差分

526 バイト追加 、 2018年5月6日 (日) 01:22
17行目: 17行目:  
「[[袖付き]]」の首魁と目されている人物。「[[シャア・アズナブル|シャア]]」の再来」と言われている。
 
「[[袖付き]]」の首魁と目されている人物。「[[シャア・アズナブル|シャア]]」の再来」と言われている。
 
ネオ・ジオンの総帥としてビスト財団の「[[ラプラスの箱]]」をめぐり、幾度もバナージの前に立ちふさがる。
 
ネオ・ジオンの総帥としてビスト財団の「[[ラプラスの箱]]」をめぐり、幾度もバナージの前に立ちふさがる。
1年戦争時のシャアとよく似た仮面をかぶり、立ち居振る舞いも、シャアを知る者からは「シャアそのものだ」と言われた。また、額には一年戦争時でアムロ・レイにシャアが付けられた傷がある。一方、本人はあまり仮面に執着しておらず、要求に応じてすんなり脱ぐなど「ファッションのようなもので、プロパガンダと捉えてもらってもいい」という。紳士的な態度を崩さず、常に理性的で「バナージ君」「アンジェロ大尉」など敬称や階級をつけて呼び、余裕を感じさせる半面、他者との距離を取っている。
+
1年戦争時のシャアとよく似た仮面をかぶり、立ち居振る舞いも、シャアを知る者からは「シャアそのものだ」と言われた。また、額にはシャアが一年戦争時にアムロ・レイから付けられたものと同じ傷がある。一方、本人はあまり仮面に執着しておらず、要求に応じてすんなり脱ぐなど「ファッションのようなもので、プロパガンダと捉えてもらってもいい」という。紳士的な態度を崩さず、常に理性的で「バナージ君」「アンジェロ大尉」など敬称や階級をつけて呼び、余裕を感じさせる半面、他者との距離を取っている。
    
「丸裸」を意味する名前と裏腹に、なかなか真意を見せようとしないしたたかな人物で、原作者の福井氏によると「大人っていうことをものすごく自覚的に使ってくる」という。自らを「人の総意の器」とし、自分の行動は個人の意思ではなく、人類の意思であると評した。
 
「丸裸」を意味する名前と裏腹に、なかなか真意を見せようとしないしたたかな人物で、原作者の福井氏によると「大人っていうことをものすごく自覚的に使ってくる」という。自らを「人の総意の器」とし、自分の行動は個人の意思ではなく、人類の意思であると評した。
28行目: 28行目:  
物語終盤には自らも「ラプラスの箱」をめぐる最終決戦に参戦。一度は[[サイアム・ビスト]]の前に現れ、直接「ラプラスの箱」を譲り渡すよう要求するも、「未来の子供達に託すべきもの」として「箱を自らの利益のためにしか考えられない者が持つべきではない」と拒否され、シナンジュ(OVA版ではネオ・ジオング)を駆って実力行使に出る。小説版では圧倒的な戦闘力でもってバナージ・リンクスを追い詰めるも、限界を超えた出力を発揮したユニコーンガンダムのビームトンファーで撃破される。
 
物語終盤には自らも「ラプラスの箱」をめぐる最終決戦に参戦。一度は[[サイアム・ビスト]]の前に現れ、直接「ラプラスの箱」を譲り渡すよう要求するも、「未来の子供達に託すべきもの」として「箱を自らの利益のためにしか考えられない者が持つべきではない」と拒否され、シナンジュ(OVA版ではネオ・ジオング)を駆って実力行使に出る。小説版では圧倒的な戦闘力でもってバナージ・リンクスを追い詰めるも、限界を超えた出力を発揮したユニコーンガンダムのビームトンファーで撃破される。
   −
OVA版では結末が異なっており、真のニュータイプとして覚醒したバナージの能力を見抜き、「分かり合えない人間がたどり着く暗黒の未来」を見せ、ひと時分かり合うことのむなしさを説いた。しかしバナージはそれでも人は分かり合えると「心の光」を伝える。これは「[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア]]」のラストシーンでシャアが見た「どれだけ心の光があっても人は変われなかった」という現実と、「アクシズを押し出そうとする人々の心の光」によって、人は変われるかもしれないと感じた可能性と同じであり、それを理解したフル・フロンタルは、バナージに「君に託す」と語り、ネオ・ジオングおよびコアユニットのシナンジュもろとも自壊した。
+
OVA版では結末が異なっており、真のニュータイプとして覚醒したバナージの能力を見抜き、「分かり合えない人間がたどり着く暗黒の未来」を見せ、ひと時分かり合うことのむなしさを説いた。しかしバナージはそれでも人は分かり合えると「心の光」を伝える。これは「[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア]]」のラストシーンでシャアが見た「どれだけ心の光があっても人は変われなかった」という現実と、「アクシズを押し出そうとする人々の心の光」によって、人は変われるかもしれないと感じた可能性と同じであり、それを理解したフル・フロンタルは、ネオ・ジオングおよびコアユニットのシナンジュもろとも自壊した。
    
これは、声優を務めた池田秀一が飲み会で「原作の結末ではフロンタルは成仏できない」と監督に伝えたところ、それを受けて考え直したためという。結果として「人は分かり合える」という可能性を示して幕を閉じることになった。
 
これは、声優を務めた池田秀一が飲み会で「原作の結末ではフロンタルは成仏できない」と監督に伝えたところ、それを受けて考え直したためという。結果として「人は分かり合える」という可能性を示して幕を閉じることになった。
60行目: 60行目:  
;「過ちを気に病むことはない。ただ認めて、次の糧にすればいい。それが大人の特権だ」
 
;「過ちを気に病むことはない。ただ認めて、次の糧にすればいい。それが大人の特権だ」
 
:「割り切る」という大人の武器をさらりと見せたシーン。一方、バナージはその後ギルボアを撃ってしまい、そのショックは後々まで尾を引いた。しかし、それこそがニュータイプの素質でもあり、「割り切る」ことで「感じる心」を無くしてしまうことでもある。このことからもフロンタルがニュータイプ的な本質を排除していることがわかる。
 
:「割り切る」という大人の武器をさらりと見せたシーン。一方、バナージはその後ギルボアを撃ってしまい、そのショックは後々まで尾を引いた。しかし、それこそがニュータイプの素質でもあり、「割り切る」ことで「感じる心」を無くしてしまうことでもある。このことからもフロンタルがニュータイプ的な本質を排除していることがわかる。
 +
;「ここへ踏み入り、この目で『箱』の正体を確かめたいと願ったのは私ではない。実は私にも分からないのです。作り物の器に注がれたこの思いが、一体誰のものなのか…」
 +
:メガラニカの氷室を訪れた際に。実はフル・フロンタルの大きな変化を示すセリフで「器は考えることはしない」としながらも「箱の正体を確かめたいという意思が誰のものなのか」という「私」という視点から自分自身を見ている。
 
;「光無く、時間すら流れを止めた完全なる虚無……。これがこの世の果て、時の終わりに訪れる世界だ。</br>人がどれだけあがこうと結末は変わらない。君にもわかるはずだ。希望も可能性もこの虚無の入り口で人が見る一時の夢。慰めにもならない幻だ。<br/>それが人を間違わせ、無用な争いを産みもする。<br/>この真理を知る者がニュータイプ。ただ存在し、消えてゆくだけの命に、過分な期待を持たせるべきではない……。」
 
;「光無く、時間すら流れを止めた完全なる虚無……。これがこの世の果て、時の終わりに訪れる世界だ。</br>人がどれだけあがこうと結末は変わらない。君にもわかるはずだ。希望も可能性もこの虚無の入り口で人が見る一時の夢。慰めにもならない幻だ。<br/>それが人を間違わせ、無用な争いを産みもする。<br/>この真理を知る者がニュータイプ。ただ存在し、消えてゆくだけの命に、過分な期待を持たせるべきではない……。」
 
:シャアが見たものと同じ絶望と良く似ているが、シャアは「分かり合えない人の絶望は、ニュータイプ化することで変われるはず」という可能性を信じていた。一方、フロンタルはそれすらも信じない、ただ「人類を現状維持のままこう着状態にする」という目的しかなかった。その一端が(彼自身のものかどうかは疑わしいが)サイド共栄圏の樹立であり、それを[[ミネバ・ラオ・ザビ|オードリー・バーン]]から「お前はシャアではない」と指摘された。
 
:シャアが見たものと同じ絶望と良く似ているが、シャアは「分かり合えない人の絶望は、ニュータイプ化することで変われるはず」という可能性を信じていた。一方、フロンタルはそれすらも信じない、ただ「人類を現状維持のままこう着状態にする」という目的しかなかった。その一端が(彼自身のものかどうかは疑わしいが)サイド共栄圏の樹立であり、それを[[ミネバ・ラオ・ザビ|オードリー・バーン]]から「お前はシャアではない」と指摘された。
127

回編集