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| == 概要 == | | == 概要 == |
− | 劇場作品『[[機動戦士ガンダムF91]]』が不振に終わり、本来TVシリーズで展開されるはずだったF91に代わって企画された作品。初代より監督を務めた富野監督が携わる宇宙世紀は本作を以て最後を迎える。冨野監督自身はF91以前にやってきたガンダムはここで終わりにしようという「新しいガンダム」「ガンダムを終わらせる」を意識して臨んだという。 | + | 劇場作品『[[機動戦士ガンダムF91]]』が不振に終わり、本来TVシリーズで展開されるはずだった『F91』に代わって企画された作品。初代より監督を務めた富野監督が携わる宇宙世紀は本作を以て最後を迎える。冨野監督自身はF91以前にやってきたガンダムはここで終わりにしようという「新しいガンダム」「ガンダムを終わらせる」を意識して臨んだという。 |
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| ガンダムファンの高齢化・マニア化に歯止めをかけ小学生の取り込みなどが特に強く意識されており、敵MSが一目で敵と分かる奇抜なメカデザインや若干13歳の主人公[[ウッソ・エヴィン]]が毎話トリッキーな戦術で敵を倒すなど、方策が色濃く現れている。 | | ガンダムファンの高齢化・マニア化に歯止めをかけ小学生の取り込みなどが特に強く意識されており、敵MSが一目で敵と分かる奇抜なメカデザインや若干13歳の主人公[[ウッソ・エヴィン]]が毎話トリッキーな戦術で敵を倒すなど、方策が色濃く現れている。 |
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− | しかし製作陣の決意とは裏腹に、本作はサンライズ買収の絡みからバンダイの強権が最も行使されたことでも知られる。本来4話に登場するはずだったVガンダムを登場させるためストーリーを無理やり再構成し1話と入れ替えたり、登場させなければ監督を降板させると言われ[[アドラステア級|バイク戦艦]]を登場させたりと、現場はかなり混乱したようである。冨野監督は本作を後年'''「一生懸命見たりするのはやめた方がいいの」「大人の汚濁に満ちた結果の作品」'''と酷評している。
| + | しかし製作陣の決意とは裏腹に、本作はサンライズ買収の絡みからバンダイの強権が最も行使されたことでも知られる。本来4話に登場するはずだったVガンダムを登場させるためストーリーを無理やり再構成し1話と入れ替えたり、「登場させなければ監督を降板させる」と言われ[[アドラステア級|バイク戦艦]]を登場させたりと、現場はかなり混乱したようである。 |
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− | 初代以来「リアルさ」を売りにしていたガンダム作品では見られなかった奇抜なメカが多数登場させたにも関わらず、ギロチンや宗教観を取り入れたストーリーは低年齢層には今一つ受け入れられず、購買層・視聴層の中心は20代男性は占めた。富野監督の下に「小さい頃にZガンダムを見ていました」というファンからの声も届いたという。
| + | 初代以来「リアルさ」を売りにしていたガンダム作品では見られなかった奇抜なメカが多数登場させたにも関わらず、ギロチンや宗教観を取り入れたストーリーは低年齢層には今一つ受け入れられず、購買層・視聴層の中心は20代男性は占めた<ref>富野監督の下に「小さい頃にZガンダムを見ていました」というファンからの声も届いたという。</ref>。 |
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− | こうした諸々の事情と伴わない結果から冨野監督は体調も崩しかけ鬱に近い状態に陥いった。そして半ば自暴自棄気味になり中盤以降は方針を転換。終盤になるにつれ敵味方区別なく主要キャラが死亡するストーリーを展開し最終回に至っては「僕の恨みつらみを込めただけで作品として終わらせられなかった」と語っている。後に富野氏が執筆した小説版では、敵味方とも主要キャラが死亡する展開は有るものの、比較的あっさりした内容だったり、死因が異なっている他、アニメで死亡したキャラが死亡せず、逆に死亡したケースもあった。
| + | こうした諸々の事情と伴わない結果から冨野監督は体調も崩しかけ鬱に近い状態に陥いった。そして半ば自暴自棄気味になり中盤以降は方針を転換。終盤になるにつれ敵味方区別なく主要キャラが死亡するストーリーを展開し、最終回に至っては「僕の恨みつらみを込めただけで作品として終わらせられなかった」と語っており、後年には'''「一生懸命見たりするのはやめた方がいいの」「大人の汚濁に満ちた結果の作品」'''と酷評している。後に富野氏が執筆した小説版では、敵味方とも主要キャラが死亡する展開はあるものの、顛末が異なって描かれている場合が多い<ref>比較的あっさりした内容だったり、死因が異なっている他、アニメで死亡したキャラが死亡せず、逆に死亡したケースもあった。</ref>。 |
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− | 商品の販売結果もSDガンダムの販売不振を補う程度には売上を記録したものの[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア|逆襲のシャア]]公開時とほぼ横ばいに終わり、以降ガンダムは富野監督の手を離れる。
| + | 商品の販売結果もSDガンダムの販売不振を補う程度には売上を記録したものの『[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア|逆襲のシャア]]』公開時とほぼ横ばいに終わり、以降[[∀ガンダム (作品)|∀ガンダム]]までガンダムは富野監督の手を離れる。 |
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− | ボンボンにて連載されたコミカライズは、読者層に合わせて原作の暗い雰囲気は抑えられ、ギャグ漫画のようなノリになっている。ストーリーはシリアスなのだが、キャラクターが妙に奇抜だったりする。
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| == ストーリー == | | == ストーリー == |
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| それまで地球圏を統治していた[[地球連邦政府]]は長い年月を経た末に形骸化し、連邦政府による統制を離れた[[スペースコロニー]]が各地で紛争を始めた事で、時代は[[宇宙戦国時代]]へと突入していった。その内、サイド2にある[[ザンスカール帝国]]は女性を中心とした母系社会を説くマリア主義を唱えつつ、ギロチンや強大な軍事力による恐怖政治を推し進め、宇宙における新たなる秩序を作るべく遂に地球侵攻を開始。対してザンスカール帝国の凶行に反発する人々はレジスタンス組織「[[リガ・ミリティア]]」を組織し、抵抗運動を開始する。 | | それまで地球圏を統治していた[[地球連邦政府]]は長い年月を経た末に形骸化し、連邦政府による統制を離れた[[スペースコロニー]]が各地で紛争を始めた事で、時代は[[宇宙戦国時代]]へと突入していった。その内、サイド2にある[[ザンスカール帝国]]は女性を中心とした母系社会を説くマリア主義を唱えつつ、ギロチンや強大な軍事力による恐怖政治を推し進め、宇宙における新たなる秩序を作るべく遂に地球侵攻を開始。対してザンスカール帝国の凶行に反発する人々はレジスタンス組織「[[リガ・ミリティア]]」を組織し、抵抗運動を開始する。 |
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− | 戦いの戦火は、やがて東欧の不法居住区[[ポイント・カサレリア]]にまで及んでいった…… | + | 戦いの戦火は、やがて東欧の不法居住区[[ポイント・カサレリア]]にまで及んでいった……。 |
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| == 登場人物 == | | == 登場人物 == |
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| ! 話数 !! サブタイトル !! 備考 | | ! 話数 !! サブタイトル !! 備考 |
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− | | 第1話 || 白いモビルスーツ || | + | | 第1話 || 白いモビルスーツ || 時系列上は4話の後の話。 |
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− | | 第2話 || マシンと会った日 || | + | | 第2話 || マシンと会った日 || 事実上の第1話。 |
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| | 第3話 || ウッソの戦い || | | | 第3話 || ウッソの戦い || |
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| | 第44話 || 愛は光の果てに || | | | 第44話 || 愛は光の果てに || |
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− | | 第45話 || 幻覚に踊るウッソ || | + | | 第45話 || 幻覚に踊るウッソ || 総集編 |
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| | 第46話 || タシロ反乱 || | | | 第46話 || タシロ反乱 || |
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| == 関連作品 == | | == 関連作品 == |
| ;[[機動戦士Vガンダム (コミックボンボン版)]] | | ;[[機動戦士Vガンダム (コミックボンボン版)]] |
− | :『コミックボンボン』で連載された漫画。ウッソの性格を始め、諸設定がアニメと異なる。 | + | :『コミックボンボン』で連載された漫画。読者層に合わせて原作の暗い雰囲気は抑えられ、ウッソの性格を始め、諸設定がアニメと異なる。ストーリーはシリアスなのだが、キャラクターが妙に奇抜だったりするなどギャグ漫画的要素が強い。 |
| ;[[機動戦士Vガンダム プロジェクト・エクソダス]] | | ;[[機動戦士Vガンダム プロジェクト・エクソダス]] |
| :『少年キッズ』に掲載された漫画。アニメ本編の外伝エピソード。 | | :『少年キッズ』に掲載された漫画。アニメ本編の外伝エピソード。 |
| ;[[機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト]] | | ;[[機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト]] |
| :『[[月刊ガンダムエース]]』で連載された漫画。『[[機動戦士クロスボーン・ガンダム|クロボン]]』シリーズの4作目かつ『Vガンダム』と同時期の話であり、本作の一部キャラクターも登場する。 | | :『[[月刊ガンダムエース]]』で連載された漫画。『[[機動戦士クロスボーン・ガンダム|クロボン]]』シリーズの4作目かつ『Vガンダム』と同時期の話であり、本作の一部キャラクターも登場する。 |
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| *[[シリーズ一覧]] | | *[[シリーズ一覧]] |
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− | <!-- == 脚注 == -->
| + | == 脚注 == |
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