刹那・F・セイエイ
刹那・F・セイエイ(Setsuna F Seiei)
- 登場作品:機動戦士ガンダム00、劇場版 機動戦士ガンダム00
- 声優:宮野真守、西墻由香(少年時代)
- 性別:男
- 種族:人間⇒イノベイター
- 生年月日:西暦2291年4月7日
- 年齢:16歳→21歳→23歳
- 身長:162cm→175cm
- 体重:49kg→58kg
- 血液型:A型
- 所属:KPSA→ソレスタルビーイング→フリー→ソレスタルビーイング
- 役職・称号など:ガンダムマイスター
- 主な搭乗機:ガンダムエクシア⇒GNアーマーTYPE-E⇒ガンダムエクシアリペア⇒ダブルオーガンダム⇒ダブルオーライザー⇒ガンダムエクシアリペアII⇒ユニオンフラッグ ソレスタルビーイング仕様⇒ダブルオーライザー (粒子貯蔵タンク型)⇒ダブルオークアンタ、他
- キャラクターデザイン:高河ゆん
機動戦士ガンダム00の主人公で、本名は『ソラン・イブラヒム』。中東の貧困国、クルジスの出身。
過去にクルジス共和国のテログループ「KPSA」に誘拐・洗脳され、「神」の名の元に両親を殺害(原作ではあくまで暗示にとどまるが、小説版で明示されている。ちなみに両親不在、或いは死亡してしまうガンダム主人公は数多いが、両親を自ら殺したガンダム主人公は2012年現在、刹那だけである)。この経験は彼に暗い影を落とし、自分を「平穏に生きることを許されない、壊す以外何も出来ない人間」と諦観して、他人にもそう吐露するようになる。
その後KPSA上層部に見捨てられ、仲間の少年兵は全滅しても尚敵MSに狙われる中逃げ惑い、今まで信仰して来た神に絶望し死に瀕した際に0ガンダムの戦闘を目撃。その姿に自分が信じてきた「神」に代わるの存在と見做した。
その後、そのOガンダムのパイロットだったリボンズ・アルマークの推薦によりガンダムマイスター候補となり、最終的にヴェーダに選ばれた。『ガンダム』を自己の体験と重ね、戦争根絶を表現するものとしてマイスターの使命に生きる。それを象徴する彼の代名詞的台詞として「俺がガンダムだ」がある。
また、皆死んだ戦場で自分だけが生き残ったことから「生かされた以上は自分には生きる理由がある筈であり、それを見つけたい」と考えており、仲間と揉めた時にもその旨を語っている。
第一期では寡黙で他人の干渉を拒絶する性格…とされているのだが、その一方で潜伏先の隣人である沙慈の頼みにはきちんと応じているなど、一応工作員としての責務を自覚しているのか、表向きの人付き合いはむしろ悪くない。
第二期ではその部分が演技としてではなくより自然体で目立つようになり、正統派主人公へと進歩している。
当初はガンダムはヴェーダの手足だったので、計画通りに動くことで戦争根絶を体現するガンダムであろうとしていた。
その過程で、アザディスタンへの武力介入の時は少年兵をかつての自分を重ね合わせてその少年兵を救えず、ガンダムに乗れてもガンダムにはなれないことや、心の底では戦いではなく平穏な生活を望み、それでも平穏な生き方を選択は出来ないと苦脳する事もあった。
その過程でマリナ・イスマイールと出会い、当初は力で故郷のクルジスを滅ぼし併合したアザディスタンの現代表者である彼女が「対話による平和実現」を唱えたことに強く反発したが、彼女の活動に自分とは違う「戦い」を見出し、同じ志を持つ者として認めるようになる。
その後、ヴェーダに承認されたセカンドチーム・トリニティが戦争根絶の為に非戦闘員すら手にかけ続ける様を目の当たりにし、絶対的指針だったヴェーダから放逐されたことで、「誰かの意志に頼るのではなく、確固たる意志で世界の歪みを断ち切る破壊者として生き続けることを決意。
最終的には、世界の歪みと認定したアレハンドロ・コーナーを倒し、恒久平和実現のための絶対的破壊者としてのガンダムとなった。
その後は、破壊者として自分が歪ませたグラハム・エーカーと交戦し、ただ世界の歪みとして破壊しようとするも相打ちとなる。
それでも何とか生き延び、大破したエクシアを改修しつつ世界を放浪していた。
第二期では再びCBと合流してダブルオーガンダムのマイスターとしてアロウズを破壊する為に戦う。
戦いの中でアロウズの裏にいるリボンズ達の存在やOガンダムに乗っていたマイスターや自分をマイスターに推薦したのがリボンズである事を知り、動揺を顔には出さないが、その直後の戦闘ではサーシェスと初めて再会した時のように錯乱したかの如く奮戦。
かつての憧憬も生かされた意味の探求も失いただの破壊者になりかけた刹那だったが、かつて二度と踏み込めないからと遠巻きに見るだけだったマリナと子供達が自分を迎え入れる歌と想いを受入れ、亡きニールの夢によってそれまでと違う生き方を模索し始める。
自分とガンダムを単なる兵器や破壊者ではない存在、すれ違って争ってしまう人々へ対話を促し平和を実現する者へと変革することを決意し、ダブルオーライザーのツインドライヴシステムの影響で、純粋種のイノベイターへと変革した。
最終決戦後は、マリナの「自分の幸せを探して欲しい」という願いに背を向け、新たな争いに備え、戦争根絶を体現するガンダムマイスター『刹那・F・セイエイ』としての宿命に生きる。
劇場版でもCBの介入行動を密かに続けていた。ELS襲来に際してダブルオーライザーのトランザムバーストにより対話を試みるが、失敗して脳細胞にダメージを負う。
3ヵ月後の地球防衛線では、イノベイターとして形成していた量子脳空間によってぎりぎりのタイミングで復活、ダブルオークアンタを駆って参戦。クアンタムバースト、ティエリアとヴェーダのサポートを得て対話を可能にした。
その後、必死に生きようとしてすれ違ったELSと触れ合ったことで、「ただ生きようとする者同士分かり合うことが、実は簡単なことだ」ということを示すことに、遂に自分の生きる意味を見出す。
そして、問題解決のためにELSの母星へと量子ワープで旅立った。エピローグでは、ELSの母星以外にも様々な星を巡って50年後に地球に帰還し、マリナとの再会を果たした。
かつてテロリストであった過去を背負う故か、自分に向けられる憎しみに対しては無抵抗を貫く。作中、ロックオン、ティエリア、沙慈、ライルにそれぞれの事情で詰め寄られ、時には暴力を受けることすらあったが、一切口答えする事無く、それを受け入れている。
マリナや沙慈のような民間人にまで「戦え」と言う事があるが、ここで言う「戦い」は戦闘行為を指すものではなく、「自分の意思を貫け」と言う意味合い。実際、刹那はマリナが第一期前半で世界中を飛び回って対話を求めていた事に対して「戦い」と評している。
彼のコードネームは00の脚本担当である黒田洋介氏が命名した。由来は「永遠よりも長い時間の中で切り取られた、一瞬よりも短い時間」という意味の言葉である「刹那from聖永」らしい。
技量・戦闘能力
一期では荒削りな感が強く、アレハンドロには「ガンダムの性能に頼りすぎている」と評された。射撃も武装が牽制用な影響もあるが、不得手で結構外す(本人曰くロックオンに任せている)。剣術もマイスター内では随一だが、師匠であるサーシェスには動きを読まれてほぼ通じず苦戦している。
ただし投擲の技量は異様に高く、セルゲイ率いる人革連の頂武ジンクス部隊が密集隊形による連射で対応したGNファングをGNダガーなどの投擲で撃墜している。よけられた描写も殆どない。これは不意打ちの意味合いも多く、銃を構えてから撃つのではなく、殆どのモビルスーツが搭載していない投擲武器(または投擲という戦術)のためである。おそらくはKPSA所属時代に学んだ手口であると思われる。
二期では4年間一人で戦ってきた成果か上達しており、半壊したエクシアでジンクスIIIに対応する強さを見せる。また、ダブルオーガンダムで戦艦のビームの弾幕を切り払いながら猛進する芸当を見せた他、ブシドー曰く「射撃も巧くなった」らしい。
終盤イノベイターへの覚醒が始まると、超人的な感覚を見せるようになり、不可視のワイヤーを正確に撃ち抜く等の驚異的な操縦技術を披露する。しかし、作中最高のパイロットにはなれたものの、グラハムやリボンズなどの他のトップクラスのパイロットを圧倒する領域には至っていない。
劇場版では完全に純粋種のイノベイターとして覚醒し、常人ならGでダメージを負うだろう機動をこなしつつオービットフラッグでジンクスIII三機を倒すなど、卓越した技量を見せている。
登場作品と役柄
- 機動戦士ガンダム00
- 主人公。最初は影が薄いだのと言われることもあったが、話が進むにつれ、正統派のヒーローではあるものの歴代でも類を見ないタイプの主人公に成長した。なお小柄だったが二期で身長がグッと伸びた。KPSA時代の栄養失調で成長が遅れていたためと理由付けされている。
- 機動戦士ガンダム00外伝
- 劇場版 機動戦士ガンダム00
- 純粋種のイノベイターとして覚醒し、『来るべき対話』の中核を担う存在となる。一方で変革した自分に戸惑いも感じており、仲間とも距離を置くようになってしまっていた。
人間関係
- ロックオン・ストラトス(ニール・ディランディ)
- 相棒にして良き人生の先輩。何かと問題行動を起こす刹那のフォローを度々務める。刹那自身もロックオンを兄貴分として慕っており、彼に「ガンダム馬鹿」と称された時、初めて刹那はぎこちない笑顔を見せる。彼の死の際は涙を流しながら絶叫した。
2期に刹那の夢の中に彼が出てきた時に言われた「お前は変われ。変われなかった、俺の代わりに」という言葉はその後の刹那に大きな影響を与えたようだ。 - ロックオン・ストラトス(ライル・ディランディ)
- ニールの双子の弟で、刹那自らがスカウトした。他のメンバーは彼の存在を知らなかったが、刹那だけはニールから聞かされていた。彼の恋人アニューを刹那が殺したことによって一時は険悪な雰囲気になったが、ライルはわだかまりを自らの力で消化し、劇場版では刹那のよき相棒として活躍した。
- アレルヤ・ハプティズム
- ドラマ展開はそれ程されていないが、第一期の時点でも関係は良好だったようだ。アレルヤは「子供のお守りをよろしく」と発言するなど子供扱いすることはあったが、サーシェスと対峙した際に姿を晒した刹那を責めるロックオン、ティエリアから庇うなど、仲間としての信頼関係は築いていたことは疑いないだろう。
- ティエリア・アーデ
- 互いの性格の不一致で第一期は銃を突きつけ合うほど険悪な関係だったが、トリニティの登場を期にティエリアが刹那の生き様を認めるようになり、刹那も他者に心を開くようになった結果、第二期では互いを認め合った良き戦友関係となった。小説版では2ndシーズン終盤でティエリアがヴェーダと一体化した事に関して、もう人間としてのティエリアに会えないかもしれない事を寂しく思っていた。
劇場版では危機に陥った刹那を新型機を駆って救出に現れ、ELSとの対話失敗に際しては自爆までして刹那を救い、最終的にはダブルオークアンタにデータ体として同乗し、刹那と運命を共にすることとなる。 - 沙慈・クロスロード
- 第一期では潜伏先のアパートのお隣さん。第二期では沙慈の戦いを拒否したい考えを理解しつつもダブルオーライザーのパイロットとコ・パイとしてコンビを組み、徐々に信頼し合うようになる。劇場版ではELSが脳量子波の高い人間を狙っているという事実が判明した時には彼らを助けるために地球に降下した。
- ルイス・ハレヴィ
- 沙慈のガールフレンド。1stシーズンではそう何度も会う機会はなかったが、2ndシーズンで再開した時には互いの事は覚えていた。その時にビリーによって刹那がCBの一員である事を知り、後に沙慈がCBであると言う誤解を招く事になってしまう。
- マリナ・イスマイール
- 自らが殺めてしまった亡き母と声が酷似している(小説版では明記されている)。刹那にとって対極となる人物で、自身の故郷クルジスを武力で滅ぼした国の代表者でありながら対話による平和実現を唱える彼女に対し、初対面では強い反感を抱いた。
が、その後に彼女の対話による「戦い」を認めており、異なる方法で有りながらも同じ目的を持つ同志の様な存在らしい(監督・脚本家談)。それを証明する様に、1st最終回では、決戦へ赴く前に遺書とも取れるような内容のメールを送ったりもしている。
また、二期では負傷しカタロンに保護された際に両親を殺してしまった過去を明かす事もあった。本編中、彼女との対話は決して多くはなかったが、大切な人間という認識はしているようだ。
劇場版では、50年の長い時間を経てELSとの対話を終えた刹那と再会。ついに二人は相互理解をする事が出来た。 - フェルト・グレイス
- 第二期終盤で彼女からお守り代わりの花を貰う。小説版ではその経緯が細かく描かれ、フェルトが刹那に好意を抱いている事が明確になったが、監督他スタッフのコメントでは二期終盤時点では『恋愛ではなく家族愛』らしい。劇場版では刹那のことを特別に想っている存在として話が進められ、彼が変革した自分に戸惑いを感じて仲間達からも距離を置いている事に心を痛めていた。
- クリスティナ・シエラ
- 普段余り会話をしなかったが、困った弟のように扱われ、ゲーム版ではファッションについての雑談(ほぼ一方的な話しかけ)もしていた。
刹那の中では、リヒティらと共に「救えなかった仲間」として後悔と共に刻まれている。 - 王留美
- 1stシーズンではミッションのサポートを受け、2ndシーズンではヴェーダの所在を記した紙を直接受け取っている。最期はネーナに殺されるが、刹那自身はそれに知る事はなかった。
- アリー・アル・サーシェス
- KPSAのリーダーの元傭兵。刹那の運命を変えた男であり、師であり、最大の仇でもある。後にニールの仇ともなる。
- グラハム・エーカー/ミスター・ブシドー
- 因縁ある宿敵。彼の刹那(というより、ガンダム)に対する感情は「愛」を超越して「憎しみ」となり、さらにそれを超越して「宿命」となった。尤も、刹那はあまり眼中になかったようで、かなり鬱陶しそうにしていた。
当初はただイカレた奴扱いした節すらあったが、刹那の手で捻じ曲げたことを自覚した上で決闘に応じ、心持故か革新がより進んだ刹那は勝利を納めた。
劇場版では巨大ELSに接近しながらなおも戦うことができない刹那を鼓舞。最後は自爆して「未来を切り開いた」姿に、刹那もその意気を感じ取ったようだった。 - ネーナ・トリニティ
- 彼女曰く「凄く好み」らしく、キスされてしまう。2ndシーズンでも「ドキワク」だそうである。が、「ガンダムではない」彼女を刹那は終始敵視していた。
- リボンズ・アルマーク
- かつてクルジスの少年兵だったソランを0ガンダムで救い、彼がマイスターになるにあたってヴェーダを通して、いささか強引な方法まで使って実現させた。小説版では自らを神を見る様な目で見上げるソランに自らの存在意義を自覚したとされており、リボンズが刹那のガンダム信仰を作り、刹那がリボンズの野望を加速させたという皮肉な因果関係となっている。
刹那が目指したガンダムとして、考えようによっては彼の最後の壁になり得もので、出会った時には既に刹那は自らの信念を確固たるものとしていたために表面的にはリボンズの言葉に対して動揺を抑え込めた。しかし、直後の戦闘ではそれまで殆ど見られなかった程の激昂を見せていた(小説版では、内心では動揺していたと明記されている)。最終的には己の信念と相対する存在として対峙する。 - ビリー・カタギリ
- スメラギを連れ戻す際に逃げ道を絶つ為にスメラギがCBの戦術予報士である事を明かした。それによってスメラギに利用されていたと誤解してビリーはスメラギを憎むようになり、更には刹那がルイスにCBのメンバーである事を知るきっかけとなりルイスが沙慈もCBのメンバーであると言う誤解を招く連鎖となる。
名台詞
第一期
- 「この世界に神はいない」
- 「エクシア、目標を駆逐する!」/「ダブルオー、目標を駆逐する!」
- 刹那を象徴する台詞その1。
- 「エクシア(ダブルオー/ダブルオークアンタ)、刹那・F・セイエイ…出る!」
- 出撃時の台詞。いわゆる歴代主人公の「○○○(名前)!○○○○(機体の名前)、行きます!」である。
- 「俺がガンダムだ」/「これが、俺達のガンダムだ!」etc
- 刹那を象徴する台詞その2。彼にとってガンダム=戦争根絶を体現する者であるという意思表示。この台詞に絶句した視聴者は数多い。しかし、徐々に刹那の過去が明かされるにしたがい、刹那の言う「ガンダム」がMSを指しているのではない事が判明していった。そして、物語を通じてこの言葉は戦争根絶すら超え、その先にある何かへと変わる。製作スタッフは第一期2話でこの台詞を言わせた時どう収拾つけようか悩んだという。一期二期通していくつかのバリエーションがある。なお、意外にも第二期では「俺がガンダムだ」とは一度も言っていない。
- 「俺は…ガンダムになれない……!!」
- 一期12話で、アザディスタンの少年兵を救えなかったことに対する無念の一言。この辺から刹那の言う『ガンダム』が何か解ってきた視聴者も多いと思われる。しかし直後に次回予告のナレーションで「刹那、ガンダムになる」と入る。なるんかい!と突っこんだ人は多い。
- 「俺に…触れるな!」
- 一見、極度の人間嫌いでただ他人との接触を極端に避けているように見えるが、少年時代からのアリーの傭兵指導や戦争経験などで、安易に他人との距離を縮める事は自らの命を危険に晒す事だと知っているため、”これ以上近づかれれば俺はお前を撃たなくてならなくなる、だから近づかないでくれ”という意味の言葉だと思われる。詰まる所、ゴルゴ13の「俺の後ろに立つな」と同じ意味合いである。MSに乗っているときも言ってるがそちらは単に自分のガンダムに触れられたくないだけの可能性が高い。
- 「違う!貴様はガンダムではない!」
- 民間人に攻撃を加えたトリニティに対して。グラハムなら頷いてくれるかも知れないが、ヨハンには意味が通じず、「錯乱したか」などと言われた。ちなみに、その前の回の予告では「刹那、ガンダムを否定する」と入っていた。
- 「災難だったな」
- 宇宙で事故に巻き込まれ、あわや危機一髪だったというお隣さんの沙慈を労う。
- 「母親が帰ったくらいで何故泣く?」
「会おうと思えばいつでも会える…死んだわけじゃない」 - 沙慈に頼まれて母親が帰って落ち込むルイスを慰めに来た際の台詞。ぶっきらぼうだが、逆に言えば「死んでしまったらもう会えないのだから、いつでも会えるのに泣く必要はない」という優しさが感じられる。刹那が寡黙であっても決して冷たい人間ではないことが伺える台詞。彼の両親はもう会えないのだから。しかも後者の時は刹那は沙慈の招待に応じて沙慈の部屋に来ているので意外に人付き合いはいいらしい。
- 「俺の存在そのものが理由だ」
「俺は生きている……生きているんだ」 - ティエリアに何故ガンダムに乗るのかを問われて。
- 「戦争が起これば、人は死ぬ」
「話している間に人は死ぬ」
「クルジスを滅ぼしたのは、アザディスタンだ!」
「その間に人は死んだ!」 - 初対面の刹那の前で思わずソレスタルビーイング批判をしてしまうマリナに対する反論の数々。これでもか、というくらいにマリナを責め立てていたが、意外にもマリナが対話で戦いを止めようとしている事には感心していたらしい。ちなみに第二期ではラッセが「そうしている間に、人は死ぬ」と、同様の発言をしている。
- 「…違う」
「俺のコードネームは『刹那・F・セイエイ』…ソレスタルビーイングのガンダムマイスターだ」
「紛争が続くようなら、いずれアザディスタンへも向かう」 - 上記のマリナとの問答の後、この時の刹那が名乗った偽名『カマル・マジリフ』として呼び掛けるマリナに対しての正体暴露。前回あれだけロックオンとティエリアに怒られたのに…と絶句した視聴者も多いと思われる。
- 「あんたの神はどこにいる!?」
- サーシェスとの二度目の邂逅で刹那が叫んだ言葉。かつてクルジスで神の名のもとに「聖戦」を煽った指導者であった男がそんな事は忘れたと言わんばかりに傭兵として未だに故地に戦火の種を撒くその姿にこう問わずには居られなかった。
- 「マリナ・イスマイール…これから次第だ。俺達がまた来るかどうか…」
「戦え…お前の信じる神のために!」 - 13話でマスード・ラフマディーを王宮に送り届けた際に。マリナを戦争根絶のために戦う者と認め、激励している。
- 「構わない。お前が代わりにやってくれるのなら。この世界を変えてくれ」
「だが、生きているのなら俺は戦う。『ソラン・イブラヒム』としてではなく、ソレスタルビーイングのガンダムマイスター、『刹那・F・セイエイ』として」
「そうだ…俺が、ガンダムだ」 - 刹那がかつてKPSAの構成員だったことを知って、一家の仇のKPSAへの憎しみが捨てらないロックオン(ニール)に銃を向けられながら「今自分が(刹那を)撃てば、お前が戦争の根絶をすることはできなくなる」と言われた際の答え。「自分が世界を変える」ことにこだわらない自身の成長も見せているが、それ以上にここまで味方とはいえロックオンの憎しみを受け入れ、自分の戦い続けるポリシーを明確に語った主人公は歴代シリーズ通してもなかなかいないのではないか、という点が重要かもしれない。小説版では第2話における「俺がガンダムだ」は端折られているので、ここで初めて「俺がガンダムだ」と発言した。
- 「ありがとう…最高の褒め言葉だ」
- 上述の台詞に対しロックオンに「ガンダム馬鹿」と評されて。1stシーズンの本編中に刹那が笑った唯一の場面でもある。
- 「……違う!俺はまだ生きている!生きているんだ!」
「動け、エクシア!動いてくれ!ガンダァァァァム!!」 - 『戦いをやめる』考えが浮かんだ時に登場するマリナ。刹那にとって非戦の象徴である事が伺える。
- 「狙い撃つ!」
- 本来はロックオンの決め台詞だが、アレハンドロとの対決では刹那が発言。小説版では刹那も意識的にこの台詞を使った事が描写されている。2ndシーズンでも何度か発言している。
- 「武力による戦争根絶!それこそが、ソレスタルビーイング!!」
「ガンダムがそれを成す!俺と…共に!!」
「そうだ、俺が!俺達が!ガンダムだ!!」 - 「世界の歪み」であるアレハンドロに対して。余談だが、ケロケロAの漫画版ではこの台詞の時、他の3人のマイスターもイメージとして登場し、より「俺達がガンダムだ」という部分が強調されていた。
- 「違う…!貴様は自分のエゴを押し通しているだけだ!!貴様のその歪み、この俺が断ち切る!!」
- 最終回、GNフラッグを駆り現れた、復讐に取り付かれたグラハム・エーカーとの戦いのなかで。刹那との戦い、そしてその勝利のためという「戦いのための戦い」を押し通そうとするグラハムを「歪み」と呼び、文字通り刺し違える。
第二期
- 「目覚めてくれ、ダブルオー…ここには!0ガンダムと、エクシアと…俺がいる!!」
- トランザムでもツインドライヴが安定せず、起動しないダブルオーに対して。この後、この刹那の叫びに呼応するかのようにダブルオーは起動した。実際は二乗化のタイムラグだったらしい。
- 「俺は…俺達は戦う。世界に変革をもたらした事が俺達の罪ならば、その罪は再び世界を変える事でしか償えない」
- 「戦う理由がない」と愚痴をこぼすスメラギに対して。
- 「俺は二度と、あの中に入ることはできない…」
- 子供と戯れるマリナにかつて自らの手で殺した母親の面影を見出して。刹那が「自分が幸せになってはいけない」と考えている事がわかる一幕。
- 「嬉しい事があれば、誰だって笑うさ…」
- MIA(ミッション中の行方不明)になったアレルヤの無事を知った際の台詞。第一期では一度しか笑わなかった人の台詞ではな
- 「マリナ、今度会った時…また子供達の歌を聴かせてくれ」
- マリナに見送られて再び戦場へ向かう際に、前向きな意味での再会を約束するような言葉。しかしこの後本編で再会をする事はなく劇場版のエピローグで叶う事となった。
- 「わかっている…ロックオン……ここで俺は変わる……俺自身を変革させる……」
- 夢に出てきたロックオンに変えられるのは自分の気持ちだけと諭され、自己改革を決意する刹那。その後、彼は人間からイノベイターへと変革を遂げる。
- 「戦いだけの人生…!」
「俺もそうだ!」
「だが、今は!」
「そうでない自分がいる!!」 - ブシドーとの対決で。ロックオンやマリナや仲間達の存在に影響を受けている事が伺える発言。
- 「会いに行こう、ルイス・ハレヴィに」
- 戦いを拒みながらもルイスを助けたいと願う沙慈に対して。他の場面でも沙慈に彼女とは連絡を取っていないのか?と訪ねたりするなどかなり気に掛けている様子が描かれている。
- 「…ガンダム」
- 敵や周囲のメンバーがそれぞれ想い人の名前を口に出している場面でも、刹那(と「ヴェーダ」を口に出したティエリア)は相変わらずだった。
- 「もしもの時は俺が撃つ。その時は俺を恨めばいい…」
- アニューに裏切られたライルに対して。この後ライルを救うためとはいえ、有言実行してしまう。
- 「俺は、生きる……生きて明日を掴む。それが、俺の戦いだ…生きるために、戦え」
- グラハムとの決着後に、トドメを刺す事を拒んだ際の台詞。この言葉はグラハムだけでなく、沙慈にも感銘を与えた。
- 「そうだ…未来を創るために、俺達は…変わるんだぁぁぁぁぁっ!!」
- トランザムバースト発動時の台詞。
- 「ガンダムエクシア、刹那・F・セイエイ…未来を切り開く!」
- ガンダムエクシアリペアIIに乗り換えた際の台詞。お馴染み「目標を駆逐する!」の最終決戦バージョンといったところか。
劇場版
- 「……わからない……本当にわからないんだ……」
- クルー達からELSの真意についてイノベイターの意見を聞かれた際に出た言葉。彼はELSが地球へ助けを求めやってきたことを直感的に感じとっていたようだが言葉に出来なかった。今までの刹那と違い精彩を欠いた姿が印象的。
- 「何を求めてここに来た!?応えろぉぉっっっ!!」
- ダブルオーライザーでのトランザムバーストでELSとの対話を試みるも、ELSの情報量に耐え切れず脳細胞にダメージを受けてしまう。
- 「トランザム!!」
- ELSの中枢に突入するのにトランザムを使おうとした刹那だが、ティエリアに「トランザムは対話のための切り札」と反対される。だが刹那は結局トランザムを使ってしまうのであった。ちなみに第二期でもイアンにトランザムを使うなと言われていながら使ってしまう(しかも2度。使わなければ絶体絶命だったので仕方ないが)。
- 「あの男……」
- 巨大ELSの中枢へ向かう刹那のために、ELSに侵食されながらも自機を自爆させ、文字通り「血路を開いた」グラハム・エーカーの散り際に。
- 「俺には……生きている意味があった」
- 心の奥深くでは生きたいと思っていながらも、育ってきた環境でいつ死んでもいいと思うようになったキャラクター刹那が悩み続けた末、自己矛盾を超越した際に出てきた言葉。
- 「だから、示さなければならない……世界は、こんなにも簡単だということを……」
- ELSの母星へ向かう間際にティエリアとの会話から出た台詞。この後、量子ジャンプでクアンタは消え、宇宙にELSの花が咲いた。
- 「こんなにも長く、時間が掛かってしまった・・・」
「だが、求めていたものは同じだ……」
「きみが正しかった……」 - エピローグでの台詞。対するマリナは「あなたも、間違ってなかった……」だった。全く別の方法で、全く同じ目的を達成しようとした二人がついにお互いを理解した瞬間である。
その他
- 「ちょりーっす♪」
- ドラマCD「MISSION-2306」「COOPERATION-2312」内で発した暴言(笑)。あまりにも本来のキャラとかけ離れた台詞のため、多くの視聴者の度肝を抜かしたと思われる。一応設定上理由はあるし、刹那自身も不快の意を示していたが。「MISSION-2306」に至ってはこれのせいで本編以上にルイスから嫌われる羽目に。「COOPERATION-2312」内ではやたらと語尾に「ちょりーっす♪」をつけていた。
- 「お前が…ガンダムだ!」
- ゲーム「ガンダムアサルトサヴァイブ」にて。プレイヤー機に刹那が乗っており、僚機にSP攻撃の使用を指示するとこの台詞を口にする。
- 「0ガンダム!?ラッセではない…誰が搭乗している?」
- ゲーム「機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダム NEXT」にて、戦闘前に僚機のガンダムを見て。ついにやってしまった誤認ネタ。もちろん搭乗者は一年戦争時代のアムロ・レイである。
- 「リボンズ? いや、違う……」
- ゲーム「機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダム NEXT」にて、僚機をガンダムにして勝利すると発生。いうまでもない声優ネタである。