ドライセン
ドライセン | |
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外国語表記 | Dreissen |
登場作品 | |
デザイナー |
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スペック | |
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分類 | 汎用量産型モビルスーツ |
型式番号 | AMX-009 |
頭頂高 | 22.0m |
全高 | 23.4m |
本体重量 | 36.7t |
全備重量 | 66.8t |
主動力 | 熱核融合炉 |
ジェネレーター出力 | 2,380kW |
スラスター総推力 | 107,800kg |
姿勢制御バーニア数 | 16基 |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
センサー有効半径 | 13,100m |
開発組織 | アクシズ |
所属組織 | |
主なパイロット |
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概要
アクシズで開発されたネオ・ジオン軍の量産型モビルスーツ。旧公国軍のドムの系譜に当たる機体であり、アクシズでは「ドムの最終発展型」[1]として開発された。ネオ・ジオン初の汎用量産型MSでもあり、高い生産性を備えつつ、武装に関してもアップデートが加えられている。
陸戦を想定して開発されていながらも宇宙空間でも運用可能な汎用性を備え、第一次ネオ・ジオン抗争後期において主力機として活躍する事になった。主に格闘戦能力に比重を置いた設計であるが、汎用機として相応しい運動性、耐弾性、火力を持ち、トータル・バランスに優れた機体として完成している。ただし、目まぐるしく変化する戦況の中で設計変更が行われる事となり、当初の専用携行火器を機転とした装備案に代わる、極めて個性的な近接兵装を与えられた上で実戦投入されている。
なお、汎用機の開発が遅れた理由としては、ネオ・ジオン側の物量が本格的に不足していた為、機能を限定した局地戦用機の開発を優先し、必要最低限の頭数を得ようとしていた為である。汎用機案として様々な機体が試作され、最終的に基本性能においてエゥーゴの機体を上回り、量産性・操作性が優れている事を基準として候補機を比較検討し、量産化する機体が選定された。
開発当初は推力と燃料積載量を重視した試作型ランドセルも開発されていたが、敵のMSとの格闘戦が多くなると想定されたため、量産化に伴いトライ・ブレードを装備したタイプが採用されている。整備性や拡張性も非常に良好であった為、ビーム・ランチャー搭載型や複数のビーム・ライフルを装備した火力支援型といったバリエーションも検討されていた。
宇宙世紀0096年には残存機が「袖付き」へと配備されている。「袖付き」が使用するMSは旧式が大多数を占めており、ほとんどのMSが大幅な改修を受けているのに対し、本機は基本性能が高かった事から最小限の改造で配備が終了している。また、この際にドムの運用思想に基づいた新兵装が設定されている。
登場作品と操縦者
- 機動戦士ガンダムΖΖ
- 初登場作品。第22話より登場。ラカン・ダカランの試作機がΖΖガンダムと交戦し、撃破された。その後、量産化された機体にオウギュスト・ギダンなどが乗り込んで運用した。ガンプラ『1/144 ドライセン』のインストではラカン機の運用についての補足があり、アルカディア・コロニーで初陣を迎え、ネモを4機撃墜したと記されている。
- 機動戦士ガンダムΖΖ外伝 ジオンの幻陽
- バーン・フィクゼス機が登場。試作型ランドセルとメガ・バズーカを装備していることからプロトタイプとも言われている。
- 機動戦士ガンダムUC(OVA版)
- パラオ攻略戦で登場(小説版ではギラ・ドーガ)。パラオを脱出しようとするユニコーンガンダムを追撃したが、ビームガトリングによって撃墜されている。
- 機動戦士ガンダムUC『袖付き』の機付長は詩詠う
- 上記のドライセンのパイロットについて掘り下げられている。主なパイロットはテルス、ザミュの両名。本来は第一次ネオ・ジオン抗争から使われてきた逸品だが、テルスの夫である機付長ジェトロの手で袖付きのエングレーブを与えられ、第一線で活躍している。このうちザミュ機はパラオの坑内でユニコーンガンダムと遭遇し、ビームガトリングの斉射で撃破されている。残されたテルス機も、彼女が第一線を退いたためパイロット不在となったが、その後は新人パイロットのレッダー少尉の機体となった。
- 機動戦士ガンダム U.C.0096 ラスト・サン
- 第1話にザミュ機と袖付き所属ではないジオン残党の機体が登場。ジオン残党機がバトのギラ・ズール (親衛隊仕様)と交戦し優位に立っていたものの、ザミュ機に頭部を破壊され投降を促されている。
- 機動戦士ガンダムNT (漫画版)
- 「白の三ツ星」と言われている女性パイロットからなる小隊の白い本機がグルトップに配備されている。ただし、ビアデッキ機が3連装ビーム・キャノンでΖプラスを攻撃した際、上腕外装部がスライドしていない誤植が見られる。
装備・機能
武装・必殺攻撃
- 3連装ビーム・キャノン (ハンド・ガン)
- 前腕部に内蔵された、本体ジェネレーター直結式の固定火器。別名ハンド・ガン。各砲身ごとにエネルギーCAPシステムを内蔵する。一門ずつでの連射や同時発射で威力を高めた収束ビームを撃ち分ける事も可能。
射撃時には上腕外装部が後方へ、砲身が前方へとスライドする。しかし上腕部のパワーサプライヤーが露出している為、そこに被弾すると一切の使用が不可能になるという弱点があり、堅牢な装甲の本機にとって「弁慶の泣き所」といえた。
袖付き所属の機体はパワーサプライヤーの改善により高出力化に成功している。 - トライ・ブレード
- 背中に3基装備されたカッター兵器。使用時には入力された座標に向かって収納状態から3枚のブレードを展開し高速回転して突撃する。フレア弾としての機能も持ち、赤外線誘導ミサイルをこの武装に引き付けることもできた。実験的な意味合いが強い装備の為、他のMSにはほとんど受け継がれなかった。
- ビーム・トマホーク
- 斬撃用に用意されたビーム格闘用兵装。リニアタイプのビーム・エミッターを内蔵し、トマホーク状のビーム刃を発振する。ビーム・ランサーと連結させることで出力を倍加させることが可能。
- ビーム・ランサー
- ピック状のビームを形成し、刺突用に特化したビーム格闘用兵装。柄の部分は伸縮可能でビーム・サーベルとしての使用も可能。
- ビーム・ライフル (バウ用)
- バウの主兵装。グレミー派所属のドライセンが所持していた。
- ジャイアント・バズ
- 袖付き所属機が使用。ドムの運用思想を取り戻す為に用意された、大口径の実体弾砲。シナンジュ用のバズーカをベースに専用携行火器として新規に開発された。射程延長による戦闘可能範囲の拡大によって他MSとの連携が容易になった。バズーカラックを使用する際はトライ・ブレードを1基外し、そこへ取り付ける必要がある。
- ヒート・サーベル
- ドム系MSの代名詞とも言える細身の刀身を持つ実体剣。刀身部分を白熱化させ、敵の装甲を斬撃によって溶断する。
- 袖付きの機体が装備しており、ビーム兵器の普及でヒート兵器が旧式化したことで、U.C.0096年代にはあまり見かけなくなっているが、シンプルな構造である為コストパフォーマンスが高く、資金不足の袖付きでは重宝されている。主にザミュ機が装備。こちらもサーベルラックを使用する際はトライ・ブレード1基との取替えとなる。
- ジャイアント・バズ(ジャイアント・バズII)
- リック・ドムIIが使用している物と同型の360mm大口径バズーカ。『ヴァルプルギスEVE』に登場したネオ・ジオン機が装備していた。
その他
- メガ・バズーカ
- 本機専用に試作されていた大出力ビーム砲。ドワッジ改のビーム・カノンと同系統の武装で、メガ・バズーカ・ランチャーの小型化版として考案されていた。バックパックがトライ・ブレード装備型となった事で出力不足が指摘され、廃案となった。
下記ランドセルと共に、ガンプラ旧キット「1/144 ドライセン」のインストに掲載されている画稿が初出。 - 試作型ランドセル
- 推力と燃料積載量を重視したバックパック。バーニアとプロペラントタンクが複数基搭載されている。地球侵攻作戦に際して対MS格闘戦を想定したトライ・ブレード装備型が採用されたため廃案となった。
- 3連装ビーム・キャノン(初期型)
- 本体ジェネレーターの改良以前、データ収集を目的として装備された低出力の初期型のビーム・キャノン。
対決・名場面
機動戦士ガンダムΖΖ
- 対ΖΖガンダム
- 第22話にて、地球降下前の戦闘でラカン搭乗のドライセンと対峙。いきなりΖΖのダブルビームライフルを破壊してジュドーを苦戦させるが、最期は機体を両断されて撃墜された(機体は上下半身が両断されたが誘爆はせず、ラカンはイジェクション・ポッドによって脱出している)。
- 対ガンダムチーム
- 第32話にて。オウギュスト搭乗のドライセンはビーチャのΖΖガンダムを沈黙させ、エルのガンダムMk-IIの右腕を破壊、ルーのΖガンダムを戦闘不能に追い込んだ。その後百式に乗り込んだジュドーとの一対一の勝負に負け、最期は両腕を切断され撃墜された。
機動戦士ガンダムUC
- 対ユニコーンガンダム
- OVA版ep.3にて、パラオから脱出しようとするユニコーンガンダムを発見、追撃する。奪取したビームガトリングガンがマッチングの途中で反撃できないユニコーンを圧倒するものの、マッチング終了と同時にビームガトリングガンの斉射を受け、撃破された。
関連機体
商品情報
ガンプラ(旧キット)
HGUC
- UC版
- ΖΖ版