「ザクマインレイヤー」の版間の差分
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+ | 主な改装点は、ランドセルを機雷散布ポッドに換装し、通信強化デバイスとランドセルの諸制御装置のリンケージのため、ヘッドユニットとボディユニットのエネルギーサプライケーブルをランドセルにバイパスする程度であり、F型への再改装も簡便であった。 | ||
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+ | 機雷散布ポッドには補助推進剤タンクが装備され、通常よりも航続距離の延長が図られていた。このユニットは推進剤を兼ねた冷却材タンク、宇宙機雷散布装置などによって構成されており、通信能力を通常より強化するデバイスも装備されていた。構造的には後に[[高機動型ザクII|06R型]]に採用される高機動型ランドセルとの共通点も散見される。推進剤タンクの容量はF型の5倍相当であったと言われ、機雷は規格タイプのドラムなら10基~12基が搭載可能。同行するムサイ級にも、作業の効率化を図るため専用の補給ベッドが設けられる場合が多かった。ただし、機雷散布ポッド自体の重量は機体の機動性を低下させるほど重いものであったため、[[一週間戦争]]やルウム戦役などでコロニーの減速作業中に狙撃された多くのザクと同様の危険を抱えていた事も事実であった。 | ||
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+ | 散布する機雷は、規格に応じたものが各種想定されており、小惑星や軍事施設にトラップとして固定敷設する事が可能なものから吸着剤を充填されたもの、敵の侵入を関知すると閃光弾を複数射出するもの、更には核弾頭装備のものも準備されていたと言われている。実際には、標準的な宇宙艦艇に損害を与え、作戦行動を不能にする程度の「制御された」威力のものが最も多く投入された。これら「宇宙空間に放出される」機雷の敷設は、「必要な宙域に限定的に滞留する軌道」に乗るよう制御して放出されており、一定期間、あるいは敷設宙域を極端に離れた場合は無力化されるよう配慮されている。特に暗礁宙域などでは重力が不安定であるため、信管の作動条件は高度に抑制されていた。これは、[[ジオン公国]]の[[スペースノイド]]としての矜持であり、レーゾンデートルであったと言われている。無論、宇宙空間における戦争行為自体が無数のスペースデブリを発生させるものであり、これは自己矛盾の極みとも言えるが、それでも[[宇宙世紀]]においては、無秩序な殺傷兵器の使用は人道上の重大な犯罪であるというコンセンサスが醸成されていた。このため、宇宙空間における機雷の有効期間は非常に短く、定期的に回収と敷設を繰り返す必要があり、マインレイヤーが[[一年戦争]]の初期から末期まで、その仕様をほとんど変える事なく運用され続けた理由となっている。 | ||
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== 登場作品と操縦者 == | == 登場作品と操縦者 == | ||
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== 装備・機能 == | == 装備・機能 == | ||
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:手斧型の格闘戦闘用兵器。刃の部分を高熱化することで対象を溶断する。 | :手斧型の格闘戦闘用兵器。刃の部分を高熱化することで対象を溶断する。 | ||
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2023年3月8日 (水) 16:43時点における最新版
ザクマインレイヤー | |
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外国語表記 | Zaku Mine Layer |
登場作品 | |
デザイナー | 大河原邦夫 |
スペック | |
---|---|
分類 | 機雷敷設用モビルスーツ |
生産形態 | 量産機 / 換装形態 |
型式番号 | MS-06F |
頭頂高 | 17.5m |
主動力 | 熱核融合炉 |
装甲材質 | 超硬スチール合金 |
開発組織 | ジオニック社 |
所属 | ジオン公国軍 |
主なパイロット |
概要編集
ザクIIF型のランドセルを、機雷敷設用大型ランドセルに換装した機体。F型はその汎用性の高さから、背部オプションを換装する事で、通常の戦闘とは異なる兵装を装備する事が可能であった。その代表的なものが機雷散布ポッドを搭載した「ザク・マインレイヤー」である。
マインレイヤーはルウム戦役直前から一年戦争末期まで運用され、その多くは3基構成でムサイ級軽巡洋艦1隻とチームを組み宇宙機雷を敷設。特にルナツーへの航路と暗礁宙域などにおいて主要航路に機雷を敷設し、地球連邦軍の宇宙艦艇に多大な損害を与えた事が記録されている。
マインレイヤー仕様に改装された機体は、工業製品としての06F型の歩留まりが最も安定していた時期の機体が多く、ベース機にも殆ど手を加える必要がなかったため、ザクIIという機体の素性の良さがそのまま反映された仕様だとも言われている。
主な改装点は、ランドセルを機雷散布ポッドに換装し、通信強化デバイスとランドセルの諸制御装置のリンケージのため、ヘッドユニットとボディユニットのエネルギーサプライケーブルをランドセルにバイパスする程度であり、F型への再改装も簡便であった。
機雷散布ポッドには補助推進剤タンクが装備され、通常よりも航続距離の延長が図られていた。このユニットは推進剤を兼ねた冷却材タンク、宇宙機雷散布装置などによって構成されており、通信能力を通常より強化するデバイスも装備されていた。構造的には後に06R型に採用される高機動型ランドセルとの共通点も散見される。推進剤タンクの容量はF型の5倍相当であったと言われ、機雷は規格タイプのドラムなら10基~12基が搭載可能。同行するムサイ級にも、作業の効率化を図るため専用の補給ベッドが設けられる場合が多かった。ただし、機雷散布ポッド自体の重量は機体の機動性を低下させるほど重いものであったため、一週間戦争やルウム戦役などでコロニーの減速作業中に狙撃された多くのザクと同様の危険を抱えていた事も事実であった。
散布する機雷は、規格に応じたものが各種想定されており、小惑星や軍事施設にトラップとして固定敷設する事が可能なものから吸着剤を充填されたもの、敵の侵入を関知すると閃光弾を複数射出するもの、更には核弾頭装備のものも準備されていたと言われている。実際には、標準的な宇宙艦艇に損害を与え、作戦行動を不能にする程度の「制御された」威力のものが最も多く投入された。これら「宇宙空間に放出される」機雷の敷設は、「必要な宙域に限定的に滞留する軌道」に乗るよう制御して放出されており、一定期間、あるいは敷設宙域を極端に離れた場合は無力化されるよう配慮されている。特に暗礁宙域などでは重力が不安定であるため、信管の作動条件は高度に抑制されていた。これは、ジオン公国のスペースノイドとしての矜持であり、レーゾンデートルであったと言われている。無論、宇宙空間における戦争行為自体が無数のスペースデブリを発生させるものであり、これは自己矛盾の極みとも言えるが、それでも宇宙世紀においては、無秩序な殺傷兵器の使用は人道上の重大な犯罪であるというコンセンサスが醸成されていた。このため、宇宙空間における機雷の有効期間は非常に短く、定期的に回収と敷設を繰り返す必要があり、マインレイヤーが一年戦争の初期から末期まで、その仕様をほとんど変える事なく運用され続けた理由となっている。
また、ジオン公国軍は、機雷の運用において攻守問わず積極的であり、ギャンのハイド・ボンプ内蔵シールドや、係留/浮遊の各機雷を無力化する「フリージーヤード」の実用化などにも明らかである。
登場作品と操縦者編集
- MSV
- 出典元。
- 機動戦士ガンダム ゼロの旧ザク
- チベ級チェーホフの艦載機やアーサーの搭乗機が登場。
- 機動戦士ガンダム THE ORIGIN MSD ククルス・ドアンの島
- ヤル・マルの搭乗機が登場。
- 機動戦士ガンダム 一年戦争
- MISSION#24のソロモン内部ステージに2機登場。狭い通路の向こうから固定式の試作メガ粒子砲を一定の間隔で発射しプレイヤーの前進を妨害してくる。両機共に機体の一部にドズル・ザビ専用ザクIIと同様のエングレービングが施されており、隊長機は両肩がスパイクアーマーで大型ヒート・ホークを装備、僚機はMMP-80マシンガンを装備している。
装備・機能編集
特殊機能編集
- 機雷散布ポッド
- バックパックに搭載された宇宙機雷散布機能を追加した大型ランドセル。機雷に加えて増加燃料タンクを有し、その燃料搭載量は通常のF型の5倍にも及ぶが、あくまで機雷を敷設するための装備であり、ジェネレーターの強化や機動性の向上にはほとんど寄与していない。
機雷の誤爆などは殆ど無いが、ある程度の防護装備が実装されているため、ユニット自体の重量は機体全体の機動性を低下させてしまうほどであった。
ただし、機雷を運用する機能は非常に効率よくまとめられており、指揮官機なみに強化された通信機能は敷設した機雷の起動や稼働状況の確認などに不可欠なものであった[1]。
武装・必殺攻撃編集
- ザク・マシンガン
- ザクIIの主兵装となるドラムマガジン式の120mmマシンガン。
- ザク・バズーカ
- 対艦用の280mmロケット砲。
- ヒート・ホーク
- 手斧型の格闘戦闘用兵器。刃の部分を高熱化することで対象を溶断する。
- 機雷
- 大型ランドセルに搭載されている機雷。規格のドラムに最大数12発搭載可能。トラップ用や閃光弾搭載タイプなど、用途に応じて様々なバリエーションが存在するが、使用された機雷は連邦軍の艦艇が航行不能になる程度に威力が制御された物が多く使用された。敷設宙域を極端に離れた場合には無力化するよう配慮されており、特に暗礁宙域などでは重力が不安定であるため、信管の作動条件は高度に抑制されていた。
- 4連装マシンガン
- アクト・ザクの主兵装。『MSD ククルス・ドアンの島』でヤル・マル機が使用。
対決・名場面編集
関連機体編集
- ザクIIF型
- 通常仕様。F型への再改装も容易だった。
商品情報編集
ガンプラ編集
フィギュア編集
リンク編集
脚注編集
- ↑ ランドセルに頭部ユニットのケーブルを直結しているのも、増設された通信デバイスを稼働させるための改装であったが、改装された時期やポッドの生産ロットによっては直結させる必要がない場合もあった模様。