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小型化にあたってまずは[[ムーバブルフレーム]]の構成から始まり、そこに[[ヤシマ重工]]から提供を受けたマイクロハニカム構造が加わった事で、フレーム断面を従来品から30%カットする事に成功。当初はMS用小型高出力ジェネレータの開発が遅れていた為、MS用ではない軌道レース衛星用の物をMS用に改造した物を1対2基搭載していたが、後に小型MS用ジェネレータが開発・量産されて以降はそちらを1基搭載する仕様に変更された。
 
小型化にあたってまずは[[ムーバブルフレーム]]の構成から始まり、そこに[[ヤシマ重工]]から提供を受けたマイクロハニカム構造が加わった事で、フレーム断面を従来品から30%カットする事に成功。当初はMS用小型高出力ジェネレータの開発が遅れていた為、MS用ではない軌道レース衛星用の物をMS用に改造した物を1対2基搭載していたが、後に小型MS用ジェネレータが開発・量産されて以降はそちらを1基搭載する仕様に変更された。
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外付けの換装装備規格「ミッションパック」を採用し、機体各部にハードポイントを介して多種多様なオプションを装着する事ができる。また、ミッションパックは理論上装着部位が重複しない限り、別々の装備であっても装備する事ができ、現場での即時交換も可能にしている<ref>ただしVタイプだけは装備のジェネレータリソースの配分(特に高出力を要する[[ヴェスバー]]や[[ビームシールド]])や熱配分の関係で他装備の混載は不可能となっている。</ref>。素体は無駄な装備の一切を取り外した機体になっているが、これは実戦を想定していない試験機としての性格が強い本機体の事情による。
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実戦を想定していない実験機であり、素体は無駄な装備の一切が省かれているが、外付けの装備換装システムとして「ミッションパック」を採用し、各部ハードポイントを介して多種多様なオプションを装着する事ができる。また、ミッションパックは理論上装着部位が重複しない限り、別々の装備であっても装備する事ができ、現場での即時交換も可能にしている<ref>ただしVタイプだけは装備のジェネレータリソースの配分(特に高出力を要する[[ヴェスバー]]や[[ビームシールド]])や熱配分の関係で他装備の混載は不可能となっている。</ref>
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主管制コンピューターに建造当時最新式で高性能だった第五世代の「8000系ニューロコンピュータ」を採用し、基本OSとして「擬似人格OSプログラム」を持ち合わせている<ref>『[[SDガンダム GGENERATIONシリーズ|GGENRATIONシリーズ]]』では交換可能なアイテムにする為に「A.Rチップ」「C.Aチップ」とされているが原典である漫画版や当時の文字設定ではその様な交換可能なプログラムチップモジュールである描写や言及は無い</ref>。この擬似人格プログラムは初期の1号機と2号機に試験的に採用され、1号機に搭載された物が「Type-[[アムロ・レイ|A.R]]」で先読みする機能、2号機の物が「Type-[[シャア・アズナブル|C.A]]」で機体性能を瞬間的に約3倍に引き上げる機能をそれぞれ設定された。ただしこのニューロコンピュータは熱に弱い為格納庫での待機時でも専用の冷却設備を要する代物であった。
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主管制コンピューターとして建造当時最新式で高性能だった第五世代の「8000系ニューロコンピュータ」を採用し、基本OSとして「擬似人格OSプログラム」を持ち合わせている<ref>『[[SDガンダム GGENERATIONシリーズ|GGENRATIONシリーズ]]』では交換可能なアイテムにする為に「A.Rチップ」「C.Aチップ」とされているが原典である漫画版や当時の文字設定ではその様な交換可能なプログラムチップモジュールである描写や言及は無い</ref>。この擬似人格プログラムは初期の1号機と2号機に試験的に採用され、1号機に搭載された物が「Type-[[アムロ・レイ|A.R]]」で先読みする機能、2号機の物が「Type-[[シャア・アズナブル|C.A]]」で機体性能を瞬間的に約3倍に引き上げる機能をそれぞれ設定された。ただしこのニューロコンピュータは熱に弱い為格納庫での待機時でも専用の冷却設備を要する代物であった。
    
基本的に試験機としての側面が強く、実戦投入は後継機に委ねられる予定であったが、オールズモビル戦役など不測の出来事から実戦投入の機会が多くなり、蓄積された運用データは[[ガンダムF91|F91]]などの後継機に引き継がれていき、ブラッシュアップしていった。
 
基本的に試験機としての側面が強く、実戦投入は後継機に委ねられる予定であったが、オールズモビル戦役など不測の出来事から実戦投入の機会が多くなり、蓄積された運用データは[[ガンダムF91|F91]]などの後継機に引き継がれていき、ブラッシュアップしていった。
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:機体各所に配置されたハードポイントを介しミッションパックを換装可能。なお一部の装備を除いて複数のミッションパックの混載が出来る。
 
:機体各所に配置されたハードポイントを介しミッションパックを換装可能。なお一部の装備を除いて複数のミッションパックの混載が出来る。
 
;8000系ニューロコンピュータ
 
;8000系ニューロコンピュータ
:機体の主管制コンピューターである第五世代非ノイマン型コンピュータ。機体制御の為に高性能なシステムが必要とされた結果搭載された物であり、これ一基でミッションパック全種の管制を行う事が出来る。MS搭載のコンピュータとしては初めてシナプスプロセッサ数100万以上のホロ・キューブ処理系を実現しているが、通常のプログラミングが不可能であり、プロセッサ上に擬似人格知識ベースを構成し、[[教育型コンピュータ]]と対戦シュミレートを繰り返す事でシナプス結合によるOSプログラミングを行っている。
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:機体の主管制コンピューターである第五世代非ノイマン型コンピュータ。機体制御の為に高性能なシステムが必要とされた結果搭載された物であり、これ一基でミッションパック全種の管制を行う事が出来る。MS搭載のコンピュータとしては初めてシナプスプロセッサ数100万以上のホロ・キューブ処理系を実現しているが、通常のプログラミングが不可能であり、プロセッサ上に擬似人格知識ベースを構成し、[[教育型コンピュータ]]と対戦シュミレートを繰り返す事でシナプス結合によるOSのプログラミングを行っている。
 
:;A.R(TYPE ”A・R”)
 
:;A.R(TYPE ”A・R”)
::1号機に搭載されている擬似人格OSプログラム。小回りが利く他、敵の動きを先読みするかのような操縦サポートを行う。劇中ではダメージコントロールを自律的に行う描写がある<ref>強奪された2号機との交戦中、胴体への直撃弾を左腕を引き換えにして防いでいる。</ref>。
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::1号機に搭載されている擬似人格OS。小回りが利く他、敵の動きを先読みするかのような操縦サポートを行う。劇中ではダメージコントロールを自律的に行う描写がある<ref>強奪された2号機との交戦中、胴体への直撃弾を左腕を引き換えにして防いでいる。</ref>。
 
:;C.A(TYPE ”CA-III”)
 
:;C.A(TYPE ”CA-III”)
::2号機に搭載されている擬似人格OSプログラム。機動性が高く、通常のモビルスーツの3倍の速度を出す事が可能。
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::2号機に搭載されている擬似人格OS。機動性が高く、通常のモビルスーツの3倍の速度を出す事が可能。
    
=== 基本武装 ===
 
=== 基本武装 ===
 
;バルカン砲
 
;バルカン砲
 
:頭部(こめかみ横)に左右一対二基内蔵。設計側では必要無しと排除されていたが用兵側からの自衛装備の要求から急遽盛り込まれた装備。
 
:頭部(こめかみ横)に左右一対二基内蔵。設計側では必要無しと排除されていたが用兵側からの自衛装備の要求から急遽盛り込まれた装備。
;[[ビームサーベル]]
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;[[ビーム・サーベル]]
:背部バックパックに2基装備。配置はRX-78こと初代ガンダムと同じ。
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:背部バックパックに2基装備。配置はRX-78こと初代ガンダムと同じ。ミッションパックの構成によっては別途装備されたサーベルラックに移設される。
;[[ビームライフル]]
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;[[ビーム・ライフル]]
:本機専用のビームライフルで当時の一般仕様ビームライフルより威力は高い。[[エネルギーCAP|Eパック]]方式を採用しており、ライフルの後部に差し込んだEパックがそのまま銃床になる。予備EパックはDタイプの様にハードポイントに接続する事が可能。
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:当時の一般仕様ビーム・ライフルより高い威力を誇る本機専用のビーム・ライフル。[[エネルギーCAP|Eパック]]方式を採用しており、ライフルの後部に差し込んだEパックがそのまま銃床になる。予備Eパックはシールドの裏にマウントする他、ハードポイントに接続して携行する事も可能。
 
;シールド
 
;シールド
:本機専用デザインの1枚板の実体盾。手持ち用のグリップとハードポイント等に接続するコネクタジョイントを有し裏側にはビームライフル用Eパック二つを搭載可能。
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:本機専用デザインの1枚板の実体盾。手持ち用のグリップとハードポイント等に接続するコネクタジョイントを有し裏側にはビーム・ライフル用Eパック二つを搭載可能。
    
=== ミッションパック ===
 
=== ミッションパック ===
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:接近・制圧戦仕様。敵主力の面制圧用の装備を備える。実体弾かつ、近距離用の重火器が多い。
 
:接近・制圧戦仕様。敵主力の面制圧用の装備を備える。実体弾かつ、近距離用の重火器が多い。
 
;[[ガンダムF90-Eタイプ|(Eタイプ) エレクトリックタイプ]]
 
;[[ガンダムF90-Eタイプ|(Eタイプ) エレクトリックタイプ]]
:電子戦仕様。早期警戒仕様とも。書籍『ENTERTAINMENT BIBLE.25 機動戦士ガンダム MS大図鑑 PART.4 MS開発戦争編』に掲載されている物と、プラモデル『MG 1/100 ガンダムF90用ミッションパック Eタイプ&Sタイプ』用の新規デザインとで、ミッションパックの形状が異なる。詳細はリンク先参照。
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:電子戦仕様。早期警戒仕様とも。書籍『ENTERTAINMENT BIBLE.25 機動戦士ガンダム MS大図鑑 PART.4 MS開発戦争編』に掲載されている物と、プラモデル『MG 1/100 ガンダムF90用ミッションパック Eタイプ&Sタイプ』用の新規デザインとで、ミッションパックの形状が異なる。
 
;[[ガンダムF90-Fタイプ|(Fタイプ) ファイトタイプ]]
 
;[[ガンダムF90-Fタイプ|(Fタイプ) ファイトタイプ]]
 
:格闘戦仕様。両手にビームの棘を発生させるナックル状の装備と、腰部ハードポイントにサブスラスターとサブアームを内蔵したバインダーユニットを装着している。サブアームにはF90本体に装備されたビームサーベルを持たせることができる。
 
:格闘戦仕様。両手にビームの棘を発生させるナックル状の装備と、腰部ハードポイントにサブスラスターとサブアームを内蔵したバインダーユニットを装着している。サブアームにはF90本体に装備されたビームサーベルを持たせることができる。
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:1号機との戦闘で大破した2号機(火星独立ジオン軍仕様)を回収し、機体パーツの6割を新造して製作された機体。なお、当wikiを含む各種サイトでは原則機種依存文字の使用は控えられる為英大文字の「I(アイ)」で代替表記されているが本来はローマ数字の「2」表記である。IIでのミッションパック装備時のスペックは1号機の物とは異なる。
 
:1号機との戦闘で大破した2号機(火星独立ジオン軍仕様)を回収し、機体パーツの6割を新造して製作された機体。なお、当wikiを含む各種サイトでは原則機種依存文字の使用は控えられる為英大文字の「I(アイ)」で代替表記されているが本来はローマ数字の「2」表記である。IIでのミッションパック装備時のスペックは1号機の物とは異なる。
 
;[[クラスターガンダム]] (F90IIIY)
 
;[[クラスターガンダム]] (F90IIIY)
:F90の3号機かつY型仕様。コアブロックシステムを採用している。
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:F90の3号機。。コアブロックシステムを採用したYタイプ仕様機。
 
;[[ガンダムF91]]
 
;[[ガンダムF91]]
:F90V型装備仕様から発展開発された新型試作機。
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:F90Vタイプから発展開発された新型試作機。
 
;[[ガンダムF89]]
 
;[[ガンダムF89]]
:F90開発の前段階として開発された機体。この機体をダウンサイジングした物がF90となる。本来、F80シリーズは次期汎用量産機に分類されるため、「F89」というコードは設定と矛盾しているように見えるが、実際はサナリィ社内で付けられたコードというだけであり、F80シリーズとは一切関係がない。
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:F90開発の前段階として開発された機体。この機体をダウンサイジングした物がF90となる。F計画で設定されたF80シリーズとは別系統にあたり、F90のプロトタイプという意味合いを込めて「F89」と命名された<ref>本来、F80シリーズは次期汎用量産機に分類される。</ref>
;[[クロスボーン・ガンダム]] (F97)及びその派生機体
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;[[クロスボーン・ガンダム]]  
:フォーミュラ計画におけるF90シリーズの後発機体。一部武装・オプション装備に本機のミッションパックの派生型と思われる物を使用している。
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:フォーミュラ計画におけるF90シリーズの後発機体。正式名称は「F97」。一部武装・オプション装備に本機のミッションパックの派生型と思われる物を使用している。
    
=== 技術的関与のある機体・関連性が疑われる機体===
 
=== 技術的関与のある機体・関連性が疑われる機体===
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:V型仕様などF91開発初期のデータを盗用しアナハイムの[[シルエットフォーミュラプロジェクト]]で開発された実験試作機。
 
:V型仕様などF91開発初期のデータを盗用しアナハイムの[[シルエットフォーミュラプロジェクト]]で開発された実験試作機。
 
;[[ガンダム[ケストレル]]]
 
;[[ガンダム[ケストレル]]]
:青と白を基調とした機体色、換装機能、システムによる機体動作の補助など共通点が多い機体。『[[ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者|刻に抗いし者]]』最終話では技術の流れを匂わせる描写も存在している。
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:青と白を基調とした機体色、換装機能、システムによる機体動作の補助など共通点が多い機体。将来的なMSの小型化を前提とした設計を採用しており、『[[ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者|刻に抗いし者]]』最終話では技術の流れを匂わせる描写も存在している。
    
== 商品紹介 ==
 
== 商品紹介 ==
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*元々はF91の初期案であり、没案にこそなったものの、そのままにしておくには惜しいデザインだったため、F90として設定を構築しプラモデル展開に至った。
 
*元々はF91の初期案であり、没案にこそなったものの、そのままにしておくには惜しいデザインだったため、F90として設定を構築しプラモデル展開に至った。
 
*1990年8月発売の『B-CLUB』57号に『F91』の速報記事が掲載されており、当該ページにはF91のシルエットと共にデザインが若干異なるF90の挿絵が掲載されている。原画は後藤雅巳氏(後に『F91』で原画を担当)によるもの。武装は肩部にビームバルカン、ミサイルポッド、レーダー。両腕にミサイルランチャーを装備している。
 
*1990年8月発売の『B-CLUB』57号に『F91』の速報記事が掲載されており、当該ページにはF91のシルエットと共にデザインが若干異なるF90の挿絵が掲載されている。原画は後藤雅巳氏(後に『F91』で原画を担当)によるもの。武装は肩部にビームバルカン、ミサイルポッド、レーダー。両腕にミサイルランチャーを装備している。
*大河原邦男作品集『IRON WORKS』(1989年11月)の表紙に本機に似たガンダムが描かれているが、これはRX-78 [[ガンダム]]を今風に描いたら?というコンセプトで表紙用に描き下ろした物である。これが後にF91の初期案に繋がったのだろうか。
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*大河原邦男作品集『IRON WORKS』(1989年11月)の表紙に本機に似たガンダムが描かれているが、これは「RX-78 [[ガンダム]]を今風に描いたら?」というコンセプトで表紙用に描き下ろした物である。
*2019年4月にバンダイ公式ショッピングサイト『プレミアムバンダイ (ホビーオンラインショップ)』において、本機がマスターグレードで[[ガンプラ]]化される事が決定。オンライン限定商品として同年8月から発送された。同サイトでは初の完全新規型によるマスターグレードとなる。
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*2019年4月にバンダイ公式ショッピングサイト『プレミアムバンダイ (ホビーオンラインショップ)』において、本機がマスターグレードで[[ガンプラ]]化される事が決定。オンライン限定商品として同年8月から発送された。同サイトでは初の完全新規型によるマスターグレードとなった。
    
== 資料リンク ==
 
== 資料リンク ==
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