ギラ・ドーガ改 (リア・ドーガ)

ギラ・ドーガ改 (リア・ドーガ)
外国語表記
  • Geara Doga CUSTOM
  • Lehr-Doga
登場作品 機動戦士ガンダムF90
デザイナー 中原れい
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スペック
別名 リア・ドーガ
分類 試験用モビルスーツ
生産形態 改修機 / アグレッサー機
型式番号 AMS-119S[1]
主動力 熱核融合炉
ジェネレーター出力
  • 2,160kW (初期型)
  • 2,860kw (改修型)
装甲材質 ガンダリウム・コンポジット
原型機 ギラ・ドーガ
改修
所属組織 地球連邦軍
所属部隊
母艦 アドミラル・ティアンム
主なパイロット シド・アンバー
リー・シャオメイ
ボッシュ・ウェラー
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概要編集

地球連邦軍が、鹵獲・回収したギラ・ドーガジェガンなどのパーツを用いて改修した機体。設計素体にはギラ・ドーガの隊長機仕様であるギラ・ドーガ改が用いられ、バージムに続きナムスド研が設計協力に携わっている。連邦軍の正式採用機ではないため、新規の型式番号は割り振られておらず、フォン・ブラウン教導団内部では原型機と区別するため「リア・ドーガ(Lehr-Doga=教導団用ドーガ)」の名称が用いられた。

第二次ネオ・ジオン抗争以降、あらゆるサイドネオ・ジオンシンパが潜伏している事は明白であり、連邦軍も敵性モビルスーツの戦技研究を行う事に疑念の余地がなかった。しかし、当時の参謀本部はギラ・ドーガの調達に苦慮しており、同機がアナハイム・エレクトロニクス社グラナダ工場で開発されている事こそ一目瞭然であったが、これを公然と購入する事は憚られていた。また、軍工廠側でこれをコピーする事はアナハイムの知的財産権の侵害というリスクがあり、テロリストがギラ・ドーガをコピーしているからと言って、軍が同じ事を行う訳にはいかなかった。これに対し、サナリィブッホ・ジャンク社が宇宙で回収した機体をブッホ社にコピーさせ、融合炉や武装、FCSなどのコピーをアナハイムに協力させる形で解決させた。ブッホ社は状態のよかったギラ・ドーガ改3機を確保し、打診を受けたアナハイムは驚くべき迅速さでパーツを供与。これによって、宇宙世紀0096年にロールアウトした。同機はジオン系MSで訓練を受けたエゥーゴティターンズ系の兵士に好評で、少数ながらコロニー防衛隊にも試験配備され、サイド戦隊の数合わせにも用いられた。

装甲材にはガンダリウム・コンポジットが用いられ、頭部はモノアイに対する政治的配慮からゴーグルタイプに変更されている。ジェネレーターは初期型ではギラ・ドーガと同出力のコピー品を搭載していたが、宇宙世紀0106年の改修以降は、アナハイムが入手したザクIII改のジェネレーターを流用した事で出力が2,860kwに増強され、大出力火器の運用が可能となった(これに伴い、放熱ダクトも四基増設されている)。脚部は整備の簡便さを重視し、ジェガンとのパーツ共有度を5割ほど高め、バックパック、腰部装甲、肩部装甲も高度にモジュール化された事で、連邦用・ジオン用問わず複数のユニットに換装出来た。

第13実験戦団 (第13独立機動艦隊)にもデータ収集用・アグレッサー機としてボッシュ・ウェラー機が配備されていた。同機は第一次オールズモビル戦役ガンダムF90 2号機が強奪された後、シド・アンバーの乗機として運用された。この際、バイザーにはシャークマウスのノーズアート、機体各部には部隊章とモデックスが施されている。

登場作品と操縦者編集

機動戦士ガンダムF90
初登場作品。乗機であるF90 2号機を奪われたシドの代替機として登場。1号機の仮想敵として運用された後、実戦に投入。火星での戦闘では1号機と共に基地内部に侵入するが、改修された2号機の奇襲を受け大破。シドは脱出し、機体はそのまま基地内に放棄された。
機動戦士ガンダムF90FF
第24話にアメリア・コロニー所属の駐留部隊が運用していた機体が登場。リー・シャオメイが搭乗し、ギデオン・ブロンダンバージムと共にNSPからRFザクを強奪し脱出したディル・ライダーを援護した。その後、「月刊モビルマシーン」VOLUME11にて機体の詳細設定が公開され、開発経緯や「リア・ドーガ」の別名が設定され、本編にも教導団の機体が登場した。

装備・機能編集

特殊機能 編集

換装
バックパック、腰部装甲、肩部装甲が高度にモジュール化しており、勢力を問わず様々なユニットを換装可能。これはザクIIIドーベン・ウルフなどの敵性機の特性を極力模倣し、訓練を円滑にするための仕様でもあった。

武装・必殺攻撃編集

ビーム・ライフル
ジェガンの装備する取り回しを重視した単銃身型ビーム・ライフル。射程距離は短いものの、連射性に優れ近距離~近接戦闘において威力を発揮する。
シールド
ジェガンの装備する標準的な防御兵装。耐ビーム防御能力より、敵弾を弾いたり逸らすための構造と素材を採用している。
『F90』の作中で唯一確認できる手持ち装備。
2連装ミサイル・ランチャー
シールドの側面に2基内蔵。弾体が小型なので推進剤の容量が少なく、射程は短め。先端部に内蔵された複合センサーによりミノフスキー粒子散布下でもある程度の誘導を可能としている。作中未使用。
ハンド・グレネイド
腰のサイドアーマーに2~3発装備。『F90』では作中未使用。また、コマによって個数や装備位置(右腰・左腰)にバラつきが生じている。
ビーム・マシンガン
ギラ・ドーガ改の装備。銃身下部にはグレネード・ランチャーが装備可能。ゲーム作品などで使用。
グレネード・ランチャー
銃身下部に装着されている榴弾砲。
ビーム・ソード・アックス
近接戦用の武装。サーベル、斧、ピックの3モードに切り替え可能。ゲーム作品などで使用。
クレイ・バズーカ
主にエゥーゴが用いていた汎用バズーカ。『F90FF』に登場したリー・シャオメイ機が装備。

対決・名場面編集

ガンダムF90 1号機
火星への移動中、部隊の実戦訓練中にデフシドが独断で訓練を開始。F90に追いすがろうとするシドだったがF90の機動性に追いつく事は叶わず、また、シドが乗機のサイズ変化を認識していなかった事もあり、簡単に背後を取られてしまった。
火星での戦闘
火星到着時に奇襲してきたRFギャンゲルググキャノンへ挑みかかるが、手で押しのけられ相手にしてもらえず、基地内に進入した際には2号機の奇襲を受け、戦闘することなく大破するなど、活躍する機会を与えられないまま役目を終えてしまう。哀れ。

関連機体編集

ギラ・ドーガ
原型機。
ジェガン
改修に際し、パーツが使用されている。脚部のパーツ共有度は5割増しとなっている。
ギラ・ドーガ改
設計素体。機体名が同一のため、フォン・ブラウン教導団ではアグレッサー機を「リア・ドーガ」と呼称している。
ギラ・ドーガ改 (シャルル機)
シャルル・ロウチェスターが搭乗したリア・ドーガ。第4世代MSのアグレッサーとして一般的な兵装を選択している。

商品情報編集

書籍 編集

リンク編集

脚注編集

  1. カードゲーム『ガンダムウォー』より