イノベイド(Innovade)
「機動戦士ガンダム00」シリーズに登場する人造人間のこと。
将来において人類が到達するであろう進化種「イノベイター」を模倣して作られた存在であり、イノベイターに模造の「イド」を加えてイノベイドと名付けられている。
創造者であるイオリア・シュヘンベルグの意図は他にもっと重要なものがあったが、一般的には人間を理解できないヴェーダに代わって人間を観察・評価するためのデバイスとされ、個々の自意識を有すると同時にその殆どがヴェーダとリンクしており、人間についての情報を常にアップロードし続けている。またそれと同時にヴェーダからの監視も受けており、計画に反する行動を起こすものには強制停止をかけられる。
その能力的にはオリジナルのイノベイターと変わるところはなく、脳量子波を扱える。またイノベイド固有の特徴としてシリーズ全体を通し、その肉体は受精卵から生成するのではなく、培養機の中で細胞一つ一つをナノマシンによって組み上げたもので、誕生したその時から設定年齢の外見を有している他、不老である(そのため社会に送り込まれた「端末」は、ある期間で人格データを入れ替えられて別の存在として再度送り込まれるようだ)ことが挙げられる。またそれとは別にヴェーダを介した能力をいくつか所有する個体もあり、サブボディに人格を移譲したり、ヴェーダとリンクした機械を無線操作するなどのヴェーダの機能の一部を特権として使用できる者もいる。
ちなみにDNAパターンは当時ソレスタルビーイングに協力していた科学者たちから提供されたものであり、意外とパターンが少ないのか同じ容姿を有したものがかなり多い。またその人格もヴェーダに登録されているサンプルから出来ており、それも相まってかイノベイドの自覚のあるものは、総じて人類を愚かな存在として否定的であり、人間とは違ったメンタルを形成している。
イノベイドも大きく二種類に分けられ、自身がイノベイドだと知らぬまま人類社会に潜入し情報収集する情報収集型と、戦闘要員やエージェントとして活動する戦闘型が存在する。イノベイドは基本的に全て中性であり、必要な場合にのみ性別が付与され同一パターンから男女どちらも造り出せる。情報収集型は自身が人間でない事に気付かぬよう有性であり、不老長寿で周期的に一瞬だけヴェーダと無自覚によるリンクをしている以外は一般人と変わらない。戦闘型は偽装が無用である事などから中性であり、ヴェーダに対して忠実な存在として計画遂行に関わる内容に従事している。リンクによりレベルに応じた情報を意識下に取得し、総じて人より高い身体能力を有している。
後に最初期のイノベイドにしてイノベイドを統括する立場にあるリボンズ・アルマークがその能力と傲慢な人格から増長し、イノベイドたちを引き連れてヴェーダを掌握し、自ら人類のイノベイターに成り代わろうと「イノベイター」を名乗った。
登場作品と役柄
- 機動戦士ガンダム00
- 2ndシーズンの最大の敵として、刹那達のの前に立ちはだかる。なお情報収集型は世界中に何万人といるようで、最終回のエンディングをよく見ると、これまでに登場したイノベイド達と似たような姿をしたイノベイドが議員達や民衆の中に紛れ込んでいるのがわかる。
- 機動戦士ガンダム00I
- 劇場版 機動戦士ガンダム00