コスモ・バビロニア建国戦争(Cosmo Babylonia Wars)編集
『機動戦士ガンダムF91』の舞台となる戦争。
宇宙世紀0123年にサイド4で勃発した地球連邦軍とクロスボーン・バンガードによる戦争。
宇宙世紀0100年を越え腐敗が続く地球連邦政府の現状を憂いたブッホ・コンツェルン当主マイッツアー・ロナは、コスモ貴族主義を掲げクロスボーン・バンガードを挙兵。クロスボーンは貴族主義の為の理想国家「コスモ・バビロニア」の建国を目的としてフロンティアIVを強襲。練度と士気に勝る同軍は、フロンティアIVに駐留する連邦軍部隊をまたたく間に駆逐し、コスモ・バビロニアの建国を宣言。対する連邦軍残存部隊や貴族主義に反発する民間人はフロンティアIに残存していたスペース・アークに集結して抵抗活動を開始した。
フロンティアIの抵抗活動に対し、コスモ・バビロニア軍は偵察や散発的な戦闘などを繰り返すのみで、一気に制圧する素振りを見せなかったが、これはラフレシア・プロジェクトを統括するカロッゾ・ロナによって同計画の実験場とする目的があった。後にザムス・ガルからバグが投入された為、スペース・アークは民間人を乗せコロニーからの脱出を余儀なくされた。
ラフレシア・プロジェクトはカロッゾの死によって闇に葬られたが、その後も連邦とコスモ・バビロニアの戦闘は継続され、最終的にマイッツァーの孫であるセシリー・フェアチャイルド(ベラ・ロナ)が貴族主義を否定する演説を行った事で、コスモ・バビロニアは分裂し、崩壊した。
同戦争は、結果として地球連邦軍の弱体化と連邦政府の宇宙への無関心さ[1]が浮き彫りとなり、各コロニーが連邦からの独立を掲げる宇宙戦国時代の幕開けを告げる事になった。
登場作品編集
- 機動戦士ガンダムF91
- 初出作品。クロスボーン・バンガードによるフロンティアIV制圧からラフレシアの撃破までの流れが描かれたが、その後の展開を描く予定だったTVシリーズの製作が取り止めとなったため、戦争の顛末までは語られていない。
- 機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91 / 機動戦士ガンダム シルエット・フォーミュラ フォーミュラ91の亡霊
- ガンプラ「1/100 クラスターガンダム」のインストに掲載されているストーリーテキストにおいて、ラフレシア撃破後から24時間後にウォルフ・ライルがフロンティアIのサナリィの施設に潜入し機密資料を回収。コア・ブースターで脱出後、クラスターガンダムとドッキングして追撃してきたMS部隊を退けた事が語られている。後者の漫画版では前者のテキストをベースにしつつ漫画オリジナル要素であるデス・ガンズとの戦いが描かれている。
- 機動戦士クロスボーン・ガンダム
- 『F91』から10年後、ガンダムF91を駆ったシーブック・アノーが歴史の教科書に載っており、彼が反貴族主義側のエースとして活躍した事、ザビーネ・シャルがコスモ・バビロニアを離反した事、ベラ・ロナの貴族主義否定演説があった事などが断片的に語られた。
- 機動戦士ガンダム クライマックスU.C. 紡がれし血統
- 機動戦士ガンダムF91 プリクエル
関連人物編集
- マイッツアー・ロナ
- カロッゾ・ロナ
- シーブック・アノー
- セシリー・フェアチャイルド(ベラ・ロナ)
関連用語 編集
- 第二次オールズモビル戦役
- クロスボーン・バンガードがオールズモビルを支援する形で行われた戦争。クロスボーンにとって本格的な挙兵を前にした前哨戦であり、連邦の注意をオールズモビルへ向ける為の揺動としての意味があった。
- ゼブラゾーン事件
- 月の裏側でクロスボーンのダークタイガー隊とアナハイム・エレクトロニクス社の試験艦ブレイウッドの遭遇戦から発展した事件。
リンク編集
脚注編集
- ↑ 『F91』作中でも、連邦政府の官僚がニュース番組のインタビューでこの戦争を「酔っぱらいの喧嘩」程度にしか認識していない事を明らかにしている。