GNX-603T ジンクス(GN-X)
- 登場作品:機動戦士ガンダム00
- デザイナー:海老川兼武
- 分類:擬似太陽炉搭載型モビルスーツ
- 装甲材質:Eカーボン
- 全高:19.0m
- 本体重量:70.4t
- 主動力:GNドライヴ[Τ]
- 出力:不明
- 開発組織:コーナー家
- 主なパイロット:セルゲイ・スミルノフ、ソーマ・ピーリス、パトリック・コーラサワー、ダリル・ダッジ、他
国連軍の擬似太陽炉搭載型モビルスーツ。
アレハンドロ・コーナーがヴェーダから盗み出した情報を基に開発させた機体で、スローネ ヴァラヌスのテスト運用で得られたデータを基にしつつ設計には入念な検証を重ねている。
頭部の楕円状の部分にはサブ・コントロール・システムが搭載されており、フラッグ、ティエレン、イナクト等に慣れた各国家群のパイロット達の操縦のサポートを行う他、回避運動等のバックアップも行う。カメラは四眼になっているが、これはGN粒子散布下でのレーダー撹乱に対応する為の処置であり、視覚分析機能が格段に強化されている。また、サブ・コントロール・システムはこの視覚分析用の大型コンピュータも兼ねている。
動力は擬似太陽炉だが、開発を始めた頃はオリジナルの太陽炉を製造して搭載する事も考えられていたようで、完成後もその為の仕様が残っている。なお、擬似太陽炉は起動する為に始動機(スターター)が必要となる為、運用にはある程度の設備が必要とされる。
コクピットは腰部センターアーマーの先端部にあるが、これは擬似太陽炉をコントロールする為の装置類が小型化できず、従来機のように胸部に搭載する事が出来なかった為。しかし、これのおかげで九死に一生を得たパイロットもいる。
最大の特徴は両肩と両腰のGN粒子発生器であり、ガンダムのクラビカルアンテナを強化・再設計している。その為に粒子制御能力が高く、またX字型に配置する事で空中でも高い安定性を保ちながら立てるようになった。ちなみにこの装備は粒子制御に慣れていないパイロット向けに採用された装備である。また、操縦方法もユニオン、AEU、人類革新連盟のMSに近い物となっており、パイロットは機種転換訓練も殆ど必要はない。
カラーリングはグレーでそれは塗装をされている訳ではなくEカーボンのそのままの色であり、CB壊滅後に地球連邦平和維持軍によって開発された機体は塗装されている。
ガンダムに匹敵する高い基本性能を誇っているが、汎用性を重視している為に各ガンダムが得意とする戦術においては劣っている。
また、本機を始めとする「ジンクスシリーズ」は、新型機が開発されてもそれを新規生産するのではなく、旧型機のパーツを換装するだけで対処できるようになっている。
本機の開発には慎重を期しており、まず世界中の民間工場で「ワークローダー用の部品」として製造され、その後に軌道エレベーター内の極秘ファクトリーへ運び込んで組み立てている。
登場作品と操縦者
- 機動戦士ガンダム00(1stシーズン)
- 主なパイロットはセルゲイ・スミルノフ、ソーマ・ピーリス、パトリック・コーラサワー、ダリル・ダッジ。
南極の地下施設に30機が隠匿され、三大国家群に10機ずつ譲渡される。その後、国連軍が結成されるとユニオンにて解体された1機を除く29機に各国のエースパイロットが搭乗し、ソレスタルビーイングとの決戦に投入された。
最終的にはソーマ・ピーリスの搭乗機以外は全て撃墜もしくは大破しているものの、ソレスタルビーイングを壊滅させる事に成功している。
装備・機能
特殊機能
- 換装
- 各部パーツを換装する事で新型機へのアップデートが可能。
武装・必殺攻撃
- GNバルカン
- 頭部に2門内蔵された速射式小型の粒子ビーム砲。主な目的は牽制等。
- GNビームライフル
- 本機の主兵装。威力はガンダムの物と同等で、こちらは近距離での連射用。内蔵された大型GNコンデンサーからエネルギーを供給する。
- GNロングバレルビームライフル
- GNビームライフルにロングバレルを装備した物で、こちらは長距離狙撃用。射程が延びた代わりに連射性が低下している。
- GNビームサーベル
- 両脚部に1本ずつ格納。ビーム兵器故に威力は高いが、一方で耐ビームコーティングのようなビーム対策や大気の状況等で威力が低下してしまうという短所も持つ。
実体剣のような物理的な使い方は出来ない。 - GNクロー
- 両腕部のマニピュレーター。先端が鋭利な形状になっており、本来はエネルギー切れの際の最後の手段と言うべき装備だが、GNフィールド効果を利用すれば攻撃力を底上げ出来る。
- GNシールド
- 腕部に装備される実体盾。中央部にはディフェンスロッドが装備され、GN粒子を放出しながら回転させる事で小型GNフィールドを発生させる事が出来る。
対決・名場面
関連機体
- ジンクス (連邦軍カラー)
- 地球連邦軍が製造したジンクス。
- スローネ ヴァラヌス
- 原型機。
- アドヴァンスドジンクス
- エースパイロット用にカスタマイズしたもの。
- アドヴァンスドジンクス (デボラ機)
- ジンクスII
- 後継機。
- ジンクスIIソード
- ジンクスIIキャノン
- ジンクスIII (地球連邦型)
- ジンクスIII (アロウズ型)
- ジンクスIII (コロニー公社型)
- スペルビア ジンクス
- ジンクスIV (一般機)
- ジンクスIV (指揮官機)
- ジンクスIV コアファイター搭載型
- アヘッド
- ユニオンフラッグカスタムII
- ユニオンに供与された分の1機が解体され、外された擬似太陽炉がこの機体に移植された。