デルタプラス
デルタプラス | |
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外国語表記 | Delta Plus |
登場作品 | |
デザイン | カトキハジメ |
スペック | |
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分類 | 試作型可変モビルスーツ |
生産形態 | 少数生産機 |
型式番号 | MSN-001A1 |
頭頂高 | 19.6m |
本体重量 | 27.2t |
全備重量 | 60.8t |
主動力 | 熱核融合炉 |
ジェネレーター出力 | 2,360kW |
スラスター総推力 | 92,400kg |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
センサー有効半径 | 16,200m |
開発組織 | アナハイム・エレクトロニクス社 |
所属組織 | 地球連邦軍 |
所属部隊 | |
主なパイロット |
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概要編集
エゥーゴの高速戦闘用モビルスーツ「百式」が本来向かおうとしていた可変モビルスーツ「デルタガンダム」の開発プランを基に、既存Ζ系モビルスーツの技術を再投入した事で完成を見た機体。宇宙世紀0090年代、地球連邦軍からの委託を受け、アナハイム・エレクトロニクス社が開発を行った試作機である。
お蔵入りとなったデルタガンダムの設計プランを今一度復活させるべく、多大なる戦績を残した百式の運用データを活用し、問題点などを洗い出した上でΖガンダムなどからのフィードバックが行われている。更に、各部門において独自規格による挑戦的な設計が行われており、単純に変形機構が備えられた「アップデート版百式」という表現では留まらない技術試験機の様相を呈しており、バイオセンサーを採用している点からもそれを伺う事が出来た。
単機で大気圏内外の運用が可能な万能攻撃機として開発が進められ、単独での大気圏突入能力を有するウェイブライダー形態への変形が可能。ウェイブライダーとしての機能は技術進歩によってその運用性能はさらなる進化を遂げ、携行火器は機体下部[1]にマウントされ、機首ユニットに内装されたビーム・キャノンを主とする各種兵装と共に、MS形態時と変わらない火力を維持。更に背面のフレキシブルバインダーが可変翼として機能する事で、航宙・航空を問わぬ高い空戦能力が付加されている。一方で、背面部に推進機関が存在せず、下半身に集中してスラスターを配する独特のレイアウトを持つ。特に脚部はウェイブライダー形態時にメインスラスターとして機能する重要なユニットであるが、剥き出しのムーバブルフレームを最低限の装甲で包んだ構造を採用している。これは百式と同じく高速戦闘用MSとしての方向性に則り、耐弾性よりも運動性能を追求したものである。
本機は少数が生産され、その内1機は宇宙世紀0096年にロンド・ベルに補充機体として配備された記録が残っている。配備当時の主力量産機とは一切の互換性を持たない規格外の試作機であったが、その性能もまた規格外の高さを示したとされる。
登場作品と操縦者編集
- 機動戦士ガンダムUC (原作小説版)
- 初登場作品。少数が生産され、その内の1機が戦力の大半を失ったネェル・アーガマへの補充戦力として実戦配備され、以後リディ・マーセナスの搭乗機となる。
パラオ攻略戦の際にはオードリー・バーンを乗せて出撃しており、戦闘終了後に地球へと降下。その後、ラー・カイラムにリディと共に配属となり、ダカールで一度バナージのユニコーンと共闘するが、後にトリントン基地で敵対。直後のユニコーンとバンシィの戦闘の際には、リディがオードリーに拒絶され泣きべそをかいていたところ、バンシィのプルトゥエルヴの癇に障ってしまい、彼女から攻撃を受け、右腕を破壊される。その後、ガルダに残ったアルベルトを回収し、アンクシャと共に離脱するが、その後リディがバンシィに乗り換えてからは物語から姿を消している。 - 機動戦士ガンダムUC (OVA版)
- 映像化に伴い、原作小説で使用していたビーム・ライフル(ロング・メガ・バスター)がリゼル用の物へと変更された。ラー・カイラムに配備されるまでの立ち回りは原作と同じだが、トリントン基地にてバナージと共にロニ・ガーベイのシャンブロと戦い、彼女を撃つ事を躊躇うバナージに業を煮やしてビーム・マグナムを奪い取り撃破している。
その後、ガルダ内で戦うユニコーンガンダムとバンシィを狙撃しようとするが、逆にバンシィからアームド・アーマーVNで右半身を破壊されて大破した。 - 機動戦士ガンダムUC テスタメント
- U.C.0092時にアストナージ・メドッソがラー・カイラムへの本機の支給を申請している。また、シミュレーションでの戦闘においてΖガンダム3号機と思しき機体と交戦している。
- 機動戦士ガンダムUC 0094 アクロス・ザ・スカイ
- ピコ・アルティドールの搭乗機として登場。
U.C.0094時にガンダムデルタカイと模擬戦を行い、敗北して左腕を破損する。その後、現れた宙賊を殲滅していくデルタカイを援護した。 - 機動戦士ガンダムUC MSV / 機動戦士ガンダムUC MSV楔
- リディがリゼルから本機に機種転換する為の戦闘シミュレーションを行った際、アーロン・テルジェフによって仮想敵機に設定されたクワトロ・バジーナのデルタガンダムと交戦している。
ちなみにジョナ・ギブニーが本機の整備履歴を閲覧した時に左腕部が丸ごと交換されているのが確認されており、またアーロンもデルタガンダムのデータを探している途中で不自然に削除されていた戦闘記録を復元し、その中から「MSN-001X」の型式番号を確認している事から、リディの搭乗機がU.C.0094年時の模擬戦でピコが搭乗していた機体と同一である事が判明している。 - 機動戦士ガンダム U.C.0096 ラスト・サン
- ピコの搭乗機として黒いデルタプラスが登場。レイヴン隊に配備されている。
- 機動戦士ガンダムNT (漫画版)
- 第1~2話にて登場。単独で高高度の哨戒任務中の機体がマーサの護衛隊の応援要請でディジェ隊と交戦する。ヨナ機の狙撃で翼を損傷するが1機を撃墜、もう1機の胴体を刺し貫くが返しの刃を受け、相討ちになる。
装備・機能編集
特殊機能編集
- バイオセンサー
- 簡易型のサイコミュシステム。一般的にはパイロットの脳は制御によって操縦系のサポートを行い、機体の追随性を高める効果を与えるとされているが、ネオ・ジオンと比較してサイコミュ技術に遅れを取っていた連邦軍が、通常のパイロットで実用性が低いとされていた本装置の採用指示をどのような意図を持ってアナハイムに発注したのかは定かではない。
- イデシステム
- ヘッドユニットのバイザー部に搭載されたセンサーユニット。「Image Directive Encode System(画像管理型符号化装置)」の略称で、その奥にはデュアルセンサーも搭載されている。
いくつかのモードが存在し、それらを切り替える際に様々な走査パターンがバイザーに表示される。
本機に搭載されている物は百式に装備されていたもののアップデートバージョンである。 - 変形
- ウェイブライダー形態へ変形可能。WR形態ではメインスラスターが腰部から脚部へと以降し、高い直線機動を発揮するマルチロールファイターへと変貌する。
リゼルとは異なり僚機を運搬するサブ・フライト・システムとしての運用は想定されていないが、潤沢な推力をもってすれば、1G重力下においてもMSを搭載したまま飛行が可能。
武装・必殺攻撃編集
- 60mmバルカン砲
- 多くの連邦軍MSが装備する標準的な基本武装。主に牽制用として使用される。
- ビーム・ライフル
- 連邦軍の代表的なMS用兵装。本機の専用携行火器も存在しているが、宇宙世紀0096年のロンド・ベル配備時にはビーム・ライフルの弾倉であるEパックの規格問題により、既に配備済みであったリゼルのライフルを流用している。
- ロング・メガ・バスター
- 百式の改良バリエーション機向けに開発された長射程の大型携行火器であり、デルタプラス本来の標準兵装。通常のビーム・ライフルとは比較にならないほどの威力を示す。
小説版『UC』での主兵装であり、書籍『機動戦士ガンダムUC カトキハジメ メカニカルアーカイブス』でのカトキ氏の説明によると「当初は武器の打ち合わせが十分でなく、最初の画稿ではF.A.百式の銃を持たせました。小説版では、このまま大型ライフルが標準装備になっています」との事。 - ビーム・サーベル
- シールドに収納装備近接戦闘用兵器。内蔵されている発振器は、照射角度可変機構を採用しており、収納状態から直接2本のビーム刃を発振させる事が可能。ウェイブライダー形態時にはビーム・ガンとしても機能する。
- シールド
- 先端部に固定式ビーム・キャノンと複数種の弾頭に対応した2連装グレネード・ランチャーを収納しているシールド。ウェイブライダー形態時には機首を構成し、センサーやメインウェポンとして機能するなど、「防御用の装備」というよりは複合型変形用サブユニットとしての意味合いが強い。
- 2連装グレネード・ランチャー
- シールドに内蔵されている。弾頭が複数用意されている。
- ビーム・キャノン
- シールドの先端部部に1門内蔵されたビーム砲。
その他 編集
- ビーム・マグナム
- ユニコーンガンダムの主兵装。OVA版『UC』episode 4でシャンブロとの戦闘の際にユニコーンから奪い取って使用したが、発射の負荷に耐え切れなかったのか、直後に右肩の関節から火花を散らして機能不全を起こした。
対決・名場面編集
関連機体編集
商品情報編集
ガンプラ編集
フィギュア編集
リンク編集
脚注編集
- ↑ 大気圏突入時には機体上面への装着も可能。