マウアー・ファラオ | |
---|---|
外国語表記 | Mouar Pharaoh |
登場作品 |
|
声優 |
榊原良子 (TV版Ζ) 林真里花 (劇場版Ζ) |
プロフィール | |
---|---|
種族 | 人間 (アースノイド) |
性別 | 女 |
年齢 | 17歳 (劇場版Ζ) |
没年月日 | 宇宙世紀0087年9月 |
髪色 | 青緑 |
瞳の色 | 青緑 |
職業 | MSパイロット |
所属 | ティターンズ |
階級 | 少尉 |
主な搭乗機 | ガブスレイ |
概要 編集
ティターンズのMSパイロット。同じ部隊に所属するジェリド・メサの同僚であり、彼の恋人である。当初はジャブロー内のニュータイプ研究所で訓練を受けていた。
ティターンズに入った当初は軍人として出世する野心を秘めており、グリプス戦役において軍の後ろ盾を得て、己の才能を試そうとしていた。しかし、そんな彼女の意識に変革をもたらしたのがジェリドとの出会いだった。
自爆間近のジャブローから脱出しようとする彼に手を差し伸べ助けたマウアーは当初、エリート候補生であるジェリドを利用し、踏み台にするつもりだった。しかし直情径行的な性格のジェリドを諌める役に徹する内、次第にその初心は無くなっていき、いつしか愛情へと変わっていった。以降、女として彼を献身的に支えていき、ジェリド自身も彼女の配慮を受け、より幅広い視野で物事を見るようになっていくと共にマウアーと相思相愛の関係となる。
ジェリドに対する想いは本物であり、野心を引き合いに出し籠絡しようとしたパプテマス・シロッコの誘いにも一切乗らず、ジェリドと共に歩む道を選んでいる。作中、数々の女性がシロッコに籠絡された中、彼女はその危険性を感じ取り誘いに乗らなかった唯一の人物である。
しかし、愛深き故に、最終的にΖガンダムが放った一撃からジェリドを庇う形で戦死。女として生き、女として散る最期を迎えた。これまでカミーユによって大切な者を奪われてきたジェリドにとっても、最愛の人物を奪われた事実はあまりにも残酷な出来事であり、よりカミーユとの確執を深める事となった。
登場作品と役柄編集
- 機動戦士Ζガンダム
- 初登場作品。第12話でジェリドを救う謎のキャラクターとして登場してからは音沙汰が無かったものの、第21話にてMSパイロットとしてジェリドと共に再登場した。ジェリドを献身的に支えたものの、第30話にてジェリドを庇って戦死。最期まで女としての生き方を貫き通した。
- 機動戦士ΖガンダムII A New Translation 恋人たち
- 声優が林真里花氏へと変更された。TV版では設定されていなかった年齢も、ジェリドより7歳も低い17歳に設定されている。
ただ、声質と年齢にギャップが生じる事に。 - 機動戦士Ζガンダム Define
人間関係編集
ティターンズ編集
- ジェリド・メサ
- 同僚であり恋人。出会った当初は心算ではなかった筈なのだが、次第にその愛は本物になっていた。
- パプテマス・シロッコ
- ドゴス・ギア所属時の上官。得体の知れない野心を抱く彼に対し危機感を覚えた。また、マウアーを籠絡しようとしてジェリドを蔑む発言をしたため、嫌悪感を抱き彼を完全に拒絶した。転属後にジェリドと再会した際にも「何を考えているか分からない男」と評しその危険性を訴えた。
- ジャマイカン・ダニンガン
- アポロ作戦後、アレキサンドリアへの部隊編入を進言するものの、パイロットに余裕があったため一度は却下された。しかしエゥーゴにフォン・ブラウンを奪還され撤退する際にはジェリドと共に編入される事となった。
- ガディ・キンゼー
- ジャマイカン戦死後の上官。シロッコからジュピトリスに来るよう誘われていたマウアーを呼び出し、再びジェリドと組ませた。
- サラ・ザビアロフ
- 『Ζ』第27話でメガ・ランチャーの射手を務める彼女と共に出撃。カミーユからのプレッシャーを受け発射を躊躇う彼女に必死に発射指示を送った。
エゥーゴ編集
名台詞編集
- 「良いモビルスーツを支給して下さいました。感謝します」
- 『Ζ』第21話より、シロッコとの模擬戦を終えた際に。シロッコの乗るメッサーラの背後を取る実力を見せており、高い操縦技術の持ち主である事が窺える。
- (この子がΖガンダムのパイロットだと言うのか……。この体のどこにあの力が…?)
- 『Ζ』第24話より、フォン・ブラウン市でカミーユ本人と直に対面した際に。戦闘において無類の力を見せるニュータイプパイロットもいざ対面すれば普通の少年。戦闘における実力と実際の容姿とのギャップにマウアーは困惑した。
- 「今までのあなたは、個人的な感情で動いていたわ。でも…それでは上は狙えない。ただの一兵卒で終わってしまう」
- 同上。市内で一時はカミーユやカツとの撃ち合いに発展しそうになりながらも、気持ちを抑え見逃したジェリドを「見直した」と賞賛した際に。一つの物事に囚われ、周囲に目が行かなくなってしまっては出世できる機会も、ましてや生き残る機会もみすみす逃してしまう。そんな直情径行的なジェリドに対してマウアーはアドバイスを送り、より正しく成長できる道へと進ませようとした。
- 「貴方に着いて行くつもりで来たのよ。死にはしないわ……貴方が守ってくれるから」
- 『Ζ』第27話より、メガ・ランチャーの使用に必要なエネルギータンク役のハイザックに搭乗する事をジェリドに案じられた際に。愛する者に全てを委ねた者ゆえの発言であり、マウアーのジェリドに対する愛情の深さが窺える。
- マウアー「ジェリドを死なせはしない!」
カミーユ「こんな距離で撃つと、自分もやられるぞ!」
マウアー「ジェリドを殺そうとした!」 - 『Ζ』第29話より、Ζガンダムに組み付き、ジェリドを窮地に追い込んだカミーユに対して怒りを露にしながら。珍しく感情的になったシーンであり、この時には普段諌められる立場のジェリドも慌てて制止に入った。
- 「ジェリド、覚えておいてね。貴方の後ろにはいつもあたしがいるって…」
- 『Ζ』第30話より、出撃前、「カミーユを倒さない限り、一歩も先に進めない男になっちまった」と思い詰めるジェリドに対して。
- 「守ってみせるって言ったろ…ジェリド」
- 同上、ジェリドを庇った時の最期の台詞。「死にはしない」とジェリドに誓ったマウアーだったが、自らその想いに背いて命を引き換えに愛する者を守るという選択肢を取るに至った。女として愛に生きた末の結末ではあるものの、マウアーはそれに充足し散っていった。
- 「ジェリド…貴方は決して負けない……。貴方は世界を正しい方向に持っていく事が出来る――」
「生き延びる事……戦う事……貴方にとって今はそれが正しい――」 - 死後、ジェリドの前に幻影となって現れた際に。死してなおマウアーはジェリドの可能性と未来を信じ、軍人として、人間として正しき道へと進ませようとした。そのマウアーの想いはジェリドの決意を突き動かし、限界を迎えていた機体でアーガマに最後の特攻を仕掛けさせるまでに至った。しかし、その後のジェリドはマウアーの想いとは裏腹に妄執をさらに強めていき、やがて破滅への道を辿っていってしまう……
搭乗機体・関連機体編集
余談編集
- トレーディングカードゲーム「ガンダムデュエルカンパニー」にマウアーが実装された際、本来の搭乗機であるガブスレイが実装されておらず、代役としてカードの挿絵にバイアランが用いられている。