Ξガンダム

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Ξガンダム
読み クスィーガンダム
外国語表記 Xi Gundam
登場作品 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ
デザイナー
  • 森木靖秦 (閃ハサ、GジェネF)
  • カトキハジメ (GFF、劇場版閃ハサ)
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スペック
分類 ニュータイプ専用試作型モビルスーツ
型式番号 RX-105
頭頂高 26.0m
全高 28.0m
本体重量 32.0t
全備重量 80.0t.
主動力 熱核融合炉
ジェネレーター出力 3,980kw
スラスター総推力 160,000kg
装甲材質 ガンダリウム合金
センサー有効半径 30,000m
開発組織 アナハイム・エレクトロニクス社
所属組織 マフティー
主なパイロット マフティー・ナビーユ・エリンハサウェイ・ノア
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概要

反地球連邦組織「マフティー」がアデレード会議襲撃の為に準備したアナハイム・エレクトロニクス社の第5世代モビルスーツ。名称の「Ξ」は「クスィー」と読み、ギリシャ文字の「ν」の次に位置する[1]。頭頂高は26mを越え、腕部も標準的なMSよりも大型化しており、ガンダムの名を冠してはいるものの、異形なシルエットを際立たせた形状を持つ。

同じ第5世代MSであるペーネロペーとは姉妹機にあたるが、機体内蔵型のミノフスキークラフトミノフスキー・フライト・ユニット)を実装している点については、より画期的技術が投入され、最新システムのビーム・バリアを装備している。ペーネロペーは同様の機能をオプション・ユニットに依存していた為、Ξガンダムこそが単独で機能する完成された第5世代MSだったと言える。

本機は高性能なニュータイプ専用機でもあり、頭部サイコミュブロックによりパイロットの脳波を拡大させる事が可能。更にビーム・ライフルやシールドといった標準的な装備に加え、ファンネル・ミサイルを搭載するなど、重武装な機体であった点も特徴である。大型の腕部も外見上の特徴で、前腕部は3連装ミサイルのコンテナも兼用していた。

宇宙世紀0105年時においてミノフスキーフライトによる単独での飛行を可能とするMSは本機とペーネロペー以外に存在せず、マフティーが寡兵でありながら地球連邦軍と渡り合えたのも偏に切り札たる本機が持つ高い戦闘力によるものと言える。一方で、組織の懐事情もあってか、運搬作業等に使用される事もあった。

登場作品と操縦者

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ (原作小説版)
初登場作品。パイロットはマフティー・ナビーユ・エリンことハサウェイ・ノア
カーゴ・ピサによって月から地球へと運ばれ、ハサウェイが乗り込んでキルケー部隊と交戦しグスタフ・カールを撃墜、キルケー部隊の人質となっていたガウマン・ノビルを救出しつつペーネロペーをも圧倒した。エアーズロックでの戦闘や連邦軍基地の襲撃等でも高い戦果を挙げたが、アデレードの閣僚会議襲撃時にペーネロペーを激闘の末に追い詰めようと追撃した際、地上に仕掛けられていたビーム・バリアーに接触してしまった事で行動不能に陥り擱座し連邦によって捕獲された。
戦闘後はアデレード空港にて連邦軍のメカニック・マンによる調査が行われたが、製造元を突き止める事は出来なかった。
SDガンダム GGENERATIONシリーズ
『閃ハサ』が初参戦した『F』で初登場。参戦に伴い、森木靖秦によるリファインが行われた。「ビーム・サーベル使用時にビーム・バリアーが展開される」「高速で飛び交うファンネル・ミサイル」といったようにアニメーションで見られるようになった。
機動戦士ガンダム EXTREME VS.シリーズ
『FULL BOOST』にペーネロペーと共に初参戦。追加武装としてメガ粒子砲とミサイルポッドが新たに設定された。以降、各ゲーム作品においても標準武装として実装されている。
ガンダムビルドファイターズトライ
最終回で公式映像化。同じく映像化されたガンダムTR-6[ウーンドウォート]などと共にカリマ・ケイラフレシアを撃破した。なお、ここのシーンで使用したファンネル・ミサイルは緑色に発光している。
ガンダムビルドダイバーズRe:RISE
第1話のGBNアップデート告知映像の最後に、ユニコーンガンダムと相対する本機の姿が描かれ、宇宙世紀0100年を跨いだ新旧ガンダム対決を実現した。
機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ (劇場版)
機体デザインがそれまで主流だったGジェネ版デザインから原作小説に準じたものへと一新された。また、搭載されているミノフスキークラフトについても「ミノフスキー・フライト・ユニット」へと設定が改められている。

装備・機能

特殊機能

ミノフスキークラフトミノフスキー・フライト・ユニット
ミノフスキー粒子の性質を利用した空中浮遊システム。肩部アーマーと脚部に内蔵されている。第5世代MSの必須技術であり、これによってSFSに頼らない高高度での空中戦が可能となったが、その反面機体の大型化を招く一因となった。
ビーム・バリアー
ミサイルやビームに対する防御機能があるバリアー。
音速飛行時には、波形を変化させたビームを進行方向に向かって放射し、大気の干渉を拡散させて空気抵抗を減らす役割を持つ。この時Ξガンダムは人型形態のまま大気圏内でマッハ2以上の速度で飛行が可能。その際、まるで機体が発光しているように見える。
フライト・フォーム
ミノフスキークラフト(ミノフスキー・フライト・ユニット)を搭載した肩アーマーと背部のスタビライザーを展開する事でフライト・フォームへ変形可能。
『Gジェネ』でのリデザイン以降盛り込まれたギミック。

武装・必殺攻撃

バルカン砲
頭部に2門内蔵されている。
リファイン後に追加された武器で、小説版デザインには存在しない。劇場版では頬部ダクトの内上部に内装されている形で搭載。
ビーム・ライフル
Ξガンダムの主兵装となる携行式のビーム砲。過去のモデルと比較して倍に近い初速があるとされ、その威力はグスタフ・カールを一撃で破壊する程であった。Eパックは本体の後端に備える。
ビーム・サーベル
両肩部に1本ずつ、計2本マウントされている接近戦用の武器。MSを両断する程の高出力を有し、νガンダムと同じく柄の後端からもビーム刃を発生させる事が可能。手に持って使用する他、マウントしたままでもビーム刃を形成して攻撃可能とされる。
ファンネルミサイル
ミノフスキー粒子散布下において、発射後に一定の軌道変更及び追尾運動を可能にしたサイコミュ誘導式のミサイル。搭載箇所はフロントスカート裏。計10発搭載されている。大気圏内でも問題なく使用可能だが、通常のファンネルと違ってビーム砲は内蔵されておらず、それ自体が相手に突撃して破壊する。
ミサイル
両肘部と両膝部に3発ずつ、計12発を内蔵。シールド裏にも搭載されている。こちらは通常弾で、サイコミュによる誘導は不可能。
シールド
主に左腕に装備される外装式の増加装甲。メガ粒子砲に対しても充分な防御力を発揮する他、先端にビーム・キャノンを備えており、副兵装としての役割も有する。
サンド・バレル
敵のミサイル攻撃や実弾攻撃に対して使用する防御兵装。散弾を発射し、約50%の確率で敵弾を迎撃する。
メガ粒子砲
両肩部の前面装甲に1門ずつ、計2門を内蔵。「メガ・ビーム・キャノン」とも呼ばれる。発射時には、砲口が装甲ごと前方に向けられる。
「EXVS」に参戦した際、新規に設定された。
ミサイルポッド
リアスカートに追加可能なオプション装備。
5基のスラスターやランディング・ギアも設置されており、その形は後方に伸びる尾や第三の脚を思わせる。多数のマイクロミサイルが両側面からカバーとなっているフィルムを突き破って発射される。使い切った後は装備をパージし、デッドウェイト化を回避する事が可能。
「EXVS」に参戦した際、新規に設定された武装で、デザイン設定の際に「ミサイル・ポッドを付けてほしい」という要望を受けて追加された経緯がある。

対決・名場面

ペーネロペー

関連機体

ペーネロペーオデュッセウスガンダム
同時期にアナハイムの別工場で開発されていた姉妹機。Ξガンダムはペーネロペーより後発であり、第5世代MSとしての完成度はΞの方が高い。
クシャトリヤ・リペアード
ファンネル・ミサイルと同様の武器としてファンネルの先端にシュツルムファウストの弾頭を取り付けた「改造ファンネル」を装備している。
νガンダムHWS装備型
ファンネル・ミサイルはこの機体に搭載しようとして断念された「サイコミュ・グレネード」の研究成果であると言われている。

余談

  • デザインは都合三度変更されており、その関係から大きく分けて原作小説で登場した原作版、『Gジェネ』参戦時にリファインされたGジェネ版、カトキハジメ氏によって手がけられたカトキ版、劇場版に登場するアニメ版の四つのデザインが存在する。
    • Gジェネ版は原作版を下敷きにしつつ頭部と胸部のデザインを大きく変更しており、原作版に無かった口元の「への字」スリットの追加や胸部アンテナの撤去が行われている。カトキ版も概ねGジェネ版のデザインに準じつつ、他の機体と整合性を持たせる方向に調整が施されている。
    • アニメ版はGジェネ版のデザインをベースにしているが、頭部と胸部のデザインを原作版に寄せており、マニピュレータが他の機体より大きくデザインされ、胸部のカラーリングも白くなっている[2]
      余談だが、そのカラーリングと刺々しい機体形状からロボットアニメ「冥王計画ゼオライマー」の主役メカ、ゼオライマーを思い浮かべたという意見も散見される。

商品情報

ガンプラ

フィギュア

資料リンク

リンク

脚注

  1. これは、アムロ・レイが最後に搭乗したνガンダムを引き継ぐという意図を持つ。
  2. この配色は「月刊ニュータイプ 1989年10月号(及び小説の挿絵)」に掲載されている美樹本晴彦氏による挿絵が基と思われる。