カルタ・イシュー

2018年1月14日 (日) 00:17時点における218.220.230.135 (トーク)による版 (→‎名台詞)

カルタ・イシュー(Karta Issue)

世界の治安維持を目的とした武装組織『ギャラルホルン』に所属。地球外縁軌道統制統合艦隊の艦長兼モビルスーツパイロット。
ギャラルホルン第一席イシュー家の長女で、病気療養中の父親に代わってイシュー家の名代として軍属となっている。平安貴族のような独特のメイクが特徴。

女性ながら若くして艦隊を指揮する一左(=大佐)という高い役職にあるが実際はイシュー家の箔付け。率いる艦隊も月外縁軌道統合艦隊の後方に置かれており、「お飾り」と揶揄されている。そうした評価を覆すべく日々の研鑽に余念がなく、地球外縁軌道統制統合艦隊の練度と士気は非常に高い。しかし、実戦経験の乏しさから戦場における立ち居振る舞いがわかっておらず、戦闘や戦争を「決闘」や「名誉を賭ける場」として見ている向きもある。

彼女個人は非常に優れた人物で、セブンスターズ第一席の名代という極めて高い社会的地位でありながら「人の価値は出自ではなく能力」という価値観を持ち、誰に対しても分け隔てなく接する(誰に対しても上から目線ではあるが)高潔な精神を持っている。「面壁九年・堅牢堅固」をモットーとし、厳しいながらも部下からの信頼も篤く、カルタの危機には身をなげうってでも守りぬこうとするなど部隊内の結束は非常に強い。

ガエリオ・ボードウィンマクギリス・ファリドとは幼なじみ。幼少期にマクギリスがファリド家へ迎え入れられる場面に出くわし、それ以来彼に対して淡い恋心を抱いていた模様。その影響か、周囲は金髪碧眼の男性で固められている。しかし高いプライドが邪魔をしてかどうにも素直になれないようで、マクギリスを指すにあたっては「金髪のイヤミな奴」「いっつも前髪イジイジしている」と表現するなど”好きな子に意地悪してしまう子供”のようなところもある。部隊内でもそのあたりはよく知られているらしく、マクギリスの話題になると苦笑する部下も。

幼少期はイシュー家の長女として高い水準の教育を受けていたようだがお転婆で鳴らしており、ガエリオに上からものを言う、一人で出歩いたり、木登りが得意だったりとお守役を悩ませていたらしい。現在でもガエリオに反論を許さないなど勝ち気なところは変わっていない。ちなみに特徴的な眉(いわゆる麻呂眉)はメイクではなく自毛。

作中では地球降下を決行する鉄華団の阻止を目論むもあっさりと策略に引っかかり目的達成を許してしまう。汚名返上のためミレニアム島への追撃を行いビスケット・グリフォンを打ち取るも甚大な被害を被り撤退。度重なる失態に家名に泥を塗ったと功を焦り、さらにはマクギリス・ファリドの激励が後押しとなって背水の陣で鉄華団との決戦に挑む。 しかし、この激励はギャラルホルンの改革と掌握を目論むマクギリスによって巧妙に仕掛けられた罠であり、正面から教科書通りの戦闘しか知らないカルタとゲリラ戦で戦い抜いてきた鉄華団の面々では勝負にならないことは明白。その上で彼女の恋心を利用して死地へと向かわせた。そんなことも知らないカルタは「決闘」のしきたりでもって、鉄華団に戦いを挑もうとするが、独善なだけの決闘は三日月・オーガスに却下され、ビスケットの敵討ちに燃える三日月のガンダムバルバトスの猛攻により重傷を負う。止めの寸前にガンダムキマリスで駆けつけたガエリオ・ボードウィンの手で救出されるも傷は深く、撤退中に死亡。直前、ガエリオをマクギリスと誤認し、不甲斐ない自分を詫びながら息を引き取った。

登場作品と役柄

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ

人間関係

セブンスターズ

ガエリオ・ボードウィン
セブンスターズの1家門、ボードウィン家の嫡子。幼なじみ。顔を合わせるたびにケンカをしているが、毛嫌いしているというよりはじゃれあいのようなもののようだ。
マクギリス・ファリド
セブンスターズの1家門、ファリド家の嫡子。幼なじみ。少女時代に出会って以来淡い恋心を抱いており、幼少期の卑屈な彼の態度に叱咤したこともある。
イズナリオ・ファリド
マクギリスの義父にしてイシュー家の後見人。

ギャラルホルン

鉄華団

三日月・オーガス
ビスケット・グリフォン

火星

クーデリア・藍那・バーンスタイン

名台詞

「我ら”地球外縁軌道統制統合艦隊”!面壁九年・堅牢堅固!」
カルタ率いる地球外縁軌道統制統合艦隊のモットー。”面壁九年”とは粘り強く忍耐すること。”堅牢堅固”とは守りが堅いさま。「地球を守る」という自分たちの役割や立場を端的に示している。カルタの号令につづいて部隊全員で掛け声を上げるしきたりとなっており、遅れるとカルタ様からのお叱りがいただける。
「で?本当に来るのね、そのなんちゃらリアって女は」
クーデリア・藍那・バーンスタインと鉄華団の地球降下作戦の情報を得て、部下に。クールで切れ味鋭そうな風貌の割にターゲットの名前もうろ覚えというおちゃめな一面も。
「セブンスターズの爺様達にも、”あの男”にも……我々の力を見せつけるよい機会だ」
「ああ……ガエリオ坊やはどうでもいい。あの万年ミソッカスに手柄を取られる心配はない」
いくら幼なじみで階級は下とはいえひどい言いようである。といっても本心からというよりは、高い気位と親しみからそう言わせているようにも思われる。
「そっ……そんな鈍いことで今回の作戦が務まるの!?あの…金髪の!高慢ちきの!地位のために小便くさい子供なんぞと婚約した!いっつも前髪いじいじしている男のことよ!」
作戦前の通信で「あの男」の意図がつかめなかったガエリオに色をなして、メタメタな物言いで「あの男」を表現。その割に顔を赤らめてあからさまに取り乱した姿にクルーやガエリオも苦笑い。
「いい?成果を挙げられなかったら折檻が待ってるわよ!」
マクギリスが休暇中と聞いて、ガエリオへの見事な八つ当たり。全く身に覚えのないガエリオは「折檻!?折檻って何……」と抗議も半ばに通信を切られてしまった。
「あり……が……とう……マク……ギリ……」
今際の時に呟いた言葉。最後まで、自分を助けたのがマクギリスではなくガエリオだということにも、愛するマクギリスに利用されていたということにも気づくことはなかった。

搭乗機体・関連機体

グレイズリッター (カルタ機)