「ガトル」の版間の差分

 
(2人の利用者による、間の2版が非表示)
40行目: 40行目:
 
機体は3つのコンポネートから構成されており、主機を含む本体にミサイル・ランチャーを内蔵したランディングギア・ボックスと、プロペラント・スペースを兼ねたユニットを左右に装着している特異なスタイルを持つ。これは高加速力を利用した敵艦隊への一撃離脱戦法を主眼に置き、本体スペースのほとんどがモビルスーツを上回る加速性能を持つ大出力の推進器で占められているためである。内蔵されたミサイル・ランチャーの他に側面の兵装ステーションには大型対艦ミサイルを装備可能であり、1機あたりの火力は同級宇宙機としては最大と言えるものであった。
 
機体は3つのコンポネートから構成されており、主機を含む本体にミサイル・ランチャーを内蔵したランディングギア・ボックスと、プロペラント・スペースを兼ねたユニットを左右に装着している特異なスタイルを持つ。これは高加速力を利用した敵艦隊への一撃離脱戦法を主眼に置き、本体スペースのほとんどがモビルスーツを上回る加速性能を持つ大出力の推進器で占められているためである。内蔵されたミサイル・ランチャーの他に側面の兵装ステーションには大型対艦ミサイルを装備可能であり、1機あたりの火力は同級宇宙機としては最大と言えるものであった。
  
コックピットはパイロットとコ・パイロット用の物が別々に独立している特殊な構造が採用されており、被弾時にコックピット自体が脱出カプセルとして分離する機能を有している。これは[[ミノフスキー粒子]]散布下では誘導兵器がほぼ無力化されてしまい、命中率を高めるために標的に接近せざるを得ず、危険性が増したために搭載された機構であるとされる。
+
コックピットはパイロットとコ・パイロット用の物が別々に独立している特殊な構造が採用されており、被弾時にコックピット自体が脱出カプセルとして分離する機能を有している。これは[[ミノフスキー粒子]]散布下では誘導兵器がほぼ無力化されてしまい、命中率を高めるために標的に接近せざるを得ず、危険性が増したために搭載された機構であるとされる。それぞれが左右非対称に配置されているのも特徴である。
  
 
機動性を向上させるために各所に姿勢制御バーニアを搭載しているが、モビルスーツの[[AMBAC]]ほどの効率は期待できず、大推力により推進剤にも限りがあったため戦闘可能時間は決して長いとは言えなかった。このこともあり艦載機として戦闘艦に搭載されることは少なかったとされる。
 
機動性を向上させるために各所に姿勢制御バーニアを搭載しているが、モビルスーツの[[AMBAC]]ほどの効率は期待できず、大推力により推進剤にも限りがあったため戦闘可能時間は決して長いとは言えなかった。このこともあり艦載機として戦闘艦に搭載されることは少なかったとされる。
48行目: 48行目:
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
;[[機動戦士ガンダム]]
 
;[[機動戦士ガンダム]]
:初登場作品。
+
:初登場作品。[[パゾク級]]や[[ジッコ]]共々、作中では目立った活躍シーンは無く、ほぼほぼ背景役としての出番が多い。なおTV版においては[[ジム]]が唯一、単独で撃墜した機体であった。劇場版「めぐりあい宇宙」では出番が増えており、[[ア・バオア・クー]]の戦いでは多数の機体が[[ドロス級|ドロス]]から出撃して、連邦軍の[[パブリク]]を撃墜するなどの活躍を見せている。
;[[機動戦士ガンダム バンディエラ]]
 
:
 
 
;[[ガンダム・センチネル|ガンダム・センチネル0079]]
 
;[[ガンダム・センチネル|ガンダム・センチネル0079]]
:
+
:かときはじめ (現カトキハジメ)氏によりリデザインされ、ミサイル発射口がミサイル・セルに変更されるなどのアレンジが加えられた。ロケットノズル部分は後に[[ドラッツェ]]のバックパックとしてデザイン流用されたが、このセンチネル版ガトル自体については未だに外部出演を果たしていない。
 
;[[機動戦士ガンダム サンダーボルト]]
 
;[[機動戦士ガンダム サンダーボルト]]
 
:
 
:
 
;[[機動戦士ガンダム サンダーボルト外伝]]
 
;[[機動戦士ガンダム サンダーボルト外伝]]
 +
:
 +
;[[機動戦士ガンダム バンディエラ]]
 
:
 
:
  
85行目: 85行目:
 
;[[ドラッツェ]]
 
;[[ドラッツェ]]
 
:本機のパーツを流用して開発された機体。元となったデザインはセンチネル0079版となっている。
 
:本機のパーツを流用して開発された機体。元となったデザインはセンチネル0079版となっている。
 +
;[[ザック・ポッド]]
 +
:ホビー用ハンドメイド・モビルスーツの一機種。本機の物に似た兵装ステーションが設けられている。
 
;[[ドロス級]]
 
;[[ドロス級]]
 
:主な母艦。
 
:主な母艦。

2024年11月5日 (火) 14:02時点における最新版

ガトル
外国語表記 GATTLE
登場作品
デザイナー 大河原邦男
テンプレートを表示
スペック
分類 宇宙戦闘爆撃機
生産形態 量産機
推進機関 熱核ロケットエンジン
開発組織 ジオン公国軍
所属 ジオン公国軍
乗員人数 2名
主なパイロット
テンプレートを表示

概要編集

ジオン公国軍の宇宙戦闘爆撃機。ゴブル宇宙戦闘攻撃機の流れを汲んだ設計思想の元に開発されており、モビルスーツ実用化以前から広く使用されていた機体である。

機体は3つのコンポネートから構成されており、主機を含む本体にミサイル・ランチャーを内蔵したランディングギア・ボックスと、プロペラント・スペースを兼ねたユニットを左右に装着している特異なスタイルを持つ。これは高加速力を利用した敵艦隊への一撃離脱戦法を主眼に置き、本体スペースのほとんどがモビルスーツを上回る加速性能を持つ大出力の推進器で占められているためである。内蔵されたミサイル・ランチャーの他に側面の兵装ステーションには大型対艦ミサイルを装備可能であり、1機あたりの火力は同級宇宙機としては最大と言えるものであった。

コックピットはパイロットとコ・パイロット用の物が別々に独立している特殊な構造が採用されており、被弾時にコックピット自体が脱出カプセルとして分離する機能を有している。これはミノフスキー粒子散布下では誘導兵器がほぼ無力化されてしまい、命中率を高めるために標的に接近せざるを得ず、危険性が増したために搭載された機構であるとされる。それぞれが左右非対称に配置されているのも特徴である。

機動性を向上させるために各所に姿勢制御バーニアを搭載しているが、モビルスーツのAMBACほどの効率は期待できず、大推力により推進剤にも限りがあったため戦闘可能時間は決して長いとは言えなかった。このこともあり艦載機として戦闘艦に搭載されることは少なかったとされる。

一年戦争開戦後はモビルスーツが実戦配備され、本機は第一線から退き退役も視野に入れられていたが、ソロモンを始めとする要塞基地やドロス級に配備され、主要防衛ラインの主力として活躍することとなった。ア・バオア・クー防衛戦にも投入されており、終戦時には700以上が残存したとされている。

登場作品と操縦者編集

機動戦士ガンダム
初登場作品。パゾク級ジッコ共々、作中では目立った活躍シーンは無く、ほぼほぼ背景役としての出番が多い。なおTV版においてはジムが唯一、単独で撃墜した機体であった。劇場版「めぐりあい宇宙」では出番が増えており、ア・バオア・クーの戦いでは多数の機体がドロスから出撃して、連邦軍のパブリクを撃墜するなどの活躍を見せている。
ガンダム・センチネル0079
かときはじめ (現カトキハジメ)氏によりリデザインされ、ミサイル発射口がミサイル・セルに変更されるなどのアレンジが加えられた。ロケットノズル部分は後にドラッツェのバックパックとしてデザイン流用されたが、このセンチネル版ガトル自体については未だに外部出演を果たしていない。
機動戦士ガンダム サンダーボルト
機動戦士ガンダム サンダーボルト外伝
機動戦士ガンダム バンディエラ

装備・機能編集

特殊機能編集

兵装ステーション
機体両サイドに合計4基配置されている大型の兵装ステーション。
分離
被弾時にコックピットを脱出カプセルとして分離可能。後部には推進用ロケットが設けられており、短時間の推進が可能となっている。

武装・必殺攻撃編集

機関砲
コックピット下部にそれぞれ2門ずつ内蔵されている30mm機関砲。
5連装ミサイル・ランチャー
機体左右に内蔵されているミサイル・ランチャー。
大型ミサイル
機体左右の兵装ステーションに最大4発装備可能な大型対艦ミサイル。
20mm機銃
サンダーボルト版に機体に機関砲の代わりに装備されている機銃。
ビッグ・ガン
サンダーボルト版の機体が使用した長距離狙撃用の固定ビーム砲。本来はモビルスーツ用の武装だが、本機でもケーブルで繋いで射撃管制を行うことが可能。

対決・名場面編集

関連機体編集

ゴブル
本機の設計の元となった機体。
ドラッツェ
本機のパーツを流用して開発された機体。元となったデザインはセンチネル0079版となっている。
ザック・ポッド
ホビー用ハンドメイド・モビルスーツの一機種。本機の物に似た兵装ステーションが設けられている。
ドロス級
主な母艦。

商品情報編集

リンク編集