GNドライヴ[Τ](GN Drive Tau)
「機動戦士ガンダム00」に登場する動力機関。「擬似太陽炉」や疑似GNドライヴの別名で呼ばれ、イアン・ヴァスティが命名した。
アレハンドロ・コーナーが木星で回収されたHAROから入手したデータを基に開発したもので、基本性能はオリジナルのGNドライヴとほぼ同等であり、赤いGN粒子が生成される。しかし、オリジナルがTDブランケットの使用によって半永久的にGN粒子を生成できるのに対し、こちらはTDブランケットがなく、専用機や施設等の外部から送られてきた電力をGN粒子に変換する為、活動時間が制限される。
また、こちらで生成されたGN粒子は通常は無害であるものの、武装のエネルギー用に高濃度圧縮されると有害性を秘めており、細胞障害や生物に多大な影響を引き起こす毒性を持つ。ルイス・ハレヴィがその影響で左腕の再生治療を不可能としており、ラッセ・アイオンの体調不良にも繋がっていた。
オリジナルと違って地球圏での生産が可能で、数も揃えやすいという長所もあり国連軍(地球連邦軍)によって生産されている。また、生産性の高さを活かして粒子発生量の調整等ドライヴの改良も研究されており、それによって各任務に対応したバリエーション機の開発に役立っている。
『擬似太陽炉』と呼ばれる故にまるで偽物であるかのような印象を受けやすいのだが、実際には粒子生成の手法として先に生まれたのはこちらであり極端に言えば『初期型太陽炉(を再現したもの)』とでも言うべき代物である(ある意味2ndシーズン以降の改良型GNドライヴ[T]は、オリジナルのGNドライヴとは枝分かれした『兄弟』のようなものとも言える)。
前述の毒性については連邦軍で問題視されたため、後に改良が加えられ無害化、それに伴って粒子の色も赤からオレンジへと変化した。ただし、ガンダムスローネドライとアルケーガンダムの疑似太陽炉は4年前と同じタイプとされているため、毒性はそのままであると考えられる。
なお、このGNドライヴによるトランザムはビリー・カタギリに開発されマスラオおよびスサノオに搭載されていたが、「擬似太陽炉を故意に臨界状態にして半ば暴走させ、トランザムを模した状態にする」というものだった。そのため、一度使うと擬似太陽炉が焼き切れて機能が停止してしまう上に途中解除も不可能と言う、まさに自滅技と言う評価が妥当なオリジナル太陽炉以上のリスクがある。そのため帰還用として予備粒子がGNコンデンサーに蓄えられている。なお、オリジナルのGNドライブとは機体全面に定着されるGN粒子の色が異なり、オリジナルが深紅なのに対し、[Τ]の場合はオレンジがかった赤色になる。2ndシーズン終盤ではアニュー・リターナーによってCBからもたらされたトランザムシステムのデータをもとにイノベイドのモビルスーツにも同じトランザムシステムが実装され、劇場版では一般機にも普及している。
登場作品
- 機動戦士ガンダム00(1stシーズン)
- ガンダムスローネシリーズや国連軍のモビルスーツに搭載されている。
- 機動戦士ガンダム00(2ndシーズン)
- 地球連邦軍(アロウズ)やイノベイター(イノベイド)が運用するモビルスーツに搭載されている。
後半ではトランザムシステムも使用可能となっている。 - 機動戦士ガンダム00外伝
- 主に国連軍(地球連邦軍)やイノベイドが運用している。
「00I 2314」ではフェレシュテが連邦軍から1基盗み出して運用していた。 - 劇場版 機動戦士ガンダム00
- 地球連邦軍で運用されている他、コロニー公社でも軍から払い下げられた機体に搭載して運用していた。