セルゲイ・スミルノフ(Sergei Smirnov)
- 登場作品:機動戦士ガンダム00
- 声優:石塚運昇
- 性別:男
- 年齢:43歳(1st)→48歳(2nd)
- 身長:189cm
- 体重:82kg(1st)→78kg(2nd)
- 血液型:
- 所属:人類革新連盟(1st)→地球連邦軍(2nd)
- 階級:中佐(1st)→大佐(2nd)
- 役職・称号など:ロシアの荒熊、「頂武」ジンクス部隊隊長
- 主な搭乗機:ティエレン高機動型、ティエレン宇宙指揮官型、ジンクス、ジンクスIII、他
- キャラクターデザイン:高河ゆん
人類革新連盟の指揮官。階級は中佐。
過去の戦乱で左目付近の大きな傷跡が物語る歴戦のつわもの。モビルスーツの操縦技術も優れており、また指揮能力も高くその戦術手腕から「ロシアの荒熊」と仇名される人物。「自分の目で見たものしか信じない」という考えを持ち、それでいて非常に柔軟な思考ができるため、上司はもちろん部下達からの信頼も篤い。ソレスタルビーイングのガンダムへの対策として創設された特務部隊「頂武」の隊長となり、一時はソレスタルビーイングを追い詰めた。常識外れの物量作戦と、第四次太陽光紛争で用いた作戦と見せかけて裏をかき、スメラギ・李・ノリエガを手玉に取った。完全に作戦負けしたスメラギはヤケ酒をするほど。さらに国連軍のソレスタルビーイング討伐隊に編入された際にはカティ・マネキンの副官となって波長を合わせるなどしており、地球連邦政府樹立後は戦友となった。
軍人は市民を守ることが最優先と考えており、その持論がのちに妻のホリー・スミルノフを死亡させてしまい、息子であるアンドレイ・スミルノフとの確執を生んだきっかけにもなった。これは彼が任務に忠実な軍人であろうとしすぎたためであり、もし彼女を助けるために作戦を変更していれば、より多くの犠牲が生まれたであろうことは想像に難くない。それゆえに自分自身にさえ厳しくありすぎた結果である。その過去からかソーマ・ピーリスには配属後から目をかけており、ただの部下と上官を超えた絆で結ばれている。彼女を養子にすることを持ちかけたが、ソーマが元の記憶を取り戻してからはアレルヤ・ハプティズムに彼女を託すことにした。
軌道エレベーター占拠事件の際に連邦軍の特使として赴き、首謀者のパング・ハーキュリーを説得。しかし、崩壊後直後に誤解と憎しみに駆られた息子アンドレイの手にかかり、彼の刃に貫かれる。今にも爆発しようという乗機からアンドレイのジンクスIIIを突き放し、光の中にホリーの姿を垣間見ながらその人生に幕を閉じる。その死に様は壮絶そのものであった。
視聴者からも出演者からも「ガンダム00最大の人格者」と認められている。
登場作品と役柄
- 機動戦士ガンダム00
- 序盤から登場。アレルヤ絡みで登場することが多いが、正直アレルヤより出番は多い。
人間関係
- アンドレイ・スミルノフ
- 息子。ホリーの件があってから、ろくに交流が無かった。これは軍人として自分自身に厳しすぎたセルゲイが、父親として彼にどう接していいか自分自身わからなかったため、疎遠になってしまったことが原因である。
- ホリー・スミルノフ
- 妻。ハーキュリーと共に士官学校の同期でもある。太陽光発電紛争時に戦死する。
- ソーマ・ピーリス
- 人革連時代からの部下。超兵として戦う彼女を「乙女」と評し、何かと面倒をみる。2ndシーズンの時点では養子に迎えようと考えていたが…。
- パング・ハーキュリー
- 士官学校時代からの親友。「正しい軍人のありかた」をよく論じ合った仲であった。
- キム
- 人革連時代からの上司。
- ミン
- 人革連の部下。
- カティ・マネキン
- 国連軍で意気投合。国家の壁を超えた戦友となる。自らの職権を使って情報提供もしていた。
- アレルヤ・ハプティズム
- 同胞を殺した憎き仇。一方で過去の出来事から彼自身の優しさとこれからの事を考えて、最終的にアレルヤとソーマの願いを受け入れた。
- 沙慈・クロスロード
- 彼が無実であることを見抜き、見逃そうとするが…。
- アーバ・リント
- 指揮系統が違うものの、上官であるセルゲイを殴るという暴挙に出る(Ζガンダムのオマージュ)。と言っても殴られた原因がカタロン構成員の疑いがある沙慈を逃がした事である為、殴られただけでよかったと言える。
名台詞
1stシーズン
- 「私は自分の目で見たものしか信じない男だ」
- 「肉ならくれてやる!」
- エクシアとの対戦時。捨て身の戦法で一時刹那を圧倒する活躍を見せた。
- 「私にも、恩を感じる気持ちくらいはある」
- 「男の覚悟に、水を指すな!」
- ミン中尉を助けに戻ろうとするソーマに対して。
- 「私の権限でこの研究施設を封鎖。貴官には取調べを受けてもらう」
「この事件はすでに世界に流れている。報告を怠り、我が陣営を不利な状況に追い込んだ貴官の罪は重いぞ。…連れて行け」 - 「何という性能だ。やはり、この機体…凄い!」
「もはやガンダムなど、恐るに足らず!」 - ジンクスに乗って思わず漏らした一言。普段落ち着いた大人であるセルゲイが言った為、かなりネタにされた。とはいえ、そんなセルゲイにこんな事を言わせてしまうほど、ジンクス(ガンダム)が高性能だったという事でもある。
- 「これが勝利の美酒というものだ」
- ジンクスでチームトリニティを撃退した際に、ソーマに向けて放った台詞。
2ndシーズン
- 「君は戦士ではないな」
「長年、軍にいたから分かる。君は戦うものの目をしていない。つまり、カタロンではないということだ。一体、何があったのかな?」
「ソレスタルビーイングと行動を共にしていたのではないか?理由はある。データを見ると君は数週間前までガンダムが現れたプラウドでコロニー開発に従事していた。そして昨日、ガンダムと戦闘があったこの地域に君がいる。なぁに、簡単な推理だよ」 - 序盤で連邦軍の艦内で尋問を受けていた沙慈に対して。こういうところがただの「荒熊」ではないところ。暴行を受けて反発しているであろう沙慈を優しく諭し、情報を引き出すことに成功した。
- 「この馬鹿者が! 誰がアロウズに報告しろと言った!」
- 上の場面の後に沙慈との会話を盗み聞きしたばかりか、その内容をアロウズに報告した部下を殴り飛ばしていた。前述の部下の行為は、無実である沙慈の存在がアロウズに知られただけでなく、後にカタロンの基地で多くの人間が虐殺される要因にもなっており、セルゲイの怒りは相当なものであった。
- 「アンドレイ…すまなかった…」
「心を閉ざしたお前にどう接すればいいか…努力を怠っていた…」 - 軍人としては優秀でも、父親としては及ばなかった。凶行に走ったアンドレイは完全に悪役として認定されてしまった。00のテーマである『対話』が行なえなかった場合を示した悲劇。この出来事があったのは、軌道エレベーター崩壊という未曾有の大惨事に対してそれまで敵対していた勢力も一丸となって落下してくる軌道エレベーターの破片から人々を救うエピソードである。あまりにも残酷なまでの対比。アニメ的にはカッコよく見える「男は背中で語る」では足りないことがあるのもまた真実…。