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*[[機動戦士ガンダム]]
*[[機動戦士ガンダム]]
*[[機動戦士ガンダム THE ORIGIN]]
*[[機動戦士ガンダム THE ORIGIN]]
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*[[機動戦士ガンダムさん]]
<!-- *続編、或いは個別作品に出演した作品のみ記載。 -->
<!-- *続編、或いは個別作品に出演した作品のみ記載。 -->
| 声優 = 森功至(1st)<br/>柿原徹也(THE ORIGIN)<br/>興津和幸(ガンダムさん)
| 声優 = 森功至(1st)<br/>柿原徹也(THE ORIGIN)<br/>興津和幸(ガンダムさん)
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== 概要 ==
== 概要 ==
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[[デギン・ソド・ザビ]]の末子。[[シャア・アズナブル]]とは士官学校時代からの付き合いであり、彼を親友として信頼している。[[ザビ家]]の御曹司であり、士官学校首席という能力、また美男子ということもあって人気が高い。
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[[ジオン公国]]公王、[[デギン・ソド・ザビ]]の末子。[[一年戦争]]では[[ジオン軍]]地球方面軍司令官として北米に進駐するが、その権限は北米方面軍に限定されている。[[シャア・アズナブル]]とは士官学校時代からの付き合いであり、彼を親友として信頼している。
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[[一年戦争]]では[[ジオン軍]]地球方面軍司令官として北米に進駐。しかしその権限は北米方面軍に限られていた。そんな中、[[ホワイトベース]]と[[ガンダム]]を追って降下してきたシャアを歓待するが、戦時下で大規模なパーティを催す、[[ニューヤーク]]市長[[エッシェンバッハ]]の娘[[イセリナ・エッシェンバッハ|イセリナ]]と恋仲になるなど、危機感のなさが表面化。戦果を焦るあまりシャアの策謀にかかってホワイトベースに背後を向けることになり、戦死。その死は兄[[ギレン・ザビ]]によって政治的に利用された。
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[[ザビ家]]の御曹司であり、優れた兄・姉を持つ末っ子として育ったためか軍人としての緊張感が薄いものの、それ故の劣等感を持ち合わせている。しかし、軍人特有の厳しい雰囲気を持たず、社交的な性格もあって政財界からは好意的に受け止められおり、士官学校首席という能力と容姿端麗な美男子ということもあって国民からの人気が高い。一方で裏表がなく他人を疑うことを知らない性格であり、戦時下で大規模なパーティを催し、[[ニューヤーク]]市長[[エッシェンバッハ]]の娘[[イセリナ・エッシェンバッハ|イセリナ]]と恋仲になるなど危機感に欠ける一面がある。
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人柄は良くも悪くもボンボン。おだてに弱く、優れた兄・姉をもつ末っ子として育ったためか軍人としての緊張感が薄い。逆に軍人特有の厳しい雰囲気を持たず、社交的な性格もあって政財界からは好意的に受け止められており、国民からの人気も高かった。裏表がなく、他人を疑うことを知らなかったためにシャアに裏切られて命を落とすことになったのは、不幸という他ない。
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[[ホワイトベース]]と[[ガンダム]]を追って地球へ降下してきたシャアを歓待し、彼と共にホワイトベースを攻撃するが、この時のジオン軍がまだ[[V作戦]]を大きな脅威と捉えていなかったこともあり、ガンダムの性能を侮り敗退を繰り返してしまう。度重なる失態でザビ家の面子を潰してしまったことに焦りを感じ、それを挽回しようと戦果を焦るあまりシャアの策謀にかかってホワイトベースに背後を向けることになり、指揮していた部隊に大打撃を受けてしまう。それでもホワイトベースに一矢報いようと[[ガウ]]で敵艦に特攻し、爆散するという壮絶な最期を遂げた。
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しかし、彼がシャアの策略に嵌ってしまったのは彼の能力が劣るからではなく、度重なるホワイトベースの追撃失敗でザビ家の面子を潰してしまったこと、末っ子という身内内での立場もあったこと、また(反ジオンの)市長の娘イセリナにふさわしい男であることを見せることなど、手柄を焦っていたことが主な原因であろう。結果、その焦りをシャアに付け込まれた形となってしまったが、当時のジオンの状況ではガンダムとホワイトベースに対抗できるだけの戦力がなかった。何よりV作戦に対してジオン軍の司令部そのものが大きな脅威として捉えておらず、現場との温度差が大きかったことも大きな要因であった。
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その死はザビ家一門に大きな衝撃を与え、デギンはガルマの葬儀を内々に行おうと試みたが、[[ギレン・ザビ]]の主導によって大々的な国葬を実施し、反連邦機運を高めるためのプロパガンダとして利用された。また、[[ドズル・ザビ]]もガルマの仇討ちのために[[ランバ・ラル隊]]を地球へ派遣し、ガルマの部下も私的に仇討ちのために部隊を動かすなど、彼が如何に慕われていたかが見て取れる。
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士官としての能力は明らかではないが、軍士官学校でトップの成績(シャアと双璧で、最終試験の際にシャアが突如上官に反抗的な態度をとり、減点を被るという敵失の結果ではあるが)で卒業。前線では指揮官として責任のある立場だったことや、死後、彼の部下が敵討ちを試みるほどに慕われていたということを考えれば、それなりの能力は備えていたと考えられる。彼の最も大きな失敗はシャアのもたらした誤った情報を鵜呑みにしてしまったからである。
== 登場作品と役柄 ==
== 登場作品と役柄 ==
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:プレイアブルキャラクターとして実装されている他、「ジオンの系譜」を始めとしてシリーズによってはゲームオリジナル勢力「新生ジオン」の総大将としても登場。後ろ髪をお下げにして世界平和実現のため尽力するガルマの姿を拝める事ができる。
:プレイアブルキャラクターとして実装されている他、「ジオンの系譜」を始めとしてシリーズによってはゲームオリジナル勢力「新生ジオン」の総大将としても登場。後ろ髪をお下げにして世界平和実現のため尽力するガルマの姿を拝める事ができる。
;[[機動戦士ガンダム THE ORIGIN]]
;[[機動戦士ガンダム THE ORIGIN]]
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:『THE ORIGIN』では士官学校時代のシャアと共に多くの場面で登場しており、具体的に、頭脳明晰・スポーツ万能に描かれていた。体力測定以外の判定はすべてA。当時士官学校の校長を務めていた(といっても事実上はガルマを手元に置いておいて安心したい父デギンの計らいによるものだが)[[ドズル・ザビ]]も感心していたほど。しかし、同期生として入学していたシャア(=キャスバル・レム・ダイクン)の後塵を拝していたことから、その対抗心を激しく燃やすという姿も見せた。始めはシャアに対して敵対心で対抗するばかりであったが、行軍演習の際にシャアを出し抜こうとして失敗し、大怪我を負ってしまったところをよりによってシャア本人に救出されたことからシャアの存在を認められるようになり、良き友人関係を築いていった。<br/>士官学校卒業間際には、模擬演習の在り方について同席していた連邦軍の士官を舌鋒鋭く批判したシャアの肩を持ち、その結果シャアに焚き付けられ[[暁の蜂起]]を実行。この一件でシャアは除隊という形で士官学校を去ったため、ガルマは繰り上がりという形で主席として卒業した。<br/>ジオン軍の士官となってから将来のトップということもあって現場には出してもらえず、ライバルのシャアがジオンの英雄として脚光を浴びるのを忸怩たる思いで眺めていた。相変わらずシャアには強い対抗心を燃やしているが、どちらかというとライバルとしてシャアを認めているからこそ「自分はシャアに劣らないはずだ」という自尊心と、また「ザビ家のお坊ちゃん」という周囲の評価を覆したいという思いが強く、「手柄を立ててみんなに認められたい」という子どもじみた意識が多分にあった。
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:『シャア・セイラ編』では士官学校時代のシャアと共に多くの場面で登場しており、具体的に、頭脳明晰・スポーツ万能に描かれていた。体力測定以外の判定はすべてA。当時士官学校の校長を務めていた(といっても事実上はガルマを手元に置いておいて安心したい父デギンの計らいによるものだが)[[ドズル・ザビ]]も感心していたほど。しかし、同期生として入学していたシャア(=キャスバル・レム・ダイクン)の後塵を拝していたことから、その対抗心を激しく燃やすという姿も見せた。始めはシャアに対して対抗するばかりであったが、行軍演習の際にシャアを出し抜こうとして失敗し、大怪我を負ってしまったところをシャア本人に救出されたことからシャアの存在を認めるようになり、良き友人関係を築いていった。<br/>士官学校卒業間際には、模擬演習の在り方について同席していた連邦軍の士官を舌鋒鋭く批判したシャアの肩を持ち、その結果シャアに焚き付けられ[[暁の蜂起]]を実行。この一件でシャアは除隊という形で士官学校を去ったため、ガルマは繰り上がりという形で主席として卒業した。<br/>ジオン軍の士官となってから将来のトップということもあって現場には出してもらえず、ライバルのシャアがジオンの英雄として脚光を浴びるのを忸怩たる思いで眺めていた。相変わらずシャアには強い対抗心を燃やしているが、どちらかというとライバルとしてシャアを認めているからこそ「自分はシャアに劣らないはずだ」という自尊心と、また「ザビ家のお坊ちゃん」という周囲の評価を覆したいという思いが強く、「手柄を立ててみんなに認められたい」という子どもじみた意識が多分にあった。
;[[機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート]]
;[[機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート]]
:『猿の衛星』のエピソード中、「[[E計画]]」を実行した「やんごとなき高官」について触れられた際に[[トビア・アロナクス|トビア]]達が連想したのがガルマだった。当人と断定されてはいないのであしからず。
:『猿の衛星』のエピソード中、「[[E計画]]」を実行した「やんごとなき高官」について触れられた際に[[トビア・アロナクス|トビア]]達が連想したのがガルマだった。当人と断定されてはいないのであしからず。
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;[[機動戦士ガンダム フラナガン・ブーン戦記]]
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:地球侵攻作戦で海洋戦力の重要性に気付き水中用MSの開発や潜水艦隊の編成を進め、[[フラナガン・ブーン]]を中心にナーガIIIを編成させた。ブーンもガルマを慕っており、彼の死がブーンのその後の行動を決定づけることになった。
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;[[機動戦士ガンダム ラスト・ホライズン]]
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:既に故人であるが、冷凍保存されていたイセリナの遺体に宿った彼の子が物語の鍵となる。
== 人間関係 ==
== 人間関係 ==
=== 家族 ===
=== 家族 ===
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:父親。「歳をとってから子なぞ作るものではない」と(自分で自分に)ボヤくほどに溺愛していた。そのため彼の早すぎる死にはショックを受け、以後は地球連邦との和平を進めようとするなど「守り」にはいるほど弱気になってしまった。
:父親。「歳をとってから子なぞ作るものではない」と(自分で自分に)ボヤくほどに溺愛していた。そのため彼の早すぎる死にはショックを受け、以後は地球連邦との和平を進めようとするなど「守り」にはいるほど弱気になってしまった。
;[[ギレン・ザビ]]
;[[ギレン・ザビ]]
−
:「周囲の人々が考えているほど、恐ろしい人ではない」と語っており、兄弟仲はそれなりに良かった模様。死後、自身の葬儀をプロパガンダに利用される。
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:兄。「周囲の人々が考えているほど、恐ろしい人ではない」と語っており、兄弟仲はそれなりに良かった模様。死後、自身の葬儀をプロパガンダに利用される。
;[[サスロ・ザビ]]
;[[サスロ・ザビ]]
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:デギンの次男。一年戦争時には死亡していたため、アニメ版には登場しない。小説およびスピンオフ作品にのみ登場し、政治的手腕が非常に優れていたとされる。容姿はデギンとよく似ている。
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:デギンの次男。一年戦争時には死亡していたため、アニメ本編には登場しない。小説や『THE ORIGIN』に登場し、政治的手腕が非常に優れていたとされる。容姿はデギンとよく似ている。
;[[ドズル・ザビ]]
;[[ドズル・ザビ]]
:最も親しい兄。一説には妾腹の子とされ、デギンからはかなり冷遇されていたらしい。そのためかガルマを溺愛し、たとえお飾りであっても前線に送ることに難色を示すなど、容姿からは想像もできないほど大事にしていた。なお、兄弟だがあまりにも似ていないのはドズルが父親似、ガルマが母親似なのだろうか。
:最も親しい兄。一説には妾腹の子とされ、デギンからはかなり冷遇されていたらしい。そのためかガルマを溺愛し、たとえお飾りであっても前線に送ることに難色を示すなど、容姿からは想像もできないほど大事にしていた。なお、兄弟だがあまりにも似ていないのはドズルが父親似、ガルマが母親似なのだろうか。
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;[[シャア・アズナブル]]
;[[シャア・アズナブル]]
:士官学校時代の同期。ガルマは死の直前まで彼を親友だと思っていた。
:士官学校時代の同期。ガルマは死の直前まで彼を親友だと思っていた。
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;[[ダロタ]]
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:副官。ガルマの死後、イセリナと共に部下を率いてホワイトベースへの仇討ちのために出撃した。
=== その他 ===
=== その他 ===
;[[イセリナ・エッシェンバッハ]]
;[[イセリナ・エッシェンバッハ]]