艦隊を追撃するも、見失っている。これは、あらかじめジオン軍が散布していたミノフスキー粒子が有効に働いたためである。
- 健在だったティアンム艦隊はグレート・デギンが展開する最終防衛ラインに接近するも、政治的影響(公王の死亡・本土侵攻)と、未知の本土防衛戦力に対する無補給での攻撃などの理由を考慮し、艦隊を転進。敗走するレビル艦隊の救援に向かった。
- 艦隊戦に勝利した公国軍はガルマ率いる空挺部隊をサイド5内部へ侵攻させ、テキサス・コロニー以外のコロニーを壊滅。作戦の主目的を完遂した。以後の南極条約締結までの流れについては概ね宇宙世紀正史と同様の展開となっている。
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