差分

1,455 バイト追加 、 2024年8月24日 (土)
編集の要約なし
70行目: 70行目:  
GアタッカーとGボマーには個別にコクピットブロックが存在し、MS形態時にはGコアのコクピットと連結される。緊急時にはその2つのコクピットを装着したままGコアが分離され、コア・ブロック状態でならば大気圏突入も可能。飛行形態に変形すれば大気圏内航行も行える。この状態では機体バランスに問題があるが脱出装置としては申し分ない性能を有し、不測の事態に備えて自動での帰還能力も持つ。コクピット内は従来通り[[全天周囲モニター]]と[[リニアシート]]だが、操縦桿は試験的に[[アームレイカー]]を採用している。
 
GアタッカーとGボマーには個別にコクピットブロックが存在し、MS形態時にはGコアのコクピットと連結される。緊急時にはその2つのコクピットを装着したままGコアが分離され、コア・ブロック状態でならば大気圏突入も可能。飛行形態に変形すれば大気圏内航行も行える。この状態では機体バランスに問題があるが脱出装置としては申し分ない性能を有し、不測の事態に備えて自動での帰還能力も持つ。コクピット内は従来通り[[全天周囲モニター]]と[[リニアシート]]だが、操縦桿は試験的に[[アームレイカー]]を採用している。
   −
両肩部と両脛部に全部で4基のジェネレーターを分散して搭載し、前者はGアタッカー、後者はGボマーのエンジンとしても機能する。これは攻撃を受けた時に全ジェネレーターが一度に破損する事を防ぐ目的があり、万が一の場合は強制パージも可能。分離時における各機の加速力の差が小さいのもこの分散構造のおかげとされる。なおオプションの追加を想定して出力には余裕が持たされているので、2基までならば失っても戦闘に支障はない。
+
両肩部と両脛部に全部で4基のジェネレーターを分散して搭載し、前者はGアタッカー、後者はGボマーのエンジンとしても機能する。これは攻撃を受けた時に全ジェネレーターが一度に破損する事を防ぐフェイル・セーフとして配慮されたもので、万が一の場合は強制パージも可能。また、ジェネレーターの配置が均等化された事で補機としてのコア・ブロックを必要とせず、単機で完結した戦闘単位となっている。なおオプションの追加を想定して出力には余裕が持たされているので、2基までならば失っても戦闘に支障はない。
    
背部には[[AMBAC]]用の大型テール・スタビレーターがあり、その回転モーメントの大きさを活かして細かな姿勢制御を行うのに用いられる。この内部には電子機器やセンサー類、プロペラントタンクが搭載されており、特にプロペラントタンクが占める容積の割合が高いとされる。テール・スタビレーターはバルカン砲を内蔵したタイプへの換装も可能で、用途に応じて使い分ける。この他、Gアタッカーの主翼もMS形態時にはサブ・スタビレーターとして機能し、バックパック自体も[[AMBAC]]ユニットとして活用可能。
 
背部には[[AMBAC]]用の大型テール・スタビレーターがあり、その回転モーメントの大きさを活かして細かな姿勢制御を行うのに用いられる。この内部には電子機器やセンサー類、プロペラントタンクが搭載されており、特にプロペラントタンクが占める容積の割合が高いとされる。テール・スタビレーターはバルカン砲を内蔵したタイプへの換装も可能で、用途に応じて使い分ける。この他、Gアタッカーの主翼もMS形態時にはサブ・スタビレーターとして機能し、バックパック自体も[[AMBAC]]ユニットとして活用可能。
   −
Sガンダムは無人MS構想の試作機という側面も持っており、その為のメイン・コンピューター・システム「[[ALICE]]」を搭載している。このシステムの実戦における稼働データを収集する為に頭部は[[Ζプロジェクト|Ζ系MS]]の設計を参考としつつ独自開発され、排熱構造の高効率化を図った事で外見以外はΖ系とほとんど別物と化した。センサー等はALICE用に高性能な物を採用し、サブプロセッサーや強力な冷却機構も搭載した事でかなり高額化している。
+
Sガンダムは無人MS構想の試作機という側面も持っており、その為のメイン・コンピューター・システム「[[ALICE]]」を搭載している。このシステムの実戦における稼働データを収集する為に頭部は[[Ζ計画|Ζ系MS]]の設計を参考としつつ担当のデザインチームによって独自開発されている。シルエットこそΖ型に近いものの、インコムシステムや60mmバルカン、サブプロセッサーフレームなど熱源となるものが多くかったため、排熱構造の高効率化を図った事で外見以外はΖ系とほとんど別物と化している。センサー等はALICE用に高性能な物を採用し、サブプロセッサーや強力な冷却機構も搭載した事でかなり高額化している。
    
本機は「芸術的」と評される程の高度なユニット化によって高い性能を獲得していたが、同時にそれは構造の複雑化も招いており、設計が困難で開発・運用にかかるコストも膨大なものとなった。それ故、実際に完成したのは4機だけで、オプションの方もペーパープランだけで終えた物を除いた数セット分しか完成していない。その反省なのか、本機の後に開発されたアナハイム・ガンダムは「信頼性を重視したシンプルな機体」というコンセプトへシフトしている。
 
本機は「芸術的」と評される程の高度なユニット化によって高い性能を獲得していたが、同時にそれは構造の複雑化も招いており、設計が困難で開発・運用にかかるコストも膨大なものとなった。それ故、実際に完成したのは4機だけで、オプションの方もペーパープランだけで終えた物を除いた数セット分しか完成していない。その反省なのか、本機の後に開発されたアナハイム・ガンダムは「信頼性を重視したシンプルな機体」というコンセプトへシフトしている。
83行目: 83行目:     
=== Gアタッカー ===
 
=== Gアタッカー ===
Aパーツ(上半身)が変形した飛行形態。両肩ブロックに熱核融合炉を有する為、同様の構成をしたΖΖガンダムのコア・トップと比較して格段の出力を誇る。両肩はエンジンをカバーするショルダージャケットを残してエンジン自体が肩関節を軸に180度回転し、その中に腕を収納後、再度ジャケットがカバーされる。
+
Aパーツ(上半身)が変形した飛行形態。両肩ブロックに熱核融合炉を有する為、同様の構成をしたΖΖガンダムのコア・トップと比較して格段の出力を誇っている。航宙・航空戦闘攻撃来としても充分な戦闘能力を持ち、軽快な運動性能を示す。両肩はエンジンをカバーするショルダージャケットを残してエンジン自体が肩関節を軸に180度回転し、その中に腕を収納後、再度ジャケットがカバーされる。
    
=== Gボマー ===
 
=== Gボマー ===
Bパーツ(下半身)の飛行形態。ふくらはぎに[[熱核ジェットエンジン]]が搭載されており、脛の裏側の可変ノズルから推力を発生させる。また、エンジン自体がムーバブルフレームの一部を形成しており膝関節と足首に直接接続されている。大腿部に標準装備されるビーム・カノンは勿論、ビーム・スマートガンを装着した状態でも変形は可能。Gアタッカーよりも火力面で秀でており、主翼下のパイロンにミサイルを装備可能。
+
Bパーツ(下半身)の飛行形態。ふくらはぎに[[熱核ジェットエンジン]]が搭載されており、脛の裏側の可変ノズルから推力を発生させる。また、エンジン自体がムーバブルフレームの一部を形成しており膝関節と足首に直接接続されている。大腿部に標準装備されるビーム・カノンは勿論、ビーム・スマートガンを装着した状態でも変形可能。ビーム・スマートガンを装備した状態ではGボマーは機能的に自立型の[[サブ・フライト・システム]]としての運用が可能であり、戦局によっては分離あるいは合体といったギミックが有効に機能する事となる。Gアタッカーよりも火力面で秀でており、主翼下のパイロンにミサイルを装備可能。
    
===  Gコア ===
 
===  Gコア ===
コクピットブロックが変形した[[コア・ファイター]]。基本思想や可変機構においては歴代コア・ファイターと同じであるが、双胴の推進器を搭載し、Gアタッカー、Gボマーと同程度の航続距離・巡航速度を誇る。合体状態ではA・Bパーツのコクピットユニットが互いに結合固定され、脱出時には各コクピットを装着した状態で安全圏へ避難する。また、Sガンダムのオプションパーツとして用意されているブースター・ユニット1基と合体する事で[[コア・ブースター]]として運用でき、火力と推力が向上する。ここから更にプロペラントタンクを増設する事により[[コア・ブースター・エクステンディッド]]としても運用できる。
+
コクピットブロックが変形した[[コア・ファイター]]。Sガンダムと、その兵装システムの中核を成し、機体の中枢であるALICEを搭載している。基本思想や可変機構においては歴代コア・ファイターと同じであるが、双胴の推進器を搭載し、Gアタッカー、Gボマーと同程度の航続距離・巡航速度を誇る。合体状態ではA・Bパーツのコクピットユニットが互いに結合固定され、脱出時には各コクピットを装着した状態で安全圏へ避難する。ただし、この状態での空力特性は決して良好ではないため、その状態での「航空機」としての運用は控えたほうが賢明であり、大気圏突入後のアプローチやランディングにしても何らかのバックアップが必要だと言われている。また、Sガンダムのオプションパーツとして用意されているブースター・ユニット1基と合体する事で[[コア・ブースター]]として運用でき、火力と推力が向上する。ここから更にプロペラントタンクを増設する事により[[コア・ブースター・エクステンディッド]]としても運用できる。
    
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
101行目: 101行目:  
=== 特殊機能 ===
 
=== 特殊機能 ===
 
;[[ALICE]](アリス)
 
;[[ALICE]](アリス)
:MSの完全自動化を目指して造られたコンピューターシステム。正式名称は「'''A'''dvanced '''L'''ogistic & '''I'''nconsequence '''C'''ognizing '''E'''quipment(発展型論理・非論理認識装置)」。<br />Gコアに搭載された学習型コンピューターとA、Bパーツに搭載された補助機器で構成され、戦闘や機動を全て自身で判断して行う事を可能としている。ただし機体が分離した状態ではただの学習型コンピューターでしかなく、あくまでもMS形態時での運用が前提である。<br />α任務部隊に配備される際に封印されたと思われていたが実はそのままとなっており、時折リョウの制御下を離れては勝手に戦闘を行う事があった。
+
:MSの完全自動化を目指して造られたコンピューターシステム。正式名称は「'''A'''dvanced '''L'''ogistic & '''I'''nconsequence '''C'''ognizing '''E'''quipment(発展型論理・非論理認識装置)」。<br />Gコアに搭載された学習型コンピューターとA、Bパーツに搭載された補助機器で構成され、戦闘や機動を全て自身で判断して行う事を可能としている。ただし、それらとのリンクが絶たれた状態ではただの学習型コンピューターでしかなく、あくまでもMS形態時での運用が前提である。<br />α任務部隊に配備される際に封印されたと思われていたが実はそのままとなっており、時折リョウの制御下を離れては勝手に戦闘を行う事があった。
 
;分離/合体
 
;分離/合体
:Gコア、Gアタッカー、Gボマーに分離・合体が可能。ただし本来は戦闘中の合体は想定されていない。<br />また、緊急時にはコクピットブロックや破損したジェネレーターを分離可能。
+
:Gコア、Gアタッカー、Gボマーに分離・合体が可能。ただし本来は戦闘中の合体は想定されていない。<br />また、緊急時にはコクピットブロックや破損したジェネレーターを分離可能。Gコアの脱出時にはGコアにGアタッカー、Gボマーのコクピットが集約される設計となっており、可変機構を構成するムーバブル・フレームへの接合強度も脱出時のユニット構成が最上位に設定されている。
 
;換装
 
;換装
 
:機体各部のパーツを交換・増設する事で各種バリエーションに換装出来る。主な換装バリエーションとして[[Sガンダム (ブースター・ユニット装着型)|ブースター・ユニット装着型]]、[[Ex-Sガンダム|Ex-S]]、[[ディープストライカー]]がある。
 
:機体各部のパーツを交換・増設する事で各種バリエーションに換装出来る。主な換装バリエーションとして[[Sガンダム (ブースター・ユニット装着型)|ブースター・ユニット装着型]]、[[Ex-Sガンダム|Ex-S]]、[[ディープストライカー]]がある。
5,836

回編集