「∀ガンダム (MS)」の版間の差分

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:ホワイトドール像から出土した際に装備していたが、ナノマシン保護が不完全であった事と経年劣化によって発砲後砲身が融解し、使用不能となった。その後、同型の装備が発掘されるまで∀ガンダムは無手の状態で戦う事が多かった。
 
:ホワイトドール像から出土した際に装備していたが、ナノマシン保護が不完全であった事と経年劣化によって発砲後砲身が融解し、使用不能となった。その後、同型の装備が発掘されるまで∀ガンダムは無手の状態で戦う事が多かった。
 
;ビームサーベル
 
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:背部のプラットフォームに2基格納されている近接格闘用の斬撃兵装。先端から高温・光圧のビーム刃を発生させ、対象を溶断する。
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:ビーム刃の形状は戦闘の局面に応じて調整可能だが、特別な操作を行わない限り、基本的に刀剣状<ref>従来作品のビームサーベルと比べて細長い針状のビーム刃が形成されるのが特徴である</ref>のビームが形成される。出力調整機能と合わせて運用の幅は広く、2本合わせる事で刀身を伸ばすことができる他、手首を回転させれば簡易的な[[ビーム・シールド]]として防御にも用いられる。
 
:ビーム刃の形状は戦闘の局面に応じて調整可能だが、特別な操作を行わない限り、基本的に刀剣状<ref>従来作品のビームサーベルと比べて細長い針状のビーム刃が形成されるのが特徴である</ref>のビームが形成される。出力調整機能と合わせて運用の幅は広く、2本合わせる事で刀身を伸ばすことができる他、手首を回転させれば簡易的な[[ビーム・シールド]]として防御にも用いられる。
 
;シールド
 
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2024年9月23日 (月) 14:34時点における最新版

∀ガンダム
読み ターンエーガンダム
外国語表記 ∀ GUNDAM
登場作品 ∀ガンダム
デザイン シド・ミード
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スペック
愛称 ホワイトドール
白ヒゲ
ヒゲ
分類 モビルスーツ (ターン・タイプ)
型式番号
  • System-∀99 (C.C.以前)
  • WD-M01 (ミリシャ編入時)
全高 20.0m
重量 28.6t
稼働重量 17.5t
主動力 DHGCP(縮退炉×2)
ジェネレーター出力 推定:27,000kW (±5,000)
装甲材質 FE型
所属 イングレッサ・ミリシャ
主なパイロット ロラン・セアック
メリーベル・ガジット(鹵獲運用時)
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概要編集

アメリア大陸イングレッサ領のビシニティ近郊にあるマウンテンサイクル(アーク山)に眠っていた黒歴史モビルスーツディアナ・カウンターの襲来に呼応するように起動し、その場に居合わせたロラン・セアックによってミリシャの戦力として運用された。

成人式の神像として祀られていたホワイトドール像から出土した為、ミリシャからは像の名前にあやかり「ホワイトドール」と呼ばれている。また、特徴的な頭部チークガードから「ヒゲの機械人形」「ヒゲ」と呼ばれる事も多かった。後にコレン・ナンダーがこの機体を「ガンダム」と呼び、ロランがコクピットで見つけたデータパッドに「∀」と読める記号が頻繁に現れる事から「∀ガンダム」とも呼ばれるようになる。

その正体は遥か昔の地球の文明を「月光蝶」によって破壊した最強クラスのモビルスーツ。「ターン・タイプ」に分類される機体であり、同じターン・タイプMSであるターンXの技術を元にして製造されたとも言われている[1]

「単機での作戦行動」をコンセプトに設計されており、全ての戦闘局面において圧倒的な性能を発揮するとされ、DOC(デバイス・オペレーション・コントロール)ベースと呼ばれる施設の連携によって、一つの強力な戦術システムとして機能するよう設計されている[2]

動力は多くの機体に採用されている熱核融合炉ではなく、縮退炉を脚部に2基搭載しているとされる。装甲はナノスキンと呼ばれるナノマシン製の装甲材で覆われており、分子レベルで常時機体の自己修復を行う事が可能。一説には機体の一部とナノマシンさえ残っていれば、パイロットも含めて完全再生が可能な程と言われている[3]

Iフィールドで機体を覆い、そのIフィールドで機体を動かすIフィールド・ビーム(IFB)駆動によって機体を動作させており、アクチュエーターやジェネレーターにスペースを取られることがない。その為、ヒンジやフレームなどの躯体そのものが構造材や装甲を兼ねた構造となっている。IFB駆動の恩恵によって上半身はマルチパーパスサイロと呼ばれる多目的武器庫となっており、戦術ごとに内装するデバイスを換装する事が可能。

スラスターは下半身のスラスターベーンと呼ばれるマイクロエンジンを内蔵する超小型推進器を装備した二次元ノズルの集合体に集約されている[4]。その構造は重力下での完全な飛行は勿論、宇宙などの無重力空間においてもスラスターとして機能するが、∀ガンダム全体としては力場、あるいは空間そのものに干渉するかのような挙動も示しており、実際の最高速度や稼働環境など、真の限界性能については不明。しかし、大気圏離脱可能な艦を押し戻すだけの推力を秘めており、そのスペックは通常のモビルスーツとは一線を画する事は想像に難くない。

コクピットは股間部に備わっており、両サイドの装甲を兼ねた推進装置と共に緊急脱出用のコア・ファイターとしても機能する。機体の制御はコクピットシートに配されたスパインパルスセンサーがパイロットの意思をピックアップする事でコントロールされる。コア・ファイターの代わりにスモーのコックピットでも運用可能であるが、一部の機能が制限される。

機体の頭部はセンサー類の集合体であると共に機体制御の中枢であり、ナノマシンの制御も司っている。非常時にはその作用を機体外に放出する機能も持ち合わせている。

全てのガンダムタイプモビルスーツの終着点にあるこの機体は黒歴史最強のモビルスーツであると同時に最強のガンダムであるが、劇中では本来の性能の30%ほどしか発揮できていなかったと言われる。

登場作品と操縦者編集

∀ガンダム
初登場作品。第2話でアーク山の石像「ホワイトドール」の中から出現。偶然乗り込んだロラン・セアックは以降、同機のパイロットとしてディアナ・カウンターと戦いを繰り広げる事になる。ロランが戦闘を望まない優しい性格であった事もあり、戦闘以外の用途にも用いられており、橋代わりに用いられたり、家畜の運搬、洗濯に動員された事もある。
ガンダムビルドファイターズトライ
ガンプラを取り扱ったイベント『ガン・コレ』において、人気バンドグループ『3代目スゴック』のリーダーであるTAKUが、本機をベースにして作成したガンプラとして登場する。
全身を漆黒に彩られており、またシールドをサーフボードの様に使用して水上を移動することができる。

装備・機能編集

特殊機能編集

IFBD(Iフィールドビームドライブ)
機体の周囲をIフィールドで覆い、Iフィールドを制御する事で機体を稼働させる駆動システム。この駆動方式によりアクチュエーターやジェネレーター容積が軽減され、内部の空間をマルチパーパスサイロ等に割く事が可能になった。また、Iフィールドそのものはビームの他に実体弾や衝撃波を防ぐことができる。
胸部マルチパーパスサイロ
IFBDによって生まれた胸部スペースに設けられた多目的武器庫。武器庫とある通り戦術によって武装を搭載するスペースであるが、劇中では家畜の運搬などに使用された。
設定上ではDOCベースと呼ばれる施設から武装の転送が行われるとされる。ベース自体はビシニティの地下に存在していたが、経年劣化により機能を停止していた。
コア・ブロック・システム
緊急時にはコア・ファイターで脱出可能。コア・ファイターはフロントスカートが主翼となる。

武装編集

ビームライフル
重金属粒子を固有振動によって収束し発射する共振粒子砲(リフェーザー砲)。大気圏内や水辺でも威力の減衰が起こらない高出力を有する。
高出力で使用する際には銃床部分をスライドさせ、内蔵された回転式グリップを使用する。このモード変換は機体本体とのデータリンクにより内蔵デバイスが判断する。この操作を行わずに使用すると、ビームの収束装置が損傷し、最悪の場合ライフル自体が使用不能となるばかりか、銃身が爆発し機体そのものが被弾する場合がある。
ホワイトドール像から出土した際に装備していたが、ナノマシン保護が不完全であった事と経年劣化によって発砲後砲身が融解し、使用不能となった。その後、同型の装備が発掘されるまで∀ガンダムは無手の状態で戦う事が多かった。
ビームサーベル
背部のプラットフォームに2基格納されている近接格闘用の斬撃兵装。先端から高温・高圧のビーム刃を発生させ、対象を溶断する。
ビーム刃の形状は戦闘の局面に応じて調整可能だが、特別な操作を行わない限り、基本的に刀剣状[5]のビームが形成される。出力調整機能と合わせて運用の幅は広く、2本合わせる事で刀身を伸ばすことができる他、手首を回転させれば簡易的なビーム・シールドとして防御にも用いられる。
シールド
機体の投影面積の大部分を防御する楕円型のシールド。物理的な重力加速度の減免や、熱の伝導を遮断する構造など、多様な攻撃手段から機体を守る複数のレイヤーが貝殻のように集積している。各構造部材の活性状況にもよるが、自己修復機能も備わっている。
ただし、この機体の防御は究極的には月光蝶に依存している為、強度はそれ程高くはない。
『∀』第11話でビシニティのマウンテンサイクルから出土し、以降はビーム・ライフルと共に使用された。
ミサイル
マルチパーパスサイロに内蔵可能な誘導弾。コア・ファイターの翼下にもサイズが合う物を装備出来たが、こちらは応急装備程度でしかない。
腹部ビームキャノン(ビームドライブユニット)
胸部マルチパーパスサイロに収納された広範囲拡散ビーム砲。マルチパーパスサイロのデフォルト装備であり、Iフィールドに打ち消されない特徴を持つ。
『∀』の作中では第49話のジョゼフ搭乗時に使用され、ターンXの背部ウェポンプラットホームを破壊した[6]
ガンダムハンマー
ビシニティ御輿小屋地下のDOCベースから出土した棘付き鉄球。形状は『1st』でガンダムが使用していた物と同一。推進用のロケットブースターが内蔵されており、棘や鉄球部分を炸裂させる機構[7]も備えている。Iフィールドを展開して敵機体の駆動系に干渉する事も可能。
対MS無力化兵器(詳細不明)
本来の「システム∀」構想で背部兵装パレットに装備される予定だったデバイス。設定のみ。ガンプラ「1/100 ターンエーガンダム」の説明書などに記載があり、"7th-GMPT = Seventh Generation Minovsky Physical Theory"を応用した非破壊性の兵器として開発されていたが「システム∀」の実証運用テストに間に合わなかった事から、暫定装備として在来型のビームサーベルが実装された、とされている。
漫画『月の風』の黒歴史を描いたページでは、右肩にそれらしきデバイスを装備した∀の姿が見られる。

特殊兵装編集

月光蝶
背部ベーンからIフィールドでナノマシンを広域散布し、人工物の分子結合を破壊し砂状に分解する。過去に∀はこのシステムによって地球文明を文字通り分解した。ビーム等のエネルギーを分解し、吸収する能力を持つとされる他、地上で使用した場合は副次的効果として大規模なハリケーンが発生する。
コクピットが∀の物でなければ完全に能力を発揮出来ないが、スモーのコクピットで代用した状態で使用しても地表に甚大な被害を与えている。

その他 編集

ミンチドリル
元々イーゲルが打撃武器として用いていた物。『∀』第13話で発掘作業用に用いている。
核弾頭ミサイル
ロストマウンテンから発掘された核弾頭。『∀』第27話でラルファ・ゼノアから破棄するよう託され、マルチパーパスサイロに格納。以降ロランはミリシャと行動を共にしながらこれを破棄する為に行動した。第39話で月に落下するミスルトゥの残骸の破壊に用いた。
ミサイルのサイズはマルチパーパスサイロの規格に適合しない為、振動などで起爆しないようサイロに土を入れて固定していた(第30話)。その際の片足でケンケンする∀の姿はとてもコミカル。

対決・名場面編集

∀ガンダム 編集

洗濯のお手伝い
第21話より。野戦病院で奮戦するディアナのお手伝いとして、川に即席の池を作り、マニピュレーターを回転させる事で洗濯機の代わりとした。最後は両腕に洗濯棒を乗せて洗濯物を乾かした。戦闘用のモビルスーツであっても使い方次第で生活を支える機械になるのどかなシーンである。
ターンX

関連機体編集

∀ガンダム (黒歴史)
SDガンダム GGENERATIONシリーズ』に登場するゲームオリジナル仕様の∀。黒歴史時代のフルスペック状態であり、System-∀99によって制御されている。
ターンX
兄弟機。ギンガナム曰く「∀のお兄さん」だが、開発経緯には諸説ある。
スモー
駆動方式が同じ。ギンガナム軍に鹵獲された際には、スモーのコクピットを装着して運用されている。
センチュリオ
DS用ソフト『SDガンダム GGENERATION DS』のオリジナル機体。ターンXや∀ガンダムを解析して得たデータから作られた機体。
ターンエーガンダムシン
ガンダムビルドファイターズ炎トライ』に登場する∀ベースの改造ガンプラ

余談 編集

  • ガンプラのMGシリーズでは本機が記念すべき100体目に選ばれている。『∀』劇中で使用した武器はもちろんの事、第8話の牛やシド・ミード氏の画稿に合わせた白い胸部十字状パーツも付属している。初期出荷版はMGロゴが箔押しという豪華仕様のパッケージだった。

商品情報編集

ガンプラ編集

フィギュア編集

資料リンク 編集

リンク編集

脚注編集

  1. 開発順や開発経緯などは諸説あり、∀の方が先に開発されたとする説も存在する。
  2. 施設そのものはビシニティの神輿小屋地下にあったが、経年劣化によって施設も格納されていた武器も使用出来なくなっていた。
  3. 自己修復の際には損傷箇所にかさぶた状の物質が生成され、損傷箇所をカバーする。
  4. 出土した当初はナノスキンの残骸によって表面が覆われて使用不可能だったが、コレン・ナンダーイーゲルとの戦闘中にそれが剥がれて使用可能になった。
  5. 従来作品のビームサーベルと比べて細長い針状のビーム刃が形成されるのが特徴である
  6. 直後のジョゼフの「やったぜフラン!」という台詞に肖って、ネット上では「やったぜフラン砲」と呼ばれる場面がしばし見受けられる。
  7. 『1st』の劇場版1作目で未採用となったガンダムハンマーが同様の機能を有しているため、そこからアイデアを引っ張ってきたものと思われる