コバヤシ丸

コバヤシ丸
外国語表記 KOBAYASHI MARU
登場作品
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スペック
分類 大型資源採掘艦
艦級 ジュピトリス級
全長 2000m
推進機関 核パルスエンジン
カタパルト数 1
所属組織 木星船団
戦没 宇宙世紀0120年10月25日
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概要編集

木星船団に属するジュピトリス級輸送艦。宇宙世紀0120年10月25日、木星から地球圏へ帰還し、サイド3空域への到達目前にオールズモビルの襲撃を受け、1420時に撃沈された。

積載されていヘリウム3ジュピター・サナリィの機密物資はオールズモビルによって強奪され、制御を失った6隻の無人輸送船と共に消息を絶ち、ここで強奪された物資が第二次オールズモビル戦役におけるオールズモビルの物資的支柱になったとされる。

本艦の襲撃事件直後、サイド3の木星船団公社支局から調査団が派遣され、生存者の救助と残骸回収が行われたが、詳細な情報については高度な安全保障上の機密として封印指定が行われ、撃沈も「事故」として処理され、フェイクニュースや陰謀論の発生源となった。

事件発生当初、民間の天文愛好家が撮影しネットワーク上に流された「爆発し両断されるコバヤシ丸」の映像は大きく取り沙汰され、搭載されたヘリウム3が臨界爆発を起こしたという見解が通説化しており、安定状態のヘリウム3が単純な攻撃によって臨界爆発を起こすことは科学的に想定され得ないという専門家の威権が聞き入れられることは少なかった[1]。その後、宇宙世紀0147年に新サイド5(旧サイド6)のペルガミノ・コーポレーションがオークションで公売した観測機器のジャンクが本船のカメラであったことが判明。その映像から襲撃当時の状況が一部ではあるが明らかになった。

コバヤシ丸の喪失は木星船団のスケジュールに重大な遅延をもたらし、地球連邦のエネルギー安全保障に与えた衝撃も大きかった。このヘリウム3の供給遅延に伴う混乱は宇宙世紀0123年に帰還するサウザンズ・ジュピターによって収拾されるものと連邦議会は発表したが、実際には同船はコスモ・バビロニアに協力を表明し、連邦のエネルギー保障に致命的な結果をもたらした。

登場作品編集

機動戦士ガンダムF90
初登場作品。第1話冒頭でサイド3に入港する直前、オールズモビルの襲撃を受け、轟沈した。
機動戦士ガンダムF90クラスター
オールズモビルがなぜコバヤシ丸を襲撃したのかの理由が掘り下げられ、積載していたヘリウム3及び物資、そしてジュピターサナリィが開発した次世代フォーミュラ計画用特殊AIを狙ったものであることが語られた。強奪されたAIと資材はその後、マルス・ガンダムの建造のために使用されたことが明らかになっている。
月刊モビルマシーン
VOLUME30で本船が撃沈したことで連邦のエネルギー保障が揺らいだこと、サウザンズ・ジュピターがそれを補填する予定であったことなどが掘り下げられている。

装備・機能編集

特殊機能編集

ヘリウム3運搬用タンク
艦の中央部に20基設置されたヘリウム3を貯蔵するタンク。艦体の左右にH字状に配置され、これ一つで通常の艦艇を超えるサイズを誇る。

搭乗員 編集

艦長
小太り気味の艦長。リエという娘がおり、誕生日が近かったが親子の再会を果たすことは出来なかった。

対決・名場面編集

関連艦編集

ジュピトリス / ジュピトリスII
同型艦。
サウザンズ・ジュピター
木星船団に属する輸送船。本来はコバヤシ丸の轟沈によって揺らいだエネルギー保障を補填する予定であったが、コスモ・バビロニアに協力を表明することになった。

リンク編集

脚注編集

  1. ニックス・オックスフォード大のスペクトル光分析によれば、コバヤシ丸の船体両断は艦の中央部にある主動力炉の核爆発によるもので、ヘリウム3の臨界爆発は確認されていないという