ジム・スナイパーII

2021年2月11日 (木) 02:39時点におけるジェス中尉 (トーク | 投稿記録)による版 (→‎登場作品と操縦者)
ジム・スナイパーII
外国語表記 GM SNIPER II
別表記 ジム・スナイパーカスタムII
登場作品
デザイナー 出淵裕
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スペック
分類 量産型モビルスーツ
型式番号 RGM-79SP
頭頂高 18.0m
本体重量 45.0t
全備重量 61.0t
主動力 熱核融合炉
ジェネレーター出力 1,390kw
スラスター総推力 102,000kg
装甲材質
開発組織 地球連邦軍
所属組織 地球連邦軍
所属部隊
主なパイロット
  • ラリー・ラドリー
  • アニッシュ・ロフマン
  • ジャン・ディベビエ、他多数
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    概要

    地球連邦軍が開発した量産型モビルスーツジム寒冷地仕様を始めとしたジム・コマンド系列の機体の1機で、全般的な性能を高めつつ汎用性を維持している。名称こそ「スナイパー」で超長距離狙撃任務に対応しているが、ジム・スナイパーカスタムと同様に狙撃一辺倒の機体という訳ではなく、従来のMS用武器の大半が使用可能である。

    各部にはサブスラスターが追加され、脹脛にもスラスターが各2基ずつ設置されている。背部のバックパックは構造が根本から見直されており、ジム・コマンドと同じ規格品を使いながらも性能を限界まで引き出せるように設計された。メインスラスター2基は中央に縦列に設置され、ベーシックな形状のままで高い機動性が発揮される。ちなみに、このメインスラスターを中央に設置する構造は後のネモジェガンでも採用された。頭部には狙撃用のバイザーが装着されており、これには光学式高倍率レンズ群やイメージスタビライザー、専用レーザーセンサーからなる複合センサーが装備されている。狙撃時にはこのバイザーが下ろされ、ノイズ除去の為に頭部ユニットの冷却を行う。これのおかげで射程外から一方的に敵の母艦及び指揮官機を真っ先に狙撃して排除する事が可能となった。装甲材にはチタン合金セラミック複合材が使用されているが、ルナ・チタニウム合金も部分的に採用しているとする資料もある。総合的な性能はガンダムをも凌駕しており、ジオン軍ゲルググにも迫るものであった。反面、製造コストは高騰化し、また開発時期も一年戦争末期だった為に生産・配備数はごく僅かとなっている。

    登場作品と操縦者

    機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争
    初出作品。第4話に登場したスカーレット隊に通常カラーとジム・コマンド(コロニー戦仕様)と同色[1]の機体が配備されている。サイド6ミハイル・カミンスキーの乗るケンプファーを迎撃すべく出撃するが、索敵する間もなく瞬殺されている。
    機動戦士ガンダム戦記 Lost War Chronicles
    連邦編で条件を満たすと入手可能。ゲーム中の英語表記は「GM SNIPER CUSTOM II (音声解説は「ジム・スナイパーII」のまま)」となっている。装備はロングレンジ・ビーム・ライフルを主兵装とし、WD仕様と同様にバルカン・ポッドとミドル・シールドを装備。隠しコマンドによってWDカラーにする事が出来る。
    漫画版ではラリー・ラドリーアニッシュ・ロフマンが搭乗。カラーリングはWD仕様と同様にロールアウト時のカラーとなっている(バルカン・ポッドとミドル・シールドは未装備)。
    OPERATION 5にてジャブロー攻防戦でロールアウトされて間もない機体が、データ収集を兼ねてデルタ小隊に配備される。ラリーが搭乗し、ロングレンジ・ビーム・ライフルによってグフ1機、ガウ1機を撃墜しているが、戦闘終盤に攻撃してきたザクIIに対して隊長であるマット・ヒーリィの命令を遵守し反撃しなかった結果、コクピットに被弾し、ラリーは戦死してしまう。続くOPERATION 6ではアニッシュが後任を務め、バイコヌール宇宙基地等の戦闘に参加した。
    機動戦士ガンダム ブレイジングシャドウ
    一年戦争時の戦災孤児で構成された特殊部隊『シャドウズ』の一員、チーム5のリーダーであるカイン・ラグナードの搭乗機。正規のものと違って頭部、武装を特殊任務用に改造されており、超遠距離狙撃から白兵戦までを可能とした戦いを見せている。しかし、中東に潜伏するジオン残党の要塞『ヘルズゲート』攻略戦において敵の罠に嵌り、大破し放棄されている。
    それから数年後、チーム6と密かに結託したカインが同じ仕様の機体を1機受け取ってヘルズゲートに再び攻め込んでいる。

    装備・機能

    武装・必殺攻撃

    ブルパップ・マシンガン
    一年戦争の後期によく使われた、90mm口径の実弾兵器。取り回しの良さとバレルの長さを両立させようとした結果、弾倉と機関部を後方に設置している。
    狙撃用ライフル(75mmスナイパー・ライフル)
    本機の主兵装である長砲身のボルトアクション式無反動砲。実弾式で装弾数は5発。給弾できるのは弾丸のみで、炸薬は流体炸薬が使用される。通常の機体でも使えるが、近・中距離戦用の無反動砲としてしか機能せず、長距離狙撃が出来るのは基本的にスナイパー系機体のみとなる。
    なお、開発の際にはドイツ製のモーゼル・ボルトアクションライフル”kar98K”が手本とされており、これは開発担当の技術者がドイツ人だった事に起因する[2]
    前述通り、実弾式である本武装ではあるが、一部ゲーム作品などでビーム兵器として描写される事が度々あり、一時期は資料によって実弾兵器かビーム兵器かが分かれていた。
    ビーム・ライフル
    後に百式に採用される物と同型のビーム・ライフル。『0080』公開当時の書籍や資料で確認できる。対MS戦において狙撃用ライフルを用いた銃撃戦は不可能であるため、パイロットの多くがこちらを装備したとされる[3]
    ロングレンジ・ビーム・ライフル
    本機のもう一つの主兵装。ジム・スナイパーと同じ物で、非常に長い射程と高い威力を誇る。また、ビームの照射時間も非常に長い。複数回の使用には冷却材とエネルギーパックを用意し、外部出力器と機体を接続しておく必要があるが、それらが無くとも1発だけなら発射可能。本機のパイロットの1人であるジャン・ディベビエ中尉はこの武装を使用し、自分達を追撃してきたコルテスの駆るジム・スナイパーカスタムを撃破に追い込んだ。
    L-9ビームライフル
    カイン・ラグナードの駆るシャドウズ仕様機の専用ライフル。一年戦争後に開発された高出力のビーム狙撃銃であり、威力、射程ともに他のビームライフルより大幅に向上されている。しかしその反面、一発ごとにエネルギーカートリッジを交換(再装填)する必要がある。
    ロング・ライフル
    ジム・ライフルと同一の機関部を持つロングバレルのマシンガン。高精度のセンサーを持つ本機との組み合わせにより、長距離からの支援攻撃を可能とする。書籍『マスターアーカイブ モビルスーツ ジム』の解説欄では本装備の機体が複数確認できる。
    ビーム・サーベル
    リアスカートに2本マウントされている。ジム・コマンド等が装備しているのと同じ物。
    シールド
    携行式の実体盾。ジム・コマンドの物と同じタイプだが、カラーリングが青に変更されている。裏側にマシンガンの予備マガジンやビーム・サーベルを装着できる物も存在する。

    関連機体

    パーソナルカスタム機・別仕様 

    ジム・スナイパーII (ホワイト・ディンゴ仕様)
    ゲーム『コロニーの落ちた地で…』のホワイト・ディンゴ所属機。カラーはロールアウト時の白と青のツートンカラーであり、小改造も行われている。
    ジム・スナイパーII (リド・ウォルフ専用機)
    リド・ウォルフ最後の搭乗機である黒いジム・スナイパーII。
    ジム・スナイパーII (シャドウズ仕様)
    機動戦士ガンダム ブレイジングシャドウに登場する、地球連邦軍特殊部隊シャドウズ専用機。パイロットは同部隊所属のカイン・ラグナード大尉。
    ジム・スナイパーII (ティターンズ仕様)
    アナハイム・ラボラトリー・ログに登場する、ティターンズが運用していた機体。

    系列機・派生機 

    ジム・スパルタン
    熱帯雨林地帯でのゲリラ戦を主任務とするバリエーション機。
    ジム・スナイパー / ジム・スナイパーカスタム
    コンセプト元。
    ジム・スナイパーIII
    ナンバリングでは次にあたる機体。こちらはジム改のバリエーション機。
    ジム寒冷地仕様 / ジム・コマンド / ジム・コマンド (外宇宙用) / ジム・コマンドライトアーマー
    同系列機。
    ペイルライダー
    本機をベースにしている。
    ジム・ドミナンス
    本機とジム・スナイパーカスタムがベースになっている。

    技術的関与のある機体 

    ネモ
    メインスラスターの配置構造に影響を受けている。
    また、開発にはティターンズ台頭に反発した本機の開発者達の一部が参加しているとも言われている。
    ジェガン
    メインスラスターの配置構造に影響を受けている。

    その他 

    ジムスナイパーK9
    ガンダムビルドファイターズ』に登場する、本機をベースにカスタマイズされたガンプラ。アルゼンチン代表のレナート兄弟の兄、マリオが制作した。

    商品情報

    ガンプラ

    フィギュア 

    ※旧デザイン版

    ※新規デザイン版

    リンク

    脚注

    1. 彩色ミスかは不明。
    2. 『0080』公開当時発売の『B-CLUB』41号より。
    3. 『0080』公開当時発売の『B-CLUB』41号より。