RX-77-2 ガンキャノン (Guncannon)
概要
「V作戦」で開発された、中距離支援用のMS。ガンタンクで実現できなかった二足歩行システムを導入し、連邦軍初となる本格的なMSである。ガンダムと同じコア・ブロック・システムが採用されている。装甲が厚いのでシールドを必要としないが、装甲の質量の分だけ運動性が犠牲になっている。カイ・シデンが愛用していた。素手でザクを殴ったり足払いしたり、ガウとガウの間を飛び跳ねたりと、意外と行動派な一面を見せる。サイド7脱出からア・バオア・クー戦までホワイトベース隊の主力として戦い抜くが、ザクIIのザク・バズーカの砲撃により膝関節を破壊されて、操縦不能となり機体は放棄。その後、爆発するホワイトベースと運命をともにするかのように遺棄された本機体も爆発の光の中へと消えていった。ホワイトベース隊の他にも少数が配備されている。
登場作品と操縦者
- 機動戦士ガンダム
- 主にカイが乗った他、ハヤトやアムロも搭乗。
- 機動戦士ガンダム (小説版)
- 頭頂高が約16mに変更され、ガンダムと同様のシールドを装備している。また、胸部左と左頸部に機体識別用には「108」(カイ機)、「109」(ハヤト機)のマーキングが施されている。マーキングの設定は後に劇場版に引き継がれている。
- 劇場版 機動戦士ガンダム
- ジャブローでガンタンクと入れ換える形でもう1機がホワイトベース隊に配備、ハヤトが専属パイロットとなる。既述の通り、小説版の設定を輸入しているため、機体に識別番号のマーキングが施されている。また、ア・バオア・クー攻防戦ではこれらとは別の203号機が登場している。
- 機動戦士ガンダム戦記 アバンタイトル
- 203号機が登場。エリク・ブランケのゲルググと相対するが相手にはせず、シールドごと踏み台にしている。
- 機動戦士Ζガンダム
- 第13話、戦争博物館内部に108号機が展示されているのが確認できる。
装備・機能
特殊機能
- コア・ブロック・システム
- コア・ファイターを核とし、上下半身のパーツを交換可能にしたシステム。MS運用ノウハウの無い連邦軍が、試作機の戦闘データを確実に回収するためや戦闘中の換装を素早く行う為の窮余の策でもあったと思われる。
武装・必殺攻撃
- 60mmバルカン砲
- 近接防御用の機関砲。劇中では有効に活用された描写はない。
- 240mmキャノン砲
- 本機のメインウェポン。砲身が短いため、ガンタンクに比べて最大射程や射角は短くなったものの、ザクIIの装甲を貫通する威力を持つ。実弾兵器の常として他のジオン軍MSに致命打を与えるほどの威力はない。劇中ではもっぱら支援砲撃が中心であった。
- スプレーミサイルランチャー
- 240mmキャノン砲を換装する形で装備する。近接戦闘用に開発されたがミノフスキー粒子散布下では命中率が悪かったため実戦ではほとんど使用されなかった。
- ビーム・ライフル
- ガンタンクと違ってジェネレーターの出力に余裕があり、連邦軍として初めてビーム兵器を採用した。当初はビーム・ライフルの生産が安定しておらず、ガンダムとは別に遠距離用のセンサーデバイスを搭載したタイプが使用され、遠距離狙撃用として使われることもあった。ただし、MSの運用法が当時確立していなかったこともあり、安定して狙撃が行えたかというと微妙である。
- ハンドグレネイド
- 膝部に格納されている手投げ弾。劇場版でア・バオア・クー内部に侵入する際に使用している。
- 格闘
- 支援用MSとして割り切った設計により近接用兵器はオミットされているため、接近してくるMSに対しては殴る蹴るなどの原始的な戦い方で応戦する。
対決・名場面
機動戦士ガンダム
関連機体
- ガンキャノンA
- 本機の試作段階でのバリエーションの1つ。
- ガンキャノン最初期型
- 『THE ORIGIN』に登場するアナハイム・エレクトロニクス社が開発した初の量産型二足歩行機動兵器。
- ガンキャノン機動試験型
- 最初期型を引き継ぐ形で評価試験用に製作された機体。
- ガンキャノン火力試験型
- 機動試験型に続いて製作された機体。
- ガンキャノン (THE ORIGIN版)
- THE ORIGIN版のガンキャノン。設定が大幅に変更されている。
- ガンキャノン (サンダーボルト版)
- 『サンダーボルト』に登場するガンキャノン。量産化されている。
- ガンキャノン・アクア
- 水中戦用に改修した機体。
- 量産型ガンキャノン
- 本機の量産を目指した機体。
- 陸戦型ガンキャノン
- ガンキャノンの余剰生産パーツで開発された機体。
- ガンキャノン重装型
- ジム・キャノンの開発過程で生まれた機体。装甲を中心に強化されている。
- ガンキャノン重装型 (タイプD)
- 低下した機動性を克服した機体。
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