フェネクス
2023年4月13日 (木) 22:20時点におけるKeiten1201 (トーク | 投稿記録)による版 (→特殊機能: 前の版で削られていたコクピット周りについて、ホビージャパンに出典があるためNT-D項目に追加)
フェネクス | |
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外国語表記 | Phenex |
登場作品 | |
デザイン | カトキハジメ |
スペック | |
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正式名称 | ユニコーンガンダム3号機 フェネクス |
分類 | フル・サイコフレーム実装型試作モビルスーツ |
型式番号 | RX-0 |
全高 |
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本体重量 | 23.8t |
全備重量 | 52.4t |
主動力 | 熱核融合炉 |
ジェネレーター出力 |
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スラスター総推力 |
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装甲材質 | ガンダリウム合金 |
センサー有効半径 |
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開発組織 | 地球連邦軍 |
所属組織 | 地球連邦軍 ⇒ 未所属 ⇒ 地球連邦軍(ラスト・サン) ⇒ 未所属 |
所属部隊 | ナイトロ隊(ラスト・サン) |
主なパイロット |
概要
宇宙世紀0095年、試験的に先行納入されたフル・サイコフレームの素体を元に、ユニコーンガンダムおよびバンシィのデータを反映して建造された試作型モビルスーツ。RX-0シリーズの3号機であり、その出自には、ある連邦軍参謀の思惑が深く作用していた。
建造は地球連邦軍が行い、宇宙世紀0095年12月3日に起動試験および比較評価試験が行われた。しかし、この実験中にフェネクスは暴走、同じく評価試験を行っていたバンシィを中破させた上に味方の艦艇を破壊し、消息不明となる。この一連の事件は「エシャロット事件」と呼ばれ、フル・サイコフレーム機の危険性を示す前例ともなった。同事件以降、行方をくらませていたフェネクスだったが、0096年に勃発したラプラス事変以降、再びその姿が確認されている。そして一年後の宇宙世紀0097年、地球圏に再び飛来したフェネクスは、地球連邦宇宙軍、そして「袖付き」と対峙する事になった。
フェネクスはRX-0の特徴であるNT-Dを発動させる事により、本体装甲だけではなく背面部に装備された2基のアームド・アーマーDEも同時に展開させる。広げた両翼を想起させる人型のシルエットは、蒼いサイコフレームの輝きと共に、自身が不死鳥をモチーフにしたガンダムである事を完全に現す。
登場作品と操縦者
- 機動戦士ガンダムUC One of Seventy Two
- 初登場作品。本機とバンシィが、リバウ等を始めとしたネオ・ジオン残党軍袖付きをターゲットにした評価試験が描かれている。最初の内は、バンシィと共同で最後の一機となったリバウを攻撃していたのだが、準備稿ではリバウに苦戦していたフェネクスが先にデストロイモードになって、後にデストロイモードになったバンシィと険悪になり戦闘に突入。決定稿では、先にデストロイモードになったバンシィを見て焦った参謀Aが本機のNT-Dも発動させた事で機体が暴走してしまい、バンシィまで敵と見なして攻撃してしまっている。さらに母艦に攻撃を加え始め、最終的にブリッジを破壊、パイロット共々そのまま行方不明となっている。この事件は『不死鳥狩り』でいくつかの新設定が加えられ、母艦の名前はエシャロット、本作の出来事はそこから名前を取ってエシャロット事件と名付けられ、『NT』でも同様に暴走事故が描かれた。
- UC-MSV
- 上記『One of Seventy Two』への登場に伴い、UC-MSV枠に追加されている。
- 機動戦士ガンダム U.C.0096 ラスト・サン
- 宇宙世紀0096年、一年戦争終結記念日として宇宙で催されたジュニアハイスクール生の式典に突如として出現。当時は連邦軍は少数のジオン残党「メイルメル隊」と偶発的な戦闘を展開していたが、両陣営のMSには目もくれず、式典に招待されたジュニアスクール生に向けてメガ・キャノンを掃射。多くの子供達をスペースランチ諸共焼き殺してしまう。
その後も生き残った子供達を執拗に狙い続けたが、その場に展開していた連邦軍のガンダムGファーストやキャノンガン、メイルメル隊のズオムの連携によって激戦の末に無力化された。
しかし、直後にロック・ホーカーの命を受けて回収に現れた特殊介入部隊「フレスベルク隊」によって鹵獲されて姿を消した。その後、アームド・アーマーXCを装備した状態でジョリオンが搭乗し、ナイトロ隊の1機として出撃した。ガンダムGファーストDXと交戦し、リバウによってアームド・アーマーXCが破壊されると機能を停止している。ジョリオンがコックピットから救出されると機体は再び起動し、無人のまま飛び去っている。なおこの際、フェネクスに前任パイロットの精神が宿っている事が仄めかされている。 - 機動戦士ガンダムUC 不死鳥狩り
- この作品で比較評価試験時のパイロットがリタだと設定された。リタは肉体を失っており意識だけがフェネクスに宿っている状態となっている。多くの命を奪ってしまった贖罪としてヨナを導いて、この機体でフル・フロンタルの手にネオ・ジオングが渡る前に破壊しようと考えていた(この時ネオ・ジオングが破壊されたため、小説版ガンダムUCには同機が登場しない)。戦いの後はヨナを降ろし、星雲の中心へと飛び去っていった。
- 機動戦士ガンダムNT
- アニメへの登場に伴い、アームド・アーマーDEにスタビライザーが最初から追加された[1]。また、スタビライザーの追加に伴い、アームド・アーマーDEの取り付け位置が若干上に変更されている。宇宙世紀0097年時点でも捕獲に至っておらず、その行方を追っている。(小説版UC基準ではU.C.0096年に「不死鳥狩り」が行われているが、OVA版UC基準のこの作品ではU.C.0097年に「不死鳥狩り」が行われる)
- ミネバ・ラオ・ザビのラプラス宣言の直後、引き寄せられるかのように姿を現した。
- 劇中では基本的に回避行動を取っており、攻撃する際もアームド・アーマーDEを直接ぶつけたりサイコフィールドを使用したりと火器を使用していない。これは機体と一体化している魂となったリタ・ベルナルが属する集合精神全体に何らかの制約があるからだと思われる。
- ガンダムEXA VS
- アル・アダが搭乗。レオスにサイコフレームについて学習させるために出現し、戦闘を行う。
装備・機能
特殊機能
- NT-D
- 本機に搭載されているOS。「NT-D」とは「ニュータイプ・デストロイヤー」の略称であり、「エヌティーディー」と呼称する。その名の通り、ニュータイプを抹殺するために開発されたシステムである。
敵ニュータイプ、あるいは強化人間と対峙した際、その感応波を察知して発動し、フェネクスをデストロイモードに変形させ、その機体性能を飛躍的に向上させる。しかし、パイロットや機体への負担が大きく、デストロイモードを維持出来るのは5分程度とされる。1号機及び2号機とは異なりコックピットは一般的な連邦軍機のリニアシートに耐G用の改良を加えたものとなっているため、システム作動時にもコントロールスティックがありシートの変形はしない。
機体に宿ってしまったリタにはこのシステムを制御することができず、『ラスト・サン』では暴走している。『NT』においてはヨナが搭乗するまでニュータイプや強化人間と対峙してもこのシステムを発動していない。- サイコミュ・ジャック
- ファンネルのコントロールを奪う等、敵のサイコミュシステムを自分の制御下に置く事を可能とする機能。デストロイモード時にのみ行える。
変身する際に角が割れるのは、送信能力を高める事でこの機能をより効果的に使う事を企図していた。
- インテンション・オートマチック・システム
- サイコフレームにパイロットの脳波を直接反映するシステム。ユニコーンモード時でも機能を制限した状態で稼働使用出来るが、デストロイモード時にその性能が完全に開放される。その概要は「考えるだけで機体を動かせる」というもので、離れた位置に置かれた機体を思考による遠隔操作で呼び寄せるといった芸当も可能。また、パイロット以外にも敵の脳波を傍受できる。
その反面、乗っているパイロットをシステムに取り込んで「制御」してしまう危険性も孕んでおり、過剰な戦闘・破壊行為をパイロットに強制させる事も度々あった。 - フル・サイコフレーム
- その名の通り、全身のムーバブルフレームをサイコフレームで構成したもの。本機に従来機とは比べ物にならない程の高い追従性を持たせている。サイコフレームの特性であるサイコミュの制御機能も有する。
- Iフィールド
- 対ビームバリア。シールドから発生させる。ユニコーン、デストロイ両形態で使用可能。
- 耐ビームコーティング
- 金色の装甲は耐ビームコーティングであり、全身に施されている。しかし、効果はほとんど無く、気休め程度の性能しかないとされている。副次効果として金色の塗装が宇宙を鏡のように写すため、単独行動をする本機のステルス効果は意外と高いとされる。本機の他には百式等に採用されていた。コーティングの下の装甲色は黄色となっている。
- 変形
- ユニコーンモードからデストロイモードへ変形する。見た目と機体性能が同一機体と思えないほど変化するため、「変身」という表現がされている。
- デストロイ・アンチェインド
- デストロイモードからさらに変形する第三の形態。機体と搭乗するニュータイプが、インテンション・オートマチック・システムを通して過剰に交感し、NT-Dシステムの稼働レベルが制御できる数値を超えてしまった場合に、搭乗者の意思とは関係なしに自動的にこの状態に移行する。全身の外部装甲が更に展開し、内部のサイコフレームがより露出する。この状態ではサイコミュ接続の流動制限がカットされ、操縦権がパイロットからNT-Dシステムに移行する。この際パイロットは生体部品扱いとなり、その生存率は一切考慮されず、敵機を撃墜することのみを目的とする完全な戦闘マシンに変貌してしまう。
『ラスト・サン』において本機が移行しており、サイコフレームの色が本来の色を失うほど光を増していた。
- サイコフィールド
- デストロイモードで発動するエネルギーフィールド。パイロットやパイロットに関わった人物、機体の周囲にいる周囲の人物の意志に反応し、様々な挙動を見せる。
『NT』においてはアームド・アーマーDEに内蔵されたサイコフレームにより斥力を生み出してスラスターを使用しない移動を行っている。生身のパイロットがいないため通常ではありえない軌道と、劇中キャラの主観による比喩でしかないが光速に近い機動性をも見せている。(実際には比喩で劇中時代の兵器に捕捉や捕縛される程度)また、ユニコーンガンダム1号機 (サイコ・シャード)の起こした現象と同様の光を腕部から発することもできる。この光に触れた部位は分解されてしまう。相違点としては範囲が狭いことと分解対象を選べないことである(ユニコーンがモビルスーツのジェネレーターのみを分解したのに対し、本機はコロニー内で使用を躊躇ったことから選べないと思われる)。
余談だが、オンラインゲーム『機動戦士ガンダムオンライン』には「サイコ・チョップ・フィールド」という名称で実装されている。このネーミングセンス、どうにかならなかったのだろうか… - n_i_t_r_o(ナイトロ)
- 『ラスト・サン』で追加されたアームド・アーマーXCに搭載されているサイコミュシステムの派生型。ガンダムデルタカイに搭載されていた特殊機構で、本システムの提唱者であるロック・ホーカー大佐の意向から『RX-0シリーズの要であるNT-Dの起動に必要な強化人間を安定供給する』という名目で搭載されている。本機に搭載された物は一番最新型であり、稼働中は常にデストロイモードに変形した状態となる。
- 虹色の翼
- 『不死鳥狩り』と『NT』の終盤で発生した現象で、背中に100メートルを超える巨大な翼を形成する。前者ではネオ・ジオングから散らばったサイコ・シャードを背中に集めて形成、相手を包んでフル・フロンタルの幻影を消滅させると共に機体を分解した。後者は周囲のサイコフレームをアームド・アーマーDEに集めて形成し、臨界寸前のヘリウム3タンクとIIネオ・ジオングを包み込み消滅させている。
武装・必殺攻撃
- 60mmバルカン砲
- 頭部に2門内蔵。主に牽制等に使用されるが、パイロットの技量次第では相手に致命傷を与える事も可能とされる。
『不死鳥狩り』ではネオ・ジオングのサイコ・シャードを食らう直前に全弾撃ち尽くそうとしたものの間に合わず、7割程撃ち尽くした時点で誘爆している。『NT』では終始未使用。 - ビーム・マグナム
- RX-0シリーズ共通の射撃兵装。5連装のEパックを弾倉のように装填、一射につきEパックを一つ消費する事で、通常のビーム・ライフルの4倍もの威力を発揮する。放たれた光弾が纏うエネルギーのスパーク光ですら、かすめた敵機をビーム・サーベルのように切断する程である。巨大なモビルアーマークラスの機体も一撃で撃破出来るが、RX-0シリーズ以外の機体が使用すると腕部が稼働不良になる。
- 『NT』では未装備。『不死鳥狩り』では挿絵にビーム・マグナムを携行した本機が描かれているが、作中で実際に装備している描写はない。
- ビーム・サーベル
- バックパックに2本、両前腕部のサーベルホルダーに2本の計4本を装備。ユニコーンモードではグリップは折りたたまれた状態だが、使用する際に展開する。
『不死鳥狩り』ではネオ・ジオングのサイコ・シャードにより破壊されている。- ビーム・トンファー
- 前腕部にマウントされたビーム・サーベルを外さずにそのまま使用した状態。ユニコーンモードではカバー部分が装甲と干渉するため、デストロイモード時にのみ使用可能。
- シールド
- 実体式の防御兵装。Iフィールドジェネレーターを内蔵する専用装備。ラッチ基部周辺にサイコフレームが配置されており、耐弾性を向上させている。デストロイモード時には中央部がスライドしてサイコフレームをX字状に展開し、Iフィールド・ジェネレーターが露出する。Iフィールドはユニコーン形態のままでも使用可能。
- アームド・アーマーDE
- シールドの機能拡張を主目的とする、最初期に開発された増加サイコフレーム兵装「アームド・アーマー」の一種。「DE」は「Defense-Extension」の略称。
ユニット自体に展開式スラスターとメガ・キャノンの内蔵する事によって、防御兵装に宙間での機動力強化と広域攻撃手段を付与させている。NT-Dの発動と連動して展開し、背部に2基装備している本機の場合両翼を広げた特徴的なシルエットを形成し、爆発的な加速力を発揮する。
『不死鳥狩り』ではネオ・ジオングのサイコ・シャードにより破壊された。『NT』では下部にテール状の姿勢制御用スタビライザーが追加されているが、元々装備されていたわけではなく本機で採用された物である。- メガ・キャノン
- アームド・アーマーDEの先端部に内蔵されているビーム砲。シールドを腕部に装着して使用する。『NT』以外の作品で使用されている。
- シールド・ファンネル
- アームド・アーマーDEをファンネルのごとく操る運用法。内蔵されているスラスターやメガ・キャノンは使用する事なく、サイコフィールドを介して操作している。
『ラスト・サン』ではデストロイモードで使用しており、アームド・アーマーDEのスラスターで移動させ、メガ・キャノンで攻撃を行った。一方の『NT』ではユニコーンモードで使用しており、主に対象に直接ぶつけて攻撃している。
- アームド・アーマーXC
- バックパックに追加装備された増加サイコフレーム兵装の1つ。「XC」は「Xeno-Connect」の略称。他のアームド・アーマーと異なり、サイコミュシステムの1つであるn_i_t_r_oを内蔵した特殊兵装。更にジェネレーター出力のアップ、頭部アンテナの機能の拡張に効力を発揮する。
『ラスト・サン』でロック・ホーカーの手に渡った際に追加され、リバウと交戦した際に破壊された。なお、バンシィ・ノルンに搭載されている物はデストロイモードのサポートに機能を限定された物である。 - ソフトチェストタッチ
- ネオ・ジオングとの戦闘で使用。本機は右手のみで触れ、ネオ・ジオングのサイコ・シャードを崩壊させている。
『NT』では暴走しているヨナに対して使用し、正気に戻している(機体は崩壊させていない)。
対決・名場面
機動戦士ガンダムUC One of Seventy Two
- 対リバウ
機動戦士ガンダム U.C.0096 ラスト・サン
機動戦士ガンダムUC 不死鳥狩り
機動戦士ガンダムNT
関連機体
- フェネクス (RX-93カラー)
- 『モビルスーツアーカイブ RX-0 ユニコーンガンダム』にて掲載されている書籍オリジナルのカラーバリエーション。機体の組み立て当初、νガンダムのカラーリングを踏襲したデザインの採用が検討されていた、という設定であり、機体カラーが白と黒のツートンになっている。また、νガンダムの後継機たるモビルスーツを求めた連邦軍によりνガンダムと同様、脚部バーニアスラスターの導入も検討されていた。結局、対ビームコーティングを施した試験のため金色となり、このνガンダムカラーは幻の案となっている。
- G-フェネクス
- 『ガンダム Gのレコンギスタ』の派生作品『ガンダム Gのレコンギスタ FROM THE PAST TO THE FUTURE』に登場するフェネクスの復元機。キャピタル・アーミィによって「ヘルメスの薔薇の設計図」を基に復元された。原型機と比べて「機体色が銀色、サイコフレームが赤色」の相違点がある。パイロットはマスク。
- ユニコーンガンダム(フルアーマー・ユニコーンガンダム)
- 1号機とその武装強化形態。
- フルアーマー・ユニコーンガンダム・プランB / ユニコーンガンダム ペルフェクティビリティ
- ユニコーンガンダムのフル装備形態。前者にはUC版デザイン、後者にはNT版デザインのアームド・アーマーDEが装備されている。
- ユニコーンガンダム2号機 バンシィ(バンシィ・ノルン)
- 2号機とその改修型。
- ガンダムデルタカイ
- フェネクスと同じくナイトロシステムを搭載した機体。しかしロック・ホーカーによるとフェネクスのそれは格段に進化しているらしく、デルタカイのそれは「旧いナイトロ」と称されている。
- フェニックスガンダム
- 本機と同様、不死鳥をモチーフとしているガンダム。
商品情報
ガンプラ
- UC版
- NT版
フィギュア
- UC版
- NT版
資料リンク
リンク
脚注
- ↑ デザイン変更前と全備重量は変わらない。