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− | [[ | + | 一年戦争終結後、連邦政府は地球優先の施策と連邦軍再建計画によって着実に国力を回復させ、連邦軍と[[ジオン軍]]の技術融合を指標とした[[ガンダム開発計画]]を実行に移していた。一方、デラーズ・フリートの首魁[[エギーユ・デラーズ]]は地球圏のジオン残党が消耗し、抵抗運動が継続不可能となることを恐れ、反連邦運動のプロパガンダとして星の屑作戦を実施。紛争は[[トリントン基地]]での[[ガンダム試作2号機]]の奪取に始まり、[[ソロモン|コンペイトウ]]連邦軍観艦式への核攻撃、地球に対する[[コロニー落とし]]という壮絶な過程を経て星の屑作戦の成功をもって終結した。 |
− | + | デラーズは北米の穀倉地帯へ被害を与えることで地球の[[スペースコロニー]]への食糧依存度を高め、コロニーの経済力、ひいては発言力を高めようと画策していたが、コロニー落としを阻止できなかった事実は連邦軍の威信に関わる事件であり、連邦政府は戦後処理によって紛争の実態を完全に隠蔽。また、連邦軍内では星の屑作戦を察知していた[[ジーン・コリニー]]大将が政敵である[[ジョン・コーウェン]]中将を排除。結果、コリニー派は連邦政府にすら絶大な影響力を発揮するまでに至り、デラーズが想定した反連邦プロパガンダとしての効果は得られず、現実にはジオン残党の危険性を主張する勢力に力を与える結果を招くことになる。そして、これが[[ティターンズ]]の結成と、[[グリプス戦役]]勃発の遠因となっていくことになる。 | |
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− | : | + | :初出作品。ただし、デラーズによる星の屑作戦の目的などについてはその後の小説などによって補足されている。 |
;[[機動戦士ガンダム カタナ]] | ;[[機動戦士ガンダム カタナ]] | ||
− | : | + | :デラーズ紛争の1年後の世界観を描いており、ガトーによる核攻撃でトリントン基地の核弾頭が使われたという事実を重く見た連邦によって、撃沈を逃れた連邦兵士や艦隊を全て行方不明として処理していたことが語られている。そのため、行方不明扱いにされた将兵たちは不満を募らせた結果、反連邦組織「[[シン・フェデラル]]」の結成を促すことになった。 |
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+ | :星の屑作戦と大まかな紛争の推移はそのままだが、投入された戦力や戦闘の推移などについては大幅に原典から変更されている。 | ||
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− | : | + | :この戦闘でアルビオンは僚艦のサラミス改二隻を失い、試作1号機もシーマ搭乗のゲルググMと交戦し大破した。 |
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− | : | + | :この戦闘でアルビオン隊のサウス・バニング大尉が交戦後に損傷による乗機の爆発事故で戦死。同隊の[[アルファ・A・ベイト]]が部隊長を代行し、大尉へと戦時昇進。[[コウ・ウラキ]]も同じく中尉へ戦時昇進することになった。 |
− | ; | + | ;11月10日:デラーズ・フリート旗艦グワデン、艦隊と共に茨の園を出発。アクシズ先遣艦隊、地球圏へと到着 |
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− | : | + | :アクシズ先遣艦隊は中立を表明し、戦闘には不参加。 |
− | + | ;11月11日10時40分:デラーズ・フリート、月面の軌道間輸送レーザーを使用しコロニーの推進剤に着火地球落下軌道へ進路変更 | |
+ | :これに対し、連邦軍追撃艦隊は推進剤切れにより月軌道からの脱出が不可能となり、追撃を断念。 | ||
+ | ;11月11日15時18分:アルビオン、試作3号機を強奪に近い形でラビアンローズから受領。ラビアンローズより発進する | ||
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+ | ;11月12日:試作3号機、デラーズ・フリートと交戦。月軌道の連邦軍艦隊、補給を受けコロニー追撃を再開 | ||
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+ | ;11月12日19時34分:コロニー、阻止限界点を突破 | ||
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+ | ;11月12日20時15分:デラーズ死亡。グワデン撃沈 | ||
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+ | ;11月12日21時47分:地球連邦軍、ソーラ・システムIIをコロニーへ照射するも、直前にコントロール艦をガトーに撃沈され、コロニーの破壊に至らず | ||
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+ | ;11月12日22時41分:シーマ艦隊、試作3号機の攻撃を受け壊滅。シーマ、試作3号機と交戦の末、戦死 | ||
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+ | ;11月12日23時11分:ガトー、コロニーの最終軌道調整を完了させる | ||
+ | ;11月13日ソーラ・システムII、連邦軍と交戦中のデラーズ・フリートへ向けて再照射。コロニーはジャブロー上空を通過後、北米大陸穀倉地帯へ落着 | ||
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+ | ;11月13日1時05分:アクシズ先遣艦隊、アクシズへ向けて転進。ガトー、連邦軍追撃艦隊と交戦の末、戦死 | ||
+ | ;11月23日:デラーズ紛争に絡んだ軍事裁判が開廷 | ||
+ | :エイパー・シナプスに死刑、コウ・ウラキに懲役刑1年の即時判決が下される。 | ||
+ | ;12月3日:オサリバン、AE社フォン・ブラウン支社にて拳銃自決したと思わしき状態で発見される | ||
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+ | ;12月4日:ティターンズ結成 | ||
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+ | ;宇宙世紀0084年3月10日:デラーズ紛争での一連の出来事およびガンダム開発計画、公式記録より抹消 | ||
+ | :これにより関係者の罪状・賞罰は消滅。コウも釈放された。 | ||
== 関連用語 == | == 関連用語 == | ||
;[[デラーズ・フリート]] | ;[[デラーズ・フリート]] | ||
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− | ;[[地球連邦軍]] | + | ;[[地球連邦軍 (UC)|地球連邦軍]] |
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;[[アナハイム・エレクトロニクス社]] | ;[[アナハイム・エレクトロニクス社]] | ||
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;[[コロニー落とし]] | ;[[コロニー落とし]] | ||
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2024年12月6日 (金) 14:38時点における最新版
デラーズ紛争(Delaz Conflict)編集
宇宙世紀0083年10月~11月に発生した、地球連邦軍と地球圏最大のジオン残党勢力「デラーズ・フリート」による紛争。一年戦争とグリプス戦役の間に発生した紛争としては最大規模のものであり、デラーズ・フリートによる一連の作戦計画は星の屑作戦と命名されている。
一年戦争終結後、連邦政府は地球優先の施策と連邦軍再建計画によって着実に国力を回復させ、連邦軍とジオン軍の技術融合を指標としたガンダム開発計画を実行に移していた。一方、デラーズ・フリートの首魁エギーユ・デラーズは地球圏のジオン残党が消耗し、抵抗運動が継続不可能となることを恐れ、反連邦運動のプロパガンダとして星の屑作戦を実施。紛争はトリントン基地でのガンダム試作2号機の奪取に始まり、コンペイトウ連邦軍観艦式への核攻撃、地球に対するコロニー落としという壮絶な過程を経て星の屑作戦の成功をもって終結した。
デラーズは北米の穀倉地帯へ被害を与えることで地球のスペースコロニーへの食糧依存度を高め、コロニーの経済力、ひいては発言力を高めようと画策していたが、コロニー落としを阻止できなかった事実は連邦軍の威信に関わる事件であり、連邦政府は戦後処理によって紛争の実態を完全に隠蔽。また、連邦軍内では星の屑作戦を察知していたジーン・コリニー大将が政敵であるジョン・コーウェン中将を排除。結果、コリニー派は連邦政府にすら絶大な影響力を発揮するまでに至り、デラーズが想定した反連邦プロパガンダとしての効果は得られず、現実にはジオン残党の危険性を主張する勢力に力を与える結果を招くことになる。そして、これがティターンズの結成と、グリプス戦役勃発の遠因となっていくことになる。
登場作品編集
- 機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY
- 初出作品。ただし、デラーズによる星の屑作戦の目的などについてはその後の小説などによって補足されている。
- 機動戦士ガンダム カタナ
- デラーズ紛争の1年後の世界観を描いており、ガトーによる核攻撃でトリントン基地の核弾頭が使われたという事実を重く見た連邦によって、撃沈を逃れた連邦兵士や艦隊を全て行方不明として処理していたことが語られている。そのため、行方不明扱いにされた将兵たちは不満を募らせた結果、反連邦組織「シン・フェデラル」の結成を促すことになった。
- 機動戦士ガンダム0083 REBELLION
- 星の屑作戦と大まかな紛争の推移はそのままだが、投入された戦力や戦闘の推移などについては大幅に原典から変更されている。
関連人物編集
時節 編集
- 宇宙世紀0083年1月:デラーズ・フリート、ガンダム開発計画を察知
- 7月30日:エギーユ・デラーズ、星の屑作戦を立案
- 8月9日~11日:ハマーン・カーン、デラーズ・フリートへのノイエ・ジールの譲渡を決定。アクシズ先遣艦隊を派遣する
- 9月~10月:ガンダム試作1~3号機、ロールアウト
- 10月7日:アルビオン、月面で試作1~2号機を受領し地球へ向けて出発
- 10月9日:アナベル・ガトー、アフリカ大陸へ降下。アフリカ公国軍残党と合流
- 10月13日:アルビオン、トリントン基地へ到着。試作2号機、戦術級核弾頭を搭載後、ガトーによって強奪
- 同日、残党軍による基地への奇襲攻撃が開始され、ガトーは戦線を離脱。バニング小隊およびカレント小隊が、基地を脱出した2号機の追撃戦を開始する。
- 10月14日:ガトー、基地の追撃部隊と交戦。交戦中に回収艇で脱出。アルビオンに試作2号機奪還命令が発令され、アフリカへ向け出発
- 10月16日:アルビオン、アフリカ大陸に到着。ジオン残党基地の捜索を開始
- 10月23日:ガトー、キンバライド基地へ到着。アルビオン隊とキンバライド基地部隊が交戦する中、HLVで宇宙へと脱出し、ペール・ギュントによって回収される
- 10月25日:シーマ・ガラハウ、デラーズ・フリートに参画。ペール・ギュント、茨の園に到着。
- 10月28日:ガンダム試作3号機、ラビアンローズにおいてトライアル開始
- 10月31日:アルビオン、暗礁宙域の探索中にリリー・マルレーンと交戦。デラーズ・フリート、地球圏全域への宣戦布告放送を実行
- この戦闘でアルビオンは僚艦のサラミス改二隻を失い、試作1号機もシーマ搭乗のゲルググMと交戦し大破した。
- 11月1日:第2次コロニー再生計画開始。コロニーがサイド1からサイド3へ移送が開始される。シーマ艦隊、ラビアンローズを強襲するも失敗
- 11月2日:アルビオン、フォン・ブラウン市に到着。試作1号機、アナハイム・エレクトロニクス社の工場で修理およびフルバーニアンへの換装が開始される
- 11月3日:シーマ、偽装連絡艦でフォン・ブラウン市の資源搬入港に入港。AE社のオサリバンと密談
- 11月4日:試作1号機フルバーニアン、AE社のリバモア工場でトライアル開始。ケリィ・レズナー、ヴァル・ヴァロを駆ってアルビオンを強襲。試作1号機と交戦の末、撃墜される。アルビオン、月面を出発しソロモン海へと向かう
- 11月5日:ガトー艦隊、ソロモン海へ向け茨の園を出発。アルビオン、ルンガ沖にて試作ビーム・ライフルのテスト中にジオン残党軍と接触。砲撃戦の末、これを撃破する(ルンガ沖砲撃戦)
- 11月7日:ガトー艦隊、ソロモン海へ到着
- 11月8日:シーマ艦隊、地球連邦軍のバーミンガムと裏取引のため接触するも、アルビオンに発見され取引を中断。アルビオンと交戦
- この戦闘でアルビオン隊のサウス・バニング大尉が交戦後に損傷による乗機の爆発事故で戦死。同隊のアルファ・A・ベイトが部隊長を代行し、大尉へと戦時昇進。コウ・ウラキも同じく中尉へ戦時昇進することになった。
- 11月10日:デラーズ・フリート旗艦グワデン、艦隊と共に茨の園を出発。アクシズ先遣艦隊、地球圏へと到着
- 11月10日13時00分:地球連邦軍、観艦式を挙行。試作2号機の核攻撃によ参加艦艇の3分の2が航行不能に陥る大損害を被る
- 11月10日16時27分:シーマ艦隊、移送中のコロニーをジャックが発生。内アイランド・イーズが月への落下軌道に入る
- 11月11日シーマ艦隊、デラーズ・フリート本隊と合流。ガトー艦隊、アクシズ先遣艦隊と合流しノイエ・ジールを受領
- 11月11日5時25分:アルビオン、試作3号機受領のためラビアンローズに接舷
- 11月11日8時51分:ノイエ・ジール、連邦軍先鋒部隊と交戦し、デラーズ・フリート本隊と合流
- アクシズ先遣艦隊は中立を表明し、戦闘には不参加。
- 11月11日10時40分:デラーズ・フリート、月面の軌道間輸送レーザーを使用しコロニーの推進剤に着火地球落下軌道へ進路変更
- これに対し、連邦軍追撃艦隊は推進剤切れにより月軌道からの脱出が不可能となり、追撃を断念。
- 11月11日15時18分:アルビオン、試作3号機を強奪に近い形でラビアンローズから受領。ラビアンローズより発進する
- 11月12日:試作3号機、デラーズ・フリートと交戦。月軌道の連邦軍艦隊、補給を受けコロニー追撃を再開
- 11月12日17時15分:シーマ、デラーズに叛乱。グワデンのブリッジを占拠し、デラーズを拘束
- 11月12日19時34分:コロニー、阻止限界点を突破
- 11月12日20時15分:デラーズ死亡。グワデン撃沈
- 11月12日21時47分:地球連邦軍、ソーラ・システムIIをコロニーへ照射するも、直前にコントロール艦をガトーに撃沈され、コロニーの破壊に至らず
- 11月12日22時41分:シーマ艦隊、試作3号機の攻撃を受け壊滅。シーマ、試作3号機と交戦の末、戦死
- 11月12日23時11分:ガトー、コロニーの最終軌道調整を完了させる
- 11月13日ソーラ・システムII、連邦軍と交戦中のデラーズ・フリートへ向けて再照射。コロニーはジャブロー上空を通過後、北米大陸穀倉地帯へ落着
- 11月13日1時05分:アクシズ先遣艦隊、アクシズへ向けて転進。ガトー、連邦軍追撃艦隊と交戦の末、戦死
- 11月23日:デラーズ紛争に絡んだ軍事裁判が開廷
- エイパー・シナプスに死刑、コウ・ウラキに懲役刑1年の即時判決が下される。
- 12月3日:オサリバン、AE社フォン・ブラウン支社にて拳銃自決したと思わしき状態で発見される
- 12月4日:ティターンズ結成
- 宇宙世紀0084年3月10日:デラーズ紛争での一連の出来事およびガンダム開発計画、公式記録より抹消
- これにより関係者の罪状・賞罰は消滅。コウも釈放された。