キシリア・ザビ
キシリア・ザビ | |
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外国語表記 | Kycilia Zabi |
登場作品 | |
声優 |
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デザイン | 安彦良和 |
プロフィール | |
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種族 | 人間(スペースノイド) |
性別 | 女性 |
年齢 |
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没年月日 | 宇宙世紀0079年12月31日 |
身長 | 173cm |
職業 | 突撃機動軍司令官 |
所属組織 | ジオン公国軍 |
所属部隊 | ジオン公国軍 突撃機動軍 |
階級 | 少将 |
主な搭乗機 |
概要編集
ジオン軍の突撃機動軍司令官。階級は少将。デギン・ソド・ザビの長女。常にマスクをしている。
女性の身でありながら有能な司令官で、なまなかな士官では相手にないほどの女傑。大局を見据えてからめ手も用いる策略家で、部下にはマ・クベを始めとした人材がいる。 ガルマ・ザビを守れなかったとドズル・ザビに左遷されたシャア・アズナブルをジオン・ズム・ダイクンの遺児と知りつつ懐刀として使うなど、度量の広さも持ち合わせているが、 一方であまりにも厳しいやり口に反感を抱くものも少なくない。
兄ギレン・ザビとは政治的に対立する間柄で、父デギン・ソド・ザビが兄に謀殺されたと知り、ア・バオア・クー攻防戦のさなかに兄を射殺する。しかし父や兄ほどのカリスマ性が無く、ギレンの死によって指揮系統が混乱して戦場の把握が遅れ、ジオン敗北の原因となった。 部下を降伏させて時間稼ぎをし、戦場の脱出を図ろうとしたところでシャアに射殺された。享年24歳。
登場作品と役柄編集
- 機動戦士ガンダム
- 突撃機動軍司令官。後にシャアの上官になる。
- 機動戦士ガンダム (小説版)
- ア・バオア・クー攻防戦においてギレンによってソーラ・レイで暗殺されかけるもシークレットサービスであるランバ・ラルとハモンからの報告を受け、事なきを得る。その後、シャアとペガサス隊と共にズム・シティに赴き、シャアのリック・ドムの掌の上からギレンを射殺。直後に掌を返したシャアによって墜落させられ、暗殺された。
- 機動戦士ガンダム THE ORIGIN
- ザビ家主導の暗殺や陰謀に多く関わった野心家として描かれており、次兄サスロの暗殺事件やキャスバル暗殺を企図した宇宙船爆破事件など、関与した(とされる)事件は少なくない。
- 機動戦士ガンダム MS IGLOO2 重力戦線
- 第1話冒頭に声のみ登場。重力戦線形成を宣言する演説を行っている。
人間関係編集
家族編集
- デギン・ソド・ザビ
- 父親。
- ギレン・ザビ
- 兄。政治的に対立している。ア・バオア・クー攻防戦の最中に射殺する。
- サスロ・ザビ
- 次男。『THE ORIGIN』ではとある一件でキシリアをひどく叱責したが、後に爆弾によって帰らぬ人となる。彼の死にキシリアが関わっていると噂されているが真相は不明。
- ドズル・ザビ
- 三男。1st小説版ではキシリアが姉でドズルが弟となっている。
- ガルマ・ザビ
- 四男で弟。
配下編集
- マ・クベ
- 部下。
- シャア・アズナブル
- ガルマ戦死後、左遷された彼を引き取って部下にする。かつて4歳頃の彼と遊んだ経験から彼の正体を見破るが、彼がザビ家打倒からジオニズム追求に目的を変えつつある事を知り、自身の懐刀とした。しかし最終的に彼によって討たれる事となる。
- トワニング
- ジオン軍の将校。ギレン暗殺時の「名誉の戦死」宣言やキシリアの脱出の手筈を整えるなどの働きを見せている。なお『THE ORIGIN』ではキシリアの副官として設定されている。
- キマイラ隊
- 一年戦争後半に結成された、突撃機動軍のエースを結集して結成された直属のエース部隊。
- 黒い三連星、ゲラート・シュマイザー、ニムバス・シュターゼン、シーマ・ガラハウ、グラナダ特戦隊、マルコシアス隊、サイクロプス隊、マッドアングラー隊、マッチモニード、ノイジー・フェアリー隊
- キマイラ隊と同様、キシリア派に属している軍人、及び特殊部隊。
名台詞編集
機動戦士ガンダム 編集
- 「私は4歳ごろのキャスバル坊やと遊んであげたことがあるんだよ。お忘れか?」
- 第41話より、謁見のため訪れたシャア(キャスバル・レム・ダイクン)と「再会」した際に。シャアの正体に対してストレートに問い質すが、シャアも「手の震えが止まりません」と慎重に対応した。女傑・キシリアも乙女時代にはさぞいいお姉さんだったのだろうか?
一方、『THE ORIGIN』においてはこの「遊んであげた」の表現が『手錠をかけてキャスバル少年を恫喝する』という形で描写されている。これを「遊んだ」とはなんとも人を喰った物言い。しかしキャスバルは屈しないどころか「今に見ていろ」と逆に脅すほどの胆力を見せたため、後にキシリアは「キャスバル恐るべし」と評している。 - キシリア「ジオングを使ってみるか?80%しか完成していないようだが…」
シャア「ジオング?」
キシリア「エルメスを開発した時にな。あのサイコミュを部分的に取り入れたモビルスーツだ。お前なら使いこなせよう」 - 第42話より、乗機のゲルググを損傷し出撃できずにいたシャアに対して新型機ジオングを宛がった際に。ここでの「80%」発言が後にジオング整備兵の有名な台詞へと繋がる。
- キシリア「グレートデギンには父が乗っていた。その上で連邦軍と共に。何故です?」
ギレン「やむを得んだろう。タイミングずれの和平工作が何になるか?」
キシリア「死なす事はありませんでしたな。総帥」
ギレン「フン…冗談はよせ」
キシリア「意外と、兄上も甘いようで…」 - 同上。己が野心のために父殺しを平然と行い、その事を包み隠さずキシリアに言い放つ兄に対し、遂にキシリアの銃が放たれた。兄の謀殺に成功し、ジオン軍の指揮権を掌握したキシリアだったが、混戦の最中の指揮系統の崩壊は軍に多大なる混乱を与え、連邦軍に進軍の余地を与えてしまった。その点ではキシリアもまた甘かったのだが、彼女は現状よりも戦後のジオンの統治を見据えていた。しかし兄と同様、その傲慢さが自身を滅ぼす事に繋がってしまう。
- 「シャアか?……!?」
- 最期。前線を放棄し、密かにザンジバル級でア・バオア・クーを脱出しようとするキシリアだったが、その事を聞きつけたシャアがブリッジの正面に現れる。彼の手にはバズーカが握られており、驚愕したのも束の間、バズーカによって撃ち抜かれ敢え無く命を落とした。一度はザビ家への復讐を捨てたシャアだったが、キシリアの行動が結果として彼を再び復讐に駆り立てる結果となってしまった。なお、射殺されたシーンではキシリアの首が吹き飛んだだけでなく、ブリッジの爆発と共にちぎれた腕が一瞬映るなど、作中でも特にグロテスクな描写となっている。
- 「前世紀、コールドウォーの時代。アメリカとソ連が合作した映画に…………マ・クベに訊け!委細は!」
- ORIGINより。レビル将軍「救出」作戦『青い鳥』の開始時に副官から「なぜ青い鳥なのか」と尋ねられて。途中まで答えたがあとは投げっぱなしになってしまった。
単に面倒くさくなったのか、格好良く話し始めたはいいがやっぱりよく分からなくて照れ隠しなのか、いずれにせよマ・クベの文化への造詣の深さは映画にまで及んでいることがわかる。
ちなみに青い鳥とはチルチル・ミチルの兄妹が登場する『あの』青い鳥(の戯曲を映画化したもの)。冷戦下の東西が協力して一つのものを作り上げるという平和の象徴、ある種のプロパガンダの側面も持っていたが、映画としては単にそれのみであり、評論家からは全くなんの評価もされていない。
キシリアはその(デギン・ザビの意向であえてレビルを「救出」して早期停戦・平和への道筋をつけるという)欺瞞、白々しい出来レースであることを口にするのを嫌がったとも捉えられている。