ヒルドルブ | |
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外国語表記 | Hildolfr |
登場作品 | 機動戦士ガンダム MS IGLOO |
スペック | |
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分類 | 試作モビルタンク |
型式番号 | YMT-05 |
全長 | 35.3m |
全高 |
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全幅 | 14.7m |
全備重量 | 220t |
主動力 | 熱核融合炉 |
ジェネレーター出力 | 3,300kW |
開発組織 | ジオン公国軍 |
所属 | ジオン公国軍 |
所属部隊 | 第603技術試験隊 |
主なパイロット | デメジエール・ソンネン |
概要
ジオン軍の地球侵攻作戦の要として戦車にモビルスーツの利点を組み合わせる発想の下に開発された超弩級戦闘車両。モビルアーマーではなくモビルタンクと呼ばれる独自のカテゴリーに属している。
ジオン公国が軍事力による地球制圧を国家戦略と位置付け、大気圏内用の兵器としてマゼラアタック等の主力戦車を開発する中、要塞やビッグ・トレー級のような戦術目標を攻撃する超弩級洗車として宇宙世紀0072年に開発がスタート。当初は核融合炉と巨砲を搭載した巨大戦車として開発が進められていたが、0074年のザクIのロールアウトによって汎用性の低い本来の存在価値が疑問視されるようになる。その疑念を払拭する為に開発計画が見直され、MSのような上半身、MSの兵装を流用可能なマニピュレータの増設などの高性能化が図られ、0077年に完成を見た。
試作後期段階にザクIIのマニピュレータを流用し、モノアイをメインカメラに搭載するなど、実用化に向けて急速に完成度を高めていたMS開発からの技術的なフィードバックは大きい。戦車としては破格とも言える巨体を誇りながら、MS用の火器を使用でき、機能のほぼ全てを搭乗員1名のオペレート賄う事が可能。
通常形態から「モビル形態」と呼ばれる半MS形態への変形機構を備え、車高を高くする事で高い位置から目視や射撃が可能となり、ある程度の対MS戦にも対応が可能だった。ただし、モビル形態は車高が増す事で特にコクピットに対する被弾率の上昇というデメリットも存在していた。なお、上半身がターレットを兼ねる構造上、主砲の旋回はモビル形態でのみ可能となり、通常形態は自走砲や駆逐戦車に近い形態となる。
野心的なコンセプトが多く投入された機体であったが、マゼラアタックの数倍に及ぶ膨大な製造コストが仇となり、開戦前にサイド3と月で行われていた運用試験は中断。不採用と確定され、量産・正式化される事のないまま計画は終了した。また、本機に期待されていた地上制圧の目的がMSとマゼラアタックの連帯運用により十分に賄える物と判断された事や、これだけの巨体を誇りながら移動システムに無限軌道を採用していた事も、開発中止に影響していたとされている。特に後者に関しては、本機が運用可能な路面や橋梁が存在せず、砂漠や平原以外での運用が困難であった。また、足回りの摩耗を防ぐ為の巨大トランスポーターの開発や配備は望むべくもなく、これが無ければ故障時に回収不能となるという運用上の致命的欠陥を有していた。
唯一試作された機体は降着した戦況を打破する為、再評価試験の名目で実戦投入されたが、「試験終了後は回収せず、そのまま現地配備」という指令内容から、現場からは事実上の廃棄処分と受け取られていた。
登場作品と操縦者
装備・機能
特殊機能
- 変形
- モビル形態に変形可能。変形によって車高が増し、主砲の旋回やマニピュレータによる火器の運用が可能となるが、被弾率が増すというリスクも孕む。
- ショベルアーム
- 両肩に装備された塹壕作成用の大型ショベル。実戦においては格闘戦にも用いられた。
武装・必殺攻撃
- 30cm砲
- メガ粒子砲導入以前の宇宙戦艦のものを転用した主砲。戦局に応じて各種砲弾を必要に応じて装填、射撃が可能。最大射程距離は32~35km。ミノフスキー粒子散布下においても有視界で20kmの長距離砲撃が可能。
- モビル形態では砲身の位置が上がり重心も上昇する為、横向きに発砲すると反動で車体が傾く程である。
- 劇中では「cm」をイギリス語読みである「サンチ」で発音している。
- スモークディスチャージャー
- 主砲の両脇に搭載された煙幕を張るための装備。
- ザク・マシンガン (105mm)
- ザクIの武装であるドラムマガジン式の105mmマシンガン。
- ザク・マシンガン (120mm)
- ザクIIの武装。セモベンテ隊のザクIIJ型から奪って使用した。
対決・名場面
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商品情報