ミノフスキー粒子

2019年10月15日 (火) 15:59時点におけるTomo (トーク | 投稿記録)による版

ミノフスキー粒子(Minovsky Particle)

トレノフ・Y・ミノフスキー博士によって発見された光子と対になる粒子。宇宙世紀0040年代にミノフスキー博士が発表した統一場理論を証明する為に存在が仮定され、0069年に実証された。

マイクロ波から超長波にいたる電磁波の大半を減衰させる特殊電磁場効果を生み出す他、非伝導性物質を透過する強い透過性を持つ。通常では存在せず、人為的に生成し散布しないとその効果は現れない。

ミノフスキー粒子はプラスかマイナスの電荷を持ち、互いの斥力(タウ・フォース)により立体格子状の「Iフィールド」を形成する。Iフィールドは空間そのものが電荷を帯びている為、そこを通過しようとする電磁波を遮断・減衰させ、一度散布されるとフィールドが消滅までの約一ヶ月間効果を発揮し続ける[1]。また、伝導物質に対してもある程度の透過性があり、この効果とIフィールドの特殊電磁場効果によって電波や電子機器、通信機器やミサイルなどの自動追尾装置の性能が著しく低下し[2]、ときに使用不能に陥る。その為シールド処置の施された電子回路や光集積回路などを除く電子機器は電磁気力を失い制御力を無くし、電波放射による反射波で物体の探知を行う機器であるレーダーが無効化される。

あくまで粒子の性質による電磁気力の吸収漸減の為電子機器自体は物理的に壊れる事は無く、粒子が消滅し影響が無くなった時点で機能は元通り回復する。MSなどにレーダーが標準装備されているがこれは粒子の無い状態で使用するだけではなく放射電波の阻害具合を計る事で「ミノフスキー粒子濃度チェッカー」の機能も持たされている為である。

一説には赤外線や一部の可視光線も阻害するとされ、シャア・アズナブルのパーソナルカラーの赤はこの効果を狙ったとの説がある。

ミノフスキー粒子を用いた物理学全般をミノフスキー物理学と呼称し、これを応用してミノフスキー・イヨネスコ型核融合炉や重力に逆らうミノフスキークラフトメガ粒子砲Iフィールド・ジェネレーター等が生み出されている[3]

散布領域ではレーダーや通信の使用が難しくなる為、機体同士が接触して装甲の振動で音声を伝える「接触回線[4]」やレーザー通信、発光信号やハンドサイン、信号弾などで通信を行う。また、ミノフスキー粒子散布下での索敵システムも模索されており、伝導性物質の位置とサイズを推定するミノフスキー干渉波形成分析式逆探知システム、Iフィールドの崩壊状態を観測して散布時期を推定して散布源の位置を割り出すミノフスキー・レーダーなどがその代表例である。が探知精度は正常動作している状態のレーダーに比べ著しく劣るレベルの物でしかない。

なお、粒子を散布し戦術的に利用する事を考えたのはUC0079年代のジオン軍が初であり、それまではこの粒子の利用法は艦砲用メガ粒子砲やM&Y式ジェネレーターなどの用途に使用は限定され、特徴的な電波漸減の性質などは「漏れた場合のデメリット・ネガティブ要素」でしかなかった。

また、粒子散布領域では電波がほぼ遮断されるものの、ミノフスキー粒子は人為的に散布しなければ効果を発揮しないという性質上、平時に散布領域が存在する事は「そこに何かある」という証明となってしまう為、隠密行動ではあえて粒子散布を行わなかったり、徐々に粒子の濃度を上げるといった手段が講じられている。

登場作品

機動戦士ガンダム
機動戦士Ζガンダム
機動戦士ガンダムΖΖ
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
機動戦士ガンダムUC
機動戦士ガンダムF91
機動戦士Vガンダム

関連用語

ミノフスキークラフト
Iフィールド斥力による浮揚力場形成技術及びその機器。
ミノフスキーフライト
ミノフスキードライブ
ミノフスキー粒子力場による斥力発生を用いた反発力場推進システム及びその機構。
熱核融合炉
「M&Y型熱核融合炉」において使用され、かつミノフスキー粒子そのものも生成供給する。
Iフィールド
ミノフスキー粒子による斥力立方格子力場フィールド全般を指す語だが一般的にはそれを用いた対メガ粒子ビーム兵器用バリア力場発生システムの事を指している場合が多い。
メガ粒子砲
ミノフスキー粒子を縮退変換生成した「メガ粒子」を投射する指向性エネルギー兵器の総称。
ニュートロンジャマー
C.E.世界に存在する核分裂抑制の為の兵器。電波撹乱等の特性も持っている。
GN粒子
GNドライヴから放出される特殊粒子。ミノフスキー粒子と酷似している。
エイハブ・ウェーブ
P.D.世界に存在する「エイハブ・リアクター」から発生する「エイハブ粒子」の崩壊時に生じる磁気嵐。電磁波を阻害する性質などはミノフスキー粒子に近似する。

リンク

脚注

  1. ミノフスキー粒子は発生源から距離の二乗に比例する速度で加速する為、立体格子を維持することが出来ない。逆に言えば、一ヶ月程度の期間が経てばその効果は消滅する。
  2. 「電磁波を増幅し導体などに過負荷を与え破壊する原理」と勘違いされる事が多いが実際は真逆の「電磁波エネルギーを吸収し漸減する」事でこの効果が発生している。
  3. ミノフスキー粒子を利用した軍事技術全般はMAWS(Minovsky-theory Aapplied Weapon System=ミノフスキー理論応用兵装体系)、もしくはMBW(Minovsky Bame Weapon=ミノフスキー粒子兵器)と呼称される。
  4. 「お肌のふれあい通信」の俗称でも呼ばれている。