MS-06K[1] ザクキャノン(Zaku Cannon)
- 登場作品:MSV、機動戦士ガンダム 第08MS小隊、機動戦士Ζガンダム、機動戦士ガンダムUC、他
- デザイナー:大河原邦男
- 分類:陸戦用量産型モビルスーツ
- 装甲材質:超硬スチール合金
- 頭頂高:17.7m
- 全高:18.4m
- 本体重量:59.1t
- 全備重量:83.2t
- 主動力:熱核融合炉
- ジェネレーター出力:976kW
- スラスター推力:41,000kg
- センサー有効半径:4,400m
- 開発組織:ジオニック社、キャリフォルニア・ベース
- 所属:ジオン公国軍、地球連邦軍(接収機)、ジオン残党軍
- 主なパイロット:イアン・グレーデン、アルフレディーノ・ラム、他
概要
ザクIIをベースに対空砲を装備した機体。ジオン公国軍の地球降下作戦に際し、より機動性の高い対空防御役というコンセプトで考案された。
当初はザクIIに対空砲をオプション装備させるという案で開発を予定していたものの、重量バランスなどの問題を解決する事ができず、開発は保留されていた。しかしその後、連邦軍のガンキャノンに関する情報がキャリフォルニア・ベースにもたらされた事を切欠に計画が再検討されることとなった。その際、防空用という目的を見直し、対モビルスーツ戦における支援機として開発が進められ、ガンキャノンに対抗するためにドムと同時期に開発された。その後、K型の1号機がキャリフォルニア・ベースでロールアウトされている。頭部はモノアイが全周囲型に改良され、短距離通信アンテナや後方監視用のサブカメラが増設されている。また、脚部にはMS-07Bグフのノウハウを活かした補助推進器が装備されており、これにより機動力を補完している。なお、アンテナは通常は1本だが、2本装備する機体も存在し「ラビットタイプ」と呼ばれている。
一年戦争中に生産されたのは試作機9機のみ(MSV設定)で、全機が北米の実戦に参加している。終戦後は連邦軍により接収され、ランドセルを宇宙戦用に改修した物を装備している。
『MSD』では、脚部以外はほぼ同じ外見を持つ試作機ザク・キャノン テストタイプが設定されているが、その後の開発が進展しなかったため、『MSD』の世界観では本機が存在していない事になっている。
登場作品と操縦者
- ムック『劇場版機動戦士ガンダム アニメグラフブック』
- ここで初めてメディアに露出した。『機動戦士ガンダム』の『劇場版I』公開直後に誌上に湿地戦用ザク、水中用ザク (ザク・マリンタイプ)、砂漠戦用ザク (ザク・デザートタイプ)と共に掲載された。後に下記の『MSV』にそのままのデザインで採用されている。
- MSV
- 出典作品。上記のムック本からさらに設定が追加された。試作機9機が北米戦線に投入されている。
- 機動戦士Ζガンダム
- 映像作品では初登場。第11話に青と紫に塗装された機体がハリオの艦載機として登場した。しかし、メッサーラで出撃するシロッコが本機の出撃を拒否。「こんな旧式を使うことはないだろう?」と邪険に扱われてしまう。第35話のキリマンジャロ基地にも一瞬だけ登場しているが、直後に撃墜されている。
- 機動戦士ガンダム 第08MS小隊
- 第3話に登場。塹壕から上半身を出し、固定砲台として運用されていた。アジア戦線に投入されている事から『MSV』の機体とは別機体である可能性が高い。
- 機動戦士ガンダムUC
- 残党軍の機体として登場。原作小説およびバンデシネではキャンベルの搭乗機となっている。
- 機動戦士Ζガンダム外伝 審判のメイス
- ティターンズ時代のアイリス・アリスンの搭乗機として登場。
装備・機能
- 換装
- ランドセルをザクIIJ型の物に換装する事が可能。これによりJ型と同様の運用が可能となっている。
武装・必殺攻撃
- 180mmキャノン砲
- 本機の主武装。右肩部に1門装備されている。『MSV』以前はビーム砲と想定されていた。
- 120mmガトリング砲
- キャノン砲を換装して装備する6砲身のガトリング砲。
- 2連装スモーク・ディスチャージャー
- ランドセルの左側に装備されている。
- ビッグ・ガン
- 両腰部に装備されている2連装ロケット弾ポッド。
- ザク・マシンガン
- ザクIIの標準装備。『UC』で使用。
対決・名場面
関連機体
- ザクII
- 原型機。
- ザクハーフキャノン
- 本機のランドセルをオプション化し、ザクIIJ型に装着した機体。
- ザク・キャノン テストタイプ
- 『MSD』において設定された本機の試作機。
商品情報
脚注
- ↑ 型式番号の「K」はドイツ語の「Kanone(大砲)」から来ている。「J-12」にするアイデアもあったが、煩雑すぎるという理由で却下されたとの事(書籍「MSV THE FIRST」内、小田雅弘氏のコメンタリーより)。