インフィニットジャスティスガンダム
インフィニットジャスティスガンダム | |
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外国語表記 | ∞ Justice Gundam |
作中名称 | インフィニットジャスティス |
登場作品 | 機動戦士ガンダムSEED DESTINY |
デザイン | 大河原邦男 |
スペック | |
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分類 | 試作型モビルスーツ |
生産形態 | ワンオフ機 |
型式番号 | ZGMF-X19A |
全高 | 18.90m |
重量 | 79.67t |
動力 | ハイパーデュートリオンエンジン |
装甲材質 | ヴァリアブルフェイズシフト装甲 |
開発組織 | ザフト軍 ⇒ ターミナル |
所属組織 | ターミナル ⇒ オーブ軍 |
所属部隊 | エターナル |
パイロット |
概要
ジャスティスの後継機として、ターミナルが秘密工場ファクトリーで開発、製造したモビルスーツ。その基本設計はザフトの統合開発局によるものだが、ターミナルはそのデータを密かに強奪し、更に改良を加えて完成にこぎつけた[1]。型式番号こそザフトオリジナルのものを継承しているものの、実質的にはターミナル独自の機体と呼んでも差し支えない高性能機となっている。
最大の特徴は、ジャスティスの流れを汲む航空/航宙支援高機動リフターの装備である。本機のリフター・ファトゥム-01は、ジャスティスに装備されたファトゥム-00の戦闘記録データをもとに開発された発展型で、遠隔操作および自律AIによる単独運用能力を引き継ぎつつ、主翼はアスペクト比の大きな可変翼に変更され、スラスター推力も大幅に引き上げられた結果、より強力な空間機動が可能となった。
ザフトでの開発に際し、アスラン・ザラの搭乗したジャスティスの戦闘データをもとに様々な仕様や性能が決定されており、その後ターミナルでも同様にアスランの搭乗を前提にスペックの最終調整を行っている。これは、本機の開発に指導的役割を果たしたキラ・ヤマトの強い提言によるものであり、自身が搭乗するストライクフリーダムとの連携運用を念頭に置いていたものと考えられている。
ストライクフリーダムと同じくハイパーデュートリオンエンジンを搭載し、その大出力によって極めて高度な機動性と運動性を有している。また、関節部をはじめとするフレームにはフェイズシフト装甲材を採用。関節部はストライクフリーダムとは異なり銀色にフェイズシフトし、強度と柔軟性を獲得。加えて格闘能力も強化された。頭部はジャスティスの構造をベースに基本性能を向上させており、頭部中央の複合センサーマストは性能が大幅に向上し、これに伴い左右両翼のV字型アンテナは短縮されている。
武装もストライクフリーダムと共通するものに加え、両脚部にはMR-Q-15Aグリフォンビームブレイドが装備され、脚による攻撃時に絶大な破壊力を発揮する。しかし、実戦でこの装備を有効に使用することが出来るパイロットはごく少数に限られていた。そうしたパイロットの一人として有名なのが、第1次連合・プラント大戦時から特殊装備を搭載したMSによる近接格闘戦を得意としてきたアスランであり、この脚部ビームブレイドも、事実上はアスラン一人のために搭載された兵器といっても過言ではなかった。
登場作品と操縦者
- 機動戦士ガンダムSEED DESTINY
- 初登場作品。ザフト軍のオペレーション・フューリーに介入するべく、ラクス・クラインを搭乗させストライクフリーダムと共に地球に降下。その後はアークエンジェルに収容されアスラン・ザラが搭乗した。
ストライクフリーダムとの連携もあり、シン・アスカの駆るデスティニーやレイ・ザ・バレルの駆るレジェンドといった最新鋭機と互角以上に渡り合った。
さらにはミネルバを撃沈し、ムウ・ラ・フラガのアカツキと共にレクイエム本体を破壊する等、最終戦において多大な戦果を挙げた。
装備・機能
特殊機能
- ヴァリアブルフェイズシフト装甲
- フェイズシフト装甲の改良型。装甲に掛ける電圧を調整できるようになっており、エネルギー消費の効率化を図っている。装甲の色は電圧に応じて変化するようになった。
- ハイパーデュートリオンエンジン
- 核エンジンとデュートリオンビーム送電システムのハイブリッド動力機関。このエンジンの搭載により、機体性能はデスティニーやレジェンドにも匹敵するようになった。
- マルチロックオンシステム
- 複数の敵を同時にロックオンし、精密射撃を行うことが可能な火器管制システム。機体の特性上、単機での使用よりもミーティアとのドッキング時の使用を想定している。
武装・必殺攻撃
- MMI-M19L 14mm2連装近接防御機関砲
- 頭部に4門内蔵している機銃。ガズウートに採用された物の改良型。
- MMI-GAU26 17.5mmCIWS
- 胸部に4門内蔵されている機銃。こちらはジャスティスが装備していたサジットゥスの改良型。口径が小口径化されているが、炸薬の改良による初速アップと、対装甲貫通性の高い摩耗軽減コーティングを採用した新型弾体の採用により、全体としてのストッピングパワーは向上している。
- MA-M1911 高エネルギービームライフル
- 旧ジャスティスに装備されていた「MA-M20ルプス」を基にしたビームライフル。マティウスアーセナリー系列に含まれる機種だが、クライン派の開発段階でインフィニットジャスティス用にカスタマイズされている。
- MA-M02G シュペールラケルタ ビームサーベル
- 腰部に2基マウントしているビームサーベル。ジャスティスなどが装備していたラケルタの改良型。二基を連結する事で「アンビデクストラス・ハルバード」としても使用可能。
- MR-Q15A グリフォン ビームブレイド
- 膝から爪先部にかけて展開されるビーム刃。イージスの運用実績によって搭載された格闘兵装であり、蹴り技と連携する事で近接戦闘において威力を発揮する。ファトゥム-01に採用されたグリフォン2よりも一世代前のタイプだが、これは本体設計がファトゥム-01より先行し、仕様が決定されたためである。
- MX2002 ビームキャリーシールド
- 中央部にビームシールド発生器を備えたシールド。本体自体はシールドというより、内装された武装のキャリアとしての意味合いが大きいと言え、シールドの発生装置を中核とし、その周囲に武器携行マウントを配置するよう構成されている。
- RQM55 シャイニングエッジ ビームブーメラン
- ビームキャリーシールドにマウントされているビームブーメラン。分離しての投擲が主な使用方法だが、固定状態でもビームを発生させる事も可能である。このビームブーメランは空力飛翔体ではなく、ビーム場を形成する力場と周囲の空間との相互作用によって飛行・誘導が行われるため、大気のない宇宙空間でも旋回飛行させる事が可能。
- EEQ08 グラップルスティンガー
- ビームキャリーシールドの表面に実装された打突兵器。本体は巻取り式ワイヤーでシールドに接続されており、標的に対して射出する事で打撃を与える他、展開式グラップラーで捕捉する、ワイヤーで拘束するなどの多彩な運用が可能。
- MS支援空中機動飛翔体 ファトゥム-01
- ジャスティスに装備されていたファトゥム-00の発展型。新たに可変翼を装備した事により、機動性が向上した他、遠隔操作及び自律AIによる単独運用能力も健在である。ファトゥム-00よりも武装面の強化が図られており、この機体自体が一種の突撃武器として使用可能である。
- MR-Q17X グリフォン2 ビームブレイド
- ファトゥム-01の両翼に内蔵されているビームブレイド。ガイアの背面に装備されていたものと同一の装備。ファトゥム-01の分離時にも使用可能であり、MA-M02Gと組み合わせる事で、ファトゥム全体が大型の突撃武器となる。
- MA-M02Gシュペールラケルタ ビームサーベル
- 腰部のビームサーベルをファトゥム-01の固定装備として改修したもの。展開時の突撃武装として運用される。
- 対装甲ナイフ
- ファトゥム-01の機首部に装備されている大型の実体式ナイフ。
併設されたシュペールラケルタ ビームサーベルを展開しビームラムとしても使用可能。 - MA-6J ハイパーフォルティス ビーム砲
- ファトゥム-01の機首部に2門装備されているビーム砲。
フォルティスの改良型であり、セイバーに搭載されたスーパーフォルティスの前型モデル。 - MA-M02S ブレフィスラケルタ ビームサーベル
- ハイパーフォルティスの後部に内蔵されている小型ビームサーベル。使用する際はハイパーフォルティスを180°折りたたむ。
対決・名場面
- 対デスティニーガンダム、オペレーション・フューリー
- 先の戦いで負傷していたアスランが搭乗。ストライクフリーダムの協力を受けつつシンを必死に説得するが、シンは撃墜し殺したはずのアスランが再び現れたことで動揺。ついにはS.E.E.D.を発現させてアスランに対し猛攻をかけるも、これに呼応しアスランもS.E.E.D.を発現、すれ違いざまにビームサーベルでデスティニーの右腕を斬り落とし、同時にアロンダイトも使用不能にして撤退に追い込む。一方で怪我を押して出撃したアスランもこの戦闘で体力を使い果たし、気を失ってしまった。
- 対デスティニーガンダム、メサイア攻防戦
- 最終決戦、引き続きシンを説得するアスランだったが、シンを再び動揺させてしまう。最終的に両者の戦闘を止めに入ったルナマリアのインパルスを見たシンが過去のトラウマをフラッシュバックしてしまい、インパルスごとジャスティスを攻撃しようとするが、すんでのところでS.E.E.D.を発現させたアスランがこれを止め、ビームサーベルでパルマフィオキーナごと両腕と背部ウイングを破壊、さらにはグリフォン ビームブレイドによる蹴りで右脚部も切断し、戦闘不能にした。
- 『THE EDGE』版ではレクイエムを守護するデスティニーとの闘いで右腕を斬り飛ばされたが、最後はデスティニーからアロンダイトを奪い取ってレクイエムを破壊した。
関連機体
系列機・派生機など
- ジャスティスガンダム
- 前世代機。
- イモータルジャスティスガンダム
- 本機の運用データとムラサメの可変技術を流用して開発された可変機。
- インフィニットジャスティスガンダム弐式
- インフィニットジャスティスの改修機。バックパックは新設計のウイングに換装されている。通常は偽装用の外装を装備してZGMF-MM07「ズゴック」として運用される。
- ストライクフリーダムガンダム
- 兄弟機。本機との連携を考慮し設計されている。
その他
- ガンダムジャスティスナイト
- 『ガンダムビルドダイバーズRe:RISE』に登場する、本機をベースとするガンプラ。騎士のような外観に装備の数を大幅に減らすことで扱いやすいガンプラとなっている。
余談
- 発表当初は「ナイトジャスティス」という名前であったが(ここで言う「ナイト」は「騎士」の意味)、他の登録商標等と名前が酷似していた為、スーパーフリーダム(現:ストライクフリーダム)と同様に改名された。尚、後にビルドダイバーズRe:RISEで騎士風の改造をしたガンプラ、ガンダムジャスティスナイトが登場している。
- ビームシールドがオプション装備である事や、格闘戦用武装ばかりが目立つ事など、(単純な記号や武装の情報としては)ストライクフリーダムと比較して見劣りする点が多く、当時はファンの間では「(一時とはいえ)オーブを裏切ったアスランへの嫌がらせ」などと揶揄される事もあった。
商品情報
ガンプラ
フィギュア
リンク
脚注
- ↑ 開発系譜についてはいくつかの説があると言われている。