イジェクション・ポッド

2024年5月8日 (水) 01:00時点におけるTomo (トーク | 投稿記録)による版 (→‎登場作品 )

イジェクション・ポッド (Ejection Pod)

宇宙世紀作品において、第2世代以降のモビルスーツに搭載されている脱出装置。

第1世代MSの多くは当初、積極的な脱出装置を搭載しておらず、ビーム兵器の普及が被弾時の機体損傷を著しいものとしたため、パイロットの生還は以前以上に難しくなった。さらにV作戦で開発されたRXシリーズが採用していたコアブロックシステムはあまりにもコスト高であり、これに代わる脱出システムが求められた。

一年戦争末からコックピット構造の見直しは本格化し、グリプス戦役時の第2世代MSにはリニアシート全天周囲モニターを組み合わせたコックピットブロックをそのまま脱出ポッドとして非常時に射出するイジェクション・ポッドが採用され、一般的な装備となった。脱出の手順としては、搭載している機体が致命弾を受けたか、パイロットが脱出装置を起動させた場合に内装された炸薬で外部装甲(主に胴体正面装甲)を吹き飛ばし、直後に射出される流れとなっている。

この方式は多くのMSに導入されたものの、MSの熱核融合炉の爆発などに耐えられるだけの耐久力は有していなかったため、コアブロックシステムなど他の脱出装置の研究が継続されている。

登場作品 

機動戦士Ζガンダム
初登場作品。作中ではリック・ディアスヤザン・ゲーブルハンブラビが使用した。ただ、前者に至ってはエマ・シーンの搭乗機以外は爆発までの猶予がある状況でも使用されない(作動しない)という光景が多々見られた。ポッドのカラーは赤一色で、以降の媒体でも基本的に同じカラーで登場する。
ガンダム・センチネル
第7章でガンダムMk-Vと交戦したシン・クリプトの乗るFAZZが使用。機体の損傷が限界に達した際、コックピットパネル脇の紅白の縞模様に塗られた緊急脱出ハンドルを引いて使用している。
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
作中で敵に捕縛されそうになったケーラ・スゥリ・ガズィが使用しようとするも作動せず、生身での脱出を余儀なくされている。また、νガンダムと交戦中のサザビーアクシズの表面に叩きつけられ大破した衝撃で作動してしまい、νガンダムに敢え無く捕らえられている。この際、見栄え重視のためかνガンダムが手にしたポッドが倍以上のサイズで描かれており、これだとサザビーの全長が約40mになってしまう計算になるため、ネット上では語り草となっている。
機動戦士ガンダムUC
小説第4巻のマリーダ・クルスの過去のシーンにてプルトゥエルブ(マリーダ)の乗る量産型キュベレイゲーマルクから致命弾を受けた際に作動。辛うじて生き延びるものの、結果として悲惨な境遇に置かれる事となる。OVA版ではepisode 6でジェガンA2型 (ゼネラル・レビル配備機)が使用している(こちらは暗めのピンク色となっている)。
機動戦士Vガンダム
MSが小型化して以降も引き続き採用されており、Vガンダムトムリアットは変形時の機首の一部がそのまま脱出装置として機能する。Vガンダムの場合は、コアブロックシステムと併用している珍しいパターンとなる。

関連技術 

脱出装置 (高機動型ザクIIなど)
MSV』にて設定されているジオン公国軍製の宇宙用の脱出装置。シート自体が脱出装置となっており、搭載されたブースターで機体から射出後、太陽電池パネルとアンテナ、シグナルポールを展開して味方の救助を待つ。
脱出装置 (統合整備計画の機体群)
ゲルググJなど第2期コックピットを採用した機体に搭載されている脱出装置。こちらもシート自体が脱出装置となている。
イジェクション・シート
陸戦型ガンダムなどに搭載されている脱出装置付きの座席。脱出時にシート前のレバーを引いて機体からベイルアウト。シート背部のパラシュートが展開し地上へ降りる。
コアブロックシステム
地球連邦軍がV作戦で開発したMS用統一規格コクピット。戦闘機であるコア・ファイターがコックピットブロックに変形する。脱出装置以外にMSの換装用プラットフォームとしても機能する。
プリムローズ / プリムローズII
ティターンズが開発した緊急脱出ポッド。オプション武装を装備する事により、MS戦にも対応可能な戦闘機としても運用可能。

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