プロトタイプゴッグ
| プロトタイプゴッグ | |
|---|---|
| 外国語表記 | Prototype Gogg |
| 登場作品 | M-MSV |
| デザイナー | 大河原邦男 |
| スペック | |
|---|---|
| 分類 | 水陸両用試作型モビルスーツ |
| 生産形態 | 試作機 |
| 型式番号 | MSM-03-1 |
| 頭頂高 | 17.5m |
| 本体重量 | 58.4t |
| 全備重量 | 79.6t |
| 主動力 | 熱核融合炉 |
| ジェネレーター出力 | 2,690kW |
| スラスター総推力 | 4,300kg |
| 装甲材質 | チタン・セラミック複合材 |
| センサー有効半径 | 3,200m |
| 開発組織 | ツィマット社 |
| 所属 | ジオン公国軍 |
| 主なパイロット | シュトー・ビルドハイド |
概要 編集
ツィマット社が開発したゴッグのプロトタイプ。同社では同時期に水中実験機の開発が行われていたが、本機とは開発チームが異なり社内競作が行われた。
プロトタイプゴッグの開発はサイド3のスペースコロニー内で行われた。水流の抵抗や耐圧性能を考慮して凹凸を減らした機体形状が採用され、マニピュレーターは機能を制限して格闘戦を想定したクロー状となった。また、水冷式ジェネレーターの搭載により、ジオン公国軍としては初となるモビルスーツサイズのメガ粒子砲が本機で実用化された。しかし、メガ粒子砲の出力は不十分で水中での減衰率が想定以上だったため、水中での火力不足を補うために腕部のオプション兵装としてハンド魚雷ポッドが考案された。
本機はコロニー内の実験施設でテストが繰り返された後、地球のキャリフォルニアベースに移送されて実際の水中でのテストが実施されることとなった。その際、通常モビルスーツと同様の腕部構造では、水の抵抗の増大により長距離航行で支障をきたすことが判明した。そのため、制式採用時にはフレキシブル・ベロウズ・リムと呼ばれる伸縮機能を備えた多重関節構造が導入された。これにより腕部に装着する魚雷ポッドは採用されず、制式採用機では腹部に魚雷を内蔵する方式へと変更された。
コロニー内で開発されたため問題点は多かったものの、本機はジオンの水陸両用機の特徴である流線型の機体形状やメガ粒子砲の内蔵といったフォーマットを確立した。その基礎設計が優れていたため水中実験機との競作では本機が制式採用され、改良を加えてゴッグとして量産された。
登場作品と操縦者 編集
- M-MSV
- 出典元。「SD CLUB」第9号で機体解説が行われた。
- 機動戦士ガンダム フラナガン・ブーン戦記
- 輸送中に地球連邦軍が強奪した本機にシュトー・ビルドハイドが搭乗。白色に塗り替えられており、ユーコン級を守るために出撃したフラナガン・ブーンの水中用ザクと交戦。強固な装甲と高い出力で水中用ザクの攻撃を物ともせずに氷塊に沈め、ユーコン級の乗員を投降させたが、撃破されてなかった水中用ザクに母艦のロックウッド級を人質に取られたため、お互いに手を出さないことを条件に手を引いて撤退した。
装備・機能 編集
武装・必殺攻撃 編集
- 拡散メガ粒子砲
- 腹部に2門内蔵された拡散式のメガ粒子砲。水冷式ジェネレーターと直結する構造により実用化されたが、出力は不十分で水中での減衰率は想定以上であった。
- ハンド魚雷ポッド
- 腕部に外装可能なオプション兵装。水中での火力不足を補う武装で、1基につき2発の魚雷が装備されている。制式採用機では魚雷を腹部に内蔵する方式に変更された。
- クロー
- 両腕のクロー状のマニピュレーター。格闘兵装として意識された形状で、制式採用機ではアイアン・ネイルとして、より格闘に適した形に変更された。