デシル・ガレット
デシル・ガレット(Desil Galette)編集
- 登場作品:機動戦士ガンダムAGE、機動戦士ガンダムAGE EXA-LOG
- 声優:高垣彩陽(第一部)、寺島拓篤(第二部、第四部)
- 種族:人間(Xラウンダー)
- 性別:男
- 年齢:7歳(第一部)→不明(第二部)
- 身長:178.8cm(第二部)
- 所属:UE(ヴェイガン)
- 役職・称号など:MSパイロット
- 主な搭乗機:ゼダス(第一部)、ゼダスC(EXA-LOG)、クロノス(第二部)
UE(ヴェイガン)に所属している人物。
モビルスーツを手足のように扱う程の非常に高い操縦技量を持つXラウンダーである。
無邪気な性格をしているが、それ故に戦闘を「楽しいゲーム」程度(一応、「命のやり取り」と言う認識は持っているが、「だから楽しい」と思っている)に認識しているなど残忍な一面を垣間見せる。「エデンの住人として認められた存在」として優遇されて育ったためか、第一部、第二部通して精神的に未熟で傲慢であり、敗北するなど思い通りに行かない事があると物に当たる癖がある。この性格ゆえにギーラ・ゾイは彼を持て余し、血の繋がった弟であるゼハート・ガレットからも厄介者扱いされていた。
第一部では主人公以上の技量を持つライバルであったが、第二部では弟のゼハートを見下すも既に自分よりも上位に昇進していたり、宿敵のフリットに固執するが、25年ぶりの再会での戦闘では圧倒され、敗北原因を機体のせいにして、仲間の敵討ちに燃えるマジシャンズ8を焚きつけて勝手に出撃するもフリットにはまともに相手にされず、友軍機を落とされて敵を一人も倒せずに撤退、友軍機を捨て駒にして宿敵のフリットと戦う事なく最後は弟に見捨てられると言う小者に成り果てていた。
しかし、パイロットとしては優秀でウルフとアセムを二対一で圧倒出来るが、フリットが相手だと途端に弱くなり、MSの護衛の無いディーヴァを落とす事すら出来ない(恐らく感情的になり過ぎて猪武者の様に突撃してしまい、デシルの動きを読んで理論的な攻め方をするフリットに後れを取ってしまう為と思われる)。
また、第一部ではユリンを、第二部ではウルフを殺し、結果としてフリットのXラウンダー能力、アセムのスーパーパイロットとしての技量を完全に目覚めさせる結果となっている。
尚、第一部で一度、フリットからAGEデバイスを盗んでガンダムAGE-1に勝手に乗り、ガフランと交戦した後に返しているが、この時にガンダムAGE-1を乗り逃げしていれば、アンバットを落とされる事も後のガンダムの後継機も現れる事もなく、戦争はヴェイガンの勝利でほぼ確定していたと言っても良い(ガンダムを奪わなかったのは、乗機であるゼダスに遠く及ばないと思っていただけなのかもしれない。後にアンバット攻略戦でそのガンダムに敗れることになるのは皮肉な話である)。一人称は「僕」だったが、成人の場合は「俺」に変化した。
小説版ではビッグリング防衛戦が省かれていた為、ノートラム攻防戦の前にコールドスリープから目覚めている。その為、作中ではノートラム防衛線にしか出撃はしていない。それ故、フリットとは一度も戦場で戦う事は無かった。コールドスリープから目覚めた時には弟のゼハートにAGEシステムを手に入れる機会を捨てた事を皮肉られ、逆上して手を上げ、ゼハートからはXラウンダーが人類の退化である象徴として見られていた。最後はウルフを殺した後にアセムのウルフファングの前に敗北してダウネスを地球に落とそうとするが、アセムとゼハートの二人に敗北し戦死している。
PSPゲーム版では「Xラウンダー能力の酷使による影響もあり、弱体化した」と正式に言われている。
余談だが、初登場時のサブタイトルが「魔少年」だった為、第二部でのデシルは「魔中年」と呼ばれるが、実際の年齢は成人しているとしか分からないので「魔青年」である可能性もある。
登場作品と役柄編集
- 機動戦士ガンダムAGE(第一部)
- スペースコロニー・ノーラにてフリット・アスノのガンダムAGE-1 ノーマルと交戦するが、始めは優位に立っていたもののユリン・ルシェルの協力で手こずる。その後、突如撤退した。
スペースコロニー・ファーデーンにて事故を装ってフリットと接触した際、彼に連れられてディーヴァに行き、怪我の手当てを受ける。MS格納庫を見学中にファーデーンにガフラン2機が接近してくると一瞬の隙を突いてAGEデバイスを盗み、無断でAGE-1で出撃。7歳という幼い年齢にも関わらずガフランをたやすく撃墜し、自分を止める為に後を追ってきたフリットのジェノアスを翻弄する。戦闘終了後、機体とAGEデバイスを返却してヤーク・ドレの元へ戻った。
ファーデーンへの大規模攻撃でガンダムAGE-1 スパローの攻撃で敗北。その雪辱を晴らすべくミンスリーにいたユリンを拉致し、アンバット攻防戦で彼女をファルシアに乗せて強引に戦線に駆りだした。そうして葛藤するフリットとユリンを嘲笑いつつ手玉に取っていたが、フリットへのトドメを刺す最後の瞬間にユリンがファルシアのコントロールを奪回し、フリットの盾になった彼女を撃破してしまう。彼女を最後までゲームの駒として扱った事に激怒したフリットに圧倒され、機体が行動不能に追い込まれる。敗北という現実を受け入れられないまま宇宙を漂流していった。 - 機動戦士ガンダムAGE(第二部)
- コールドスリープで寝ていた為、正式な年齢は分からないが成人した姿で登場。もう一人称は「俺」になっている。
弟であるゼハート・ガレットがフェザール・イゼルカントの命によって地球攻撃軍総司令官に着任した直後、コールドスリープから目覚める。残忍な内面は変わっていないものの、フリットに敗北し、宇宙を漂流したためか以前の無邪気な性格から一転、粘着質で陰気な性格になってしまっている。もはやフリットを自身の手で倒す事しか念頭になくなっていて、そのためにゼハートの意に背いて何度も戦闘を仕掛けていた。ノートラム攻防戦においてアセムを庇ったウルフを撃破したところで、激怒したアセムによって完膚なきまでに叩きのめされ、最終的に自分の敗北を受け入れられずに絶叫しながら死亡した。 - 機動戦士ガンダムAGE(第四部)
- 精神的に追い詰められたゼハートが見た幻影として登場する。他の幻影はゼハートにエデンを託す事を言う中、ゼハートを後押ししているのか嘲笑っているのか、どちらとも取れる発言をしている。
- 機動戦士ガンダムAGE EXA-LOG
- ガンダムを倒す為の機体を求めてゼダスCの開発に携わっている。
人間関係編集
第一部編集
- ギーラ・ゾイ
- フェザール・イゼルカント
- 自身の才能を見抜き、温存した……と思っている。
- フリット・アスノ
- 宿敵。当初は手玉に取っていたが、徐々に互角の戦いを演じるようになる。
第二部では戦術や戦略に長ける彼に軽くあしらわれる事が多かった。 - ユリン・ルシェル
- フリットを倒すために利用。
- ウルフ・エニアクル
第二部編集
- ゼハート・ガレット
- 弟。自分より下だと思っていたが、コールドスリープから目覚めた時には地球制圧軍の総司令となっていた。第四部では影となった死亡者であった。
- アセム・アスノ
- 当初は歯牙にもかけなかったが「フリットの息子を殺せば彼が怒り狂う」という嗜虐心に駆られて彼も標的とするようになる。が、ノートラム攻防戦で逆に彼に撃破される。
- マジシャンズ8
- フリットと戦う為に利用したり、アセムを倒すために利用する。
第四部編集
名台詞編集
第一部編集
- 「遊ぼうよ、お兄ちゃん」
- 彼の無邪気な内側に隠された、残忍な一面を垣間見せる台詞。よもや遊びのつもりで手玉に取っていたフリットに、後に叩きのめされるとは夢にも思っていなかっただろう…。
- 「僕の力はこんなもんじゃないんだ……こんなもんじゃ……」
- ガンダムAGE-1 スパローに敗北した時の負け惜しみ。この頃から小物化が進み始めた。
- 「僕はぁぁぁぁぁ!負けてなぁぁぁぁぁい!」
- アンバットにてフリットに敗北し、宇宙空間を漂流しながらの絶叫。
第二部編集
- 「俺は戦える!このままやらせろ、ゼハートおぉぉぉぉ!!」
- ビッグリング防衛戦で機体を大破させてゼハートに連れられて後退する時のセリフ。デシル曰く、この敗北は機体のせいらしい。
- 「そこにいるのは解ってんだよ!出て来ねぇなら艦ごとぶっ潰すぞ!フリットおぉぉぉぉ!!」
- マジシャンズ8を引き連れてディーヴァを補足した時の台詞。第一部では無邪気な台詞の内側に残忍な側面を秘めていたが、もはや凶暴さを隠そうともしないデシルの怨念がありありと浮き出ている。
- 「俺の実力はこんなもんじゃないんだ……こんなもんじゃ……」
- マジシャンズ8を引き連れて独断で出撃するもフリットと戦う事なく撃退されて帰って来た後に部屋で壁に八つ当たりをした時のセリフ。子供の事にAGE-1 スパローに負けた時にも同じ事を言っていた為、子供の頃から何も変わっていない。
- 「それの何が悪い!?俺がフリット・アスノを倒す!それが、俺がここまでやってきた理由だ!!」
- ノートラム攻防戦の直前、ゼハートに私怨で動いていることを咎められた時の台詞。デシルにとってはフリットは倒さねばならない宿敵(と本人は思っている)だが、既にゼハートの命令を幾度も無視した上に軍の一部を私物化さえしている。その上でに開き直って吐き捨てたこの言葉にダズやザントは言葉を失っていた。但し、ゼハートはデシルの「フリットへの特別な感情」については敢えて否定はしていない。
- 「何故だっ!?この俺が負けるはずがない!負けるはずがぁぁぁぁ!」
- アセムに敗北して戦死した時のセリフ。第一部でフリットに敗北した時のセリフに似ている。
第四部編集
- 「この俺を陥れたお前がまさか、この程度で怖気づいてるわけないよなぁ?」
- ラ・グラミス攻防戦の時にゼハートが見た幻影として出て来た時のセリフ。ちなみにゼハートはデシルに対しては文字通り「何もしていない」のだが、死んでも尚、自分の実力が劣り敗北した事を認めてはいなかった。
- 「兄に勝る弟など……」
- 部下を犠牲にしてもガンダムを落とす事の出来なかったゼハートに対して再び幻影として現れた時のセリフ。死んでも尚、ゼハートより自分の方が上であると思っているらしい。
搭乗機体・関連機体編集
- ゼダス
- 第一部での搭乗機
- ゼダスC
- クロノス
- 第二部での搭乗機。
- ガンダムAGE-1 ノーマル
- ディーヴァに入り込んだ際に一度だけ搭乗。フリット以上に乗りこなしていた。