ストライクガンダム

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ストライクガンダム
外国語表記 Strike Gundam
登場作品 機動戦士ガンダムSEED
デザイナー 大河原邦男
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スペック
正式名称 ストライク
分類 汎用試作型モビルスーツ
生産形態 試作機
型式番号 GAT-X105
全高 17.72m
重量 64.80t
主動力 バッテリー
装甲材質 フェイズシフト装甲
OS G.U.N.D.A.M. M.O.S.
開発組織
所属組織 地球連合軍三隻同盟
所属部隊 アークエンジェル
主なパイロット
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概要

地球連合軍の試作型モビルスーツ大西洋連邦オーブ連合首長国モルゲンレーテ社の技術協力を受けてスペースコロニーヘリオポリス」で開発していた5機の新型MS「GAT-Xシリーズ」の1機であり、その中でも最後に完成した機体である。機体のカラーリングは白を基調としたトリコロールカラーとなっている。

デュエルガンダムから発展する形で生み出され、フレームにはデュエルガンダムバスターガンダムと同系統のX100系フレームが採用されているが、本機ではブリッツガンダムイージスガンダムからの技術も反映する事で更に洗練させている。また他の4機と同様にフェイズシフト装甲や新型の高効率ジェネレーターを採用し、小型ビーム兵器も搭載する事で高い防御力と攻撃力を持たせている。ただし本機では運動性の向上と装甲部材の軽量化の為にフェイズシフト装甲の依存度を他の機体よりも上げており、ディアクティブモード時の耐久性が非常に低いという欠点が存在する。この欠点を補う為、パイロット防護用のセーフティーシャッターも搭載された。この他にもMSの操縦に関しては素人ばかりであった当時の地球連合軍のパイロットへの負担の軽減と更なる運動性の向上を目的として四肢の制御の分散処理の比重も高められ、レスポンス性能も上げられている。だが、実際には様々な要因によってデータ処理が膨大・カオス化してしまい、結局パイロットが最終的な統括した制御を行う事も少なくなかった(例として、砂漠でのバクゥとの戦闘時など)。

腕部はどんな武装でも性能を最大限に発揮させられるよう「人間の腕で出来る事を全て可能とする」事を目標に開発されており、実際に高い能力を持っている。それ故に人間に最も近いとされるが、システムが複雑で高コストな上に整備性が悪い(これ程の性能を要求する程に操作が複雑な武装も開発されなかった為、後の時代にもこのような腕を持つMSは登場しなかった)。

本機は「あらゆる戦局に対応できるだけの高い汎用性を持たせる」事と「特定の戦局(砲撃戦や格闘戦等)に特化した機体と同等の性能を持たせる」事をコンセプトとしており、これを両立させる為に装備換装システム「ストライカーパックシステム」を搭載。このシステムによって高い汎用性を得た他、更なる重量軽減が可能となった。また各種ストライカーパックにはバッテリーも内蔵されている為、本機の稼働時間の延長にも貢献している。

総合的な性能は非常に高く、ザフト軍の主力機であるジンは勿論、当時の最新鋭機であるシグーをも凌駕している。しかしOSは未完成であり、ナチュラルにはまともに扱う事の出来ない代物となっていた。

本機のコンセプトが後のMS開発に与えた影響は非常に大きく、地球連合軍のみならずザフト軍でもインパルスガンダムザクウォーリアを始めとする同様のコンセプトの下に開発された機体が存在している。
GAT-Xシリーズの中では事実上の量産化に成功した唯一の機体であると言え、後に戦時量産型のストライクダガーを始めとした「ダガーシリーズ」の基礎ともなっている。

視聴者の人気は非常に高く、外伝で改良型のストライクノワールが主役機として登場している事やガンプラを戦わせるガンプラバトルを題材にした『ガンダムビルドファイターズ』では主人公のイオリ・セイが本機のガンプラをベースにしている辺りからも察する事が出来る。

登場作品と操縦者

機動戦士ガンダムSEED
初登場作品。主人公キラ・ヤマトの前半の搭乗機であり、彼が後継機に乗ってからはムウ・ラ・フラガが搭乗する。他にもマリュー・ラミアスサイ・アーガイルが搭乗した事もある。
ヘリオポリスでの戦闘でザフト軍からの強奪を免れ、マリューとキラが乗り込んだ。始めはマリューが操縦していたものの様々な要因からナチュラルの彼女には手に余る機体であった為、キラと交代。彼がOSを書き換えた事で最大限に性能が発揮できるようになり、ミゲル・アイマンジンを撃破している。
その後はキラがパイロットとなっているが、専らストライカーパックを装備して戦う事が多く、紅海でのモラシム隊との最初の戦闘でのみパック無しのこの状態で戦った。
キラがフリーダムガンダムに乗り換えた後はムウがパイロットとなり、フリーダムとの模擬戦時にこの状態で戦っている。また、スペースコロニーメンデルでの戦闘でもランチャーストライカーが対MS戦闘に向かない事からパージしてこの状態でクルーゼ専用ゲイツと交戦するもエクステンショナル・アレスターの直撃を受け、片腕と腹部を損傷して戦闘続行不可能となり、キラのフリーダムに回収された。
GUNDAM EVOLVE
「EVOLVE../8」に登場。作中では跳び回って敵機を次々と撃破するなど、スタントマンも同然の挙動を見せている。当初はエールストライカーを装備していたものの、ジンオーカー数機の攻撃の前に損傷したため、パージして戦闘を続行。落ちていたグランドスラムを拾い上げ、残る敵機を撃破した。その際、グランドスラムは敵機2機を串刺しにした事で刀身が折れている。

装備・機能

特殊機能

フェイズシフト装甲
一定の電圧を持つ電流を流して相転移させる特殊装甲。その際、装甲には色がつく。物理的な衝撃を無効化でき、単独での大気圏突入も可能だが、高出力のビーム兵器の前には無力である。
非展開時は「ディアクティブモード」と呼ばれ、色がグレーのみとなっている。
ストライカーパックシステム
各種ストライカーパックに換装可能。

武装・必殺攻撃

75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」
頭部に2門内蔵されている。威力の関係上、ジンなどのMSの装甲を貫通することは不可能なため、主に牽制や迎撃等に使用されるが、戦闘ヘリ程度ならこれだけでも十分破壊できる。名称は「ハリネズミの陣」の意。
コンバットナイフ「アーマーシュナイダー」
両腰部に1本ずつ、計2本マウントしている。刀身部は超硬度金属で出来ており、内蔵された超振動モーターで高周波振動させる事で様々な物質を切り裂ける(パイロットの技量によってはPS装甲にも深刻なダメージを与えられるという)。モーター用のバッテリーも内蔵しているので、本体のエネルギー残量に関係なく使用可能。PS装甲とビーム兵器に依存する装備の関係上、エネルギー切れのストライクにとって最後の武器である。
キラがSEED発現時に多用しているイメージが強い。またミゲルを始め、イザークバルトフェルドといったエース達の機体を撃破した高い実績を持つ。
名称はドイツ語で「装甲を切るもの」という意味(※ドイツ語で「装甲」はリュストゥング、またはパンツァーであるため、英語とのちゃんぽんになっている)。
57mm高エネルギービームライフル
本機の主兵装。とあるロビー団体の協力によって得たザフト軍側のビーム兵器の最新研究情報と最先端技術を持っていた民間企業の研究スタッフを徴用しており、ザフト軍が当時開発していた「M69 バルルス改 特化重粒子砲」よりも遥かに小型・軽量なビーム兵器として完成した。威力もザフト軍艦艇の装甲を一発で撃ち抜ける程に高いが、MS本体からエネルギー供給を受けるシステムである為、使いすぎると稼働限界が早まってしまう。
バズーカ
携行式の実弾兵器で、デュエル用とは異なるタイプ。後部にカートリッジを4つ装填できる。
第8艦隊からの補給時に搬入され、『SEED』第22話のモラシム隊との最初の戦闘で使用されたが、水中で高い機動性を発揮するグーンには命中させられなかった。
対ビームシールド
ビーム兵器対策として用意された実体式の盾で、デュエルの物と同型。複数の鋼材を複合して造られており、固有振動数を持つ鋼材同士に特殊な共振現象を発生させて表面に細かな振動を常時繰り返す事で受けたビームを屈折させる。また、表面は特殊な塗料でコーティングされており、拡散吸収してビームを無効化する。
ちなみにこの鋼材は装甲材として使用する事も提案されたが、フェイズシフト装甲とは相性が非常に悪く、金属疲労も通常の合金の倍以上である為、採用されなかった。

その他

模擬戦用サーベル (正式名称不明)
ビームサーベルに似た形状の武装。『SEED』第37話のフリーダムとの模擬戦で使用している。
XM404 グランドスラム
ガンプラ「PG 1/60 ストライクガンダム」付属のオリジナル武器を初出とする大型の実体剣。デザインはキャラクターデザイナーの平井久司氏が担当。当初は公式用に設定が用意されていたが、バンダイホビー側に提案した際「模型としての自由な発想が失われる」という旨を伝えられたため、設定無しのあくまで模型オリジナルの武装に留まっている[1]
その後は一部のガンプラの付属品や模型誌の付録などで立体化されている他、『GUNDAM EVOLVE』にて、砂漠の辺境にある

ザフト軍基地に置かれてあった物を奪取して緊急的に使用している。

MMI-M1001 90mm対空散弾銃
厳密には本機の武装ではなく、ザフト製MSのディンの武装。『SEED』第22話にてグーンの魚雷を受けアーマーシュナイダーを落とした際、アークエンジェルに撃墜され付近に落ちてきたディンの残骸から借用した。

対決・名場面

機動戦士ガンダムSEED 

ジン(ミゲル機)
PHASE-2より、ストライクの初戦闘。
戦闘に巻き込まれたキラはマリューと共にストライクに乗り込むが、そこにミゲルのジンがストライクを鹵獲しようと攻撃を仕掛けてくる。シートの後ろで様子を見ていたキラはOSが未完成である事に気づき、マリューと交代してOSをその場で書き換える。その結果、ストライクは見違える程に動きが変わり、その圧倒的な性能でジンを撃破するのだった。
歴代ガンダムシリーズでもMSのOSの設定がされていた前例はこれまで存在せず、「21世紀のファーストガンダム」であるガンダムSEEDにおけるMSの設定を強く印象付ける描写となった。
フリーダムガンダム
PHASE-37(リマスター版PHASE-39)より。
イージスとの戦闘で大破し、モルゲンレーテ社によって修復されたストライク。その際にナチュラル用OSが搭載され、再びアークエンジェルに配備される事になったのだが、その機体にはムウが乗る事に。早速フリーダムと模擬戦を行うが、「いきなり僕と模擬戦をやるのは早過ぎるのでは」と軽口を叩くキラにムウは「生意気言うんじゃない」と返し挑みかかるのだった。
夢の新旧主人公機対決シーンだが、その結果がどうなったのかは不明。
ちなみに、ゲーム『SDガンダム G GENERATION ADVANCE』でも新旧主人公機の対決があるのだが、こちらでは何とフリーダムはZAFT

がクルーゼ専用機として開発したという設定になっており(プロヴィデンスは登場しない)、キラのストライク対クルーゼのフリーダムという形になっている。また、ソロモン攻略戦では「クルーゼと決着をつける為にはストライクの力が必要」としてムウが搭乗して戦う。ちなみにこの時のキラはストライクの代替機としてリ・ガズィに乗っている。

関連機体

各種ストライカー換装形態

エールストライクガンダム
エールストライカーを装備した高機動戦仕様。
ソードストライクガンダム
ソードストライカーを装備した接近戦仕様。
ランチャーストライクガンダム
ランチャーストライカーを装備した砲撃戦仕様。
パーフェクトストライクガンダム
マルチプルアサルトストライカーを装備した形態。「ガンダムSEED HDリマスター」で登場。
ストライクガンダムI.W.S.P.
統合兵装ストライカーパックを装備した形態。
ライトニングストライクガンダム
ライトニングストライカーを装備した形態。
ガンバレルストライクガンダム
ガンバレルストライカーを装備した形態。
ドライグストライクガンダム
オルタナティブ・プロジェクトで再製造されたストライクがMS用多機能ツール「カレトヴルッフ」を装備した形態。

系列機・派生機

ストライクガンダムI.W.S.P. (再製造機)
アクタイオン・プロジェクトで再度製造されたストライクがI.W.S.P.を装備した形態。
ストライクE / ストライクノワール
ストライク (再製造機)の改良型。複数の同型機が生産されている。
ストライクルージュ
ストライクの予備パーツから組み上げられたオーブ軍の機体。
ゲイルストライクガンダム
ライブラリアンが製造した改良型。
ライゴウガンダム
フジヤマ社が本機の発展型として開発した機体。
オオワシアカツキ / シラヌイアカツキ
本機の設計を流用してオーブが開発した機体。
ストライクダガー
戦時量産型。
105ダガー / ダガーL / ウィンダム
本機を基にして連合が配備した制式量産型。
デュエルガンダム / バスターガンダム / ブリッツガンダム / イージスガンダム
同時期に開発された兄弟機。デュエルとバスターは本機と同様のX100系フレームを使用している。

技術的関与のある機体

スカイグラスパー
支援機。ストライカーパックシステムに対応している。
テスタメントガンダム
ストライカーパックシステムの検証用にザフト軍が開発した機体。
インパルスガンダム
ザフト版ストライクとも言うべき機体。ストライカーパックシステムに似たシルエットシステムを搭載している。
ザクウォーリア / ザクファントム
ザフト軍が開発した「ニューミレニアムシリーズ」の量産機。ストライカーパックシステムに似たウィザードシステムを搭載している。
ガンダムアストレイ
初期GAT-Xシリーズの技術を盗用して開発された機体。全5機が開発された。

その他

ビルドストライクガンダム / ビルドストライクガンダム フルパッケージ
ガンダムビルドファイターズ』に登場するストライクベースのガンプラと専用ストライカーを装備した状態。機体各部に手が加えられており、機動性が強化されている。後にさらに強化されスタービルドストライクガンダムとなっている。
トールストライクガンダムグリッター
GBF-AR』に登場するストライクベースのガンプラ。エールストライカーの機能強化に重点をおいて改造されている。

余談

  • 本機に接近戦用の武器としてアーマーシュナイダーが設定された理由については、『SEED』監督福田 己津央氏が過去に演出およびストーリーボードを務めたロボットアニメ『機甲戦記ドラグナー』に起因している。同作の主役機ドラグナー1は両脛にアザルトナイフが装備されている設定であるものの、当時監督に「ナイフ使って良いですか?」と確認したところ、「悪役っぽいからやめとう」と却下されたため作中には未登場となった。『SEED』において主役機にナイフを持たせたのはその時の再チャレンジとなっている。

商品情報

ガンプラ

リンク

脚注