カイラスギリー
カイラスギリー (Keilas-Guilie)
編集ザンスカール帝国が建造した宇宙要塞。中心部に1,320mの砲身を持つ巨大荷粒子砲「ビッグ・キャノン」を備えており、ガチ党の武断的性格を反映した兵器と言える戦略衛星である。
戦略目標を攻撃するための戦略兵器として開発され、初期には地球の衛星軌道上に固定し、その巨体と火力で地球連邦政府及びコロニー国家群を恫喝・牽制する「ビッグ・キャノン構想」のもと運用することを想定していたが、要塞司令タシロ・ヴァゴは地球掃討作戦にこだわっており、これによって低軌道上から地表の特別区を直接攻撃するカイラスギリー作戦を計画していたとされる。
要塞はビッグ・キャノンと一体化しており、粒子加速器と砲身、管制システムで構成されている。ただし、自力の防衛システムや自律航行機能などは備えていないため、艦隊などによる護衛が必要であり、移動の際も宇宙艦艇による牽引が想定されていたため、要塞の建造およびその制御と防衛を司るスクイード級が建造されている。
戦略級の指向性エネルギー兵器としては小型で、常駐する防衛艦隊もあって運用は比較的容易であったが、その過剰な破壊力や1,000mを優に超えるサイズゆえに運用には大きな制約が課されており、戦術レベルでの戦闘では妨害を受けやすい。また、政治・軍事の両面で取り回しにくいという点はかつてのコロニーレーザーと同様である。
登場作品
編集- 機動戦士Vガンダム
- 初登場作品。第15話~第27話で登場。ザンスカール帝国の軍事衛星として地球の衛星軌道上に運搬され組み立てが行われ、タシロ率いる防衛艦隊「カイラスギリー艦隊」は要塞建造を阻止するべく行動した連邦軍のバグレ隊を退けるなどの戦果を挙げた。だが、宇宙へ上がったリガ・ミリティアの展開した攻略作戦を受けてスクイード1とともに奪取され、完成したビッグ・キャノンはリガ・ミリティアによってザンスカール本国のコロニー港湾部への攻撃に用いられることになった。クロノクル・アシャーの機転によって発射直前に砲身にダメージを受けたことで狙いは反れたものの、本国に集結していたズガン艦隊に甚大な被害を与えることには成功している。
- ∀ガンダム
- 「カイラス・ギリ」とも呼ばれ、ムーンレィスが保有し、ターンXがこのコントロール機能を持つことが示唆されているが、アニメ本編中には登場することはなかった。『月に繭 地には果実』及びマガジンZ版では月の運河に設置された粒子加速器を使用した荷電粒子砲として描写されている。
- ガンダムビルドファイターズA-R
- カルロス・カイザーの操るガンプラとして登場。第8回ガンプラバトル選手権準決勝第一試合で防衛艦隊とその艦載機もろともカイザーただ一人によってコントロールされ、ユウキ・タツヤの操るアメイジングフルアメイジングストライクフリーダムとバトルロイヤルさながらの壮絶な攻防を繰り広げた。
- 月刊モビルマシーン
- VOLUME 43でトリムールティとビッグ・キャノンの類似点が指摘されており、トリムールティに関する記述がビッグ・キャノン構想の漏洩に繋がるであろう恐れからタシロはフィロス編集長をイエロージャケット本部に召喚し、日本語抄訳版の発売を繰り延べにするよう要請を出している。
施設構造
編集- ビッグ・キャノン
- 全長1,320mにも及ぶ荷粒子砲身。狭義ではこの砲身のみが「ビッグ・キャノン」と呼ばれる。荷粒子の発生や初期加速は粒子加速器で行われるが、偏向用の砲身にも粒子加速機能は備わっている。発射にはザンスカール本国と艦隊司令の許可が必要とされる。
- 粒子加速器
- ビッグ・キャノンの左右に接続される、直径500mほどの粒子加速器。ビームの発生と加速を担う熱核融合炉一体型と推定されている。加速器は渦巻き状になっており、本来の全長(推定10km)と比べれば遥かに小型化されている。
- エネルギー・ケーブル
- カイラスギリーとスクイード級の連結・各ユニットの接続などに用いられる超大型ケーブル。スクイード級からの要塞の制御およびエネルギー供給にも用いられているとされる。
- 発射システム
- カイラスギリーに連結されたスクイード級がビッグ・キャノンの管制システムを兼ねるが、連結が解除された場合は砲身部のコントロールルームからマニュアル操縦で発射することが可能。
関連用語
編集- トリムールティ
- 宇宙世紀0116年にハウゼリー・ロナがコロニー公社とともに建造を進めていた隕石迎撃衛星。ハウゼリーが提唱した地球保全法案で地球の特別区を攻撃するという役割を与えられており、このコンセプトがビッグ・キャノンに通じている。
- スクイード級
- カイラスギリーの防衛と運搬、ビッグ・キャノンの制御を司る大型宇宙戦艦。カイラスギリー艦隊にはスクイード1及び2の二隻が配備されていたが、スクイード1は要塞諸共リガ・ミリティアに奪取され、リーンホースJr.へ改修。スクイード2もズガン艦隊旗艦ダルマシアンに改装されることになった。
- ザンネック
- 成層圏から地表を攻撃可能な長距離ビーム砲「ザンネック・キャノン」を有し、機体背面の粒子加速器で加速したビームを発射することから「ミニ・カイラスギリー」とも呼ばれている。
余談
編集- ビッグ・キャノンを2つの円形の粒子加速器が挟んでいる形状から、ネット上では男性器をモチーフにしているのではないかと邪推されているが真偽は不明。なお、後年の漫画『銀魂』には掛け値なしの直喩であるネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲が登場しており、同作のアニメではレギュラーキャラクターの一人をウッソ役の阪口大助が演じていることもあってこちらと関連付けるミームも多い。