ランバ・ラル
| ランバ・ラル | |
|---|---|
| 外国語表記 | Ramba Ral |
| 登場作品 | |
| 声優 |
広瀬正志(1st) 喜山茂雄(THE ORIGIN) |
| デザイナー | 安彦良和 |
| プロフィール | |
|---|---|
| 異名 | 青い巨星 |
| 種族 | 人間(スペースノイド) |
| 性別 | 男 |
| 年齢 | 35歳 |
| 没年月日 | 宇宙世紀0079年11月5日 |
| 職業 |
|
| 所属組織 | ジオン公国軍 宇宙攻撃軍 |
| 所属部隊 | ランバ・ラル隊 |
| 階級 | 大尉 |
| 主な搭乗機 | |
概要 編集
ジオン公国軍宇宙攻撃軍大尉。優れたパイロットであると同時にゲリラ戦に精通した戦闘指揮官で、一年戦争勃発に前後する期間、各地でゲリラ戦を展開し、多くの戦果を上げている。その戦歴はモビルスーツ開発以前、ジオン共和国国防隊時代にまで遡るとされる。
ブルーを基調とする塗装が施された専用のザクIに搭乗し、「青い巨星」の異名で呼ばれている。
ザビ家が台頭する以前からの名門ラル家の嫡男で、父であるジンバ・ラルはジオン・ズム・ダイクンの革命に参加した初期主要メンバーの一人であり、ダイクン派とザビ派の対立が表沙汰になった後、ダイクンの忘れ形見であるキャスバル、アルテイシア兄妹をザビ派の追求から逃れさるため、マス家の養子とする手筈を整えたと言われている。ランバ・ラルもサイド3独立を目指し軍人となる道を選んだが、ダイクン死後の権力闘争で父が失脚し、ザビ家の下で変わっていく祖国に冷遇されながらも軍人としての実績を重ねていった。
一年戦争では一週間戦争とルウム戦役に参加し、ザクIで6隻の艦艇を沈めたとも、ルウム戦役で宇宙用のキュイを使い戦艦を撃沈したとも言われている。それでもなお不遇が続いたと言われており、宇宙攻撃軍司令ドズル・ザビからザビ家末弟ガルマ・ザビの仇討ちの勅命を受けると、それを転機と考え部下を伴って地球へ降下。ガンダムを擁するホワイトベース隊と幾度にも渡って激戦を繰り広げた。
登場作品と役柄 編集
- 機動戦士ガンダム
- 初登場作品。第12話で初登場し、ドズル・ザビからガルマ・ザビの仇討ちを命じられて「仇討ち部隊」としてホワイトベース隊に幾度と無く戦いを挑む。シャアに続く強敵として描かれ、有能な指揮と熟練パイロットとしての腕前でホワイトベース隊やガンダムを苦戦させた。その後、ソドンの町でアムロと対面した後のガンダムとの戦いに敗れてモビルスーツ隊の殆どと母艦のギャロップを失い、補給を受けられないまま白兵戦に持ち込む。そこでセイラと再会を果たすものの、そこで生じた隙が仇となり深手を負う。最期はクルーの眼前で自決した。
- 機動戦士ガンダムII 哀・戦士編
- 活躍は概ねTV版と同様であるが、本作で「青い巨星」の異名が新たに設定された。
- 機動戦士ガンダム (小説版)
- 指揮官兼MSパイロットであったTV版とは異なり、ハモンと共にギレン直属のSS (シークレットサービス)として登場。物語の裏で暗躍する一方、ギレンの動向についても密かに窺っていた。
- 機動戦士ガンダム (冒険王版)
- Vol.5とVol.7に登場。肩書きが「司令官」と、TV版よりも出世している。肝心の活躍はというと、「初登場で複数のグフをホワイトベースにけしかけるが、ガンダムの圧倒的パワーの前に全滅し、戦慄する」「グフに乗って登場した瞬間、ガンキャノンに撃墜される」「アルテイシアに再会するや否やブライトに射殺される」等々、散々な目に会っている。
- 機動戦士ガンダム THE ORIGIN
- シャア・セイラ編では一年戦争以前の現役士官時代のランバ・ラルが描かれている。父ジンバ・ラルの元でダイクン家のために奔走した。TV版ではジンバ・ラルはすでに故人となっており、シャアの言葉からしか人柄は窺えないが、「ORIGIN」ではややザビ家に対する敵愾心が強い父親に対し、ザビ家との対立を避けようとする冷静で現実的な判断をしている。また、伴侶であるクラウレ・ハモンとの仲も描かれており、より魅力的な二人の姿が描写されている。
人間関係 編集
家族 編集
ランバ・ラル隊 編集
- クラウレ・ハモン
- 内縁の妻。二人の馴れ初めは詳らかではないが、お互いに深く理解し合っており、ハモン自身も深からの信頼が篤い。
- クランプ
- 副官。
- タチ
- 直属の部下の1人。ルウム戦役当時は内事局情報部の局員だったが、後にラル、ハモン達と行動を共にする。
- アコース / コズン・グラハム
- 部下。ザクIIで共に戦闘する。
- ゼイガン
- 部下。ホワイトベースを捜索するべく、彼にフラウとアムロの追跡を命じた。
ジオン公国軍 編集
- ドズル・ザビ
- 上官。ガルマ・ザビの仇討ちを命じる。
- シン・マツナガ
- キャスバル・レム・ダイクン
- ゲラート・シュマイザー
- 属する派閥は違うが(ゲラートはキシリア派)、互いの実力を認め合う戦友同士。
- マ・クベ
- キシリア・ザビ配下の大佐。ドズルの直属であるラル達が、キシリアの勢力下で作戦行動している事を快く思わず、ドムの支給を中断させる妨害を行った。
地球連邦軍 編集
- アムロ・レイ
- 彼にとってシャアに続く強敵となり、そして成長するきっかけになった。
- セイラ・マス
- 互いに素性を知っている。ホワイトベース内での白兵戦中にホワイトベース内で出会い、気を取られている内にリュウに撃たれ重傷を負ってしまう。
- フラウ・ボゥ
- 部下に捕えられた彼女を、ホワイトベースがいるポイントを調べるべく、あえて逃がした。その後、ホワイトベース内での白兵戦で再会し、銃を取り上げ隠れるよう促した。
- リュウ・ホセイ
- ホワイトベース内での白兵戦で彼に撃たれ重傷を負うが、反撃で彼にも重傷を負わせた。
- ブライト・ノア
- 冒険王版では彼に止めを刺される。
その他 編集
- ラルさん
- 『ガンダムビルドファイターズ』に登場するそっくりさん。容姿だけでなく声までランバ・ラルその人だが、その正体は謎に包まれている。
名台詞 編集
機動戦士ガンダム 編集
- 「ザクとは違うのだよ、ザクとは!」
- 第12話より、ガンダムのビーム・サーベルを受け止めた際に。台詞と共に軽快な動きと力強さを見せ、視聴者にこれまで登場してきたザクとの違いを知らしめた。また、後の『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場するハイネ・ヴェステンフルスは同様の台詞をオマージュしている。が、こちらは発言したその回で…
- 「お前の言う通り、今度の作戦はザビ家の個人的な恨みから出てはいる。しかしだ、この戦いで木馬を沈めてガルマ様の仇を討ってみろ、わしは二階級特進だ。わしの出世は部下達の生活の安定に繋がる」
ハモン「兵達のため?」
「お前の為でもある。ザビ家により近い生活ができる。…まぁ、見ていろ」
ハモン「信じております」 - 第18話より、ハモンから木馬討伐を引き受けた理由について聞かれた際に。上の都合に振り回されながらも、部下、そして愛する者のためを思って全力を尽くす。ラルの器の大きさを垣間見ることができるシーン。
- 「いい目をしているな。フッフッフッ…それにしても、いい度胸だ。ますます気に入ったよ」(TV版)
- 「いい目をしているな。フッフッ、それに度胸もいい。ますます気に入ったよ」(劇場版)
- 第19話より、フラウが捕らえられた際に隠し持っていた拳銃を取り出そうとしていたアムロの動きを見破って。アムロ達がホワイトベースのクルーであると予測したラルはあえてアムロ達を見逃し、ゼイガンにその後をつけさせる。
- 「せ、正確な射撃だ。それゆえコンピュータには予想しやすい」
- 同上。ガンダムのビーム・ライフルを全て上半身の動きだけで避けた際に。最初は射撃の正確さに焦りつつも、すぐ冷静に対応できているあたり、さすがベテランのパイロットである。
- 「まさかな…時代が変わったようだな。坊やみたいなのがパイロットとはな!」(TV版)
- 「まさかな…時代が変わったようだな。坊やみたいなのがパイロットとは!」(劇場版)
- 同上。自身を打ち負かした相手が数刻前に会ったばかりのアムロである事を知って。
- 「見事だな!しかし小僧、自分の力で勝ったのではないぞ!そのモビルスーツの性能のおかげだという事を、忘れるな!」(TV版)
- 「見事だな!しかし坊主、自分の力で勝ったのではないぞ!そのモビルスーツの性能のおかげだという事を忘れるな!」(劇場版)
- アムロ「ま、負け惜しみを!」
- 同上。撃墜されたグフから脱出する際に。撃墜されたとはいえ、性能が上のガンダムのコックピットハッチを損傷させるなど、今までの敵が為し得なかった事を果たしているあたり、かなり重みのある台詞である。しかしながら、アムロがラルの得意とする接近戦で勝利しているため、負け惜しみというのも強ち間違ってはいない…と思われる。その点は大人ゆえの発言力の強さと言ったところか。
- 「ハモン、すまぬ。ランバ・ラル、戦いの中で戦いを忘れた…!」
機動戦士ガンダム THE ORIGIN 編集
- 「ラル家だと?そんなものはもう無い……あんたらにくびり殺されたぁっ!」
- ラル家の中でただ一人生き残り、ハモンの下で飲んだくれの日々を送る姿をドズルにたしなめられて返した台詞。その憤懣を知ってか知らずか、ドズルはラルに思わぬオファーを持ちかける。それは宇宙世紀の軍事史を大きく変革する重大な選択肢となった。
その他 編集
迷台詞 編集
- 「げっ!!」
- 冒険王版での断末魔の声。アルテイシアに再会するや否やブライトに射殺されるという、まさかの最期。あまりにも呆気なさすぎである。ろくに台詞すら言わせてもらえないところが、余計に哀愁を感じさせる。
搭乗機体・関連機体 編集
- グフ
- アムロ・レイと対峙した時に使用した機体。搭乗時に発した名言は有名。
- ランバ・ラル専用ザクI
- グフ以前の搭乗機。
- キュイ
- 『1st』第20話で乗車。
- ザンジバル級
- 地球降下時の座乗艦。
- ギャロップ
- 地球降下後の座乗艦。
- モビルワーカー01式後期型
- 『THE ORIGIN』でテストパイロットを務める。
- ブグ (THE ORIGIN)
- 『THE ORIGIN』でのグフ以前の搭乗機。
- ドム (ランバ・ラル専用機) / ゲルググ (ランバ・ラル専用機) / ギャン (ランバ・ラル専用機)
- 『ギレンの野望』シリーズに登場するゲームオリジナル専用機。いずれも専用カラーに塗装されており、搭乗させると上記の名台詞の欄にある台詞を放ってくれる。