地球連邦軍 (UC)
地球連邦軍(United Nation Troops/Earth Federation Force)
『宇宙世紀』における地球連邦政府の軍事部門。
物語共通として、上層部は日和見な官僚で、他の勢力から腐敗の対象として知られる。主に日和見な官僚が「穏健派」、前線で指揮する官僚らは「強硬派」として分かれる。
一年戦争時
『ジオン公国』の戦略・戦術により敗北寸前となり、穏健派は降伏する算段を考えたが、レビル将軍の「ジオンに兵なし」の演説により降伏はせず(南極条約)。以後、レビル将軍率いる強硬派が軍のトップとして組織運営に辺り、最終的にジオン公国を降伏させるまでに至った。しかし戦争末期は宇宙軍と陸軍の間で戦後の利権獲得のための対立があり、キャリフォルニアベース攻撃直前にはガルマザク事件が勃発するまでに陥っていた。
デラーズ紛争時
ジオン公国の軍残党デラーズ・フリートの蜂起が発生。レビル将軍戦死後は穏健派と強硬派の派閥争いが熾烈を極めるが、軍の運営には特別影響はなく、紛争そのものにより強硬派トップが敗訴され、穏健派のジーン・コリニー提督が軍上層部を仕切ることとなる。その結果生まれたのがティターンズである。 また紛争直後、サイド7で連邦総会が実施されるも、軍警察組織『BGST』と宇宙軍派閥『シン・フェデラル』の抗争で有耶無耶のままに集結している。
グリプス戦役時
軍のトップは穏健派一部であるジャミトフ・ハイマンの派閥、同じく穏健派であったブレックス・フォーラの争いとなり、互いにティターンズとエゥーゴという独立組織を立ち上げて、連邦軍内部の反乱となる。一方、強硬派の軍人を吸収したティターンズの横暴な振舞いは軍内部や民間人らから非難が集中。ダカール演説でジャミトフの派閥が敗訴、ティターンズとエゥーゴの争いは最終的にエゥーゴが勝利する。しかし、ジャミトフやブレックスの派閥に属さない穏健派が軍のトップに君臨したままとなっている。
第一次ネオ・ジオン抗争時
ティターンズとエゥーゴの争いにより一時期軍機能が麻痺となり、ジオン残党であるネオ・ジオンが連邦政府中枢を押さえるが、ネオ・ジオンは内乱により自滅。その後、軍の組織改革により独立部隊の創設は禁止となった。
第二次ネオ・ジオン抗争・ラプラス戦争時
再びネオ・ジオンによる残党軍の行動が活発となるが、ロンド・ベルの活躍により鎮圧。またラプラスの箱を巡って、宇宙世紀初期から続いていたビスト財団との関係も大きく変動する。
コスモ・バビロニア建国戦争時・ザンスカール戦争時
大規模戦乱が激変したことで軍の組織力が低下。ほぼ、駐留軍による散発的な行動が機軸となる。本格的な実戦部隊も激減し、錬度の低い指揮官や兵士が多数を占めた。物語上は軍トップの内情を知ることはできない。
登場作品
人物
軍幹部
- レビル将軍
- 一年戦争時の地球連邦軍総司令官。ア・バオア・クーにてジオンのソーラ・レイにより乗艦ごと消滅した。
- マクファティ・ティアンム
- 一年戦争時の宇宙軍中将。ルナツーをはじめとした宇宙軍をまとめ上げていた人物で、艦隊指揮に精通した英傑の1人。ソロモン攻略戦で戦死。
- ゴップ
- ジャブローに駐留する連邦軍高官。表向きは古い体制の癒着した官僚型軍人とも捉えられているが軍人としては優秀な人物。U.C0090年には連邦議会の議長となる。
- ジーン・コリニー
- デラーズ紛争時の地球連邦軍提督。実質的に連邦軍総司令官。
- グリーン・ワイアット
- 0083に登場。階級は大将。進宙したばかりの大型宇宙戦艦『バーミンガム』で観艦式を執り行うが、アナベル・ガトーの敢行した核攻撃で戦死する。
- ジョン・コーウェン
- 0083に登場。階級は中将でガンダム開発計画の責任者を務めた改革派だが、ジャミトフ・ハイマンらの謀略により失脚した。
- グレイヴ
- レビル派に属する連邦軍将校。独自の勢力と私兵部隊を有しており、またHADESを有する謎の機体『ペイルライダー』を所有していた。
- ルオンズ・ヤージ
- 連邦軍中将。一年戦争時の戦災孤児を中心とした特殊部隊「シャドウズ」の創始者。宇宙世紀0083年、退役して政治家に転身する。
- ジャミトフ・ハイマン
- ティターンズ総帥。政敵であったジョン・コーウェンを追い落とし、ティターンズを創設した。
- カネサダ・ツルギ
- 連邦軍准将。デラーズ紛争後に発足した一大軍閥『シン・フェデラル』の創始者で、連邦の懐刀と呼ばれた綱紀粛正部隊『BGST』の司令官でもあった人物。
- ブレックス・フォーラ
- エゥーゴ指揮官。階級は准将にして地球連邦政府議会員。グリプス戦役の最中に暗殺される。
- ムバラク・スターン
- 150年代における地球連邦軍大将。彼が率いる「ジャンヌダルク艦隊」は当時の連邦軍として大規模かつ、錬度も高い。
佐官・艦長クラス
- パオロ・カシアス
- 連邦宇宙軍中佐。後にV作戦でロールアウトしたホワイトベースの初代艦長を務めるも、ジオン軍の襲撃で負傷し、殉職する。
- ブライト・ノア
- 一年戦争時、非常時ながら弱冠19歳でホワイトベースの艦長を務め、後にエゥーゴを経てロンド・ベル司令となった。宇宙世紀0105年、マフティー動乱後に退役。
- エイバー・シナプス
- ペガサス級強襲揚陸艦アルビオンの艦長を務める大佐。デラーズ紛争において、ウラキ達と共に事態の終息に尽力するが、紛争終結後に全ての責任を取る形で有罪判決を下される。
- サキ・デッサウ
- 一年戦争後期に創設された宇宙軍の教導隊『ネメシス隊』を指揮する少佐。とある理由で出世コースから外れているが、作戦立案や戦術指揮に非常に長けている。
- バスク・オム
- ティターンズの実戦司令官。30バンチ事件など数々の残虐な作戦を行った。
- オットー・ミタス
- 宇宙世紀0096年時のネェル・アーガマ艦長。階級は大佐。ユニコーンガンダムとラプラスの箱を巡る争乱に巻き込まれるも、関係者たちと共に事態を収束へと導く。
- ロック・ホーカー
- 宇宙世紀0094~0096年時の連邦宇宙軍大佐。ガンダムデルタカイをはじめとした『ナイトロ』関連機の開発責任者。
- ケネス・スレッグ
- 宇宙世紀0105年にて対マフティー軍部隊である地球連邦軍キンバレー部隊(後にキルケー部隊)の司令官。
主要なパイロット等
- アムロ・レイ
- 一年戦争の伝説的機体であるガンダムのパイロット。民間人出身だがニュータイプとしての片鱗も見せており、時を経て尚も知名度が高いパイロットの1人。
- シロー・アマダ
- 極東方面軍所属機械化混成大隊(通称コジマ大隊)所属の第08MS小隊を率いる隊長。愛機は陸戦型ガンダムを現地改修した専用機、ガンダムEz-8。
- クリスチーナ・マッケンジー
- ユージ・アルカナ
- 教導隊『ネメシス隊』に所属する、元ボクサー出身の若手パイロット。ジム・ストライカーを愛機とし、その特性を活かした近接戦闘を得意とする。
- リド・ウォルフ
- トラヴィス・カークランド
- 地球連邦軍第20機械化混成部隊こと『スレイヴ・レイス』の隊長。かつてスパイ容疑で極刑判決を下されていたが、私兵を欲していた高官グレイヴの意向で体調を任されているが、後に用済みとされた事でグレイヴに報復する。乗機は陸戦型ガンダムの専用改造機『スレイヴ・レイス』。及び、宇宙ではグレイヴが持ち込んでいたペイルライダー・キャバルリーを奪取している。
- クロエ・クローチェ
- ユウ・カジマ
- モビルスーツの運用検証を行う『第11独立機械化混成部隊(通称モルモット隊)』に属するパイロット。戦時中、ブルーディスティニーとEXAMにまつわる出来事に巻き込まれ、後に自身もパイロットとして関わっていくことになる。
- マット・ヒーリィ
- フォルド・ロムフェロー
- ルース・カッセル
- エイガー
- ユーグ・クーロ
- イオ・フレミング
- 不死身の第4小隊
- コウ・ウラキ
- カイン・ラグナード
- カムナ・タチバナ
- ヴァン・アシリアイノ
- リディ・マーセナス
- イング・リュード、ブレイア・リュード
- ドゥーエ・イスナーン
- ジョリオン・デイ
- ディエス・ロビン
- レーン・エイム
- ハリソン・マディン
関連用語
メモ
- 基本的に佐官以上の軍人は士官学校を出ているのが条件。(そのため、アムロの最終階級は大尉)