「ドラッツェ」の版間の差分

タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集
 
(7人の利用者による、間の9版が非表示)
13行目: 13行目:
 
| タイトル = スペック
 
| タイトル = スペック
 
| 分類 = 宇宙用量産型[[モビルスーツ]]
 
| 分類 = 宇宙用量産型[[モビルスーツ]]
 +
| 生産形態 = 量産機
 
| 型式番号 = MS-21C
 
| 型式番号 = MS-21C
| 頭頂高 = 29.8m
+
| 頭頂高 =  
| 全高 =  
+
| 全高 = 29.8m
 
| 本体重量 = 23.9t
 
| 本体重量 = 23.9t
 
| 全備重量 = 49.0t
 
| 全備重量 = 49.0t
 
| 主動力 = [[熱核融合炉]]
 
| 主動力 = [[熱核融合炉]]
| ジェネレーター出力 = 569kW
+
| ジェネレーター出力 = 596kW
 
| スラスター総推力 = 117,500kg
 
| スラスター総推力 = 117,500kg
 
| 装甲材質 = [[超硬スチール合金]]
 
| 装甲材質 = [[超硬スチール合金]]
37行目: 38行目:
  
 
== 概要 ==
 
== 概要 ==
[[デラーズ・フリート]]が開発した宇宙専用MS。一撃離脱を身上とする突撃用MSとも言える機体で、その機体特性はむしろMAに近いとされる。
+
[[デラーズ・フリート]]が開発した宇宙専用MS。一撃離脱を身上とする突撃用[[MS]]とも言える機体で、その機体特性はむしろ[[MA]]に近いとされる。
  
 
破損したり製造が間に合わなかった[[ザクIIF2型]]の胴体を核に、頭部を高速機動に対応したオリジナルの物にし背部に[[ガトル]]宇宙戦闘爆撃機のメインスラスターを加工したバックパック、脚部を同じくガトルのパーツを加工したプロペラントタンク兼スラスターに替えて製造された<ref>勘違いされがちだが主動力は元機であるザクIIF2型の「熱核融合炉」で主推進機はガトル戦闘爆撃機の「[[熱核ロケットエンジン]]」である。</ref>。バックパックには懸架収容用のマウントラッチが配されている。
 
破損したり製造が間に合わなかった[[ザクIIF2型]]の胴体を核に、頭部を高速機動に対応したオリジナルの物にし背部に[[ガトル]]宇宙戦闘爆撃機のメインスラスターを加工したバックパック、脚部を同じくガトルのパーツを加工したプロペラントタンク兼スラスターに替えて製造された<ref>勘違いされがちだが主動力は元機であるザクIIF2型の「熱核融合炉」で主推進機はガトル戦闘爆撃機の「[[熱核ロケットエンジン]]」である。</ref>。バックパックには懸架収容用のマウントラッチが配されている。
  
宇宙専用機体だが着地機能は有り、MS胴体の股間部に前部着陸脚、脚部先端に後部着陸脚を持つが、脚部は歩行肢としての機能は捨てている為歩行する事は出来ず、[[AMBAC]]作動肢としての機能も低いので旋回性は劣悪。それを補う為肩部に球状スラスターポッドを増設しているが、それでも足の有るMSの旋回性には遠く及ばない。その反面、直線的な機動性はとても高く、[[リック・ドムII]]に匹敵する。
+
宇宙専用機体だが着地機能は有り、MS胴体の股間部に前部着陸脚、脚部先端に後部着陸脚<ref>いずれも航空機の様な複数のタイヤを用いて接地する着陸脚である。</ref>を持つが、脚部は歩行肢としての機能は捨てている為歩行する事は出来ず、[[AMBAC]]作動肢としての機能も低いので旋回性は劣悪。それを補う為肩部に球状スラスターポッドを増設しているが、それでも足の有るMSの旋回性には遠く及ばない。その反面、直線的な機動性はとても高く、[[リック・ドムII]]に匹敵する。
  
デラーズ・フリートの台所事情を象徴するような機体ではあるが、それでも30機程が生産され、おもに哨戒用として運用される。[[デラーズ紛争]]中にほとんどの機体が喪失したものの、一部残った機体はその後 [[ネオ・ジオン#宇宙世紀0088年頃 「第一次ネオ・ジオン抗争」|アクシズ]]や[[袖付き]]に渡り、塗装や武装が変更されて運用され続けた。
+
デラーズ・フリートの台所事情を象徴する様な機体ではあるが、それでも30機程が生産され、主に哨戒用として運用される。[[デラーズ紛争]]中にほとんどの機体が喪失したものの、一部残った機体はその後 [[ネオ・ジオン#宇宙世紀0088年頃 「第一次ネオ・ジオン抗争」|アクシズ]]や[[袖付き]]に渡り、塗装や武装が変更されて運用され続けた。
  
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
53行目: 54行目:
 
:第3部『星の鼓動は愛』のワンシーンに、グレーの塗装の機体が登場。[[ネオ・ジオン#宇宙世紀0088年頃 「第一次ネオ・ジオン抗争」|アクシズ]]一般兵が搭乗。
 
:第3部『星の鼓動は愛』のワンシーンに、グレーの塗装の機体が登場。[[ネオ・ジオン#宇宙世紀0088年頃 「第一次ネオ・ジオン抗争」|アクシズ]]一般兵が搭乗。
 
;[[機動戦士ガンダムUC]]
 
;[[機動戦士ガンダムUC]]
:[[袖付き]]一般兵が搭乗。明るい紫の塗装の機体。ネオジオンの紋章のエングレービング加工が施された胸部装甲に換装されている。
+
:[[袖付き]]一般兵が搭乗。明るい紫の塗装の機体。ネオジオンの紋章のエングレービング加工が施された胸部装甲や右腕が丸ごとガトリングガンに換装されている。
  
 
== 装備・機能 ==
 
== 装備・機能 ==
=== 特殊機能 ===
+
=== 特殊装備 ===
 
;肩部スラスター・ポッド
 
;肩部スラスター・ポッド
 
:ショルダーアーマーのジョイントやフレームを流用して取り付けられた汎用型のスラスター・ポッド。脚部の換装によって低下した運動性を補う目的で増設された物である。
 
:ショルダーアーマーのジョイントやフレームを流用して取り付けられた汎用型のスラスター・ポッド。脚部の換装によって低下した運動性を補う目的で増設された物である。
 
;プロペラント・タンク/スラスターユニット
 
;プロペラント・タンク/スラスターユニット
:脚部から伸びる長大なスラスターユニット。ガトルの左右武装ユニットを組み替えて一体化した物で、プロペラント・タンク先端にスラスターを配置する事で可能な限り高い運動性と旋回性能を確保している。
+
:脚部から伸びる長大なスラスターユニット。[[ガトル]]の左右武装ユニットを組み替えて一体化した物で、プロペラント・タンク先端にスラスターを配置する事で可能な限り高い運動性と旋回性能を確保している。
 
;センサー・ユニット
 
;センサー・ユニット
 
:[[袖付き]]機のみの実装。ガトリング・ガンに搭載されており、起動するとセンサー有効半径が10,900mから18,800mに広がる。システムは[[ガザC|ガザ]]シリーズからの流用。
 
:[[袖付き]]機のみの実装。ガトリング・ガンに搭載されており、起動するとセンサー有効半径が10,900mから18,800mに広がる。システムは[[ガザC|ガザ]]シリーズからの流用。
66行目: 67行目:
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
;3連40mmバルカン砲
 
;3連40mmバルカン砲
:右前腕を廃し、代わりに取り付けられた固定武装。機関部とマガジン、センサーなどを腕部の最終装甲と組み合わせて一体化している。三連装の砲身はカバーで覆っている為外見は単装砲。
+
:右前腕を廃し、代わりに取り付けられた固定武装。機関部とマガジン、センサーなどを腕部の最終装甲と組み合わせて一体化している。三連装の砲身はカバーで覆っている為外見は単装砲。『REBELLION』では肘部に追加マガジンを装備した機体も見られる。
 
;ガトリング・ガン
 
;ガトリング・ガン
:袖付き機で、3連40mmバルカン砲から置き換えて装備している長砲身ガトリング。火力強化よりは併設してあるガザシリーズの物を転用したセンサーによる捜索探知能力向上目的の装備。
+
:袖付き機が装備。3連40mmバルカン砲に代わって装備している実体弾連射式兵装<ref>書籍『機動戦士ガンダムUC プリズマティック・モビルズ 1』より。一部のUC関連の設定では[[ギガン]]の装備する同形状の武装は「ビームガトリング」とされている</ref>。火力強化よりは併設してあるガザシリーズの物を転用したセンサーによる捜索探知能力の向上を目的としている。
 
:一部模型では手持ちグリップをオリジナル創作し、携行火器として運用出来るアレンジが施されている。
 
:一部模型では手持ちグリップをオリジナル創作し、携行火器として運用出来るアレンジが施されている。
 
;シールド
 
;シールド
:左腕部に装備した実態盾。戦艦の装甲を転用した物で強度はやや高め。
+
:左腕部に装備した実体盾。戦艦の装甲を転用した物で強度はやや高め。
:;ビーム・サーベル
+
:;[[ビーム・サーベル]]
::シールド裏に固定されている近接白兵武装。本来、ビーム・サーベルは元機であるザクIIF2のジェネレーターでは出力不足で使用できないが、シールド裏に専用小型ジェネレーター、[[エネルギーCAP]]と冷却装置を付けて無理やり運用している。
+
::シールド裏に固定されている近接白兵武装。本来、ビーム・サーベルはベース機である[[ザクIIF2型]]のジェネレーターでは出力不足で使用できないが、シールド裏に専用小型ジェネレーター、[[エネルギーCAP]]と冷却装置を付けて無理やり運用している。
 +
;シュツルム・ファウスト
 +
:使い捨ての無誘導ロケット推進弾。
  
 
== 対決・名場面 ==
 
== 対決・名場面 ==
86行目: 89行目:
 
:右手を通常型マニピュレータに戻しザク規格の携行武装を使用可能とし、肩部スラスターポッドを宇宙突撃艇のスラスターを転用したタイプに変更したバリエーション機。
 
:右手を通常型マニピュレータに戻しザク規格の携行武装を使用可能とし、肩部スラスターポッドを宇宙突撃艇のスラスターを転用したタイプに変更したバリエーション機。
 
:;[[ドラッツェ改(重装備型)]]
 
:;[[ドラッツェ改(重装備型)]]
::ドラッツェ改の右腕装備を手持ち装着型ガトリング砲に変更し、左腕のシールドの表にシュツルムファウストを2基、脚部スラスターポッド部外側にザク用の三連装ミサイルポッドを左右二基ずつ計四基装備した重武装型。
+
::ドラッツェ改の重武装型。
 +
;ドラッツェM型
 +
:バックパックやブースターを新造したインターセプト仕様。「ガンダムウェポンズ2」に[[ヴァル・ヴァロ フルミッションモード|ヴァル・ヴァロのフル装備型]]と共にイラストが掲載されており、後の号にも模型作例が掲載されている。
 
;[[ガトル]] (センチネル0079版)
 
;[[ガトル]] (センチネル0079版)
 
:メインスラスターや燃料タンクユニットを流用。
 
:メインスラスターや燃料タンクユニットを流用。
98行目: 103行目:
  
 
== 脚注 ==
 
== 脚注 ==
<references />
+
<references/>
 
<!-- 本文には<ref>内容</ref>のかたちで挿入してください。 -->
 
<!-- 本文には<ref>内容</ref>のかたちで挿入してください。 -->
 
{{DEFAULTSORT:とらつつえ}}<!-- 濁点・半濁点は除く。「っ」のような小書き文字は「つ」のように大きくする。「・」のような区切り文字は半角空白「 」に変える。 -->
 
{{DEFAULTSORT:とらつつえ}}<!-- 濁点・半濁点は除く。「っ」のような小書き文字は「つ」のように大きくする。「・」のような区切り文字は半角空白「 」に変える。 -->

2024年5月12日 (日) 15:23時点における最新版

ドラッツェ
外国語表記 DRA-C
登場作品
デザイナー 明貴美加
テンプレートを表示
スペック
分類 宇宙用量産型モビルスーツ
生産形態 量産機
型式番号 MS-21C
全高 29.8m
本体重量 23.9t
全備重量 49.0t
主動力 熱核融合炉
ジェネレーター出力 596kW
スラスター総推力 117,500kg
装甲材質 超硬スチール合金
センサー有効半径 10,900m
18,800m(袖付き機)
原型機
胴体部
ザクIIF2型
バックパック、脚部など
ガトル (センチネル0079版)
開発組織 デラーズ・フリート
所属 デラーズ・フリート
アクシズ
袖付き
主なパイロット デラーズ・フリート兵
アクシズ兵
袖付き兵
テンプレートを表示

概要編集

デラーズ・フリートが開発した宇宙専用MS。一撃離脱を身上とする突撃用MSとも言える機体で、その機体特性はむしろMAに近いとされる。

破損したり製造が間に合わなかったザクIIF2型の胴体を核に、頭部を高速機動に対応したオリジナルの物にし背部にガトル宇宙戦闘爆撃機のメインスラスターを加工したバックパック、脚部を同じくガトルのパーツを加工したプロペラントタンク兼スラスターに替えて製造された[1]。バックパックには懸架収容用のマウントラッチが配されている。

宇宙専用機体だが着地機能は有り、MS胴体の股間部に前部着陸脚、脚部先端に後部着陸脚[2]を持つが、脚部は歩行肢としての機能は捨てている為歩行する事は出来ず、AMBAC作動肢としての機能も低いので旋回性は劣悪。それを補う為肩部に球状スラスターポッドを増設しているが、それでも足の有るMSの旋回性には遠く及ばない。その反面、直線的な機動性はとても高く、リック・ドムIIに匹敵する。

デラーズ・フリートの台所事情を象徴する様な機体ではあるが、それでも30機程が生産され、主に哨戒用として運用される。デラーズ紛争中にほとんどの機体が喪失したものの、一部残った機体はその後 アクシズ袖付きに渡り、塗装や武装が変更されて運用され続けた。

登場作品と操縦者編集

機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY
初登場作品。デラーズ・フリート一般兵が搭乗。ブルーの塗装の機体。
機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY CDシネマ/ルンガ沖砲撃戦
パプア級後期型の艦載機として登場。フルバーニアンとの斬り合いの末、撃墜された。
機動戦士Ζガンダム A New Translation―Legend of Z―
第3部『星の鼓動は愛』のワンシーンに、グレーの塗装の機体が登場。アクシズ一般兵が搭乗。
機動戦士ガンダムUC
袖付き一般兵が搭乗。明るい紫の塗装の機体。ネオジオンの紋章のエングレービング加工が施された胸部装甲や右腕が丸ごとガトリングガンに換装されている。

装備・機能編集

特殊装備編集

肩部スラスター・ポッド
ショルダーアーマーのジョイントやフレームを流用して取り付けられた汎用型のスラスター・ポッド。脚部の換装によって低下した運動性を補う目的で増設された物である。
プロペラント・タンク/スラスターユニット
脚部から伸びる長大なスラスターユニット。ガトルの左右武装ユニットを組み替えて一体化した物で、プロペラント・タンク先端にスラスターを配置する事で可能な限り高い運動性と旋回性能を確保している。
センサー・ユニット
袖付き機のみの実装。ガトリング・ガンに搭載されており、起動するとセンサー有効半径が10,900mから18,800mに広がる。システムはガザシリーズからの流用。

武装・必殺攻撃編集

3連40mmバルカン砲
右前腕を廃し、代わりに取り付けられた固定武装。機関部とマガジン、センサーなどを腕部の最終装甲と組み合わせて一体化している。三連装の砲身はカバーで覆っている為外見は単装砲。『REBELLION』では肘部に追加マガジンを装備した機体も見られる。
ガトリング・ガン
袖付き機が装備。3連40mmバルカン砲に代わって装備している実体弾連射式兵装[3]。火力強化よりは併設してあるガザシリーズの物を転用したセンサーによる捜索探知能力の向上を目的としている。
一部模型では手持ちグリップをオリジナル創作し、携行火器として運用出来るアレンジが施されている。
シールド
左腕部に装備した実体盾。戦艦の装甲を転用した物で強度はやや高め。
ビーム・サーベル
シールド裏に固定されている近接白兵武装。本来、ビーム・サーベルはベース機であるザクIIF2型のジェネレーターでは出力不足で使用できないが、シールド裏に専用小型ジェネレーター、エネルギーCAPと冷却装置を付けて無理やり運用している。
シュツルム・ファウスト
使い捨ての無誘導ロケット推進弾。

対決・名場面編集

機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY編集

ガンダム試作1号機フルバーニアン
第9話より。試作2号機を捜索中のフルバーニアンに急接近し、ビーム・サーベルで叩き切ろうとするものの、ビーム・ジュッテという予想だにしない装備で受け止められ、逆にビーム・サーベルによる反撃で返り討ちにされてしまった。

関連機体編集

ザクIIF2型
原型機。手足や頭を除いた胴体を機体の芯として流用。
ドラッツェ改
右手を通常型マニピュレータに戻しザク規格の携行武装を使用可能とし、肩部スラスターポッドを宇宙突撃艇のスラスターを転用したタイプに変更したバリエーション機。
ドラッツェ改(重装備型)
ドラッツェ改の重武装型。
ドラッツェM型
バックパックやブースターを新造したインターセプト仕様。「ガンダムウェポンズ2」にヴァル・ヴァロのフル装備型と共にイラストが掲載されており、後の号にも模型作例が掲載されている。
ガトル (センチネル0079版)
メインスラスターや燃料タンクユニットを流用。

商品情報編集

ガンプラ編集

リンク編集

脚注編集

  1. 勘違いされがちだが主動力は元機であるザクIIF2型の「熱核融合炉」で主推進機はガトル戦闘爆撃機の「熱核ロケットエンジン」である。
  2. いずれも航空機の様な複数のタイヤを用いて接地する着陸脚である。
  3. 書籍『機動戦士ガンダムUC プリズマティック・モビルズ 1』より。一部のUC関連の設定ではギガンの装備する同形状の武装は「ビームガトリング」とされている