厄祭戦

2020年5月7日 (木) 13:26時点におけるTomo (トーク | 投稿記録)による版 (→‎概要)

概要

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』シリーズのバックストーリーとして設定されている大戦。

約300年前、各勢力が無人兵器を積極的に投入し続けた結果、人類の手に余る過剰な殺戮兵器である「モビルアーマー」を生み出してしまった事に起因する、無人モビルアーマーと人類による大規模戦闘である。

ハシュマルをはじめとするモビルアーマーは少しでも多くの人を殺すようにプログラミングされており、操縦はおろか補給・修復から攻撃目標の決定まで一切人の手を介さず行動でき、人体の生理的限界も無い為、反応速度も人間のそれを超える程であった。これに対抗する為、人類側は阿頼耶識システムを備えたモビルスーツを開発し、実戦投入していった。

後にギャラルホルンを設立するアグニカ・カイエルセブンスターズの先祖たち、そして彼らの駆るガンダム・フレーム採用機の活躍によってMAの大半が駆逐され、戦後間もなく設立されたギャラルホルンによりヴィーンゴールヴ宣言が発されたことで終結した。

影響

人類の約4分の1が命を落としたとされるほか、文明が大きく後退し、厄祭戦の時代に開発されたモビルスーツに使われる技術の中には再現不可能となってしまったものもある。ただし高硬度レアアロイやエイハブ・リアクターは300年以上経っても老朽化しない耐久性を誇り、当時のMSはレストアすれば誰でも問題なく戦力化できる一方、MSを近づけることでMAを呼び覚ましてしまう危険性をはらんでいる。

戦後は「P.D.(Post Disaster)」という紀年法が新たに採用され、ヴィーンゴールヴ宣言が発表された年をP.D.001年としている。この年以後の社会は四大経済圏によって分割統治されるようになり、ギャラルホルンがそれらの治安維持を担う構図ができた。また、ギャラルホルンはエイハブ・リアクターの開発技術を独占し、ダインスレイヴや無人兵器、阿頼耶識システムや義肢などの技術を禁忌としたことで支配体制を盤石なものとした。

登場作品

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ
物語はP.D.323年の出来事とされている。3世紀前の出来事とあって詳細は語られておらず、マクギリス・ファリドなどごく一部の人間を除けば当時の事情や技術に疎い人間が多い一方、登場する兵器の殆どはその時代からあるものが原型となっているおり、従来の作品より遥かにタフであることが描かれている。

関連用語

モビルアーマー
ハシュマルをはじめとする無人兵器。子機であるプルーマを無数に生産して自動で補給・修復できるほか、ビーム兵器やプルーマによる物量戦などを用いて効率的に多数の人を殺すことに特化している。このため人口密集地を優先して攻撃する性質があるほか、MSと対峙した場合はコクピットを執拗に攻撃する。作中ではハシュマルのみしか登場しておらず、無数にいたとされる他のモビルアーマーについては詳細不明だが、天使の名を冠していたとされる。モビルスーツを感知すると自動的にスリープを解除して活動を再開するリスクもある。
モビルスーツ
モビルアーマーに対抗するべく人類が開発した有人兵器。エイハブリアクターを動力源としてフレームに装甲や武装などの外装を取り付ける形式で、阿頼耶識システムを採用していたほか、高硬度レアアロイ製フレームにエイハブ・リアクターを搭載し、ナノラミネートアーマーによる高い防御力を持つ点はMAと共通していた。。
ロディ・フレーム/ヘキサ・フレーム
厄祭戦中期に開発・大量生産されたとされるフレーム。重量級のロディ・フレームに対して軽量級のヘキサ・フレームは損耗率が高く、戦後の残存数は少ないとされる。
ガンダム・フレーム/ヴァルキュリア・フレーム
厄祭戦末期に開発されたフレーム。戦中はリアクター2基を並列に搭載し高出力を発揮したガンダム・フレームは高く注目され、それぞれに悪魔の名が与えられたものの、コストの高さと整備性の悪さから生産数は72機のみ。僅か9機しか生産されなかったヴァルキュリア・フレームは戦後にシンプルかつ軽量な特徴を評価されギャラルホルン製MSフレームのベースとなった。
ゲイレール・フレーム/グレイズ・フレーム/レギンレイズ・フレーム
戦後にギャラルホルンによって開発されたフレーム。上記のヴァルキュリア・フレームを祖とし、高い汎用性が特徴。
テイワズ・フレーム/イオ・フレーム
戦後にテイワズが開発したフレーム。リアクターの独自開発には至っていないため、戦場でレストアしたものを使用する。
高硬度レアアロイ
MAやMSのフレームや一部の兵装の構成部材。耐久性が高く、下記のリアクターと併せてMAやMSが300年以上稼働可能な状態を保てる技術的な裏付けとなっている。
エイハブ・リアクター
MAやMSの動力源。並外れた耐久性を誇り、厄祭戦から300年以上経っても問題なく稼働するためレストアして再使用できる一方、稼働状態のまま放置されるとデブリ帯を形成するデメリットもある。
ナノラミネートアーマー
エイハブ・リアクターから放出されるエイハブ粒子によって装甲の強度を大幅に引き上げる技術。
阿頼耶識システム
人体に外科手術で埋め込んだ端子とMSの操縦系を接続し、高度なMS操縦を可能とする技術。戦後はギャラルホルンによって禁忌とされたが、圏外圏では不完全で人体への悪影響が大きい施術が横行し、ギャラルホルンでも極秘に研究を続けている。
ダインスレイヴ
高硬度レアアロイ製の質量弾頭を電磁投射機で射出する質量兵器。対MA用に開発されたが、発射地点を予測できれば回避が可能なのでMSによる直接戦闘が必要となった。阿頼耶識と同じく戦後はギャラルホルンによって禁止されたものの、当人は大量に保持し続けている。

資料リンク

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