パーフェクトストライクガンダム | |
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外国語表記 | Perfect Strike Gundam |
登場作品 | 機動戦士ガンダムSEED HDリマスター |
デザイン | 大河原邦男 |
スペック | |
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正式名称 | パーフェクトストライク |
分類 | 試作型モビルスーツ |
型式番号 | GAT-X105+AQM/E-YM1 |
全高 | 17.72m |
重量 | 127.85t |
主動力 | バッテリー |
装甲材質 | フェイズシフト装甲 |
開発組織 | 地球連合軍 |
所属組織 | 地球連合軍 ⇒ 三隻同盟 |
所属部隊 | アークエンジェル |
パイロット | ムウ・ラ・フラガ |
概要
アークエンジェル所属の試作型モビルスーツ、ストライクガンダムにエール、ソード、ランチャーの各種ストライカーパックの特性を併せ持つ試作型ストライカーパック「マルチプルアサルトストライカー」を装着した姿である。
表向きはストライカーパックの運用実績が高かった事から地球連合軍の上層部からの指示で開発されたとされるが、実際には関連する兵器産業への利益供与の意味合いも込められている。
右肩にランチャーストライカーの「コンボウェポンポッド」、左肩と左腕にソードストライカーの「マイダスメッサー」のマウントユニットと「パンツァーアイゼン」を装着している。背部ユニットはエールストライカーをベースとしているが、右側にシュベルトゲベール用のマウントラック、左側にアグニ用のマウントアームを増設したためウイングがやや後退している。エネルギー消費量の増加に対応するため、エールストライカーの後部にバッテリーパックを4基追加しており、この追加バッテリーパックは使い切ったものから順次パージされる。
3種のストライカーパックの機能を統合したことで高い戦闘力を得たが、一方で機体総重量の増加による機動性の低下、重武装化の影響による取り回しの悪さなど問題点も多い装備であった。
登場作品と操縦者
- 機動戦士ガンダムSEED (HDリマスター版)
- 初登場作品。アイキャッチやOP映像、PSVita用ソフト『機動戦士ガンダムSEED BATTLE DESTINY』などの媒体でも先行登場していたが、36.PHASE-38「決意の砲火」にてついに本編に登場。続く37.PHASE-39でも大いに活躍した。パイロットはムウ・ラ・フラガ。なお、HDリマスター化に伴い、同話のエールストライク登場シーンが本機に差し替えられている。
第8艦隊から補給を受けた際、スカイグラスパーと共にアークエンジェルへ搬入されていたが、当時のストライクのパイロットであったキラ・ヤマトが前述の機動性や使い勝手の問題点に気づいた為、実戦での使用は見送られていた。
その後、地球連合軍のオーブ解放作戦時に初めて実戦投入される事となり、M1アストレイやバスターガンダムと連携しつつ多数のストライクダガーを撃破した。
オーブ戦以降は使用されずに終戦を迎えたが、これは実戦運用の結果キラの判断が正しかったことが証明されたためとされている[1]。 - 機動戦士ガンダムSEED Re:
装備・機能
特殊機能
- フェイズシフト装甲
- 一定の電圧を持つ電流を流して相転移させる特殊装甲。その際、装甲には色がつく。物理的な衝撃を無効化でき、単独での大気圏突入も可能だが、高出力のビーム兵器の前には無力である。
非展開時は「ディアクティブモード」と呼ばれ、色がグレーのみとなっている。 - 分離
- マルチプルアサルトストライカーを分離する。
消耗しきったバッテリーパックを分離する。 - 換装
- マルチプルアサルトストライカーを換装する。
武装・必殺攻撃
ストライク本体側
- 75mm対空自動バルカン砲塔システム・イーゲルシュテルン
- 頭部に2門内蔵されている。主に牽制や迎撃等に使用されるが、戦闘ヘリ程度ならこれだけでも十分破壊できる。
- コンバットナイフ・アーマーシュナイダー
- 両腰部に1本ずつ、計2本マウントしている。刀身部は超硬度金属で出来ており、内蔵された超振動モーターで高周波振動させる事で様々な物質を切り裂ける(パイロットの技量によってはPS装甲にも深刻なダメージを与えられるという)。モーター用のバッテリーも内蔵しているので、本体のエネルギー残量に関係なく使用可能。
- 57mm高エネルギービームライフル
- 携行式のビーム砲。ローラシア級の外装を一撃で貫通するほどの威力がある。ただし、機体のジェネレーターからエネルギーを供給する方式の為、使用した回数に応じて機体の稼働時間に制約を受ける。
本編ではパーフェクトストライクの状態では使用しなかったが、ゲーム等に出演した際には本武装を使用することがある。
マルチプルアサルトストライカー側
- ビームサーベル
- マルチプルアサルトストライカーに2本マウントされている。ミラージュコロイド技術の応用でビームの刀身を形成しており、対象を溶断する。
- 15.78m対艦刀「シュベルトゲベール」
- 対艦用の大型剣で、名称からも分かる通り全長が15.78mという巨大さを誇る。レーザーと実体刃の両方を備えていて、MSは勿論、戦艦の装甲をも切断できる。しかし対MS戦闘時にはその巨大さが仇となり、かなり取り回しが悪い。
不使用時はマルチプルアサルトストライカーの右側にマウントされる。また柄尻にはビーム砲が内蔵され、マウント時には射撃兵装としても使用されるが、本機の物は試作型なのでこの機能はオミットされている。 - ビームブーメラン「マイダスメッサー」
- 左肩にマウントされている投擲武装。ビーム刃を発振後、対象に投げつけて切断する。仮に回避されても「ブーメラン」の名に違わず戻ってくる為、相手の不意をつく事も可能。大容量のパワーコンデンサーが内蔵されているので、ある程度はビーム刃を維持できる。
- ロケットアンカー「パンツァーアイゼン」
- 左腕に装着された有線式のアンカー。先端部のクローはロケットで射出され、対象を捕獲、あるいは破壊する。また、不使用時は対ビームシールドとしても機能する。
- 320mm超高インパルス砲「アグニ」
- マルチプルアサルトストライカーの左側に接続されている大型ビーム砲。臨界プラズマエネルギーを高圧縮して1/1000秒単位でバーストインパルスに生成し、発射する。消費エネルギーが非常に多いがその分威力も高く、一撃でスペースコロニーに大穴を穿つ事が出来る程。また、外部電源からエネルギーを供給する為のケーブルを接続するプラグも存在する。
- 120mm対艦バルカン砲
- 右肩の「コンボウェポンポッド」に内蔵されている武装。名称に「対艦」と付いているが、劇中では頭部バルカンとともに対MS戦での牽制や、ミサイル迎撃等に使用する場面が多かった。
- 350mmガンランチャー
- 右肩の「コンボウェポンポッド」に内蔵されている2連装のミサイルランチャーで、誘導弾や榴弾等といった各種弾頭が発射可能。
対決・名場面
関連機体
装備バリエーション
- ストライクガンダム
- マルチプルアサルトストライカーを外した素の状態。
- エールストライクガンダム / ソードストライクガンダム / ランチャーストライクガンダム
- ストライクの各種ストライカー装備形態。この3種類のストライカーパックを統合している。
- ストライクガンダムI.W.S.P. / ストライクノワール
- マルチプルアサルトストライカーと同様にエール、ソード、ランチャーの特性を併せ持った装備として開発された「I.W.S.P.」を装備したストライク及び系列機。
- マキシマムパーフェクトストライク
- 「METAL BUILD ストライクルージュ オオトリ装備」の商品紹介ページに掲載されているパーツ組み換え例。オオトリを介してエールストライカーやシュベルトゲベール、アグニを装備している。「METAL BUILD ガンダムアストレイ レッドドラゴニクス」のデジラマストーリーでも名前が言及されているが、カイト曰く「(ダブルブイが)オオトリ装備を外見だけ見てコピーしたヤツ」との事で、その粗悪な出来ゆえにテストパイロットを務めさせられたカイトは酷い目にあったとの事。
その他
- スーパーグレートストライクガンダム トリプルストライカー仕様
- 読み切り漫画『ガンプラ武蔵』に登場するガンプラ。真っ黒に塗装されたストライク「ブラックストライク」に各種ストライカーが装備されている。
- スーパーストライクガンダム
- ガンプラ「BB戦士 ストライクガンダム ストライカーウェポンシステム」に掲載されている組み立て例。バッテリーパックの個数以外は本機とほぼ同一。
- デスティニーインパルスガンダム
- インパルス版のパーフェクトストライクとも言えるMS。
- ガンダムパーフェクトストライクフリーダム
- ストライクフリーダムガンダムをベースに、本機のストライカーパックの要素を加えてカスタマイズしたガンプラ。
余談
- ストライカーパックを全て装備したストライクという発想の原点は、上述した少年漫画「コミックボンボン」2003年6月号付録の読み切り漫画「ガンプラ武蔵」に登場した「スーパーグレートストライクガンダム トリプルストライカー仕様」や2004年発売の「BB戦士 ストライクガンダム ストライカーウェポンシステム」で用意されたオリジナル形態「スーパーストライクガンダム」等があるが、本編のHDリマスター化に登場させるにあたってエールストライカーの一部変更や追加バッテリーパックなどの新規設定を盛り込み、晴れて正式な装備となった。
商品情報
ガンプラ
フィギュア
資料リンク
リンク
脚注
- ↑ メタ的な視点で言うと、本機の登場シーンは全て新規作画を用意する必要があるため、制作スケジュールやスタッフの労力を考慮したことと、最終決戦でのドミニオンのローエングリンを防ぐシーンにおいて、パンツァーアイゼン部分のシールドで受けることは演出的に無理があるためと思われる。