ドム

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ドム
外国語表記 Dom
登場作品 機動戦士ガンダム
機動戦士ガンダム 第08MS小隊
機動戦士ガンダム MS IGLOO2 重力戦線
機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY
他多数
デザイナー
  • 大河原邦男
  • 山根公利 (第08MS小隊版)
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スペック
分類 地上用量産型モビルスーツ
生産形態 量産機
型式番号 MS-09
頭頂高 18.6m
本体重量 62.6t
全備重量 81.8t
主動力 熱核融合炉
ジェネレーター出力 1,269kW
スラスター総推力 58,200kg
装甲材質 超硬スチール合金
センサー有効半径 5,400m
開発組織 ツィマット社
所属 ジオン公国軍
所属部隊 黒い三連星
主なパイロット
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概要

ツィマット社が開発したジオン公国軍の量産型重モビルスーツ。視野の拡大のために3次元的な走査が可能なよう十字に配置されたモノアイレールと、重MSでありながら熱核ホバー・ユニットによる高い機動性を特徴とし、連邦軍の兵士からは「スカート付き」と呼ばれることもある。

地球侵攻作戦当初、ジオン公国軍は重力下でのMS運用はザクIIの転用で充分と考えていたが、地球環境やザクそのものの移動能力の低さなどの障害は、戦線が拡大するにつれて深刻な問題となっていた。そこで、かねてより提案されていた陸戦用の機体が開発される事になった。やがて、グフなどの輩出を経てC5型を基にした改造機のプランからプロトタイプドムの開発が開始された。当初の計画では、湿地帯や沼沢地への投入も可能な純粋なホバークラフトユニットを搭載した局地戦用MSとなる予定だったが、熱核推進システムの開発二実績のあるツィマット社が高効率の熱核ジェットエンジンの開発に成功し、主推進器として熱核ジェット/ロケットの複合システムが採用される事となった。

試作機はジオン本国で製造され、実機試験はキャリフォルニアベース等で行われた。ツィマット社によって導入された技術やコンセプトにはユニークなものも多く、ボディユニットにブロック構造を導入するなど、それまでに培われた技術が存分に盛り込まれた。加えて、整備性の高さなども、改修機のリック・ドムが空間戦用MSとして採用させる後押しになったとも言われている。

コクピットはのちの機体のスタンダードとなる「ダイレクト・イン」と呼ばれる搭乗方式を採用。機体中央のハッチから出入りする。これによって前面装甲の泣き所であった搭乗ハッチが飛躍的に強化された一方、搭乗時にパイロットがメインコンソールを跨ぐ必要があり、砂漠や湿地帯ではコンソールが汚損しやすい苦情があった。

ドムは外部の形状に空力的な改修を受けながらもほぼプロトタイプ通りの形で量産され、ザクには及ばないものの相当規模のバリエーションを生み出している。

登場作品と操縦者

機動戦士ガンダム
初登場作品。第24話で黒い三連星が搭乗し、ホワイトベース隊と交戦した。TVと劇場版でランバ・ラル隊と交戦順序が異なるが、オルテガ機によってマチルダ・アジャンのミデアが撃墜されるなどザクIIグフよりも手ごわい機体であることが強調された。
しかしジャブロー戦に投入された量産機は後のリックドム同様完全にやられ役となり、対空砲火でまともな戦闘すらできず撃墜されるシーンが描かれている。
機動戦士ガンダム 第08MS小隊
終盤のラサ基地攻防戦で基地所属の機体が登場。ジェット・コア・ブースターを迎撃する際はザク・マシンガンを、その後の量産型ガンタンクや08小隊との戦闘ではジャイアントバズやヒートサーベルを使用。量産型ガンタンクに肉薄するもカレン機に阻止され、最後は量産型ガンタンクに砲撃されて撃破された。本作のドムは山根公利氏によるデザインで、後にPS2ソフト『ジオニックフロント 機動戦士ガンダム0079』のドム・フュンフに流用されている。
機動戦士ガンダム MS IGLOO2 重力戦線
陸戦強襲型ガンタンクを迎撃するためダブデに随伴していた2機が登場。1機はガンタンクの砲撃で転倒し、もう1機は砲身を切り落とすも機関砲を至近距離で喰らい、起き上がろうとしたところに燃料タンクをぶつけられ炎上した。
機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY
原作ゲーム『戦慄のブルー』のステージ5から登場。黒い三連星にあやかってか、ボス機体として3機同時に出現する。この時の機体は両肩と胸部を赤く塗装・右肩にエンブレムが施された黒塗りの機体で、高山瑞穂氏の漫画ではリック・ドムIIの意匠を取り込むアレンジが施された状態で登場している。
リメイク版及び漫画『ザ・ブルー・ディスティニー』ではニムバス・シュターゼン直属の部下であるトリスタン・トレーダーセルジュ・ラウ両少尉の機体として登場。ともに機体性能を遺憾なく発揮しており、また『ザ・ブルー・ディスティニー』のトリスタン機はザクI・スナイパータイプのビーム・スナイパーライフルを、セルジュ機は漫画オリジナルのガンターレットを搭載するなど戦局の推移に合わせて強化されている。
機動戦士ガンダム THE ORIGIN
『1st』と同じく黒い三連星の搭乗機が登場する。また、ダブルジェットストリームアタックなる新戦術を披露している。機体形状は特に変わりないが、部隊マークが追加されている。
機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画
ギレン親衛隊のバネッサ・バーミリオンガイウス・ゼメラの機体としてリック・ドムをレトロフィットした機体が登場。

装備・機能

特殊機能

ホバー・ユニット
熱核ジェットによる足元のGSF(Fround Surface Effect=地表面効果)で機体を浮かせ、スカートや裾部分のロケットで推進する。最長で5時間の走行が可能であり、巡航速度は時速90キロ、最大戦闘時のトップスピードは時速240キロ~381キロに達する。また、脚部前面のセンサーで障害物などを感知し、機体の挙動に反映していた。

武装・必殺攻撃

H&L-G803K/360mm ジャイアント・バズ
ハニーウォール&ライセオン社製の大型バズーカ。一年戦争時に使用されたMS用携行火器としては最大級の360mm口径を有する実体弾砲。ドム及びリック・ドムの代名詞となった武装だが、大戦末期にはドム以外の機体にも多用された。
ヒート・サーベル
ヒート系の近接格闘用兵装。ドムはグフの物とは違い、「Type2」と呼ばれる棒状の刀身を持つタイプを使用した。刀身を赤熱化させ、斬撃や刺突に用いている。発熱デバイスは高効率でエネルギーを熱に変えるが、消耗が激しく基本的に使い捨てである。
拡散ビーム砲
腹部左側に内蔵されているビーム砲。本来はビーム兵器を稼働させる為のエネルギーチャネルとして装備されていたが、十分な出力を得る事ができなかったため、眩惑効果や威嚇用の短距離ビーム砲として使用された。副次的にビーム・サーベルの刀身形成に用いられるIフィールドを崩壊させ一時的に使用不能にする効果があり、『アグレッサー』で実際に描写された。
ザク・マシンガン
ザクIIなどが使用したパンマガジン式の120mmマシンガン。特に戦争末期に使用された事例が多く、ラサ基地所属機などが使用している。
MMP-80マシンガン
統合整備計画で開発されたMS用マシンガン。口径は90mmだが、ザク・マシンガンと同等の威力を有する。
ラケーテン・バズ
ジャイアント・バズを再設計した大型バズーカ。統合整備計画の実施後二開発された。マガジン式を採用し、着脱式の防弾板を備える。
シュツルム・ファウスト
発射筒と弾頭を組み合わせた使い捨て式のロケット・ランチャー。ドムだけではなく、ザクなど様々なMSで使用された。
ガンターレット
地面に設置後、敵味方を識別し攻撃を行う自動砲台。非使用時は背中のラックに3基懸架される。漫画『ザ・ブルー・ディスティニー』のセルジュ機が装備。
ビーム・スナイパーライフル
ザクI・スナイパータイプの主兵装。漫画『ザ・ブルー・ディスティニー』のトリスタン機が装備。
シールド・ランス
ギレン親衛隊の機体が装備した攻防一体の専用武装。ランスとギャンのシールドを組み合わせた武装で、ミサイルはオミットされている。ランス先端は使い捨て式で交換可能となっている。

対決・名場面

ガンダム
『機動戦士ガンダム』第24話より。ガイア・オルテガ・マッシュの3人が一直線に突撃して連携攻撃を行う「ジェット・ストリーム・アタック」でガンダムを苦しめるが、最終的に見切られて全機撃破される。この時のガイアの「俺を踏み台にしたぁ!?」という発言は1stの中でも有名なセリフの一つ。

関連機体

改修機

ドム (寒冷地仕様)
寒冷地用に改修された機体。
ドム (熱帯仕様)
局地戦用に開発されたオプションを装備した機体。

系列機・派生機

プロトタイプドム
試作機。
ドム・フュンフ
後期型の一種。
ドワッジ
ドム系列機の最終生産型。
リック・ドム
ドムの宇宙戦仕様機。
ドム高速実験型
機動性を向上するために開発された試作機。
ドム・マーメイド
水上走行型に開発された試作機。

関連する機体

ドライセン
設計思想を引き継いだ機体。
RFドム
オールズモビルが本機を模して開発した機体。

その他

カルメン
宇宙戦国時代のミキシングビルドモビルスーツの1機。ビーム・サーベルの発振器に本機の頭部が使用されている。
ドムR35
ガンダムビルドファイターズトライ』に登場するドムベースのガンプラ。「ランバ・ラルが受領したドムを専用にカスタマイズした機体」と言う設定となっている。
ドムトルーパー
SEED DESTINY』に登場する本機のオマージュ機。

商品情報

ガンプラ

フィギュア

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