ミラージュコロイド
ミラージュコロイド (Mirage Colloid) 編集
コズミック・イラのモビルスーツ用ビームサーベルに代表される新技術を確立させた微粒子。
ミラージュコロイドを用いた技術の中で特に有名なものが電磁光学迷彩機能のミラージュコロイドステルスで、可視光線や電磁場を用いた索敵手段に対してほぼ完全なステルス性能を発揮し、展開すれば電子的にも光学的にも不可視となる。ただし、機体表面にミラージュコロイドを定着させ続けるには膨大なエネルギーが必要となるだけでなく、フェイズシフト装甲との併用や水中での使用が不可能であるといった欠点もあり、ブリッツなどの特殊用途機以外では採用されていない。
ミラージュコロイドステルスは光学的にも完全なステルス性を発揮したが、音紋や推進器の燃焼ガスはステルスの対象外となり、被弾部位のステルスも強制解除されるといった制約がある。また、当初は黒色の装甲でなければ導入出来なかったが、これについては後に技術革新によって解消された。
戦略級指向性エネルギー兵器や核ミサイルといった大量破壊兵器のステルス手段として用いた場合、国家間の強い相互不信を招き絶滅戦争の契機となる可能性が無視できないという問題があり、C.E.72年に締結されたユニウス条約によって、ミラージュコロイドの軍事利用は禁止された。ただし、ビームサーベルについては根幹となる磁場形成理論を「応用技術」と解釈する事で使用を継続している。
登場作品 編集
- 機動戦士ガンダムSEED
- 初登場作品。ブリッツガンダムに使用され、アルテミスの傘を有する宇宙要塞アルテミスをほぼ単機で無力化している。一方で、攻撃方向を断定し、予測位置に弾幕を張るといった対抗策も講じられている。また、中盤には応用技術であるゲシュマイディッヒ・パンツァーを搭載したフォビドゥンガンダムが登場し、終盤ではジェネシスを秘匿する目的でミラージュコロイドステルスが使用されている。
- 機動戦士ガンダムSEED ASTRAY
- 撃墜されたブリッツの右腕を回収し、ガンダムアストレイ ゴールドフレームへと移植された事で、ガンダムアストレイ ゴールドフレーム天もミラージュコロイドステルスの使用が可能になった。また、天には機体周辺にミラージュコロイドを展開し、その空間内に入った敵のパワーを強制的に吸収するマガノイクタチが装備されている。
- 機動戦士ガンダムSEED ASTRAY R
- リジェネレイトガンダムに搭載され、核エンジンとの併用で長時間のステルス性能の維持が可能になった。
- 機動戦士ガンダムSEED DESTINY
- ユニウス条約によって使用が禁止されているが、ガーティ・ルーはその条約を無視する形でミラージュコロイドステルスを搭載。アーモリーワン襲撃に使用された。
この他、デスティニーガンダムは、広域散布したミラージュコロイドによって幻惑用の残像を形成する事が可能であり、ドムトルーパーもミラージュコロイドを応用した攻性フィールド「スクリーミングニンバス」を採用している。 - 機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY
- ミラージュコロイドステルスの搭載機としてディンレイヴンが登場。ディンレイヴンは技術革新によって通常塗装でもステルス性を維持出来る。また、ミラージュコロイドを探知するミラージュコロイドデテクターも普及している。
- 機動戦士ガンダムSEED DESTINY MSV
- 特殊作戦機であるNダガーNに搭載され、核エンジンとの併用により、長時間の展開が可能になっている。当然ながら、開発はユニウス条約締結後のため、非公式部隊によって運用されている。
- 機動戦士ガンダムSEED VS ASTRAY
- ガンダムアストレイ ミラージュフレームはヴァリアブルフェイズシフト装甲とミラージュコロイドステルスの併用で自機の外観を別の機体にカモフラージュする事が可能。また、周辺のコロイドの動きを把握する事でエリア内の物体の動きを探知するミラージュコロイドセンサーも搭載されている。
- 機動戦士ガンダムSEED ECLIPSE
- エクリプスガンダムに搭載され、非公式的に運用されている。エクリプスはその開発思想から存在が公になればオーブ連合首長国の存在を失墜させるため、重要な機能となる。
関連技術 編集
- ビームサーベル
- MS用の携行ビーム兵器の一つ。ミラージュコロイド用の磁場形成理論の応用技術によってビームの刀身を形成する。
- ゲシュマイディッヒ・パンツァー
- ミラージュコロイドを応用し、電場形成によってビームの軌道を変える特殊装甲。ビームに対する防御に加えて、ビームの「曲射」が可能になる。
- ミラージュコロイドデテクター
- ミラージュコロイドを探知する専用レーダー。ミラージュコロイドそのものを探知する事で、展開した機体の存在を探知出来る。ただし、使用している機体が近くにいる事を知らせる程度であり、機体の位置までは特定出来ない。