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| 教育型コンピュータは設計開発システムにも応用されており、「JCAP(教育型コンピュータ支援による統合プロダクツ)」と呼ばれる生産システムが、[[アナハイム・エレクトロニクス社]]によって開発されている。これはCAD/MACシステムの発展型であり、システム内で「エージェント」と呼ばれる仮想的な技術者が二十四時間体制で活動し、ネットワークにより情報を共有しあっている。JCAPは最終的な意思決定は人間の手に委ねられるが、ハイスクールレベルの知識があればある程度の機体を設計・開発することが可能である。このシステムは機体の生産管理も担い、MSの開発期間の大幅な短縮に繋がっている。 | | 教育型コンピュータは設計開発システムにも応用されており、「JCAP(教育型コンピュータ支援による統合プロダクツ)」と呼ばれる生産システムが、[[アナハイム・エレクトロニクス社]]によって開発されている。これはCAD/MACシステムの発展型であり、システム内で「エージェント」と呼ばれる仮想的な技術者が二十四時間体制で活動し、ネットワークにより情報を共有しあっている。JCAPは最終的な意思決定は人間の手に委ねられるが、ハイスクールレベルの知識があればある程度の機体を設計・開発することが可能である。このシステムは機体の生産管理も担い、MSの開発期間の大幅な短縮に繋がっている。 |
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− | 教育型コンピュータの調整を担う専門職を「シューフィッター(靴の調整師の意)」と呼ぶ。戦闘経験の無いコンピュータに戦闘データを入力する技術職を指す言葉だが、戦闘を経てデータを入力するテストパイロットと同義として扱われる場合もある。
| + | 教育型コンピュータは経験を蓄積し、それをベースに反応する必然性から、自我を持つほどではないもののある種の人格を備えており、特定の行動を繰り返した場合、その行動を優先的に使用するような「癖」が付く。また、エースパイロット、あるいはニュータイプと噂されるような人物になるとそれに合わせられる教育型コンピュータはフラットなものではなくピーキーなものとなる。そのため、教育型コンピュータの調整を担う専門職が必要となっており、彼らは「シューフィッター(靴の調整師の意)」と呼ばれている。シューフィッターの基礎理論は[[ジオン公国|ジオン]]で提唱されたものであったが、[[V作戦]]に際して連邦側でも急ピッチで養成が進められた。シューフィッターは戦闘経験の無いコンピュータに戦闘データを入力する技術職であり、時に共依存とすら呼ばれるほどの親密な関係を過ごし、親子同然の間柄になるという。この際の初期人格の優劣がその後のAIのスペックを決定するが、戦闘を経てデータを入力するテストパイロットと同義として扱われる場合もある。 |
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| == 登場作品 == | | == 登場作品 == |
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| ;[[機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91]] | | ;[[機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91]] |
| :[[サナリィ]]のバイオコンピューターを再現出来なかった[[アナハイム・エレクトロニクス社|アナハイム社]]が、代替措置として[[シルエットガンダム]]に搭載している。同機には、量産化に向けた機動プログラミング用にMACSS(マニューバ・コントロール・サンプリング(サポート)・システム)が搭載されている。 | | :[[サナリィ]]のバイオコンピューターを再現出来なかった[[アナハイム・エレクトロニクス社|アナハイム社]]が、代替措置として[[シルエットガンダム]]に搭載している。同機には、量産化に向けた機動プログラミング用にMACSS(マニューバ・コントロール・サンプリング(サポート)・システム)が搭載されている。 |
| + | ;[[アナハイムジャーナル]] |
| + | :JCAPの初出。MSの製造工程の一端を読み解く設定であり、同様の設定が後に[[機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還]]でも語られている。 |
| ;[[機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート]] | | ;[[機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート]] |
| :収録エピソードの一つである「最終兵士」で登場。[[ガンダム]]に搭載されていた戦闘データのマスターが[[木星帝国]]残党によって強奪され、[[グレイ・ストーク]]がこれの奪還を[[宇宙海賊クロスボーン・バンガード]]に依頼する所から物語は始まる。 | | :収録エピソードの一つである「最終兵士」で登場。[[ガンダム]]に搭載されていた戦闘データのマスターが[[木星帝国]]残党によって強奪され、[[グレイ・ストーク]]がこれの奪還を[[宇宙海賊クロスボーン・バンガード]]に依頼する所から物語は始まる。 |
| :木星軍残党は製造した[[バイオ脳]]を戦闘データとシミュレーターで戦わせ、アムロの戦闘データのみをコピーした最終兵器ならぬ「最終兵士」を開発。試作MS[[アマクサ]]にその完成系を搭載し、猛威を奮った。 | | :木星軍残党は製造した[[バイオ脳]]を戦闘データとシミュレーターで戦わせ、アムロの戦闘データのみをコピーした最終兵器ならぬ「最終兵士」を開発。試作MS[[アマクサ]]にその完成系を搭載し、猛威を奮った。 |
− | | + | ;[[月刊モビルマシーン]] |
| + | :[[ガンダムF90]]に搭載された疑似人格AIを解説する際にその前段階として大まかな概要が語られており、中にはサイコミュや[[サイコフレーム]]と結びつけたオカルト的な解釈も見受けられた。 |
| == 関連技術 == | | == 関連技術 == |
| ;[[コアブロックシステム]] | | ;[[コアブロックシステム]] |
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| ;光結合回路 (GMO) | | ;光結合回路 (GMO) |
| :教育型コンピュータを構成する回路。ミノフスキー粒子による集積回路の誤作動を避けることができ、従来のコンピュータよりも演算能力が非常に高かったが、非常に高価なため教育型コンピュータ自体のコストをも引き上げてしまっている。 | | :教育型コンピュータを構成する回路。ミノフスキー粒子による集積回路の誤作動を避けることができ、従来のコンピュータよりも演算能力が非常に高かったが、非常に高価なため教育型コンピュータ自体のコストをも引き上げてしまっている。 |
| + | ;疑似人格AI |
| + | :ホロキューブ型シナプスコンピュータと不可分に結びついた新世代の教育型コンピュータ。ガンダムF90に試験的に搭載されたが、データのフィードバックこそ行えるが、疑似人格AIのコピーは出来ない。 |
| + | ;[[バイオコンピューター]] |
| + | :教育型コンピュータの後継となる第六世代コンピュータ。 |
| ;[[AGEシステム]] | | ;[[AGEシステム]] |
| :[[機動戦士ガンダムAGE]]における教育型コンピュータに相当するシステム。 | | :[[機動戦士ガンダムAGE]]における教育型コンピュータに相当するシステム。 |