ダグザ・マックール | |
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外国語表記 | Daguza Mackle |
登場作品 | |
声優 | 東地宏樹 |
プロフィール | |
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種族 | 人間 |
性別 | 男 |
年齢 | 38歳 |
没年月日 | 宇宙世紀0096年 |
職業 | エコーズ920隊司令 |
所属組織 | 地球連邦軍 |
所属部隊 | エコーズ920隊 |
階級 | 少佐 (戦後の戦争) ⇒ 中佐 (UC) |
主な搭乗機 | ロト |
概要
地球連邦軍の特務部隊「エコーズ」において920部隊の司令を務める中佐。「マンハンター (人狩り)部隊」とも揶揄されるエコーズに所属する軍人という事もあり、任務においては手段を選ばない職業軍人だが、戦場における生命や心の大切さを説くなど時折人間らしい一面も見せるなど、ガンダムシリーズに登場する「本音と建前を使い分けるズルい大人」と「若者に道を指し示してやれる大人」の両方の役割を持っている。
宇宙世紀0096年に「ビスト財団からネオ・ジオン残党「袖付き」への『ラプラス箱』の譲渡阻止とその奪取」を密命として受け、ネェル・アーガマに乗艦する。当初、『箱』がどのようなものなのか文字通り雲をつかむような話であったが、『箱の鍵』すなわちユニコーンガンダムとLa+プログラムにその秘密があると見抜き、捜索に着手する。しかしそれにはバイオメトリクスを登録されたバナージ・リンクスの協力が必要であり、協力とはすなわちバナージにMSパイロットとして戦闘を強要させるということでもあり、本来守るべき民間人の未成年を、そんな形で利用しなければならないことに良心の呵責を感じているが、任務と個人の感情とを別々に処理できるプロの軍人である。一方でバナージが敵の捕虜となった際には、敵拠点に対する単艦での襲撃という困難な局面を前に憤るネェル・アーガマのクルーに対し「人質救出作戦」と捉えさせる事で奮起させたり、バナージに「歯車の意地」を説くなど、強面だが心優しい気配りも見せた。
なお、過去に920部隊が実行した要人暗殺任務において、現場に偶然居合わせた民間人を誤って巻き添えにし多数の死傷者を出してしまうというミスを犯しており、結果として部隊が「マンハンター」と呼ばれる所以となり、今もなお部隊員と共に自責の念を持ち続けている。
パラオでのバナージ救出後、バナージと共にLa+プログラムが指し示した座標、廃墟となった首相官邸「ラプラス」での調査中、「袖付き」に襲撃を受けた際には単身ユニコーンを降り、フル・フロンタルの乗るシナンジュに奇襲をかける。最初からこれで倒せるとは思っておらず、バナージが先制、または脱出のために気を引くための死を覚悟した作戦であり、設置爆弾やバズーカによる直接攻撃などで相手のメインカメラを損傷させるも直後にビーム・アックスで焼き切られ戦死。死の直前にバナージへ未来を託して敬礼を見せて散った。
登場作品と役柄
- 機動戦士ガンダムUC
- 初出作品。
- 機動戦士ガンダムUC 戦後の戦争
人間関係
エコーズ
- コンロイ・ハーゲンセン
- 部下。
地球連邦軍
- オットー・ミタス
- バナージ・リンクス
- ユニコーンガンダムのパイロット。
- ロッシオ・メッチ
- 連邦軍の情報士官。『戦後の戦争』においてカルロス・クレイグの説得に向かう彼の護衛を務めた。互いに歯車同士という事もあり、馬の合う関係となっている。
ネオ・ジオン (袖付き)
名台詞
- 「そのおっしゃりようこそ、ミネバ・ザビご本人のものだと思えますな」
- 小説第3巻(OVA版第2話)より、「袖付き」フル・フロンタル達に追い詰められたネェル・アーガマが危機を脱するため、オードリー・バーンを人質に取った際に。通信相手のフル・フロンタルが彼女を本物のミネバと信じない状況下で「ジオン・ダイクンの遺児が親の仇であるザビ家の末裔を大事にするはずがない」と威圧的に答えるオードリーに対し、一瞬気圧されながらも銃を突きつけこう言い放った。この間、わざと会話の内容が聞こえるように通信を流しており、通信に気づいているオードリーと共に会話が意図的であると悟られないようにする、この辺りの駆け引きの妙はさすがは特殊部隊の隊長といったところ。しかし最終的に交渉は失敗し、これらのやり取りは単なる時間稼ぎに終わってしまう。
- 「我々はこれを人質救出作戦と捉えています。我々は彼に借りがある、やりようはあります。」
- 小説第4巻(OVA版)ユニコーンとバナージを回収するパラオ突入作戦について、オットー艦長に自分の考えを述べた台詞。艦長含めクルーの全員が無謀な作戦だと反感を持つ中、借りがあるという言葉を用いて作戦を提案する。この時の言葉は後にオットー艦長からバナージに伝えられる。
- 「いや……自分に息子でもいれば、とっくに味わっていたのかと思ってな」
- La+プログラムの本質を見抜き、ユニコーンに乗れとバナージを(脅迫に近い)説得を行った後で。本音と建前を使い分ける「ずるい大人」として描かれながら、一方で木石ではない彼の本質が見える。
- 「補助席が脆い分、身体は頑丈だ!」
- 彼の身体を案じてユニコーンを全力で稼働することに躊躇するバナージへ。謎の理屈だが、要するに鍛えているから大丈夫、ということなのだろう。
- 「俺はさっき、NT-Dが発動しかけるのを見た。あれはお前自身に反応しているように見えた。
このラプラスの亡霊の声を聞いて、何かを感じたお前の心にだ。」 - 「ジオン根絶のための殺戮マシーンなどではない、それとは違う何かが、このユニコーンには組み込まれている。それを制御するのはたぶん、生身の心だ。」
- 「それがLa+プログラムの正体なのかもしれん。乗り手の心を試しながら、箱へと導く道標……こいつを作った奴は、とんだ食わせ者らしいな。」
- 首相官邸ラプラス史跡で。この時点でLa+プログラムの本質を見抜いていたことがわかる。
- 「歯車には、歯車の意地がある。お前もお前の役割を果たせ」
- ラプラス官邸跡でバナージに言った。ある意味アナベル・ガトーの「連邦の歯車」発言に対する一種の返答なのかもしれない。
- 「意地でも、借りでもない。自分の心に従っただけだ。歯車にも生まれるんだな、望みというものが……」
- 職業軍人である彼が作中始めて見せた、自分自身の「心」の言葉。バナージに戦えと求めると同時に、自分の命を使ってでもその責任を果たす覚悟があったことが伺える。
- 「自分で自分を決められるたったひとつの部品だ、なくすなよ」
- バナージの胸を指差すと、出撃の時間を稼ぐ為に死地へと赴く......