宇宙革命軍
宇宙革命軍(Space Revolutionary Army) 編集
『機動新世紀ガンダムX』に登場する軍事組織。
総統ザイデル・ラッソを先頭にニュータイプ主義を標榜する宇宙軍事政権であり、地球から見て月の裏側(L3)に位置するスペースコロニー群「クラウド9」において活発化した独立運動に端を発して組織された。
第7次宇宙戦争で地球連邦軍と敵対し、コロニー落とし作戦で連邦を恫喝するも、勝利に対する焦りからコロニーを地球へ落下させ、地球総人口の大半を死に追いやった。しかし、この作戦で革命軍も甚大な被害を受け生存が危ぶまれる状態となったため、戦争はなし崩し的に終結。戦後はクラウド9を中心とした復興と軍の再整備を進めながら、地球への再進行を見据えた戦略を採った。
地球へ工作員を潜伏させる「バーベナ作戦」の後、コロニーレーザーを用いた先制攻撃作戦「ダリア作戦」を実行。作戦自体はガロード・ランの手によって失敗に終わるが、これが第8次宇宙戦争の切っ掛けとなり、月面マイクロウェーブ送電施設のD.O.M.E.を巡って新連邦軍と対立。その最中にザイデル総統の座乗するガーベラがフロスト兄弟の放ったサテライトランチャーによって新連邦旗艦アマネセル共々轟沈。この結果、融和派が軍の実権を握ることになり、第8次宇宙戦争は終結し、新連邦との間に和平が成立することになった。
登場作品 編集
- 機動新世紀ガンダムX
- 初登場作品。第7次宇宙戦争で甚大な被害を被り、物語当初はその残党や地上に破棄されたモビルスーツが登場する程度であったが、戦後も組織は健在であり、地球にスパイを潜伏させるバーベナ作戦を機に物語の表舞台へ姿を現した。
- 機動新世紀ガンダムX外伝 ニュータイプ戦士ジャミル・ニート
- 『ガンダムX』作中で断片的に語られた革命軍の動向の一部が描写されており、ライラック作戦がジャミル・ニート単機の襲撃を受けて失敗したとされている。
- 機動新世紀ガンダムX NEXT PROLOGUE「あなたと、一緒なら」
- 戦後、ランスロー・ダーウェルを中心に宇宙革命政府が発足。無重力下における新薬生成技術によりコロニー風邪に対する特効薬「リカヴェリン」を開発し、地球へと供給している。
主な人物 編集
- ザイデル・ラッソ
- 宇宙革命軍総統。スペースノイドをニュータイプと同一視する「ニュータイプ主義」の提唱者。
- ランスロー・ダーウェル
- 宇宙革命軍大佐。第7次宇宙戦争でニュータイプとして戦ったエースパイロット。
- ノモア・ロング
- 本名ドーラッド。第7次宇宙戦争時は軍の研究者としてライラック作戦を主導していた。
- ナーダ・エル
- エニル・エルの父親。ライラック作戦に先行して地球へ潜伏していた情報将校だったが、作戦の失敗によって地球へ残り戦後間もなく革命軍のスパイであることが露見して地球住民の手で殺害された。
- ニコラ・ファファス
- バーベナ作戦で地球へ潜伏したスパイ。ティファを宇宙へと連れ去った後、地球との融和政策をザイデルに提案するが、陰謀により銃殺刑とされる。
関連用語 編集
- ニュータイプ主義
- 宇宙へ出た人間ばやがてニュータイプへと覚醒するする、ニュータイプとスペースノイドの同一化を図った思想。スペースノイドの優位性を担保する、宇宙革命軍の根幹を成す思想だが、それ故に地球で自然発生したニュータイプは存在し得ないと主張している。
- ライラック作戦
- 大型MAパトゥーリア及びベルティゴによる地球侵攻作戦。第7次宇宙戦争中に失敗に終わり、作戦を指揮していたドーラッドも地球での潜伏を余儀なくされた。
- コロニー落とし作戦
- 第7次宇宙戦争終盤に実行された軍事作戦。コロニーを地球へ落下させる恫喝目的の作戦ではあったが、ガンダムXのサテライトキャノンの威力を目の当たりにした結果コロニー落としは実行に移され、地球人口の大半を死に追いやる結果を招いた。
- ダリア作戦
- コロニーレーザーによる対地攻撃作戦。本作戦によって地球に先制攻撃を行う予定であり、新連邦もそれを阻止するための艦隊を出撃させていたが、ガロード・ランのガンダムダブルエックスによってコロニーレーザーが破壊されたことで作戦は失敗に終わった。
- サテリコン
- 宇宙革命軍に対するレジスタンス組織。革命軍によって破壊あるいは占拠されたスペースコロニー群の難民によって組織されたもの。