トランザムシステム

2016年10月12日 (水) 11:55時点におけるSingularity (トーク | 投稿記録)による版 (→‎トランザムシステム(TRANS-AM System): 内容追加)

トランザムシステム(TRANS-AM System)

機動戦士ガンダム00」シリーズに登場するシステム。

オリジナルのGNドライヴのブラックボックスに予め組みこまれていたシステムであり、1stシーズンの始めは使用する事は出来なかったが、アレハンドロ・コーナーリボンズ・アルマークを使いヴェーダを掌握し、そこでコールドスリープしていたイオリア・シュヘンベルグが殺される事によってイオリアのメッセージやツインドライヴシステムのデータと共に解禁された。

その内容は、GNドライヴを搭載した機体の各部に高濃度で圧縮・蓄積されているGN粒子を全面開放する事で、機体の出力を通常の約三倍に引き上げ、性能を一時的に向上させる、というもの。ビーム兵器などの攻撃力・GNフィールドによる防御力・推進剤としての使用や機体の重量軽減効果による機動性と、ガンダムの性能の大部分がGN粒子の使用量に左右されるため、このシステムによってガンダムの性能は跳ね上がることとなる。システム使用中は機体内部の動力ケーブルに流れる高濃度圧縮粒子の量が増えることや、機体の周囲にあるGN粒子を装甲表面に高濃度に付着させることから、機体が赤く輝く。

ただし、トランザムシステムを使用してもGNドライヴが時間あたりに生成するGN粒子の量は変わらず、消費量が増えるだけなので、システムを使用すると稼働時間が大幅に減り、GN粒子を使い切れば一時的に行動不能になってしまう、という欠点もある。特にシステムが知られていなかった頃に開発された第三世代のガンダムでは、一度システムを起動してしまうと中断などの措置が取れなかったため、この欠点も顕著であった。 後に開発された第四世代以降のガンダムでは、システム起動時の粒子消費量の制御や、パイロットの操作による中断などの補助システムが組み込まれ、欠点をある程度克服した使いやすいものになっている。

トランザム発動と同時にその設計データもプトレマイオスのクルーには知らされており、元々の原理故に、GNコンデンサで粒子貯蔵さえ可能であれば、太陽炉搭載機以外でも使用可能である。
プトレマイオス2では、ガンダムのGNドライヴと繋げた状態でより高出力かつ長時間のトランザムの使用が出来、それによってプトレマイオス2の大気圏の離脱が可能となる。2ndシーズンの最終決戦ではGNドライヴなしで極短時間の使用をしている。但し供給源無しではすぐに貯蔵粒子が尽きてしまうので危険な賭けである。

当初はオリジナルのGNドライヴを搭載しているCBのガンダムのみのシステムであったが、後にエイフマンの資料を基にビリーが完成させマスラオスサノオ)に実装され、イノベイター勢もアニューより得た情報からガデッサやガラッゾ、ガガ、リボーンズガンダムにも実装されている。
しかし、ビリーの開発した物は「擬似太陽炉を故意に臨界状態にして半ば暴走させ、トランザムを模した状態にする」というもの。そのため、一度使うと擬似太陽炉が焼き切れて機能が停止してしまう上に途中解除も不可能と言う、まさに自滅技と言う評価が妥当なオリジナル太陽炉以上のリスクがある。
そのためかトランザム時に機体全面に定着されるGN粒子の色が異なり、ソレスタルビーイングの場合は深紅に、イノベイター側はオレンジがかった赤色になる。
なお、イノベイター勢のMSに搭載されている物はCBより得た情報を使っている為、擬似太陽炉が故障する問題は解消されてないものの、ガンダム同様に途中で一旦解除し、粒子残量が許す範囲で再使用する事も可能となっている。

起動する際にはダブルオーライザーの場合だと、コクピット内でボタンを二つ押す事で起動している(他の機体も同様の操作で起動するのかは不明)。
また、起動時には高い確率でパイロットが「トランザム!」と叫んでいる為、音声での操作の可能性もある。

ちなみにミスター・ブシドーはこのシステムを「奥義」と呼んでいる。

ガガの場合は特攻の為に使われており、劇中でガガに乗っていたイノベイド兵達が同時にトランザムを使った為、「トランザム祭り」と視聴者からは呼ばれている。

前述のとおり、2ndシーズン後半ではイノベイター側もトランザムの技術を手に入れているのだが、リボンズはトランザムの実装を可能にする人間としてビリーを招聘している(小説版より)。

なお作劇的には『赤くて3倍速い』のオマージュだと思われるが、すぐに使用不能になるリスクを加える事で、戦闘にウルトラマンシリーズのような緊張感を持たせている。

登場作品

機動戦士ガンダム00
イオリア・シュヘンベルグが遺した最後の希望で、オリジナルGNドライヴのブラックボックスに予め組み込まれていた。
リボンズ・アルマークヴェーダを掌握した際に初起動し、以降はソレスタルビーイングの切り札となった。2ndシーズンではビリー・カタギリレイフ・エイフマンの遺した資料を基に、擬似太陽炉搭載機に本システムを実装する事に成功している。
また、アニュー・リターナーがソレスタルビーイングから持ち出したデータによって、オリジナルのデータがツインドライヴシステムと共にイノベイド側にももたらされる事となった。
劇場版 機動戦士ガンダム00
ソレスタルビーイングの他、地球連邦軍でも普及しており、MS以外にも戦艦が使用する事で火星宙域などへの超長距離航海の期間短縮に一役買っている。ELSとの最終決戦では擬似太陽炉の弱点でもあるトランザムのオーバーロードを逆手に取り、苦肉の策として自爆することに多用された。それによって辛うじて地球を守れたとはいえ、多数の被害を出したことから以降の擬似GNドライヴ搭載型モビルスーツにはこの機能を除去された。

関連用語

GNドライヴ
GN粒子
GNドライヴ[Τ]
イノベイター
ツインドライヴ

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